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5.子作り始めました ※

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 で、同意に先んじてまんまと薬を盛られたおれは、座っていたソファの後ろに回り込まれ、あれよあれよと上半身の服を半分剥かれて今に至る。

 予想外の事象は、いつだって人為的なことに起因する。精霊力マナや、薬理作用は二神の法則に従っているのに!



 うんうん。確かに、協力するって言ったのはおれだよ。

 何でもするって言ったしね。

 でもでもでも!!

「あまりに迅速で過度なサポートだと思うんだっ!」
「何言ってるの。これはむしろ、共同作業でしょう?」

 確かに。………じゃなくてっ!

 テオドールの慧眼は今更言うまでもなく、説得から実行までを一度に執り行う方法は、非常に時短で効率的だと思う。

 だけど、これだけは兄として言っておかなければ。

「おれ以外に、同意なく薬物盛ったらダメだからな?」
「ああ。シリル兄さん以外にはしないよ」

 そうか。ならいい。

 さっきから、おれの首やら肩やらに柔らかくて湿った感触が絶え間なく与えられていて、口づけられているのだろう。

 その度にぞわぞわと身を捩りたくて仕方ない。

 逃れようと首をすくめれば耳を食まれて、ぴちゃりと塗れた音が鼓膜を揺らし快感が直接脳に響いてくる。

「ひっあっ……もう、いい加減に……耳は、やめっ…んんっ」

 テオドールの左手はおれの腰にまわされていて、おれが悶えてもびくともしない安定感が素晴らしい。
 
 けど、今はそれが恨めしい。

 そして右手はというと、絶え間なくおれの肌をの上を滑っていく。

「シリル兄さんが見られるのは恥ずかしい、て言うから後ろから触ってるのに」

 いつもと変わらぬ口調ながら、僅かに不満のこもった声が続けて「僕は前から触りたい」と耳に吹き込まれた。

 あれ?……これっておれが我が儘なのかな?

「ああ、シリル兄さんの肌すべすべだ。ずっと触っていたい」

 おれに触れるテオドールの右手は柔らかなタッチが絶妙に官能的で、段々と快感が蓄積されるみたいにどんどん敏感になってくる。

 どこを触れられても腹の奥にずくずくと熱くて重たい何かが溜まっていく。

 恥ずかしくて死にそうなのに、なぜか本気で抗えない。

 テオ、何か手慣れてない?!

 ずっとあちこちを探っていたテオドールは、どうやらおれの胸に狙いを定めたらしい。

 胸というか、その先端の突起というか。
 ああ、こんなのついてたっけ、みたいな、これまでほぼその存在を意識することも無かった……存在意義すら疑っていたその部位を、おれは今、未だかつてないほどに強く意識させられている。

「そこ……なんか、やだっ……あっ」
「でも、立ってきたよ」

 刺激されたら立つものだ。生理現象だよ。

 と、抗議しようにも荒くなった呼吸に精一杯で言葉にならない。

 さわさわとテオドールの指が立ち上がった先端を弄ぶように弾いていくから、そこからむずむずとした熱が全身に広がって居た堪れない。

「小さい乳首……かわいい」
「かっ…!?…あ、もう……あっ…は、つまむなっ」

 軽く抓まれて指先でくにくにと転がされて、さらに先端を引っ掻かれれば、これはもう気持ちがいいと認める他ない。

「すごく反応がいいな」

 自分で触っておいて、非難するような口調が納得いかない。

 おれだって、こんなに気持ちいいとか知らなかったのに!!

「まさか、誰かに触らせたことあるの?」
「っんぁあ!!」

 きゅっと乳首を強くつままれて、変な声がでて全身が跳ねる。
 その後も痛いくらいに両方の突起により強い刺激が与えられて、次から次へと容赦なくて。

 でもこれだけは言わなくてはいけない気がして、

「ないっ!ない、からっ……あっ…こん、なとこ……だれにもっああ!」

 自分でも何が何だか良く分からないままに、必死にテオドールへ訴える。

 おれ、なんで弁明じみたことを言ってるんだ?!

「だよね。すべて排除してきたはずだし……そんな奴いたら、八つ裂き程度では僕の気が済まない」
「テオが……触るからだろぉ……んんっ」
「僕が触るから?」
「そんな風に触られたら、誰だって……んぁっ」
「ふーん……そういう……」
「くにくにするの…だめっ……あぁっ!ひっかくのも、やぁっ」
「まあ、いいや。これからも、誰にも触らせたらダメだよ。僕だけにして」
「んっ……あ、わかっ……わかった、からぁ……」

 こんなとこ、どんな状況で誰にさわらせるんだよ。
 おれの乳首に興味ある人なんて、いないっつーの!

「あぅ……も、むずむず…するぅ…っん」
「これからどんどん気持ち良くしてあげる。楽しみだね」

 ああ、もう。テオが、めちゃめちゃ興味もってたっ!

「ふっ……あ、……んぁっ…」

 そこからも、テオドールはしつこくつまんだり、こねたり、引っ掻いたりするから、初めは小さかった粒も、なんだか赤く充血してきて、じんじんして、そこから全身がむずむずして。

 なんだよ、これ。もう、ムリ。

「もぅ、あぁっ……あ、おれ……やだってぇ」

 身を捩り涙目に訴えれば、やっとテオドールが手を胸から離してくれる。

 それで、ほっとしたのも束の間、次の瞬間には下腹部に触れられて、身体がびくりと勝手に跳ねた。

「触っていないのに。下も、濡れてる」

 いつの間にかくつろげられたトラウザーズの間から、露わになった下着が湿って色が変わっているのが目に入った。

「ちょっ……んんっ!」

 おれが羞恥に慌てている隙に、テオドールは少しも躊躇うことなく下腹に沿うように下着に手を差し入れた。急な直接的な刺激で、身が強張る。

「ああ、もう……とろとろだ」

 テオドールの手の中で元気に立ち上がったおれのものは、自分から溢れた露でてかてかと光っている。

 そして、そこにテオドールの視線がじっと注がれていた。

 いやいや、見過ぎだから!
 そんなとこ触っちゃいけません!

『女神の願い』には、催淫作用なんて無かったはずだ。
 薬効によって体内が妊娠可能に変態する過程で被刺激性が亢進して、体の変化を性的な快感として感じる可能性はある。

 やはり体感してみないと分からないこともあるんだな、なんて脳のどこかが冷静に分析している。

「何を考えてるの?」
「んぁっ!」

 ぬるり、と撫で上げられて思考が強制終了した。

 おれはもう、色々耐えられなくなって、顔を逸らしてぎゅっと目を瞑った。
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