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第八章 ―もっと…楽で楽しい恋愛がしたかった…—
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お仕置きなのか…罰なのか…。それともただの憂さ晴らしなのか…。
亮は飽きもせず延々と張り詰めている桂を口で苛み、そして後腔を弄りつづけた。
「はぁ…ん…うっ…ん…。やっ…やまも…とっ!」
桂が朦朧としながら、亮を求めて強請る。とっくに理性は消えて、今は亮が自分を満たしてくれる事しか考えられない。
自分の内に亮の熱い塊を感じたくて…桂は腰を揺すって亮を欲しがった。
亮は蕾から指をやっと引き抜いて、口の中の桂を解放する。そしてチュっと音を立ててもう一度桂のペニスの先端にキスを与えた。
「…ぁ…んっ…」
そんな些細な刺激にも桂の腰が跳ねあがる。亮は先端から滲んでいる白濁の精を奪うように吸い上げていく。
戒められた桂のペニスは亮のフェラチオで赤く艶やかに勃ちあがり、もっと強い刺激を欲して淫らに先端を振っていた。
亮はネコが鼠を玩ぶ様に、鈴口から桂のもう先走りではない白い蜜を舐め上げながら、桂のペニスに指を絡ませて緩急をつけて扱き上げていく。
「…くっ…もっ…やっ…!」
再び挿し入れられた後腔の中を蠢く指はもう3本になっており、ひっきりなしに桂の感じる肉壁に刺激を与えていく。
その度に自分の腹の中で動く亮の指を感じてしまう。彼の節くれだった指が掠めるような刺激を齎しては、桂の中から出て行こうとする。
桂はその指を欲しがって必至で亮の指を掴まえようと、ギュウギュウとそこを締め付けていた。
自分の中のしこった何かをコリコリと亮の指で押し上げられて、堪らず桂は身体を捻って喘いだ。
果てたくて自分で自分を擦りたいのに、その時に来る快感が恐くて、桂はどうすることもできずシーツをキュッと握り締める。
「山本…もう…俺……ひっ!」
言い掛けた桂の言葉はふいに引き抜かれた亮の指が後に残した刺激で消えてしまう。急に亮が全ての動きをやめた。
荒れ狂うような快楽が一瞬収まって、桂がホッと息を漏らした。
亮が身体を起こして桂の瞳を覗き込んだ。その瞳はなぜか暗い色を浮かべている。それなのに大切な物に触れるようにそっと指先を桂の汗と涙で濡れた頬に這わせていった。
「ぁぁ…ふっ…」
亮の指が顔を柔らかく撫でていく。途端に身体中に、亮を欲して疼くような飢えが広がって行く。
桂が亮の腰に手を回して自分の腰に抱き寄せる。首に縋りつきながら、やっと桂は囁いた。
「…お願い…俺…もう…山本が…欲しい…」
桂が欲しがらない限り亮は絶対に桂の望むものを与えない。それが最近の亮の抱き方だった。桂を焦らして焦らして、そして「欲しい」と言わせる。桂はそれが堪らなく恥ずかしいのに…。
今も身体を羞恥で赤く染め上げながら、亮の望む言葉を呟いた。亮の瞳は相変わらず暗く翳ったままで…無表情なまま桂の瞳を見つめている。
ふいに亮は身体を桂の隣にずらすとベッドにもたれて座った。そしてグッタリとしている桂の身体を自分の胸に引き上げる。
「え…?何…?」
突然引き寄せられて、芯を失ったような桂の体はあっというまに亮の腰に跨らされていた。
「桂が…自分でやれよ…」
低い、欲望を滲ませた声音で亮が囁くように言った。
「あ…」
桂は戸惑うように自分の身体と、一段低い位置にある亮の顔を見つめた。亮は真剣な面持ちで桂を見つめている。
「ほら…出来るだろ?桂の…ここは…俺が欲しいだろ?」
言って、指を後の揉み解されて柔らかく蕩けている蕾にツッと這わせた。
「…ん…。ぁぁ…」
桂が嫌々をするように首を左右に振る。それでも理性よりも欲望が勝っていて、桂は力の入らない身体を緩々と動かした。
亮の逞しい肩に両手を掛け腰を持ち上げる。もう、羞恥よりもこの身体の中を熱く走りぬける熱や飢えを満たす事しか桂には考えられなかった。
亮は飽きもせず延々と張り詰めている桂を口で苛み、そして後腔を弄りつづけた。
「はぁ…ん…うっ…ん…。やっ…やまも…とっ!」
桂が朦朧としながら、亮を求めて強請る。とっくに理性は消えて、今は亮が自分を満たしてくれる事しか考えられない。
自分の内に亮の熱い塊を感じたくて…桂は腰を揺すって亮を欲しがった。
亮は蕾から指をやっと引き抜いて、口の中の桂を解放する。そしてチュっと音を立ててもう一度桂のペニスの先端にキスを与えた。
「…ぁ…んっ…」
そんな些細な刺激にも桂の腰が跳ねあがる。亮は先端から滲んでいる白濁の精を奪うように吸い上げていく。
戒められた桂のペニスは亮のフェラチオで赤く艶やかに勃ちあがり、もっと強い刺激を欲して淫らに先端を振っていた。
亮はネコが鼠を玩ぶ様に、鈴口から桂のもう先走りではない白い蜜を舐め上げながら、桂のペニスに指を絡ませて緩急をつけて扱き上げていく。
「…くっ…もっ…やっ…!」
再び挿し入れられた後腔の中を蠢く指はもう3本になっており、ひっきりなしに桂の感じる肉壁に刺激を与えていく。
その度に自分の腹の中で動く亮の指を感じてしまう。彼の節くれだった指が掠めるような刺激を齎しては、桂の中から出て行こうとする。
桂はその指を欲しがって必至で亮の指を掴まえようと、ギュウギュウとそこを締め付けていた。
自分の中のしこった何かをコリコリと亮の指で押し上げられて、堪らず桂は身体を捻って喘いだ。
果てたくて自分で自分を擦りたいのに、その時に来る快感が恐くて、桂はどうすることもできずシーツをキュッと握り締める。
「山本…もう…俺……ひっ!」
言い掛けた桂の言葉はふいに引き抜かれた亮の指が後に残した刺激で消えてしまう。急に亮が全ての動きをやめた。
荒れ狂うような快楽が一瞬収まって、桂がホッと息を漏らした。
亮が身体を起こして桂の瞳を覗き込んだ。その瞳はなぜか暗い色を浮かべている。それなのに大切な物に触れるようにそっと指先を桂の汗と涙で濡れた頬に這わせていった。
「ぁぁ…ふっ…」
亮の指が顔を柔らかく撫でていく。途端に身体中に、亮を欲して疼くような飢えが広がって行く。
桂が亮の腰に手を回して自分の腰に抱き寄せる。首に縋りつきながら、やっと桂は囁いた。
「…お願い…俺…もう…山本が…欲しい…」
桂が欲しがらない限り亮は絶対に桂の望むものを与えない。それが最近の亮の抱き方だった。桂を焦らして焦らして、そして「欲しい」と言わせる。桂はそれが堪らなく恥ずかしいのに…。
今も身体を羞恥で赤く染め上げながら、亮の望む言葉を呟いた。亮の瞳は相変わらず暗く翳ったままで…無表情なまま桂の瞳を見つめている。
ふいに亮は身体を桂の隣にずらすとベッドにもたれて座った。そしてグッタリとしている桂の身体を自分の胸に引き上げる。
「え…?何…?」
突然引き寄せられて、芯を失ったような桂の体はあっというまに亮の腰に跨らされていた。
「桂が…自分でやれよ…」
低い、欲望を滲ませた声音で亮が囁くように言った。
「あ…」
桂は戸惑うように自分の身体と、一段低い位置にある亮の顔を見つめた。亮は真剣な面持ちで桂を見つめている。
「ほら…出来るだろ?桂の…ここは…俺が欲しいだろ?」
言って、指を後の揉み解されて柔らかく蕩けている蕾にツッと這わせた。
「…ん…。ぁぁ…」
桂が嫌々をするように首を左右に振る。それでも理性よりも欲望が勝っていて、桂は力の入らない身体を緩々と動かした。
亮の逞しい肩に両手を掛け腰を持ち上げる。もう、羞恥よりもこの身体の中を熱く走りぬける熱や飢えを満たす事しか桂には考えられなかった。
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