聖女の加護

主人公ネルは、とある妖しい男に揺り起こされ、見知らぬ不思議な世界で目覚めた。見慣れぬ恰好、場所、何が何だか全く分からない彼女は、ひどく動揺した上、その見知らぬ男に連れ去られてしまう。彼女の仲間らしき人物たちや、勇者と呼ばれていた人間が、恐怖と困惑に苛まれる彼女を必死に追うも、ものの見事に誘拐されてしまう。 気絶した彼女が次に目を覚ました時、おとぎ話に出てくるような、古めかしい地下牢に囚われている事実を知ったネルは、見たことも聞いたこともない怪物を目の当たりにし、恐怖に打ち震える。一方、ネルを攫った男アッシュは、ある目的のために、彼女を強奪してきたのだが、彼は魔物に怯え泣き、取り乱す彼女を見たとたん、どうやら偽者を攫ってきたのではないかという不安に駆られる。したがって心配になった彼は、従者に真偽を確かめる方法を尋ねる。すると召使のゴブリンは、ネルの仲間たちに対する苛立ちと、憎しみを露わにしつつも、『聖女の加護』という、本当の聖女だけが持つ、ある特別能力にまつわる噂を教える。よって目的のため、本当の聖女が必要だったアッシュは、偽者らしいネルと一夜を共にするのだった・・・。
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