ヤンデレシスコン王太子の妹に転生してしまったので、推しの悪役令嬢(♂)と駆け落ちします!

幾霜六月母

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甘い闇に囚われて

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「やっと……お前を捕まえることができた……」

エドワードの声は、まるで蛇が獲物を締め付けるように、冷たく、そして執拗だった。

彼の昏い瞳は、狂気に満ちて輝き、私を射抜くように見つめていた。


恐怖で体が硬直し、言葉も出ない。

逃げることも、抵抗することもできない。



「どこへ行くつもりだった?私のアリア」

エドワードは私の顎を掴み、無理やり顔を上げさせた。

彼の指先は氷のように冷たく、私の肌を凍らせるように感じた。

「い、やっ!」

私はか細い声で抵抗したが、エドワードは微動だにしなかった。

「離すわけがないだろう。やっと手に入れたお前を、もう二度と手放すものか」

彼は歪んだ笑みを浮かべ、私の髪を撫でた。

その触れ方は、まるで壊れやすい人形を扱うように優しく、そして歪んだ執着に満ちていた。

「セシリア様……は?」

私は震える声で尋ねた。セシリアがエドワードと戦っている間に逃げた私。

彼女の安否が気がかりだった。

エドワードは私の問いに答えず、嘲るように笑った。

「心配するな。あいつは、すぐに私の部下が見つけて連れてくるだろう」

セシリアは生きてはいるようだ。でも、このままではセシリアも捕まってしまう……その事実に、私は絶望に打ちひしがれた。


全ては無駄だった。


せっかくセシリアが命がけで私を逃がしてくれたのに、結局私はエドワードに捕まってしまった。

エドワードは私を抱き上げ、森の中へと歩き始めた。

「さあ、帰ろう、アリア。お前のための、素敵な隠し部屋を用意してある。もう逃げなくてもいいんだ。誰にも邪魔されず、お兄様と愛しあっていいんだ……早くお前を抱きたいなぁ。お兄様と子供をたくさん作ろう……」


ーー気持ち悪い。

彼の言葉は、まるで悪魔の囁きのようだった。

私は抵抗することもできず、ただ彼の腕の中で震えていた。

連れて行かれたのは、森の奥深くにある、小さな小屋だった。

窓はなく、唯一の出入り口は頑丈な鉄の扉で閉ざされていた。


まるで牢獄のようだった。

エドワードは私を小屋の中に閉じ込めると、扉に鍵をかけ、出て行った。

私は一人、暗闇の中に取り残された。

恐怖と絶望で、涙が止まらなかった。


なぜ、こんな目に遭わなければならないのか。私はただ、普通に生きていきたいだけなのに。



どれくらいの時間が経っただろうか。小屋の扉が開き、エドワードが再び姿を現した。

彼は私のために食事を用意してきたようだった。

「さあ、アリア。お腹が空いているだろう」

彼は優しい声で言ったが、その目は冷たかった。

私は食事に手をつけなかった。こんな状況で、食欲など湧くはずがない。

「なぜ……食べないんだ?」

エドワードは不機嫌そうに眉をひそめた。

「……帰りたい……」

私は小さな声で言った。

「帰る? どこに帰るというのだ? ここがお前と私の幸せな新婚家庭じゃないか、アリア。ほら、媚薬スープを飲めば、混乱も収まる。急に願いが叶って混乱しているのだろう?」

エドワードは私の手を掴み、強く握り締めた。

「嫌……っ!私は……こんなところにいたくない……!セシリア様のところへ帰る!!」


私は涙を流しながら訴えた。

エドワードの表情が、みるみるうちに険しくなっていく。

彼は私の手を放し、壁を強く殴りつけた。


「なぜだ! なぜ私を受け入れない!?」

彼の怒りは、まるで嵐のようだった。


私は恐怖で縮こまり、ただただ震えていた。



エドワードは荒い呼吸をしながら、私に近づいてきた。

「いいだろう……お前が私を拒絶するなら……私がお前を、壊してしまえばいい……。二度と私から離れられぬように、足を奪って……その前に、私を刻みつけて快楽を忘れられないようにするか?女のセシリアの元へなど、帰りたくなくなるように……」

彼の言葉は、まるで呪いのようだった。

陰湿な視線が私の胸元へと伸び、スカートの中へとエドワードの手が這ってくる。





ーー私は恐怖で気を失いそうになった。





その時、小屋の扉が勢いよく開かれた。


「エドワード殿下! やめなさい!」



そこに立っていたのは、セシリアだった。

彼女は傷だらけだったが、美しく勇敢な表情でエドワードを睨みつけていた。

「セシリア様っ……!」

私は驚きと安堵で、思わず彼女の名前を叫んだ。

「よくも……私のアリア様に……!」

私の足を這うエドワードの手を払いのけ、セシリアは怒りに満ちた声で言った。


エドワードは不敵な笑みを浮かべ、セシリアに言った。

「ほう……よくも一人でここまで来れたものだ。だが、無駄だ。お前はもう、ここから逃げることはできない」

セシリアは怯むことなく、エドワードに言い放った。

「逃げるのは、貴方の方です、エドワード殿下! 私は絶対に、アリア様を連れてここから出て行きます!」



二人の間に、緊張感が張り詰めた。
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