淫らな悪魔に救済を

ガイア

文字の大きさ
上 下
1 / 15

お清めしましょう

しおりを挟む
「毎日お祈りにきていい子ですねえ」
 そういって、ヴィスタ様は、教会の一番前の席で座っている僕の頭を優しくなでた。僕は、嬉しくて思わず歪んでしまう口元を白いマフラーをくいと上げて隠した。
「今日もバレませんでしたか?」
「・・・はい」
 ヴィスタ様の手がそっと僕の頭から離れた。そこでようやく僕はヴィスタ様の顔を見上げる。
「ふふっ赤い顔」
 ヴィスタ様は、微笑みながら僕の顔をじっと見つめた。
「や、やめてください、見ないでください」
「どうしてですか?」
「僕の顔は、醜いです・・・」
 本心だった。僕は泣きそうになりながらそう答えた。
「そんなことはありませんよ、ルーク」
 ヴィスタ様は、僕の両頬に両手を優しく添えて微笑んだ。
「あなたは、美しいですよ」
 ヴィスタ様は、とっても優しいお方だ。聖職者なのに、僕みたいなヤツにもこうして優しく声をかけてくださる。
 ヴィスタ様は、僕の手をとって微笑んだ。僕は、身を任せるようにいつもの教会奥の部屋へと2人で向かった。
 ヴィスタ様の教会には、真ん中のホールの部屋と、奥に『お清めの部屋』がある。
 全体的に白い部屋で、家具やソファ、テーブルは清潔感に溢れた白だ。そして、お清めの道具が、既にテーブルの上に並べられていた。
 部屋に入ると、まずソファに座るように促された。
「座りなさい」
 僕は、いつものように白いソファに腰を下ろす。
「いい子ですねえ、ルーク」
 ヴィスタ様は、また僕の頭を優しくなでて、壊れ物を扱うように抱きしめてくれた。
 僕は、優しくされると泣いてしまうので、この時点で少し泣きそうだった。
「私のあげた白いマフラーもよく似合っています」
 ヴィスタ様は、一昨日僕に白いマフラーをプレゼントしてくださった。僕は、生まれて初めて大好きな人からプレゼントまでもらって、思わず泣いてしまった。
「ありがとう・・・ございます。えへへ」
 ヴィスタ様は、僕の背中を優しくぽんぽんしてくれた。僕はこれが大好きで、ヴィスタ様にすがりつくようにしがみついた。
「本当は、常に口元も見せてほしいんですけれど」
 いきなり耳元で囁かれて、僕は思わずびくりと体が反応してしまった。
「い、いえ・・・その、僕、それは」
「いいですよ。ルークが口元を見せるのがコンプレックスなことはよく知っていますからね」
 ヴィスタ様はこんな僕にも優しい。
「は、はい・・・」
「ただ、『お清め』の時には見せてもらわないと、しっかり『お清め』ができませんのでその時だけは見せてくれますね?」
「はい・・・お清めの時だけは」
「いい子です、ルーク」
 ヴィスタ様は、僕の頭をまた優しく撫でてくれた。そして、僕の穢れた頭に宝物にするように、頬ずりした。
「ヴィスタさま・・・?」
「かわいいですねえ、ルーク」
「ぼ、僕は可愛くなんて」
 僕がまた俯きそうになると、ヴィスタ様は、ゆっくりと名残惜しそうに僕の体から自分の体を離した。
「ルーク、今日もしっかり『お清め』しましょうね」
 僕は、ヴィスタ様の笑顔があまりにも眩しくて、ごくりと喉がなった。
「はい・・・」
 お清めをするには、まず服を脱がなくてはならない。僕は、ここにくる為に、いつもの黒ずくめの服装から、ヴィスタ様にもらった白いローブを着てきた。
 白いマフラーも、ここだけはとらなくてはならない。
 僕は、いつも僕の服を脱ぐ姿を笑顔で見守っているヴィスタ様を恥ずかしすぎて直視できない。ちらちらヴィスタ様の様子をうかがいながら服を脱ぐ。
「綺麗ですねえ、ルーク」
 ヴィスタ様は、僕が服を脱ぐといつもそういってくれる。僕は体がひょろっとしていて薄いし、ガタイだってよくない。
「・・・そ、そんなにみないでくださ」
 僕は、また泣きそうになった。
 この時だけは、毎回恥ずかしすぎて慣れない。
「こっちに来なさい」
 ヴィスタ様は、ベットに腰かけ僕に手招きした。
「は、はい」
 僕は、いつものように裸のままヴィスタ様の隣に座る。ヴィスタ様は、笑顔で僕の肩を撫で、すーっと腕を撫で、僕の手を握った。
「変わりないですか?」
「はい」
 次にすることはわかっている。
「では、はい。偉いですね。足をそう、開いて・・・」
 ヴィスタ様が、開いた僕の太ももの付け根にさっきまでしていた手袋を外して綺麗な手を添えた。
「んっ・・・」
「大丈夫、大丈夫ですよ。ルーク、これは『お清め』私にすべて身を任せてください」
 そういって、ヴィスタ様は、僕の股についている固くなった棒状のものに美しい顔を近づけた。
「あっ・・・お清め、おねがい・・・します」
「はい・・・ルークはちゃんとお願いできていい子ですねえ・・・」
 ヴィスタ様はそういって、僕の股の棒にふっと息をかけた。
「ひゃっ・・・うぅ・・・」
「あら、あら」
「ヴィスタさ、ま・・・」
 ヴィスタ様は、僕の反応を楽しむように悪戯っぽく微笑んだ。
「ルークのここにある、『穢れ』を沢山放出することで、ルークは清められますからね」
「はい・・・お願いします」
しおりを挟む
感想 1

あなたにおすすめの小説

獣人将軍のヒモ

kouta
BL
巻き込まれて異世界移転した高校生が異世界でお金持ちの獣人に飼われて幸せになるお話 ※ムーンライトノベルにも投稿しています

灰かぶりの少年

うどん
BL
大きなお屋敷に仕える一人の少年。 とても美しい美貌の持ち主だが忌み嫌われ毎日被虐的な扱いをされるのであった・・・。

【完結】試練の塔最上階で待ち構えるの飽きたので下階に降りたら騎士見習いに惚れちゃいました

むらびっと
BL
塔のラスボスであるイミルは毎日自堕落な生活を送ることに飽き飽きしていた。暇つぶしに下階に降りてみるとそこには騎士見習いがいた。騎士見習いのナーシンに取り入るために奮闘するバトルコメディ。

天才テイマーが変態である諸事情記

蛇ノ眼
BL
天才テイマーとして名をはせる『ウィン』。 彼の実力は本物だが……少し特殊な性癖を持っていて…… それは『魔物の雄しか性的対象として見る事が出来ない』事。 そんな彼の夢は…… 『可愛い魔物ちゃん(雄のみ)のハーレムを作って幸せに過ごす!』事。 夢を実現させるためにウィンの壮大な物語?が動き出すのだった。 これはウィンを取り巻く、テイマー達とその使い魔達の物語。

【完結】雨降らしは、腕の中。

N2O
BL
獣人の竜騎士 × 特殊な力を持つ青年 Special thanks illustration by meadow(@into_ml79) ※素人作品、ご都合主義です。温かな目でご覧ください。

君に望むは僕の弔辞

爺誤
BL
僕は生まれつき身体が弱かった。父の期待に応えられなかった僕は屋敷のなかで打ち捨てられて、早く死んでしまいたいばかりだった。姉の成人で賑わう屋敷のなか、鍵のかけられた部屋で悲しみに押しつぶされかけた僕は、迷い込んだ客人に外に出してもらった。そこで自分の可能性を知り、希望を抱いた……。 全9話 匂わせBL(エ◻︎なし)。死ネタ注意 表紙はあいえだ様!! 小説家になろうにも投稿

【完結】『ルカ』

瀬川香夜子
BL
―――目が覚めた時、自分の中は空っぽだった。 倒れていたところを一人の老人に拾われ、目覚めた時には記憶を無くしていた。 クロと名付けられ、親切な老人―ソニーの家に置いて貰うことに。しかし、記憶は一向に戻る気配を見せない。 そんなある日、クロを知る青年が現れ……? 貴族の青年×記憶喪失の青年です。 ※自サイトでも掲載しています。 2021年6月28日 本編完結

どうしよう私、弟にお腹を大きくさせられちゃった!~弟大好きお姉ちゃんの秘密の悩み~

さいとう みさき
恋愛
「ま、まさか!?」 あたし三鷹優美(みたかゆうみ)高校一年生。 弟の晴仁(はると)が大好きな普通のお姉ちゃん。 弟とは凄く仲が良いの! それはそれはものすごく‥‥‥ 「あん、晴仁いきなりそんなのお口に入らないよぉ~♡」 そんな関係のあたしたち。 でもある日トイレであたしはアレが来そうなのになかなか来ないのも気にもせずスカートのファスナーを上げると‥‥‥ 「うそっ! お腹が出て来てる!?」 お姉ちゃんの秘密の悩みです。

処理中です...