淫らな悪魔に救済を

ガイア

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ヴィスタ様の手と違って僕の手は少し小さい。ヴィスタ様の手がいい・・ヴィスタ様。僕はゆっくり手を動かし始めた。シャツからはヴィスタ様の匂いがして、ヴィスタ様に包まれているような気がして僕は更にドキドキした。
「ぁ・・・ぅ・・・あ」
 ヴィスタ様に触ってもらいたい。この手がヴィスタ様の手だったらよかったのに。そうだ、僕は目を閉じて更にヴィスタ様のシャツを鼻に押し付けた。
 ヴィスタ様は確か・・・こうやって、先っぽを人差し指で、くちゅくちゅって・・・。
「あ・・・っ・・・・」
 思わず体がはねてしまった。ヴィスタ様に触られているって考えると、ぞわぞわして気持ちいいのが倍になるみたい。
「ヴィスタ・・さ・・ま、ヴィスタ・・・さまぁ・・・はあっ・・・」
 僕は、ヴィスタ様が触ってくれているのを想像しながら、ヴィスタ様がするようにおちんちんの先っぽを重点的に触った。ヴィスタ様、いい匂い、ヴィスタ様、気持ちいいです・・・ヴィスタ様、もっと触ってください。頭がぽーっとしてきて、僕は一人でも気持ちよくなっていた。
「・・・ぅ・・・ヴィ・・スタ・・・さま」
 徐々に放出が近づいている感じがする。ヴィスタ様の声が聞きたい、また耳で囁いてほしい。ヴィスタ様、会いたい、あいたい、顔がみたいよ、ヴィスタ様。
「ヴィスタ・・・さま」
 あぁ、この感じ、もう放出が近い。でも、僕の近くにはティッシュはおいていなかった。ヴィスタ様に言われた通り・・・準備、しておけばよかった。
「・・・ぁ・・・だめ・・・だめ・・・ヴィスタ・・・さま」
 びくんと体がはねて、僕はヴィスタ様の手に、いや自分の手に穢れを放出した。
「は・・・ぁ・・・はあ・・・あ」
 僕は、ヴィスタ様からもらったシャツが僕の穢れで汚れないように丁寧に遠くにおいて、手を洗いにいった。頭がぼーっとして、脳がぴりぴりする。どくどくと脳が脈打っているのを感じた。
「ぁ・・・・はーっ・・・はーっ」
 ヴィスタ様・・・ヴィスタ様、僕一人で、ヴィスタ様のこと想像しながら穢れの放出できましたよ。気持ちがよかった、でも僕の中に拭いきれない切なさがあった。ヴィスタ様にお清めしてほしい気持ちが増した。
**
 それから、僕は毎日前と同じようにヴィスタ様のいる教会に通ってはいるけれど、前みたいにお清めしてもらうことはなくなった。
 そして、前に一度してくれた穢れの放出もあれっきり。当たり前だ。だからなのか、僕は最近よく自分で穢れの放出をするようになった。ヴィスタ様に触ってもらっていることを想像して。
「ルーク?」
「・・・ぁ、はい」
「聞いていましたか?」
「あっ・・・ごめんなさい」
 僕ははっとして謝った。ヴィスタ様のお話し中にこんなこと考えるなんて。
「何を考えていたんです?」
「・・・・い、いえ」
「穢れがたまるような、ことでも考えていたんですか?」
 ヴィスタ様に久しぶりに耳元で囁かれて僕ははたと顔をあげた。あぁ、恥ずかしい、顔がかあっと熱くなるのを感じる。
「い・・・いえ・・・そ、その、ごめ・・・なさ」
 泣きそうになって謝ると、ヴィスタ様の手がのびてきて、僕の頬に触れた。
「ルークはかわいいですねえ」
 ヴィスタ様がお清め中によくいってくれた言葉。僕はその言葉だけで体がびくりと反応して、少し息が苦しくなってきた。
「ヴぃすた・・・さま」
 僕は頬に伸びているヴィスタ様の手をとろうとした。でも、ヴィスタ様の手はすっと降ろされ、
「さて、お話しの続きです」
 そういって、為になる神様のお話を再開した。僕は、自分の手をぎゅっと握って後ろに隠した。だめだ、だめだ、もう、もう僕はヴィスタ様とお清めはできないんだ。
そう考えれば考える程、僕は切なくなった。ヴィスタ様は近くにいるのに、もっとヴィスタ様に触れたい、もっとヴィスタ様に触ってほしい。そう願いながら僕はまた家に帰って一人で穢れの放出を行うのだった。
 しばらくそんな生活が続いた。僕は常にヴィスタ様にドキドキするようになった。前もドキドキしていたけれど、更に濃いドキドキだった。ヴィスタ様に触れたい、もっとヴィスタ様と近くにいたい、ヴィスタ様に触ってほしい、ヴィスタ様のことでどんどん頭がいっぱいになって、それを発散させるように僕は家に帰ってたまった穢れを放出した。
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