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常駐
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高坂昌信「越前は越後同様雪深い場所。冬になれば人と物の行き来が困難になります。故に上杉謙信は関東に入る事が出来、朝倉義景は比叡山からの撤退を余儀なくされる事になりました。ただ彼らにとって越前越後は本貫地。人と物に不足はありませんし、雪による天然の防御施設により冬を越す事に難儀する事はありません。
これに対し織田は外からの侵入者。織田は美濃尾張。そして畿内と言った豊かな地を手に入れてはいますが、越前へ運び入れる事。特に冬は難しいのが実情であります。故に柴田を始めとした織田家中の中で信頼のおける面々を越前に封じ、自活出来る体制を整えようとしている事が見て取れます。」
馬場信春「そう見て間違いない。」
高坂昌信「柴田は常に越前に居ます。と言う事は、雪深い冬。柴田は越前から出る事は出来ません。他国で活動を継続するためには雪が積もる前にその国に入らなければなりません。関東での上杉のように。つまり冬に織田本国で何か異変が発生したとしても柴田など越前の諸将は動く事が出来ない事も意味しています。柴田は織田の中で重要な地位にあり、勢力拡大に貢献して来た人物であります。斯様な者を越前に常駐させて問題は無いのだろうか?もし問題があるとするならば、我らに勝機が訪れる事になりますが如何でしょうか?」
馬場信春「信長が生きている場合とそうで無い場合とで答えは変わる。
信長が生きているのであれば、越前での各武将の働きは全て信長の指示で動いている。もしそうなのであれば、冬に動く選択肢もあり得る。信長に抜けがある可能性があるからである。ただ機会は長篠同様一度しかない。」
高坂昌信「もし生きていないのでありましたら?」
馬場信春「手を出さない方が良い。」
高坂昌信「何故でありますか?」
馬場信春「越前での用兵を信雄が出来るとは到底思えぬからである。これは実際に織田信雄と戦った私の視点であり、偏見であるのかもしれないが。素案は信長健在の時に作成されていたとは思う。しかしそれを実行に移すのは容易では無い。大量に動員される兵士。その活動を維持するための兵糧に武器弾薬。更には船を使っての海上封鎖に、相手の行動を見透かしたかのように動く織田諸将。
(越前の地図を拡げ、経過を指し示しながら)
この規模の兵を使って同じ事を我らがする事は出来ない。内藤どうだ?」
内藤昌豊「その通りであります。」
馬場信春「信長がこれまでやって来た事を信長抜きで実現させる事の出来る人材が織田家中には多数存在している。しかも状況に応じ、まとまって行う事も出来る体制を信長は構築していた事になる。もしそうであるならば今、織田と事を構えるのは得策では無い。」
これに対し織田は外からの侵入者。織田は美濃尾張。そして畿内と言った豊かな地を手に入れてはいますが、越前へ運び入れる事。特に冬は難しいのが実情であります。故に柴田を始めとした織田家中の中で信頼のおける面々を越前に封じ、自活出来る体制を整えようとしている事が見て取れます。」
馬場信春「そう見て間違いない。」
高坂昌信「柴田は常に越前に居ます。と言う事は、雪深い冬。柴田は越前から出る事は出来ません。他国で活動を継続するためには雪が積もる前にその国に入らなければなりません。関東での上杉のように。つまり冬に織田本国で何か異変が発生したとしても柴田など越前の諸将は動く事が出来ない事も意味しています。柴田は織田の中で重要な地位にあり、勢力拡大に貢献して来た人物であります。斯様な者を越前に常駐させて問題は無いのだろうか?もし問題があるとするならば、我らに勝機が訪れる事になりますが如何でしょうか?」
馬場信春「信長が生きている場合とそうで無い場合とで答えは変わる。
信長が生きているのであれば、越前での各武将の働きは全て信長の指示で動いている。もしそうなのであれば、冬に動く選択肢もあり得る。信長に抜けがある可能性があるからである。ただ機会は長篠同様一度しかない。」
高坂昌信「もし生きていないのでありましたら?」
馬場信春「手を出さない方が良い。」
高坂昌信「何故でありますか?」
馬場信春「越前での用兵を信雄が出来るとは到底思えぬからである。これは実際に織田信雄と戦った私の視点であり、偏見であるのかもしれないが。素案は信長健在の時に作成されていたとは思う。しかしそれを実行に移すのは容易では無い。大量に動員される兵士。その活動を維持するための兵糧に武器弾薬。更には船を使っての海上封鎖に、相手の行動を見透かしたかのように動く織田諸将。
(越前の地図を拡げ、経過を指し示しながら)
この規模の兵を使って同じ事を我らがする事は出来ない。内藤どうだ?」
内藤昌豊「その通りであります。」
馬場信春「信長がこれまでやって来た事を信長抜きで実現させる事の出来る人材が織田家中には多数存在している。しかも状況に応じ、まとまって行う事も出来る体制を信長は構築していた事になる。もしそうであるならば今、織田と事を構えるのは得策では無い。」
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