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第11話 ステイタス
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「一緒に講義受けようよ」
「ええで。あそこ座ろか」
教室に入ると梨花に捕まり、一緒に講義を受けることになった。梨花は数カ月前に告白してきたが、僕には京子がいると伝えて振った女だ。
「二番目の女でもいいから」
「ごめん、そういうのはほんまにできやんわ」
「なんでよ?私結構モテるんよ」
「モテるのは知ってるし、可愛いのも知ってる。でも、浮気とか二番目とかそんなんは無理やねん」
「わかった。翔太は私の人生で初めて振られた人だよ。でも、私は諦めないから」
数カ月前に僕が振った時の会話だ。振った後もガンガンと攻めてくる辺り、相当心が強いのだろう。梨花は僕にとって数ある友達の一人でしかないというのに。
「翔太、最近ますますいい男になってるよね」
「ほんまかいな」
「うん。全体的に痩せたし、顔も小さくなって、なんだか芸能人みたい」
「あー、そういえば芸能界に入ってん」
「すごいじゃん。何になるの?」
「一応、俳優になるらしい」
「らしいってまだはっきり決まってないの?」
「うん。社長さんには俳優しろって言われた」
「翔太をテレビで見る日が来るんだね。応援してるよ」
「ありがとう」
講義が始まった。今日の講義は一般教養科目で、たまたま時間に空きがあったから受講したに過ぎない科目、宇宙科学だ。講義を聞いていると自分のちっぽけさに笑いそうになる。宇宙基準で見れば地球はなんと小さなものか。そして、その地球に住む自分はアリやみじんこよりも小さな存在だ。こんな小さな存在が何をできるのだろうか?
「宇宙ってすごいよね」
「自分のちっぽけさが身にしみるわ」
「翔太ってさ、女遊び興味ないの?」
「いきなり話変わったな、どういう意味?」
「そのままだよ。いっぱい女の子と遊びたいとかやりまくりたいとかだよ」
「なんやそれ。京子のこと好きやし、裏切るとか考えられへんわ」
「一途なんやね。京子さん羨ましいなあ」
「梨花はそっちの人なん?」
「私は違うけど、そういう人多いと思う。とにかく経験人数増やしたいっていう話よく聞くよ。学部内でも何人の女性と関係を持ったとかで競ってる人多いじゃん」
「そんなことどうでもいいわ。経験人数多かったらなんかあるんか?」
「翔太らしいね。そういうところも私は好き。男のステイタスみたいなものじゃない?」
「ステイタスかあ……」
そんなものがステイタスになるなど考えたこともなかった。僕は本当に京子を愛しているのだろう。京子を裏切るなど考えることができない。どれだけ美しい女性に口説かれても落ちることはないだろう。現に学部で一番可愛いと評判の梨花に口説かれても落ちなかったのだから。
「講義終わり予定あるの?」
「特にないけど、なんで?」
「私の家で一緒にご飯食べよ?」
「それは浮気になるからやめとくわ」
「ご飯くらい浮気にならへんと思うよ?いいじゃん、一緒に食べようよ」
「ごめん。無理やわ」
「ほんとに落ちないね。何回でも誘うからね」
講義を受け、帰路に着いた。バスで駅まで向かうのだが、その時も隣には梨花がいる。梨花は駅前のアパートで一人暮らしをしていて、駅まで向かうバスは同じだ。
一席だけ空いていたので、梨花に座ってもらった。
「ありがとう。ほんとにいい男だね。イケメンで性格までもいい人なんて、なかなかいないよ」
「座ってもらっただけやん」
「そういう所、女の子は結構見てるよ」
駅に着きお互い帰路に着いた。
「じゃあね」
「おう」
梨花の後ろ姿は少し寂しげだったが、僕にはどうすることもできない。
「ええで。あそこ座ろか」
教室に入ると梨花に捕まり、一緒に講義を受けることになった。梨花は数カ月前に告白してきたが、僕には京子がいると伝えて振った女だ。
「二番目の女でもいいから」
「ごめん、そういうのはほんまにできやんわ」
「なんでよ?私結構モテるんよ」
「モテるのは知ってるし、可愛いのも知ってる。でも、浮気とか二番目とかそんなんは無理やねん」
「わかった。翔太は私の人生で初めて振られた人だよ。でも、私は諦めないから」
数カ月前に僕が振った時の会話だ。振った後もガンガンと攻めてくる辺り、相当心が強いのだろう。梨花は僕にとって数ある友達の一人でしかないというのに。
「翔太、最近ますますいい男になってるよね」
「ほんまかいな」
「うん。全体的に痩せたし、顔も小さくなって、なんだか芸能人みたい」
「あー、そういえば芸能界に入ってん」
「すごいじゃん。何になるの?」
「一応、俳優になるらしい」
「らしいってまだはっきり決まってないの?」
「うん。社長さんには俳優しろって言われた」
「翔太をテレビで見る日が来るんだね。応援してるよ」
「ありがとう」
講義が始まった。今日の講義は一般教養科目で、たまたま時間に空きがあったから受講したに過ぎない科目、宇宙科学だ。講義を聞いていると自分のちっぽけさに笑いそうになる。宇宙基準で見れば地球はなんと小さなものか。そして、その地球に住む自分はアリやみじんこよりも小さな存在だ。こんな小さな存在が何をできるのだろうか?
「宇宙ってすごいよね」
「自分のちっぽけさが身にしみるわ」
「翔太ってさ、女遊び興味ないの?」
「いきなり話変わったな、どういう意味?」
「そのままだよ。いっぱい女の子と遊びたいとかやりまくりたいとかだよ」
「なんやそれ。京子のこと好きやし、裏切るとか考えられへんわ」
「一途なんやね。京子さん羨ましいなあ」
「梨花はそっちの人なん?」
「私は違うけど、そういう人多いと思う。とにかく経験人数増やしたいっていう話よく聞くよ。学部内でも何人の女性と関係を持ったとかで競ってる人多いじゃん」
「そんなことどうでもいいわ。経験人数多かったらなんかあるんか?」
「翔太らしいね。そういうところも私は好き。男のステイタスみたいなものじゃない?」
「ステイタスかあ……」
そんなものがステイタスになるなど考えたこともなかった。僕は本当に京子を愛しているのだろう。京子を裏切るなど考えることができない。どれだけ美しい女性に口説かれても落ちることはないだろう。現に学部で一番可愛いと評判の梨花に口説かれても落ちなかったのだから。
「講義終わり予定あるの?」
「特にないけど、なんで?」
「私の家で一緒にご飯食べよ?」
「それは浮気になるからやめとくわ」
「ご飯くらい浮気にならへんと思うよ?いいじゃん、一緒に食べようよ」
「ごめん。無理やわ」
「ほんとに落ちないね。何回でも誘うからね」
講義を受け、帰路に着いた。バスで駅まで向かうのだが、その時も隣には梨花がいる。梨花は駅前のアパートで一人暮らしをしていて、駅まで向かうバスは同じだ。
一席だけ空いていたので、梨花に座ってもらった。
「ありがとう。ほんとにいい男だね。イケメンで性格までもいい人なんて、なかなかいないよ」
「座ってもらっただけやん」
「そういう所、女の子は結構見てるよ」
駅に着きお互い帰路に着いた。
「じゃあね」
「おう」
梨花の後ろ姿は少し寂しげだったが、僕にはどうすることもできない。
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