R18 硝子少女は夢を見る

姉

「死んだ後自我はどこにいくのか」

これはたくさんの人が思う謎だと思います。

死んだ人にしかわからない事ですから。

未来が見えない

普通の人はそれが怖くて死ぬことを恐れます。

しかし、心が壊れかけた人は違います。
死ぬのではなく無になることを望みます。

死後の自我があってもなくてももう関係ないのです。

これがいけないのです。

自殺した人々は転生を拒みます。

魂は皆それぞれ決まった流れがあります。

それが乱れると世界全体のバランスが乱れるのです。

そんな出来事が3回も起こるなど異常事態です。全く我が弟は何をしているのでしょう。

まぁ、あの子にはこの前こちら側の問題を片付けてもらった借りがありますので、今回の女の子は私が面倒を見てあげましょう。

なんとしてでも転生ができるまで状態を回復させなくては。

少年とは違う淡い水色の部屋に佇む髪の長い女性はそっと胸元からヒビが入り今にも砕けそうな玉を取り出した。

そしてそれに優しく話しかけた

しかし、玉は答えない。

(あらあら、これは少し厄介ですねぇ。外部からの刺激を全て拒否してしまっている。これはもう我慢比べのようなものだわ。)

それから女性は根気強く何ヶ月も話しかけ続けた。

彼女がほんの少しだけ心を開くまで後もう少し、、、