260 / 318
暴露
しおりを挟む
馬場信春「穴山様の働き。感謝します。」
内藤昌豊「これで全ての資源を織田相手に注ぎ込む事が出来ます。」
高坂昌信「場合によっては、信康も参戦していただく事が可能となります。」
穴山信君「ありがとうございます。」
山県昌景「となりますと問題となるのが……。」
和睦の条件。
山県昌景「我らと徳川の間で停戦を結んでいますが、現在も数多の係争地を抱えています。ここの整理を間違えますと全てが御破算となってしまいます。」
穴山信君「私に1つ考えがあります。」
馬場信春「教えていただきたい。」
穴山信君「信康が我らと正式に和睦を結ぼうと考えている事。もしくは信康の家臣が我らと通じている事を織田信雄は把握していますか?」
馬場信春「もしそうであれば信雄や佐久間は黙っていないと考えます。」
山県昌景「もしくは織田が我らと接点を為す事を避けるため、信康を見逃している可能性も否定する事は出来ません。」
穴山信君「私の考えを述べます。今回の件を信雄に暴露してみませんか?織田と徳川が激突すれば、間違い無く織田が勝利を収める事になります。信康に男子はいません。信康の他に家康の男子はいるとは聞いています。しかし築山殿は認めていません。しかも幼子に過ぎず、家を束ねる力はありません。信康の死は徳川の滅亡を意味する事になります。」
馬場信春「うむ。」
穴山信君「当初、我らは徳川の滅亡を目指していました。しかし我らの力だけでは難しい事もわかりました。現在、和睦を結んでいるのは手詰まりを起こしているからに他ありません。」
山県昌景「言われて悔しいが、否定する事は出来ない。」
穴山信君「そこに来ての信康から届いた吉報であります。これを活かさない手はありません。
ここで地図を見てみましょう。遠江の勢力図であります。我らは東の諏訪原に高天神。北部の二俣に犬居。そして気賀井伊谷とそれぞれ拠点を構え、徳川に圧迫を加える事に成功しています。しかし浜松に見付。更には掛川に至る遠江の交通の要衝。更には遠江随一積出港である掛塚湊は徳川の勢力圏にあります。このまま和睦を。それも恒久的な同盟を結んだ場合、これらは永遠に徳川の物となってしまいます。」
内藤昌豊「人と物の行き来を考えた場合、是が非でも手に入れたい場所ではあります。」
山県昌景「そこで信康の行状を織田に暴露し、信雄ないし佐久間が岡崎で信康と戦っている隙を狙って遠江を手に入れる?」
穴山信君「あくまで私の考えの1つであります。皆様の考えをお聞かせ願いたい。」
内藤昌豊「これで全ての資源を織田相手に注ぎ込む事が出来ます。」
高坂昌信「場合によっては、信康も参戦していただく事が可能となります。」
穴山信君「ありがとうございます。」
山県昌景「となりますと問題となるのが……。」
和睦の条件。
山県昌景「我らと徳川の間で停戦を結んでいますが、現在も数多の係争地を抱えています。ここの整理を間違えますと全てが御破算となってしまいます。」
穴山信君「私に1つ考えがあります。」
馬場信春「教えていただきたい。」
穴山信君「信康が我らと正式に和睦を結ぼうと考えている事。もしくは信康の家臣が我らと通じている事を織田信雄は把握していますか?」
馬場信春「もしそうであれば信雄や佐久間は黙っていないと考えます。」
山県昌景「もしくは織田が我らと接点を為す事を避けるため、信康を見逃している可能性も否定する事は出来ません。」
穴山信君「私の考えを述べます。今回の件を信雄に暴露してみませんか?織田と徳川が激突すれば、間違い無く織田が勝利を収める事になります。信康に男子はいません。信康の他に家康の男子はいるとは聞いています。しかし築山殿は認めていません。しかも幼子に過ぎず、家を束ねる力はありません。信康の死は徳川の滅亡を意味する事になります。」
馬場信春「うむ。」
穴山信君「当初、我らは徳川の滅亡を目指していました。しかし我らの力だけでは難しい事もわかりました。現在、和睦を結んでいるのは手詰まりを起こしているからに他ありません。」
山県昌景「言われて悔しいが、否定する事は出来ない。」
穴山信君「そこに来ての信康から届いた吉報であります。これを活かさない手はありません。
ここで地図を見てみましょう。遠江の勢力図であります。我らは東の諏訪原に高天神。北部の二俣に犬居。そして気賀井伊谷とそれぞれ拠点を構え、徳川に圧迫を加える事に成功しています。しかし浜松に見付。更には掛川に至る遠江の交通の要衝。更には遠江随一積出港である掛塚湊は徳川の勢力圏にあります。このまま和睦を。それも恒久的な同盟を結んだ場合、これらは永遠に徳川の物となってしまいます。」
内藤昌豊「人と物の行き来を考えた場合、是が非でも手に入れたい場所ではあります。」
山県昌景「そこで信康の行状を織田に暴露し、信雄ないし佐久間が岡崎で信康と戦っている隙を狙って遠江を手に入れる?」
穴山信君「あくまで私の考えの1つであります。皆様の考えをお聞かせ願いたい。」
0
お気に入りに追加
33
あなたにおすすめの小説
そんなにホイホイ転生させんじゃねえ!転生者達のチートスキルを奪う旅〜好き勝手する転生者に四苦八苦する私〜
Open
ファンタジー
就活浪人生に片足を突っ込みかけている大学生、本田望結のもとに怪しげなスカウトメールが届く。やけになっていた望結は指定された教会に行ってみると・・・
神様の世界でも異世界転生が流行っていて沢山問題が発生しているから解決するために異世界に行って転生者の体の一部を回収してこい?しかも給料も発生する?
月給30万円、昇給あり。衣食住、必要経費は全負担、残業代は別途支給。etc...etc...
新卒の私にとって魅力的な待遇に即決したけど・・・
とにかくやりたい放題の転生者。
何度も聞いた「俺なんかやっちゃいました?」
「俺は静かに暮らしたいのに・・・」
「まさか・・・手加減でもしているのか・・・?」
「これぐらい出来て普通じゃないのか・・・」
そんな転生者を担ぎ上げる異世界の住民達。
そして転生者に秒で惚れていく異世界の女性達によって形成されるハーレムの数々。
もういい加減にしてくれ!!!
小説家になろうでも掲載しております
気がついたら異世界に転生していた。
みみっく
ファンタジー
社畜として会社に愛されこき使われ日々のストレスとムリが原因で深夜の休憩中に死んでしまい。
気がついたら異世界に転生していた。
普通に愛情を受けて育てられ、普通に育ち屋敷を抜け出して子供達が集まる広場へ遊びに行くと自分の異常な身体能力に気が付き始めた・・・
冒険がメインでは無く、冒険とほのぼのとした感じの日常と恋愛を書いていけたらと思って書いています。
戦闘もありますが少しだけです。
精霊王女になった僕はチートクラスに強い仲間と世界を旅します
カオリグサ
ファンタジー
病で幼いころから病室から出たことがなかった少年
生きるため懸命にあがいてきたものの、進行が恐ろしく速い癌によって体が蝕まれ
手術の甲斐もむなしく死んでしまった
そんな生を全うできなかった少年に女神が手を差し伸べた
女神は少年に幸せになってほしいと願う
そして目覚めると、少年は少女になっていた
今生は精霊王女として生きることとなった少女の
チートクラスに強い仲間と共に歩む旅物語
高天神攻略の祝宴でしこたま飲まされた武田勝頼。翌朝、事の顛末を聞いた勝頼が採った行動とは?
俣彦
ファンタジー
高天神城攻略の祝宴が開かれた翌朝。武田勝頼が採った行動により、これまで疎遠となっていた武田四天王との関係が修復。一致団結し向かった先は長篠城。
【完結】悪役令嬢に転生したけど、王太子妃にならない方が幸せじゃない?
みちこ
ファンタジー
12歳の時に前世の記憶を思い出し、自分が悪役令嬢なのに気が付いた主人公。
ずっと王太子に片思いしていて、将来は王太子妃になることしか頭になかった主人公だけど、前世の記憶を思い出したことで、王太子の何が良かったのか疑問に思うようになる
色々としがらみがある王太子妃になるより、このまま公爵家の娘として暮らす方が幸せだと気が付く
【完結】転生7年!ぼっち脱出して王宮ライフ満喫してたら王国の動乱に巻き込まれた少女戦記 〜愛でたいアイカは救国の姫になる
三矢さくら
ファンタジー
【完結しました】異世界からの召喚に応じて6歳児に転生したアイカは、護ってくれる結界に逆に閉じ込められた結果、山奥でサバイバル生活を始める。
こんなはずじゃなかった!
異世界の山奥で過ごすこと7年。ようやく結界が解けて、山を下りたアイカは王都ヴィアナで【天衣無縫の無頼姫】の異名をとる第3王女リティアと出会う。
珍しい物好きの王女に気に入られたアイカは、なんと侍女に取り立てられて王宮に!
やっと始まった異世界生活は、美男美女ぞろいの王宮生活!
右を見ても左を見ても「愛でたい」美人に美少女! 美男子に美少年ばかり!
アイカとリティア、まだまだ幼い侍女と王女が数奇な運命をたどる異世界王宮ファンタジー戦記。
ここ掘れわんわんから始まる異世界生活―陸上戦艦なにそれ?―
北京犬(英)
ファンタジー
第一章改稿版に差し替中。
暫く繋がりがおかしくなりますが、ご容赦ください。(2020.10.31)
第四章完結。第五章に入りました。
追加タグ:愛犬がチート、モフモフ、農業、奴隷、少しコメディ寄り、時々シリアス、ほのぼの
愛犬のチワワと共に異世界転生した佐々木蔵人(ささき くらんど)が、愛犬プチのユニークスキル”ここ掘れわんわん”に助けられて異世界でスローライフを満喫しようとします。
しかし転生して降り立った場所は魔物が蔓延る秘境の森。
蔵人の基本レベルは1で、持っているスキルも初期スキルのLv.1のみ。
ある日、プチの”ここ掘れわんわん”によりチート能力を得てしまいます。
しかし蔵人は自身のイメージ力の問題でチート能力を使いこなせません。
思い付きで農場をチート改造して生活に困らなくなり、奴隷を買い、なぜか全員が嫁になってハーレム生活を開始。
そして塒(ねぐら)として確保した遺跡が……。大きな陰謀に巻き込まれてしまいます。
前途多難な異世界生活を愛犬や嫁達と共に生き延びて、望みのスローライフを送れるのだろうかという物語です。
基本、生産チートでほのぼの生活が主体――のはずだったのですが、陸上戦艦の艦隊戦や戦争描写が増えています。
小説家になろう、カクヨムでも公開しています。改稿版はカクヨム最新。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる