龍神は月を乞う

なつあきみか

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第一幕〈馴れ初め〉

その眸に映るもの 11

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 声ではない何かに呼ばれたような気がした。
 ゆるやかに浮上した意識は微睡みの中の無意識を追いやり、やがて覚醒へと繋がっていく。静謐なまでに澄んだ空気が全身を透して染み込んでくるようで、その清浄に夜明けの近さを感じた。
 何かがさらりと前髪を掠め、その気配にレスタは睫を震わすように瞬く。
 瞼を押しあげて見上げた先には、寝台の薄い紗の向こうに立つシドの姿があった。
「…いま、…さわったか…?」
 ぼんやりとしたレスタの声に、シドはきょとんとした顔で首を横に振った。

 
 屋敷を抜け出すシドに付き合って、まだ明けきれない早朝からレスタが居室を出たのは、ただの気まぐれだ。
 主従だが年上の幼馴染みでもあるシドを敷地奧の雑木林まで見送りがてら、レスタはふと思い立ったようにシドの背中に問いかけた。
「そういや聞いたことがなかったな。おまえはクラウドをどう見てる?」
 ふりむいたシドは、要注意人物、とこの上なく簡潔に答えた。即答に近かった。
「傲慢で身勝手で、恵まれてるのに無いものねだりで、権力持ちだからこそ要注意だろう。ただの道楽貴族じゃないだけに物騒すぎる」
「…なるほど。ものすごく的を射てるな」
 夜明けまえの静かな空気に憚るよう、レスタは声を落として密やかに笑った。
「ならおまえは?」
 シドからの問い返しに、まだ暗い足もとを確かめながら言葉を探す。
「…そうだな…、確かに要注意だし、いろいろ傍迷惑だし、ああ見えて面倒くさいし、……まぁ物騒は物騒だけどな…、怖くはねえよ」
「……、そうか」

 レスタからの返書を手に、シドは薄闇に静まり返るカムリ官邸を後にした。



   + + +



 広い雑木林をゆっくり東側に通り抜けたレスタは、見慣れない庭園の小道にたどり着いた。
 西翼の居室から見る庭園とは趣の異なる造園様式で、あちらが女性的、あるいは優美な景観なのに対して、こちらは男性的というか、雄々しい岩石を基点に配した重厚で無機質な石庭が広がっていた。
「………」
 こういった厳格な様式美はナーガ古来の伝統文化のひとつだ。
 粛々として清廉で、触れる空気すら重厚な気配を漂わせているのに、こうして身を置いていると不思議と心の底が凪ぐような。
 東の空が夜明けの幻想的な色あいへと移り変わり、少しずつ早朝の目映い輝きへと姿を変えていた。
 ほどなくして晴れやかな日の出を果たした東の空は、すべてを照らす白い光に充ちていた。
 何かを予感させる光だと思った。それが何かは分からない。
 明け初めたばかりの瑞々しい陽光に包まれているから、そう感じるだけかも知れない。
「…龍の国か」
 不思議な心地だ。穏やかなのにさざめいている。
 そんな心地のまま、もう少しこの景観の中を歩いてみたくなった。

 とはいえ、寝起きだったレスタは部屋着に夜着を羽織っただけの簡素な格好だった。
 朝の光の中ではさすがに少し行儀が悪い気もしたが、誰かに見咎められたとしてもそのときはそのとき、ということにして、細い小道に沿うように石庭の外周を歩きだした。
 しばらく歩くと、外周から一本枝分かれした脇道を見つけた。
 その先には何やら多角形らしき建物が一棟。朝日を浴びて逆光の陰影を浮かび上がらせている。
 近づいて、擦り硝子と重なる黒格子の精緻な彫刻に見入った。ここにも炎と水の象嵌が刻まれていた。
 広さはそこそこだが、平屋なので高さは屋根を含めてもさほどではない。どうやら正六角形の造りといい、漂う意匠といい、この国の神域に交わる祠か何かのようだと思った。
 微かな気配に、足が止まった。
 レスタは三段ほどの小さな石階段をそろりと進み、物音を立てないように擦り硝子の格子扉に隙間を作った。
 こんな早朝の、こんな場所に、こんな気配を放つ人間などほかにはいない。
 覗き見た六角形のがらんどうの中、抜き身の刀剣を両手に捧げ持った、クラウドの姿がそこにはあった。


 剣舞だ、というのはすぐに分かった。
 とはいえ剣技の型と言ったほうがむしろ正しい表現のようで、取り囲む空気が剣舞の優雅さとは相容れない。
 床を蹴りつける踏み込みの激しさもなければ、空を切り裂くほどの苛烈な刃の一閃もなく、確かに舞を基礎とした流れるような動作の連続のはずが、それは優雅というより厳粛な眺めにレスタには映った。
 この静謐に魅入るなというほうが無理な話だ。
 左袖だけ腕を抜き、鍛えられた裸身の背中を斜めに晒して、白刃の刀を自在に操る姿はまさに威風堂々としたものだった。
 この男のこういった姿を見るのは初めてのはずなのに、こんな一瞬の邂逅だけで何もかもを納得させられる。もしかしたらこの男の最も難解な内面の一部まで、いまなら見透かすことさえ容易だと思えた。
 もう少しだけ扉を押し開けて、レスタは隙間の向こうへと身体をすべり込ませた。邪魔にならないよう、気を散らす物音を立てないように、壁に凭れてじっと息をひそめる。
 あまり慎重に過ぎてもこういうときは相手の五感に障ってしまったりするものだから、可能であれば呼吸を重ね合わせるつもりで、気配を同調させてしまうのがどちらにとっても最善だが。
 果たしてそれは、彼らの意識下では苦もなく成し得るものだったようだ。
 レスタに一瞥も寄越さないクラウドは白刃を強かにひるがえす。
 その剣気を存分に外へと解き放つ。
 膚をつたう汗が横薙ぎの動作に耐えきれず、彼の背後でぱっと散った。
「……、」
 傷ひとつないその褐色の膚に、片袖を落としたクラウドの背中に、何かがゆらりと浮き上がったのは、そのときだ。
 同時に、ふ、と何かが意識のひだを掠めた。ふたりは同時に互いを見やった。

 呼ばれたような気がしたのだ。声ではない何かに。
 レスタはクラウドの背に見えない「それ」を感じ取り、クラウドもまた己の異変に意識を研ぎすませて立ち尽くした。
 背中からざわりと立ちのぼる、確かな龍の熱源を感じていた。


 これまでに一度も身に起きたことのない感覚に、不随意の震えを誘われる。
 まるで身体の奥底から何かが顕れようとしている。
 それが四肢のすべてにまで伝わってくる。
 クラウドは左手に刀を握りしめたまま、一度きつく目を閉じて、大きく息を吸い込んだ。
 背中に脈打つ熱がある。熾火のようだったそれが徐々に烈火の激しさへと膨らんでいく。それは一気に背中全体に広がって、突然ぱっと飛び散る勢いで弾けて消えた。
 それまでの激しさなど余韻のひとつも残さずに。
「………」
 ゆっくりと視界を開くと、そこには驚きに目を瞠るレスタの姿があった。



 目が合って最初に考えたことは、クラウドにしてみればまるで他愛もないことだ。
 けれどそれは言葉にはならない。ただあたりまえのようにすとんと胸に落ちてきた。ここにレスタが居たことで、すべてを理解したとでも言えばいいのか。
「…レスタ」
 抜き身の刀を鞘にも収めず、クラウドはかれへと近づいた。
 背中の熱はその表出を終えたのか、顕れたときと同じ唐突さで鳴りをひそめてしまっている。
 ただし熱源の存在はその背に確かに残っていた。その正体ももはや明白だ。己で確かめてみるまでもなく。
「レスタ。…おい」
 いまだに驚きを残して沈黙するレスタに、クラウドは伸ばした指の背で軽く頬を叩いた。
「…クラウド、いまの…」
「ああ、何が見えた?」
 やっと言葉を発したレスタはそれでも取り乱すようすはなく、他人事のように訊き返したクラウドをじっと検分する目で見つめている。
 左肩を露わにして目のまえに立つ男は、レスタの知る普段のクラウドと寸分変わりなく映った。
 まったく、妬む気も羨む気も起きないほどの、完璧な肉体だとつくづく思う。
 繊細な筋肉に包まれた柔軟で力強い四肢は、草原を支配する野生の肉食獣にも引けを取らないかも知れない。
 その肩も、腕も、掌も、背中も、確かに何かを宿した器だった。龍を宿した器だった。器なんて呼ばれ方は、この男の本意ではないだろうが。
 龍紋にまつわる朝廷の口伝までは、さすがのレスタも一切を知らない。
 それでも今クラウドの身に起こった事象が何だったのかということだけは、知らなくともすべてを理解することが出来た。
 こんなにもあっけなく、こんなにも当然のように、この男がその姿を顕現させたものだから。
「…見えたっていうか…聞こえたっていうか…。呼ばれたような感じだった…」
 レスタは気の抜けたような声で答えた。
 それを聞いたクラウドは少し考える顔をして、それからふん、と妙に子供じみた頷きを返した。
「ま、おまえがそう感じたんなら、それが正解ってことだな」
「…俺じゃなくて、おまえはどうなんだ…?」
「あ?」
「龍神を宿したおまえ自身は、どうなんだ?」
 彼らの視線がふたたび重なった。

 クラウドは間近にある暗緑の眸をひたと見つめて、その言葉の意味を考えた。
 ひとつは、レスタがこの背に顕れた龍の証について、何かを――あるいは全てを、知っていることへの疑問について。そしてもうひとつは、レスタの問いかけに対する己の回答それ自体について。
 リヒトから何かを聞いたのかも知れない、と考えたが、それはすぐにクラウド自身が打ち消した。無難な線にも思えるが、兄の生真面目さから考えれば実際にはありそうもない話だ。
 それ以前にどうでもいいと思った。この身に龍神の証が宿っていることについてさえ。
「…べつに、なんてこともねぇよ」
 全部を引っくるめてクラウドは答えた。レスタが龍王の継承について何を知っていたとしても、それすら大したことだとは思わなかった。
 そもそもレスタは、尊い次代の龍神がクラウドの背に顕現したまさにその瞬間、その眸にすべてを映したたったひとりだ。そんな人間が仮にクラウドのすべてを知っていたとして、何がおかしい。
 片手に抜き身の刀を持ったまま、クラウドはもう一歩近づいてレスタの背後の壁に腕をついた。肘を折り畳んで距離をつめるクラウドに、しかしレスタは抗うというよりはまるで関係のない制止の声を掛けた。
「ちょっと待て。――カムリなんて大層な家名を掲げてるってことは、この家の系譜はもともと皇族の流れを汲んでるんだよな?」
「あぁ…まぁ、大昔には」
 もとよりカムリとは、ナーガの古い言葉で頂にかむるもの、すなわち冠を意味する。
「…てことは、廻りめぐって単なる順番だったってことなんじゃ…?」
 現状よりべつのことに思考を傾けているレスタは、いつもであれば警戒する至近距離もまったく意識にないらしい。
 鼻先が前髪に触れるほど近くまで接近していたクラウドは、そんなレスタの言葉を耳許で聞いた。よりにもよって随分な言いぐさに一瞬目をまるくして、それから思わず噴き出した。
「順番かよ…」
 龍の宿る背を震わせてひとしきり笑い、壁との狭間に囲ったレスタを懐の中へと閉じ込める。
 まるで己の何もかもを見透すようなその金緑石の双眸で、光を集めた金色の髪で、今日というこの瞬間に居合わせた、――おまえはいったい何者だ。
 違う、そんなことは関係ない。

 何者でもいい。何者でもなくてもいい。


 めずらしく抗わないレスタを右腕ひとつで抱きしめた。
 するとゆるやかに取り巻いていた背中の気配がクラウドに呼応してさざなみを立てた。神威を宿した息吹がレスタという存在に反応して、背中の龍が跳ねるように熱を灯すのが伝わってきた。
 そういえば確かに、月の光のような金色の髪だ。
「…出来たての龍紋の分際でおまえに懐いてやがる」
 神代からの伝承だ。天上の龍は月を乞う。
「龍紋? それのことか?」
「ああ。いまも何か見えたり聞こえたりしてるか?」
 興味のままに訊いてみた。宿主であるクラウドにしてみれば、そういった感覚はほぼ五感の外だ。強いていうなら意識のひだに直接触れてくるので、思念のようなそれを感じとる。――レスタに、もっと近づきたがっている。
「いまは…おまえの背中の周辺がちょっと霞がかって見えるくらい。…おまえは? 何か聞こえてるのか?」
「…そうだな、それなりに」
 レスタの唇をさらうよう、クラウドはわざとゆっくり顔を近づけた。
「ちょっ…、近い」
 そのときになって、今さら窮地を自覚したらしいレスタにうっかり笑いそうになった。それを堪えながら、クラウドは両腕でかれを抱きしめるべく抜き身のままの刀を放った。
 龍神の顕現にもその手から放さなかった刀を遠くへ逃がし、目映い朝日の射す床に鍔の転がる物騒な音を響かせながら、クラウドはレスタを抱きしめて穏やかな接吻を強いた。



 まずいと思った。なぜか今日に限ってこの距離を上手くあしらえない。
 ふつうであればおそらくは甘いはずの、それでいて澄んだ清廉さと穏やかさの混在するこの朝の空気に流されている。
 しっかりとうなじを固定されてしまったので、頸を逸らして逃げることも適わない。口内では先ほどからクラウドの舌が心得たように動きまわり、レスタの舌を思うままに翻弄している。
 上顎の裏側を滑るように撫でられて、レスタはびくんと背すじを揺らした。少しも強引じゃないのにどこか支配的で、そのくせ神妙で、とても丁寧に呼吸をさらう。レスタの途惑いごと溶かすように触れる。
 心臓なのか、肺なのか、とにかく胸の内側がぞくぞくする。
 絡めとられていくような焦燥を感じて、レスタはクラウドの後頭部に腕をまわした。いま出せる渾身の力でしたたか殴りつけたのは、策というよりはなけなしの抵抗だった。
 しかしそれはまたしても意外な効を奏してくれたようで、弾みでぶつかった互いの歯に顔を顰めたクラウドは、そこでようやくレスタの呼吸を解放した。
「痛てぇ…。おまえ、またかよ…」
「……うるさい。いまのは俺も痛かった…」
 さすがに少し頬が熱い。
 隠すように唇を押さえながら、レスタは身体ごと一歩クラウドから離れた。
 油断も隙もない、とは、今日に限ってはくちが裂けても絶対に言えない。どう少なく見積もっても油断も隙もありすぎだった。
 ただその原因について、たぶん客観的にも主観的にも歴然としているはずなのに、その自明に当のレスタがどうにも釈然としないでいる。
 龍神の顕現に驚いていたから。だけじゃない。ならばほかに何があるというのか。
「…とにかく、気易く触んな」
「触ってねぇし。触るってのは、もっとこう」
「じゃあキスすんな」
「なんで?」
「……むしろその質問の意味がわかんねーよ俺は…」
 やっと離れたところですぐにまた腕を掴み取られて、結局その距離は変わらないままだ。
「顔赤いし」
「うるさいちょっと黙れ…」
「つーかおまえも往生際が悪ぃな」
「往生際じゃねえよ!!」
 力いっぱい否定するレスタをふたたび懐に閉じ込めたクラウドは、何より当然の口調で言った。
「おまえが俺のもんじゃねぇなんてことがあるか」
「………は?」
「俺のだつってる」
「いや、まてまて…、ちょっと待て」
「そんな抵抗されるとなおさら燃えるわ」
「燃えんな馬鹿っ!!」
 
 清かな朝に不似合いの怒声が六角形の天井を突き抜けて響いた。
 ちょうどそこに顔を出したリクが彼らの近くの扉を開けて、そうして三人はそれぞれにぴたりと動作を止めた。



「なに朝っぱらから大騒ぎしてんですか…。レスタさんも部屋にいないと思ったら何でそんな格好でうろうろ…。朝食の準備出来てますよ」
 世話の焼ける主人の扱いに慣れた、呑気といえばそれまでのようなリクの声に、レスタははたと冷静になった。そういえば早朝からこんなところに紛れ込んだのは、いつも自分が世話を焼かせている腹心を密かに屋敷の外へと見送ったからだ。
「あ、クラウドさま、カレリアの辺境領からこないだの密輸一味捕縛の件で感謝状が届いたそうです」
 リクはクラウドが床に放った刀を黒鞘に収め、それを壁の奉納棚らしき場所にきちんと片づけて、こともなげに今朝の連絡事項を伝えている。
 レスタはリクを見やり、それから傍らのクラウドへと視線を戻して、ああそうだ、とふいに思った。
 元どおり片袖を引き上げたクラウドの背には、胴着に隠れて見えないその向こうで確かに龍紋が揺らめいていた。それはもはやクラウドという人間の一部であり、同時に役割だ。
「おい行くぞ、レスタ」
 呼ばれて、いま行く、とレスタは応えた。そうだ、行かなければならない。分かっていたことだ。
 三人で連れ立って屋敷の主屋へと戻りながら、すっかり冷静に立ち返ったレスタは隣を歩くクラウドを呼んだ。
「俺近いうちに帰るわ」
 
 告げた直後、彼らを取り巻いていたやわらかな空気がぞっとするほど冷たく豹変した。
 それがはっきりと伝わってきた。
 クラウドの背中に宿る龍が、その気配にざわりと揺らいで、――そして。
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