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まさかたった二、三発出されただけで済むと思ってたのか?
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「てめぇ、俺の物に歯を立てるとはいい度胸じゃねぇか。ああ?覚悟は出来てるんだろうな?」
二条はそう言うと、落ちていたロープを拾い上げ、近づいてくる。
「ケツ穴締まらなくなるまでぶち犯してやる。」
反射的に身体を起こし、彼から距離をとった。息を切らせながら、壁際に無造作に置かれていた鉄パイプを手に取った。身体がだるく、たったの鉄パイプ一本なのに異常に重たく感じられた。
「ほぉー……、お前この状況で俺に勝てると思ってるのか?ケツから精液垂れ流しながら、足元もおぼつかず、息も絶え絶えなお前が?」
二条はさっきまでの無表情から一転し、大きな口を三日月形にして笑った。
それから露出していた萎えかけている自身のペニスをしごき始め、みるみる間に霧野の口の中に納まっていた時のサイズと同じに膨張した。
「おい、なんで攻撃してこないんだ?今がチャンスだぞ、チャンス。」
霧野は二条を正面からハッキリ見据えると、鉄パイプを振りかぶり、二条の方へ踏み出した。二条は防御姿勢をとるが、その前に霧野は手の力を弛め、二条の顔面に向かって鉄パイプを投げつけた。
不意をつかれた二条の顔面に鉄パイプが直撃する。しかしその勢いは直接殴打するより力がなく致命傷とは言い難い。
霧野はそのまま姿勢を低くして、二条の腰元に飛びかかりタックルで床に押し倒した。巨体が地面に仰向けに倒れ、床が振動して床に積もった埃が舞う。
本来の捕縛術であれば、このまま寝技を使うが体格差と残された体力差を考えると得策とは言えない。持久戦はとても無理だ。
霧野は肩で息をしながら二条の上に馬乗りになり、冷めた目で呆気に取られた二条の顔を見下した。二条は霧野の顔を見上げながら笑った。
その顔面に向かって思い切り拳を振り下げる。
それでも二条は笑ったまま拳を受けており、気味の悪さを打ち消すように続けて殴打した。今更止めることも出来なかった。止めたが最後、と一瞬考えてから考えることをやめた。機械のように無に徹する。二条の口の中が切れ、噴き出した血が拳にこびりつき、霧野の顔面に返り血が飛んだ。
急に拳が通らなくなる。霧野の拳を二条が手で受止め、手首をがっしりと掴んでいた。ものすごい力で、骨が軋んだ。二条が口を開けて声を出さずに笑っており、大きな口の中に並んだ歯は、まるで血肉を啜ったあとのように、血で真っ赤に濡れそぼっていた。
霧野のもう片方の手を掴もうと、大きな手がゾンビのように霧野の前を行ったり来たりした。
こっちの手を取られたらやばい。
霧野は動かせる限り空いている手と腕を動かし床の上を探り、指先に目当ての物が当たった。指にひっかけ手の中に収めると、二条の額に押し当てた。
二条の拳銃だった。彼が拳銃をパンツの後ろ側のベルトに差し入れているのを霧野は見ていた。霧野はタックルした際にそれを抜き取り、音がしないようにゆっくりと床に置ていたのだった。
「部屋の鍵を出せ」
息が上がり自分の声とは思えないほどザラザラした声であった。二条は諦めたような顔をしたまま、それでもまだ笑っていた。まるでゲームに負けた子供のようだ。ゆっくりと霧野の手首を掴んでいた手を離し、観念したように両手を上げ、起き上がりかけていた体を地面に倒した。
「おお、怖いなぁ。何するんだ。」
「殺すぞ」
霧野は手の中で銃の安全装置を外した。
それでも二条は表情を変えない。
「右ポケットをさぐってみろ」
霧野は片手で拳銃を構えながら、震える手で二条のスーツのパンツの右ポケットを探った。指の先にお菓子の袋のようなものが当たった。しかし、鍵らしきものはない。
指先に当たるものを引き出してみるとそれはピンクと黒の袋にラッピングされたコンドームだった。
二条はそれを見て声を上げてゲラゲラと笑いその振動が上に乗っている霧野にも伝わった。
「お前、俺が許可なく中出ししたから、そんなに怒ってるんだろ?次からはつけるからさ」
「貴様……」
霧野は銃のトリガーに指をひっかけ、二条の額に強く押し当て、そのままの姿勢で固まった。
二条は震えている拳銃の筒口を持つと自分の額に押しあてるのを手伝った。
「撃てよ、お前に殺されるなら本望だ。憎いだろ?俺が。俺を殺してさっさと出ていったらどうだ?」
「……」
「ここを狙うんだよ!」
血にまみれた顔の中で二条の瞳がらんらんと輝き霧野を見据えた。前々からいかれていると思っていたが、ここまでとは思わなかった。
トリガーを引いたと同時に、頭に強い衝撃が走り、何が起こったのか一瞬理解できなかった。
二条の身体が起き上がっており、再び同じ衝撃が頭にくわわった。頭突きをされたのであった。
もはや狙い先がズレた銃のトリガーをもう一度引いてみるがカチリと音がするだけで弾が発射されない。
身体が抱え込まれ、もつれ合う。単純な取っ組み合いではとても勝ち目がない。殴っても簡単にかわされ、両方の手首を取られてからは一瞬だった。うつ伏せに身体をねじ伏せられ、腕で首をガッチリ締められてのしかかられた。警察が犯罪者を抑え込むのと同じやり方だ。目の前で二条の手のひらが開き、そこから銃の弾が五発床に零れ落ちた。霧野はすべてを悟った。
「殺人未遂で現行犯逮捕だ。……情けねぇなあお前、現職の刑事だろ。何ヤクザに体技で負けてんだよ。がんばって抜けてみろ。」
腕を振りほどこうとしても岩のようにびくともしない。せいぜい爪を食い込ませるのが関の山だ。
体重をかけられた身体の自由もほとんど効かず脚や腕でいくらもがいても彼をどかすことが出来ない。
背後から完全に勃起し硬くなった二条の一物が擦り付けられている。
「たまらない、最高だぜお前。あのまま銃なんかに頼らず殴り続けてたら勝てたかもしれないのによォ……雑魚が。お前がどう足掻こうと俺には勝てないことを身体に教え込んでやる。」
どれだけ抵抗しようと散々犯された身体は二条の肉棒を簡単に受け入れた。
その動きは一段と激しく、一突きされる度にその衝撃で一定のリズムで首が締まり、くぐもった声が漏れ出た。抵抗するほどに声を出さないようにしようとするほどに、身体の奥に押し込まれる物の存在を意識させられ、あまりのみじめさ、一時の高揚感、希望から突き落とされたギャップに身体と精神がどうにかなりそうだった。
「おうおう、また勃起してきてるぞ。とんでもないマゾ野郎だな。」
◆
椅子に腰かけた二条が血まみれの顔でさも楽しそうにこちらを見上げ、煙草を吸っている。
壁に伝うダクトパイプにロープの端が結び付けられ、ロープは天井から降ろされたフックを通りって垂れ下がり、即席の首吊り台を作っていた。霧野は両手足を再び拘束され、つま先立ちの状態で首吊り台にかけられていた。つま先がふれている足元は床ではなく、アタッシュケース一つであり、それを蹴り飛ばされれば足元を支えるものは何もなくなる。恐怖に身体が震え、声が出ない。
「そんな顔するなよ。お前が悪いんだぞ、人のチンポに噛みつき、逃げようとし、さらには俺の顔をこんなにしておいて、まさかたった二、三発出されただけで済むと思ってたのか?済ますわけねぇだろそんなもんで。だいたいお前もアヘアヘ喘いできもちよがってたじゃないか。よかったんだろ?」
「……」
二条はゆっくりと吸いかけの煙草を投げ捨てた。そして、椅子から立ち上がると、霧野の前に立ちアタッシュケースを軽く蹴った。アタッシュケースは半分ほど後ろに移動し、霧野の喉の奥から小さな悲鳴が漏れ出た。
「よかったかって聞いてんだよ。質問されたら答えろよ。」
二条の顔が目と鼻の先にあり、煙草と血のにおいが鼻をついた。
霧野が震えながら首を横に振ると、アタッシュケースが音を立て、さらに数十センチ後ろに移動した。
「お前凄いな、今のところはどんな馬鹿でも"きもちよかったです"という場面だぞ。俺だってそうする。死にたくないからな。」
二条は霧野の前からゆっくりと後ろに回り込み、彼の熊のような手が、腰から尻にかけての筋肉を乱暴にまさぐる。筋肉が恐怖でこわばっており、二条の手が身体をなぞるたびにぞわぞわと鳥肌がたった。
後ろから二条の両腕が腰のあたりに回され、しっかりと腕が絡まされた。
「力抜かないと痛いぞ」
言い終わる前に二条のものが閉じた身体に無理やりねじ込まれはじめ、最初に無理やり犯されたのと同じかそれ以上の痛みが下半身を襲った。何度も足がアタッシュケースから滑り落ち駆け、全身にびっしょりと汗が流れ、手指の先が震えた。
「うん、すごい締まりだ。」
「……う、動かないで、頼むから…」
「はは、やっとしゃべったな。馬鹿だな遥。そんなこと言われたら動くに決まってるだろ。」
狭い中をゆっくりだが無理やりごりごりと突き動かされ、筋肉が勝手に収縮するので嫌でも中に納まった二条のペニスの形状がはっきりと感じられた。
「こんなものもういらんな」
アタッシュケースが蹴り飛ばされ足の下から消え去る。身体の堕ちる感覚に霧野の頭は恐怖で真っ白になった。
一瞬にしてすべての体重が首にかかるに思われたが、二条の腕が腰下で霧野を抱きかかえるようにして支え、そのうえペニスで貫かれているせいで、身体が軽く浮いた状態になっていた。代わりにほぼ全体重で二条のペニスを咥え込む形になり、経験したことがないほど奥深くまで身体がえぐられ、押し開かれた。
「ずっとこうされていたいか?」
答えられず痛みと苦しさに呻いていると、腰に回されていた腕が外れ、縄がきしみ首が吊られた。
聞いたことのないような声が出、口が呼吸をしようと必死に開いたり閉じたりを繰り返す。目から涙がとめどなくあふれ出た。
身体が何かを求めるようにがくがく震えるが、身体を支えているものは二条のペニス一本のみになり、身体全身の肉がそれを締め上げた。
心音がはやくなり、身体全身が脈打つのを感じる。それ以上に身体に埋め込まれた異物のまわりが強く脈打ち、嫌でも彼の物を感じた。股間が熱くなり、精液ではなくお湯と思うほど熱い尿がだらだらとこぼれだした。
「すごいよく締まるな。やっぱり男の肉は良い。壊れにくいしな。女でやるとすぐ駄目になる。」
二条は再度腕で、霧野の身体を抱え上げ、首を楽にしてやった。過呼吸のような息を繰り返しており、二条はゲロをはき痙攣がとまらない今の霧野の喉に一物をつっこんだらさぞ気持ちが良いだろうなと思った。
「どうだ、もっとこうされていたいか?」
目の前で霧野の頭が力なく縦に揺れるのをみて、二条の勃起はさらに激しいものとなった。大きくなったことを感じたのか、霧野の呼吸のしかたが微かに変わっていた。
「そうかそうか、じゃあお前の望み通りにこのままここで死ぬほど犯してやる。うれしいだろう。な?」
再び頭が力なく縦に何度か揺れた。そのたびに、顔から涙やよだれといったものが零れ落ち、床に落ちていくのが見えた。二条は腰を押し当てつつじりじりとゆっくりと腕の力を抜いていった。
「お前の口から聞きたいなあ。」
「……」
霧野の肩が震え一段と呼吸が早くなるのを、二条は楽しげに聞いていた。
しばらくすると蚊の鳴くような声を出した。
「……死ぬほど、犯して、ください」
二条は後ろから強く霧野の身体を抱きしめ「よくできましたねぇ」と今までにないような優しい気味の悪い声を出し、身体は反対に腰を強く突き入れた。
二条はそう言うと、落ちていたロープを拾い上げ、近づいてくる。
「ケツ穴締まらなくなるまでぶち犯してやる。」
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「ほぉー……、お前この状況で俺に勝てると思ってるのか?ケツから精液垂れ流しながら、足元もおぼつかず、息も絶え絶えなお前が?」
二条はさっきまでの無表情から一転し、大きな口を三日月形にして笑った。
それから露出していた萎えかけている自身のペニスをしごき始め、みるみる間に霧野の口の中に納まっていた時のサイズと同じに膨張した。
「おい、なんで攻撃してこないんだ?今がチャンスだぞ、チャンス。」
霧野は二条を正面からハッキリ見据えると、鉄パイプを振りかぶり、二条の方へ踏み出した。二条は防御姿勢をとるが、その前に霧野は手の力を弛め、二条の顔面に向かって鉄パイプを投げつけた。
不意をつかれた二条の顔面に鉄パイプが直撃する。しかしその勢いは直接殴打するより力がなく致命傷とは言い難い。
霧野はそのまま姿勢を低くして、二条の腰元に飛びかかりタックルで床に押し倒した。巨体が地面に仰向けに倒れ、床が振動して床に積もった埃が舞う。
本来の捕縛術であれば、このまま寝技を使うが体格差と残された体力差を考えると得策とは言えない。持久戦はとても無理だ。
霧野は肩で息をしながら二条の上に馬乗りになり、冷めた目で呆気に取られた二条の顔を見下した。二条は霧野の顔を見上げながら笑った。
その顔面に向かって思い切り拳を振り下げる。
それでも二条は笑ったまま拳を受けており、気味の悪さを打ち消すように続けて殴打した。今更止めることも出来なかった。止めたが最後、と一瞬考えてから考えることをやめた。機械のように無に徹する。二条の口の中が切れ、噴き出した血が拳にこびりつき、霧野の顔面に返り血が飛んだ。
急に拳が通らなくなる。霧野の拳を二条が手で受止め、手首をがっしりと掴んでいた。ものすごい力で、骨が軋んだ。二条が口を開けて声を出さずに笑っており、大きな口の中に並んだ歯は、まるで血肉を啜ったあとのように、血で真っ赤に濡れそぼっていた。
霧野のもう片方の手を掴もうと、大きな手がゾンビのように霧野の前を行ったり来たりした。
こっちの手を取られたらやばい。
霧野は動かせる限り空いている手と腕を動かし床の上を探り、指先に目当ての物が当たった。指にひっかけ手の中に収めると、二条の額に押し当てた。
二条の拳銃だった。彼が拳銃をパンツの後ろ側のベルトに差し入れているのを霧野は見ていた。霧野はタックルした際にそれを抜き取り、音がしないようにゆっくりと床に置ていたのだった。
「部屋の鍵を出せ」
息が上がり自分の声とは思えないほどザラザラした声であった。二条は諦めたような顔をしたまま、それでもまだ笑っていた。まるでゲームに負けた子供のようだ。ゆっくりと霧野の手首を掴んでいた手を離し、観念したように両手を上げ、起き上がりかけていた体を地面に倒した。
「おお、怖いなぁ。何するんだ。」
「殺すぞ」
霧野は手の中で銃の安全装置を外した。
それでも二条は表情を変えない。
「右ポケットをさぐってみろ」
霧野は片手で拳銃を構えながら、震える手で二条のスーツのパンツの右ポケットを探った。指の先にお菓子の袋のようなものが当たった。しかし、鍵らしきものはない。
指先に当たるものを引き出してみるとそれはピンクと黒の袋にラッピングされたコンドームだった。
二条はそれを見て声を上げてゲラゲラと笑いその振動が上に乗っている霧野にも伝わった。
「お前、俺が許可なく中出ししたから、そんなに怒ってるんだろ?次からはつけるからさ」
「貴様……」
霧野は銃のトリガーに指をひっかけ、二条の額に強く押し当て、そのままの姿勢で固まった。
二条は震えている拳銃の筒口を持つと自分の額に押しあてるのを手伝った。
「撃てよ、お前に殺されるなら本望だ。憎いだろ?俺が。俺を殺してさっさと出ていったらどうだ?」
「……」
「ここを狙うんだよ!」
血にまみれた顔の中で二条の瞳がらんらんと輝き霧野を見据えた。前々からいかれていると思っていたが、ここまでとは思わなかった。
トリガーを引いたと同時に、頭に強い衝撃が走り、何が起こったのか一瞬理解できなかった。
二条の身体が起き上がっており、再び同じ衝撃が頭にくわわった。頭突きをされたのであった。
もはや狙い先がズレた銃のトリガーをもう一度引いてみるがカチリと音がするだけで弾が発射されない。
身体が抱え込まれ、もつれ合う。単純な取っ組み合いではとても勝ち目がない。殴っても簡単にかわされ、両方の手首を取られてからは一瞬だった。うつ伏せに身体をねじ伏せられ、腕で首をガッチリ締められてのしかかられた。警察が犯罪者を抑え込むのと同じやり方だ。目の前で二条の手のひらが開き、そこから銃の弾が五発床に零れ落ちた。霧野はすべてを悟った。
「殺人未遂で現行犯逮捕だ。……情けねぇなあお前、現職の刑事だろ。何ヤクザに体技で負けてんだよ。がんばって抜けてみろ。」
腕を振りほどこうとしても岩のようにびくともしない。せいぜい爪を食い込ませるのが関の山だ。
体重をかけられた身体の自由もほとんど効かず脚や腕でいくらもがいても彼をどかすことが出来ない。
背後から完全に勃起し硬くなった二条の一物が擦り付けられている。
「たまらない、最高だぜお前。あのまま銃なんかに頼らず殴り続けてたら勝てたかもしれないのによォ……雑魚が。お前がどう足掻こうと俺には勝てないことを身体に教え込んでやる。」
どれだけ抵抗しようと散々犯された身体は二条の肉棒を簡単に受け入れた。
その動きは一段と激しく、一突きされる度にその衝撃で一定のリズムで首が締まり、くぐもった声が漏れ出た。抵抗するほどに声を出さないようにしようとするほどに、身体の奥に押し込まれる物の存在を意識させられ、あまりのみじめさ、一時の高揚感、希望から突き落とされたギャップに身体と精神がどうにかなりそうだった。
「おうおう、また勃起してきてるぞ。とんでもないマゾ野郎だな。」
◆
椅子に腰かけた二条が血まみれの顔でさも楽しそうにこちらを見上げ、煙草を吸っている。
壁に伝うダクトパイプにロープの端が結び付けられ、ロープは天井から降ろされたフックを通りって垂れ下がり、即席の首吊り台を作っていた。霧野は両手足を再び拘束され、つま先立ちの状態で首吊り台にかけられていた。つま先がふれている足元は床ではなく、アタッシュケース一つであり、それを蹴り飛ばされれば足元を支えるものは何もなくなる。恐怖に身体が震え、声が出ない。
「そんな顔するなよ。お前が悪いんだぞ、人のチンポに噛みつき、逃げようとし、さらには俺の顔をこんなにしておいて、まさかたった二、三発出されただけで済むと思ってたのか?済ますわけねぇだろそんなもんで。だいたいお前もアヘアヘ喘いできもちよがってたじゃないか。よかったんだろ?」
「……」
二条はゆっくりと吸いかけの煙草を投げ捨てた。そして、椅子から立ち上がると、霧野の前に立ちアタッシュケースを軽く蹴った。アタッシュケースは半分ほど後ろに移動し、霧野の喉の奥から小さな悲鳴が漏れ出た。
「よかったかって聞いてんだよ。質問されたら答えろよ。」
二条の顔が目と鼻の先にあり、煙草と血のにおいが鼻をついた。
霧野が震えながら首を横に振ると、アタッシュケースが音を立て、さらに数十センチ後ろに移動した。
「お前凄いな、今のところはどんな馬鹿でも"きもちよかったです"という場面だぞ。俺だってそうする。死にたくないからな。」
二条は霧野の前からゆっくりと後ろに回り込み、彼の熊のような手が、腰から尻にかけての筋肉を乱暴にまさぐる。筋肉が恐怖でこわばっており、二条の手が身体をなぞるたびにぞわぞわと鳥肌がたった。
後ろから二条の両腕が腰のあたりに回され、しっかりと腕が絡まされた。
「力抜かないと痛いぞ」
言い終わる前に二条のものが閉じた身体に無理やりねじ込まれはじめ、最初に無理やり犯されたのと同じかそれ以上の痛みが下半身を襲った。何度も足がアタッシュケースから滑り落ち駆け、全身にびっしょりと汗が流れ、手指の先が震えた。
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「……う、動かないで、頼むから…」
「はは、やっとしゃべったな。馬鹿だな遥。そんなこと言われたら動くに決まってるだろ。」
狭い中をゆっくりだが無理やりごりごりと突き動かされ、筋肉が勝手に収縮するので嫌でも中に納まった二条のペニスの形状がはっきりと感じられた。
「こんなものもういらんな」
アタッシュケースが蹴り飛ばされ足の下から消え去る。身体の堕ちる感覚に霧野の頭は恐怖で真っ白になった。
一瞬にしてすべての体重が首にかかるに思われたが、二条の腕が腰下で霧野を抱きかかえるようにして支え、そのうえペニスで貫かれているせいで、身体が軽く浮いた状態になっていた。代わりにほぼ全体重で二条のペニスを咥え込む形になり、経験したことがないほど奥深くまで身体がえぐられ、押し開かれた。
「ずっとこうされていたいか?」
答えられず痛みと苦しさに呻いていると、腰に回されていた腕が外れ、縄がきしみ首が吊られた。
聞いたことのないような声が出、口が呼吸をしようと必死に開いたり閉じたりを繰り返す。目から涙がとめどなくあふれ出た。
身体が何かを求めるようにがくがく震えるが、身体を支えているものは二条のペニス一本のみになり、身体全身の肉がそれを締め上げた。
心音がはやくなり、身体全身が脈打つのを感じる。それ以上に身体に埋め込まれた異物のまわりが強く脈打ち、嫌でも彼の物を感じた。股間が熱くなり、精液ではなくお湯と思うほど熱い尿がだらだらとこぼれだした。
「すごいよく締まるな。やっぱり男の肉は良い。壊れにくいしな。女でやるとすぐ駄目になる。」
二条は再度腕で、霧野の身体を抱え上げ、首を楽にしてやった。過呼吸のような息を繰り返しており、二条はゲロをはき痙攣がとまらない今の霧野の喉に一物をつっこんだらさぞ気持ちが良いだろうなと思った。
「どうだ、もっとこうされていたいか?」
目の前で霧野の頭が力なく縦に揺れるのをみて、二条の勃起はさらに激しいものとなった。大きくなったことを感じたのか、霧野の呼吸のしかたが微かに変わっていた。
「そうかそうか、じゃあお前の望み通りにこのままここで死ぬほど犯してやる。うれしいだろう。な?」
再び頭が力なく縦に何度か揺れた。そのたびに、顔から涙やよだれといったものが零れ落ち、床に落ちていくのが見えた。二条は腰を押し当てつつじりじりとゆっくりと腕の力を抜いていった。
「お前の口から聞きたいなあ。」
「……」
霧野の肩が震え一段と呼吸が早くなるのを、二条は楽しげに聞いていた。
しばらくすると蚊の鳴くような声を出した。
「……死ぬほど、犯して、ください」
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