216 / 318
再招集
しおりを挟む
時間を進めて吉田城。
『吉田城!一番乗り!!これより山県様!小浜様の助太刀に向かう!!』
『おぉ!!!』
吉田城内南から大音声がこだまする。その声の主は……。
『おのおの!ぬかりなく取り掛かれ!!』
……真田信綱。
戻って一宮。
長坂釣閑斎「真田と小幡を再招集したい?……お前。帰したばかりだぞ。」
山県昌景「承知しています。」
長坂釣閑斎「急な召集がある立場であるのは彼らも知っている。しかしそれにも限度があるぞ。」
山県昌景「存じ上げています。しかし物事には時機と言うものがあります。今がその時であります。川と海が封鎖された瞬間。動揺するのは伊奈よりも、地場の者が居ない吉田であります。加えて吉田には明確な弱点が存在します。」
長坂釣閑斎「城の南と西。」
山県昌景「はい。それを実現させるためには、ここ東三河の陣容では足りません。とりわけ不足しているのが攻め手を担う事が出来る人材であります。」
長坂釣閑斎「もし何か不測の実態が発生した時は?」
山県昌景「その責の全てを私が背負う所存であります。」
長坂釣閑斎「殿。如何為されますか?」
私(武田勝頼)「真田と小幡を使って攻める城は吉田のみか?」
山県昌景「はい。」
私(武田勝頼)「日数は?」
山県昌景「3日で片をつけます。」
私(武田勝頼)「延長は認めぬぞ。」
山県昌景「わかりました。」
私(武田勝頼)「では私の名前で召集する。」
跡部勝資「それで宜しいのですか?」
私(武田勝頼)「構わぬ。ただし3日までだぞ。3日で勝敗を付ける事が出来ないと判断したら即座に撤退する事。その責は私が背負う。
かと言って、それが重荷なっては困る故。1つ禁止事項を設ける。それは……。」
無理攻めに端を発した討ち死に。
私(武田勝頼)「不慮は仕方が無い。尤もその事態に陥らせる事自体が失敗なのだがな。ただ不利を承知での無駄死には許さぬ。常に退く事が出来る状況での攻撃を試みる事。それは絶対に守ってくれ。」
山県昌景「ありがとうございます。必ずや。」
私(武田勝頼)「いや。必ずやは要らぬ。1つの城のために其方らを失うわけには行かぬ。」
山県昌景「皆無事戻って参ります。」
吉田城内南の真田信綱に続き、西から真田昌輝も侵入に成功。昌輝は信綱とは別行動を採り、本丸を伺う。そんな中、小幡信貞は……。
私(武田勝頼)「そうなると信貞は、二連木城を守らせる事になるか……。」
山県昌景「はい。同時に船形山も見てもらおうと考えています。その他にも……小幡にお願いしたい事があります。」
『吉田城!一番乗り!!これより山県様!小浜様の助太刀に向かう!!』
『おぉ!!!』
吉田城内南から大音声がこだまする。その声の主は……。
『おのおの!ぬかりなく取り掛かれ!!』
……真田信綱。
戻って一宮。
長坂釣閑斎「真田と小幡を再招集したい?……お前。帰したばかりだぞ。」
山県昌景「承知しています。」
長坂釣閑斎「急な召集がある立場であるのは彼らも知っている。しかしそれにも限度があるぞ。」
山県昌景「存じ上げています。しかし物事には時機と言うものがあります。今がその時であります。川と海が封鎖された瞬間。動揺するのは伊奈よりも、地場の者が居ない吉田であります。加えて吉田には明確な弱点が存在します。」
長坂釣閑斎「城の南と西。」
山県昌景「はい。それを実現させるためには、ここ東三河の陣容では足りません。とりわけ不足しているのが攻め手を担う事が出来る人材であります。」
長坂釣閑斎「もし何か不測の実態が発生した時は?」
山県昌景「その責の全てを私が背負う所存であります。」
長坂釣閑斎「殿。如何為されますか?」
私(武田勝頼)「真田と小幡を使って攻める城は吉田のみか?」
山県昌景「はい。」
私(武田勝頼)「日数は?」
山県昌景「3日で片をつけます。」
私(武田勝頼)「延長は認めぬぞ。」
山県昌景「わかりました。」
私(武田勝頼)「では私の名前で召集する。」
跡部勝資「それで宜しいのですか?」
私(武田勝頼)「構わぬ。ただし3日までだぞ。3日で勝敗を付ける事が出来ないと判断したら即座に撤退する事。その責は私が背負う。
かと言って、それが重荷なっては困る故。1つ禁止事項を設ける。それは……。」
無理攻めに端を発した討ち死に。
私(武田勝頼)「不慮は仕方が無い。尤もその事態に陥らせる事自体が失敗なのだがな。ただ不利を承知での無駄死には許さぬ。常に退く事が出来る状況での攻撃を試みる事。それは絶対に守ってくれ。」
山県昌景「ありがとうございます。必ずや。」
私(武田勝頼)「いや。必ずやは要らぬ。1つの城のために其方らを失うわけには行かぬ。」
山県昌景「皆無事戻って参ります。」
吉田城内南の真田信綱に続き、西から真田昌輝も侵入に成功。昌輝は信綱とは別行動を採り、本丸を伺う。そんな中、小幡信貞は……。
私(武田勝頼)「そうなると信貞は、二連木城を守らせる事になるか……。」
山県昌景「はい。同時に船形山も見てもらおうと考えています。その他にも……小幡にお願いしたい事があります。」
0
お気に入りに追加
44
あなたにおすすめの小説
どうしよう私、弟にお腹を大きくさせられちゃった!~弟大好きお姉ちゃんの秘密の悩み~
さいとう みさき
恋愛
「ま、まさか!?」
あたし三鷹優美(みたかゆうみ)高校一年生。
弟の晴仁(はると)が大好きな普通のお姉ちゃん。
弟とは凄く仲が良いの!
それはそれはものすごく‥‥‥
「あん、晴仁いきなりそんなのお口に入らないよぉ~♡」
そんな関係のあたしたち。
でもある日トイレであたしはアレが来そうなのになかなか来ないのも気にもせずスカートのファスナーを上げると‥‥‥
「うそっ! お腹が出て来てる!?」
お姉ちゃんの秘密の悩みです。

転生した体のスペックがチート
モカ・ナト
ファンタジー
とある高校生が不注意でトラックに轢かれ死んでしまう。
目覚めたら自称神様がいてどうやら異世界に転生させてくれるらしい
このサイトでは10話まで投稿しています。
続きは小説投稿サイト「小説家になろう」で連載していますので、是非見に来てください!

日本列島、時震により転移す!
黄昏人
ファンタジー
2023年(現在)、日本列島が後に時震と呼ばれる現象により、500年以上の時を超え1492年(過去)の世界に転移した。移転したのは本州、四国、九州とその周辺の島々であり、現在の日本は過去の時代に飛ばされ、過去の日本は現在の世界に飛ばされた。飛ばされた現在の日本はその文明を支え、国民を食わせるためには早急に莫大な資源と食料が必要である。過去の日本は現在の世界を意識できないが、取り残された北海道と沖縄は国富の大部分を失い、戦国日本を抱え途方にくれる。人々は、政府は何を思いどうふるまうのか。

大東亜戦争を有利に
ゆみすけ
歴史・時代
日本は大東亜戦争に負けた、完敗であった。 そこから架空戦記なるものが増殖する。 しかしおもしろくない、つまらない。 であるから自分なりに無双日本軍を架空戦記に参戦させました。 主観満載のラノベ戦記ですから、ご感弁を

いや、婿を選べって言われても。むしろ俺が立候補したいんだが。
SHO
歴史・時代
時は戦国末期。小田原北条氏が豊臣秀吉に敗れ、新たに徳川家康が関八州へ国替えとなった頃のお話。
伊豆国の離れ小島に、弥五郎という一人の身寄りのない少年がおりました。その少年は名刀ばかりを打つ事で有名な刀匠に拾われ、弟子として厳しく、それは厳しく、途轍もなく厳しく育てられました。
そんな少年も齢十五になりまして、師匠より独立するよう言い渡され、島を追い出されてしまいます。
さて、この先の少年の運命やいかに?
剣術、そして恋が融合した痛快エンタメ時代劇、今開幕にございます!
*この作品に出てくる人物は、一部実在した人物やエピソードをモチーフにしていますが、モチーフにしているだけで史実とは異なります。空想時代活劇ですから!
*この作品はノベルアップ+様に掲載中の、「いや、婿を選定しろって言われても。だが断る!」を改題、改稿を経たものです。
旧陸軍の天才?に転生したので大東亜戦争に勝ちます
竹本田重朗
ファンタジー
転生石原閣下による大東亜戦争必勝論
東亜連邦を志した同志達よ、ごきげんようである。どうやら、私は旧陸軍の石原莞爾に転生してしまったらしい。これは神の思し召しなのかもしれない。どうであれ、現代日本のような没落を回避するために粉骨砕身で働こうじゃないか。東亜の同志と手を取り合って真なる独立を掴み取るまで…
※超注意書き※
1.政治的な主張をする目的は一切ありません
2.そのため政治的な要素は「濁す」又は「省略」することがあります
3.あくまでもフィクションのファンタジーの非現実です
4.そこら中に無茶苦茶が含まれています
5.現実的に存在する如何なる国家や地域、団体、人物と関係ありません
6.カクヨムとマルチ投稿
以上をご理解の上でお読みください

ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる