それを愛し、それに愛され、それを憎んだ

SaisenTobutaira

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欲が湧いた

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それを愛し、それに愛されるがまま腰を振り続けていた。そんなある日欲が湧いた。

他の人としてみたい

これは男なら誰もが思うことだろう。それに、高校生の男など猿も同然であり、『それ』の欲望のままに色んな女性を経験したく思うはずだ。

しかし、どうすれば他の女を抱けるのだろうか?

一番確実なのは風俗に行くことだ。お金を払えばその時間だけ『それ』ができる。だが、問題がある。お金がないのだ。クラブ活動に専念していた僕はアルバイトすらしておらず、毎月貰う小遣い五千円では到底、風俗になど行けやしない。

それなら別の方法しかない。自分の知り合いを攻めることだ。だが、これにも問題がある。僕は彼女持ちだ。そして、その事は高校の同級生皆が知っている。このような状態で他の女を口説いたりでもしたら、高校での居場所がなくなる。

じゃあ別れたらいいじゃん

と思うかもしれないが、それはダメだ。今ある快楽の元を自分から手放すなど勿体ない。それに、別れた後すぐに彼女ができるとも限らない。仮にもし出来たとしてもすぐに『それ』ができるのだろうか。ガードの固い人なら数ヶ月は我慢しなければならない。もしくは数年。その間『それ』を我慢するなど、快楽を知ってしまった今では到底出来そうにない。

結局、このまま目の前の女とやり続けるのが最適解なのかもしれない。

いや、それでも

そうだ、自分と生活圏が被らない人を攻めよう。今の時代に生まれてよかった。僕は時代に感謝しながらスマホのアプリをいくつも登録した。紹介文には『それ』を教えてくださいと書いておいた。すると、すぐに引っかかった。

32歳、看護師

いい響きだ。自分より10歳以上離れている人はどんな『それ』をするのだろうかと胸が高ぶった。

約束日当日、僕は待ち合わせ場所の駅へ向かった。あらかじめ写真を交換していたのですぐにわかった。実物は写真よりも色気があり、駅前ですぐにシャウエッセンになった。

軽く挨拶を済ませホテルへ向かった。初めて入るホテルに戸惑いつつも『それ』が始まった。

2人目の女性となった32歳、看護師。僕は怪我をした患者のように仰向けのまま看護されていた。

経験がないに等しい僕にはこの人が上手いのか下手なのかわからない。ただ、彼女よりも明らかにスムーズで、快楽も多く与えてくれた。

三回もした僕に看護師さんは元気だねと褒めてくれた。そして、またしようねと言ってホテルを出た。

駅前で別れたと同時に電車に乗り込み、すぐにアプリを開いた。

すると何人もの女性からお誘いがあった。それも年上の女性ばかりからだ。この頃は気づかなかったが若いというだけで需要がある。僕は知らず知らずの内に若さを最大限に活用していた。そして、ピュアな少年も演じていた。

27歳、OL

25歳、保育士

35歳、美容師

22歳、大学生

その他、多数。

メッセージのやり取りをしながら、誰にしようかとシャウエッセンに相談していた。

さあ、誰にしようか
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