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4.小さな村の異変
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「ありがとうございました」
にっこりと微笑む店員に向かって、私は軽く会釈をする。
青果店で買い物を終えた私は、早く店の外に出ようと思い早足で出口へ向かった。
何故なら、この店の店主は兎に角うるさいからだ。本当に、「魔女に親でも殺されたのか」と思うくらい毎度のごとく私に突っかかってくる。
幸い、今店番をしているのは人畜無害なアルバイトの青年なので、何とか彼に会わずに済んだのだが。
「おい、スカーレット」
「ん……? げっ……」
突然、背後から呼び止められた。「今日は無事に店を出られる」とほっと胸を撫で下ろしたのも束の間。
後ろを振り返ってみると、大嫌いな店主が腰に手を当てながら、厳しく力強い様相で立っていた。
「ああもう……。折角、今日は爽やかな気分で買い物を終えられると思ったのにのう……」
「お前も、何か企んでいるんじゃないだろうな?」
「はて? 企む……?」
「この間、隣町の魔女が起こした事件があっただろ? あの魔女は、『魔法が勝手に暴発した』なんて言っていたらしいが……俺は、お前ら魔女が何か良からぬことを企んで、一般人に危害を加えようとしているんじゃないかって睨んでいるんだよ」
「なっ……それは、いくらなんでも言い掛かりじゃ! 妾は、他人に危害を加えようと思ったことなど一度たりとも──」
「さあて、どうだかな。実際、今回の事件も数多くの犠牲者が出ているしな。あんな事件が起こった後で、魔女を信用しろって言うほうが無理だろ」
「それは……」
確かに、彼の言う通りだ。身近に魔女がいたらいつ事件を起こすかわからないし、気が気じゃないという気持ちも理解できる。
でも、魔女がそうやって自身の魔力を制御出来ずに暴発させてしまうことはごく稀だし、「わざとやったんだろう」と言い掛かりをつけられるのは癪だ。
「兎に角、俺は昔から魔女のことをよく思っていないんだよ。……わかったら、さっさと店から出て行ってくれ」
そのまま反論出来ずに大人しく店の外に出ると、前方に心配そうな顔をして立っているルークスがいた。
「ルークス……? お主、何故ここに……」
「お師匠様の帰りが遅いので、様子を見に来たんですよ。……案の定、あの店主に何か言われたみたいですね」
「まあ、いつものことじゃ。ただ……今日は一段と機嫌が悪かったようで、『何か企んでいるんだろう?』と酷い言い掛かりをつけられたがのう」
「企んでいる……?」
「あぁ……その、『隣町の魔女と同じように、お前も事件を起こすつもりじゃないだろうな』と疑われたんじゃ」
「……それ以外に、何か言われませんでしたか?」
「いや、それだけじゃったぞ」
「そうですか……」
ルークスは含みのある様子でそう返すと、「帰りましょう」と言って急かすように私の背中を押した。
◆
その日の夜は、なかなか寝付けなかった。
仕方なくベッドから起き上がった私は、水を飲むためにキッチンに向かった。
廊下を歩いていると、ふと書斎から明かりが漏れていることに気付いた。
そっと中を覗いてみると、何やらルークスが夢中で古い魔法書を読んでいるようだった。
この書斎には、何代も前から受け継がれてきた貴重な(魔法文化が衰えた今の世では価値のないものだが)魔法書を保管してあるため、魔法に関して好奇心旺盛なルークスがその本を読み耽ることは別におかしくない。
ただ、彼が今読んでいる本は『変身魔法』について詳しく書かれたものだった。それが少し引っかる。
変身魔法は、その難易度の高さから、代々高い魔力を持つ私の家系でも習得できた者はごく僅かだったそうだ。
それに、まだ多くの魔法使いが存在していた時代でも、悪用防止のためにその魔法を使うことはご法度だったらしい。
そんな魔法書を真剣に読んでいるなんて、何か理由があるのだろうか……。
結局、ルークスにその理由を聞くことが出来ないまま夜は更けていった。
◆
それから数日後──アルヴィス村で事件が起こった。
アルヴィス村は、私という『魔女』が住んでいる以外は、何の変哲もない片田舎の平和な村だ。
そんな村で突如として起こった“殺人事件”は村人たちを震撼させた。
「まさか、隣町の事件に続いて、この村でも事件が起こるなんてね……」
「ああ、まだ信じられないよ」
買い物を終えた後にふらふら散歩をしていると、事件のことについて話している村人たちの会話が聞こえてきた。
昨夜起こった事件の被害者は、散々私を目の敵にしてきた青果店の店主だ。
そして、どうやら彼を殺した犯人は精肉店の店主らしい。
そういや、あの店主も「悪く思わないでくれ」などと言いながら私を罵っていたし、随分ぞんざいな扱いをしてきたな……。
「そう言えば……あの二人、前から仲悪そうだったもんな」
「私、二人が言い争っている現場を何度も見たことがあるわ。きっと、頭にきて殺してしまったのね……」
村人たちは、当惑した様子で立ち話を続けていた。
精肉店の店主は今、村の牢屋に入れられている。
実際、彼らの仲が悪かったのは事実だ。けれど、まさか殺してしまうほど憎み合っているなんて思わなかった。
これで精肉店の店主が犯行を自白すれば、一応言い争った末の殺人ということで丸く収まるのだろう。
でも、彼は「俺は何も知らない。あの日、あいつが突然うちの店にやって来て、後で話があると言ってきたんだ。それで、待ち合わせ場所に行ったら、何故かあいつが死んでいたんだよ」と主張し、自分はやっていないの一点張りだそうだ。
ちなみに彼曰く、待ち合わせ場所に着いた時にはもう青果店の店主は死んでいて、偶然その場所を通りかかった他の村人に犯人呼ばわりされた……ということらしい。
けれど、どう見ても証拠が揃いすぎているみたいだし、犯人は彼以外に考えられないのだが……。
とは言え、『もしかしたら、真犯人が他にいるのかも知れない』という不安感が村人たちの恐怖心を煽り、余計に彼らを困惑させているようだ。
「真犯人、か……」
「お師匠様!」
家まであと少しというところで、不意に自分を呼ぶ声が聞こえた。
顔を上げてみると、息を切らしながらこちらに向かって走ってくるルークスの姿が見えた。
「ん……? って……ルークス?」
「どこに行っていたんですか!? あんな事件があった後だし、今はあまり出歩かないで下さいって言ったじゃないですか!」
「いや、買い物をするついでに散歩に出かけただけじゃが……お主、いつも妾が外出するとこうやって迎えに来るのう……」
「それだけ、お師匠様のことが心配なんですよ。お師匠様は、僕にとってかけがえのない存在ですから……」
そう言いながら少し寂しそうに微笑んだルークスを見て、私は何故か胸騒ぎがした。
にっこりと微笑む店員に向かって、私は軽く会釈をする。
青果店で買い物を終えた私は、早く店の外に出ようと思い早足で出口へ向かった。
何故なら、この店の店主は兎に角うるさいからだ。本当に、「魔女に親でも殺されたのか」と思うくらい毎度のごとく私に突っかかってくる。
幸い、今店番をしているのは人畜無害なアルバイトの青年なので、何とか彼に会わずに済んだのだが。
「おい、スカーレット」
「ん……? げっ……」
突然、背後から呼び止められた。「今日は無事に店を出られる」とほっと胸を撫で下ろしたのも束の間。
後ろを振り返ってみると、大嫌いな店主が腰に手を当てながら、厳しく力強い様相で立っていた。
「ああもう……。折角、今日は爽やかな気分で買い物を終えられると思ったのにのう……」
「お前も、何か企んでいるんじゃないだろうな?」
「はて? 企む……?」
「この間、隣町の魔女が起こした事件があっただろ? あの魔女は、『魔法が勝手に暴発した』なんて言っていたらしいが……俺は、お前ら魔女が何か良からぬことを企んで、一般人に危害を加えようとしているんじゃないかって睨んでいるんだよ」
「なっ……それは、いくらなんでも言い掛かりじゃ! 妾は、他人に危害を加えようと思ったことなど一度たりとも──」
「さあて、どうだかな。実際、今回の事件も数多くの犠牲者が出ているしな。あんな事件が起こった後で、魔女を信用しろって言うほうが無理だろ」
「それは……」
確かに、彼の言う通りだ。身近に魔女がいたらいつ事件を起こすかわからないし、気が気じゃないという気持ちも理解できる。
でも、魔女がそうやって自身の魔力を制御出来ずに暴発させてしまうことはごく稀だし、「わざとやったんだろう」と言い掛かりをつけられるのは癪だ。
「兎に角、俺は昔から魔女のことをよく思っていないんだよ。……わかったら、さっさと店から出て行ってくれ」
そのまま反論出来ずに大人しく店の外に出ると、前方に心配そうな顔をして立っているルークスがいた。
「ルークス……? お主、何故ここに……」
「お師匠様の帰りが遅いので、様子を見に来たんですよ。……案の定、あの店主に何か言われたみたいですね」
「まあ、いつものことじゃ。ただ……今日は一段と機嫌が悪かったようで、『何か企んでいるんだろう?』と酷い言い掛かりをつけられたがのう」
「企んでいる……?」
「あぁ……その、『隣町の魔女と同じように、お前も事件を起こすつもりじゃないだろうな』と疑われたんじゃ」
「……それ以外に、何か言われませんでしたか?」
「いや、それだけじゃったぞ」
「そうですか……」
ルークスは含みのある様子でそう返すと、「帰りましょう」と言って急かすように私の背中を押した。
◆
その日の夜は、なかなか寝付けなかった。
仕方なくベッドから起き上がった私は、水を飲むためにキッチンに向かった。
廊下を歩いていると、ふと書斎から明かりが漏れていることに気付いた。
そっと中を覗いてみると、何やらルークスが夢中で古い魔法書を読んでいるようだった。
この書斎には、何代も前から受け継がれてきた貴重な(魔法文化が衰えた今の世では価値のないものだが)魔法書を保管してあるため、魔法に関して好奇心旺盛なルークスがその本を読み耽ることは別におかしくない。
ただ、彼が今読んでいる本は『変身魔法』について詳しく書かれたものだった。それが少し引っかる。
変身魔法は、その難易度の高さから、代々高い魔力を持つ私の家系でも習得できた者はごく僅かだったそうだ。
それに、まだ多くの魔法使いが存在していた時代でも、悪用防止のためにその魔法を使うことはご法度だったらしい。
そんな魔法書を真剣に読んでいるなんて、何か理由があるのだろうか……。
結局、ルークスにその理由を聞くことが出来ないまま夜は更けていった。
◆
それから数日後──アルヴィス村で事件が起こった。
アルヴィス村は、私という『魔女』が住んでいる以外は、何の変哲もない片田舎の平和な村だ。
そんな村で突如として起こった“殺人事件”は村人たちを震撼させた。
「まさか、隣町の事件に続いて、この村でも事件が起こるなんてね……」
「ああ、まだ信じられないよ」
買い物を終えた後にふらふら散歩をしていると、事件のことについて話している村人たちの会話が聞こえてきた。
昨夜起こった事件の被害者は、散々私を目の敵にしてきた青果店の店主だ。
そして、どうやら彼を殺した犯人は精肉店の店主らしい。
そういや、あの店主も「悪く思わないでくれ」などと言いながら私を罵っていたし、随分ぞんざいな扱いをしてきたな……。
「そう言えば……あの二人、前から仲悪そうだったもんな」
「私、二人が言い争っている現場を何度も見たことがあるわ。きっと、頭にきて殺してしまったのね……」
村人たちは、当惑した様子で立ち話を続けていた。
精肉店の店主は今、村の牢屋に入れられている。
実際、彼らの仲が悪かったのは事実だ。けれど、まさか殺してしまうほど憎み合っているなんて思わなかった。
これで精肉店の店主が犯行を自白すれば、一応言い争った末の殺人ということで丸く収まるのだろう。
でも、彼は「俺は何も知らない。あの日、あいつが突然うちの店にやって来て、後で話があると言ってきたんだ。それで、待ち合わせ場所に行ったら、何故かあいつが死んでいたんだよ」と主張し、自分はやっていないの一点張りだそうだ。
ちなみに彼曰く、待ち合わせ場所に着いた時にはもう青果店の店主は死んでいて、偶然その場所を通りかかった他の村人に犯人呼ばわりされた……ということらしい。
けれど、どう見ても証拠が揃いすぎているみたいだし、犯人は彼以外に考えられないのだが……。
とは言え、『もしかしたら、真犯人が他にいるのかも知れない』という不安感が村人たちの恐怖心を煽り、余計に彼らを困惑させているようだ。
「真犯人、か……」
「お師匠様!」
家まであと少しというところで、不意に自分を呼ぶ声が聞こえた。
顔を上げてみると、息を切らしながらこちらに向かって走ってくるルークスの姿が見えた。
「ん……? って……ルークス?」
「どこに行っていたんですか!? あんな事件があった後だし、今はあまり出歩かないで下さいって言ったじゃないですか!」
「いや、買い物をするついでに散歩に出かけただけじゃが……お主、いつも妾が外出するとこうやって迎えに来るのう……」
「それだけ、お師匠様のことが心配なんですよ。お師匠様は、僕にとってかけがえのない存在ですから……」
そう言いながら少し寂しそうに微笑んだルークスを見て、私は何故か胸騒ぎがした。
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