99 / 318
罵倒
しおりを挟む
織田徳川合同軍議の席上で発生した出来事。それは……。
山県昌景「織田信長が声を荒げる場面があったとの事であります。」
馬場信春「戦況が思わしく無い事に対して?」
山県昌景「一因である事は確かでありましょう。」
内藤昌豊「信長の神経を逆撫でする不用意な発言をした人物が居る?」
山県昌景「実際に不用意であったか否かはわかりません。わかりませんが、信長から見てそのように感じた事は間違い無いかと。」
馬場信春「内容は?」
山県昌景「それはわかりません。ただその事について気になる事がありまして……。」
内藤昌豊「どのような?」
山県昌景「信長が声を荒げた相手であります。」
馬場信春「信長の家臣では無い?」
山県昌景「信長が声を荒げたのは酒井忠次の発言を聞いてであります。」
酒井忠次は徳川家康の家老で吉田城を拠点に東三河一帯を家康から任せている人物。
馬場信春「他家の。それも同盟相手である徳川の家老である酒井を信長が?」
山県昌景「はい。」
内藤昌豊「そこには家康も?」
山県昌景「勿論居ました。」
馬場信春「軍議には信長の家臣も?」
山県昌景「当然の如く。」
内藤昌豊「多くの将が居る面前で信長が酒井を罵った?」
山県昌景「大岡からの報告には記されています。」
馬場信春「何を発言したのかについては?」
山県昌景「そこまでの情報は入っていません。」
内藤昌豊「発言云々に関わらず他家の者。それも重臣中の重臣を。その主君が居る。自らの家臣も居る面前で罵倒するのは……。」
山県昌景「はい。徳川陣中は今。騒然となっているとの事であります。」
馬場信春「家康はどうしている?」
山県昌景「黙り込んでしまっているとの事であります。」
内藤昌豊「酒井は?」
山県昌景「陣中にその姿は見当たらないとの事であります。」
馬場信春「信長からこのいくさへの参戦から除かれたのか?」
山県昌景「そこまでの情報は入って来ていません。」
長坂釣閑斎「此度のいくさについて東三河に明るい酒井が某かの任務が与えられていた?」
山県昌景「可能性はあります。」
長坂釣閑斎「恐らく彼の任務は長篠城の防衛。城の防御を固め、我らの攻撃を退けるための備えを信長から託されていた。」
山県昌景「はい。」
長坂釣閑斎「ただそこに落ち度があった。それは兵糧庫である。我らの攻撃により兵糧庫並びに備蓄されていた兵糧は消失。信長が想定していた持久戦を遂行する事が困難な事態に陥ってしまった。これを打開するために酒井忠次が提案した内容が芳しいものでは無かった。故に信長が酒井を罵倒した?」
山県昌景「その可能性は大であります。」
山県昌景「織田信長が声を荒げる場面があったとの事であります。」
馬場信春「戦況が思わしく無い事に対して?」
山県昌景「一因である事は確かでありましょう。」
内藤昌豊「信長の神経を逆撫でする不用意な発言をした人物が居る?」
山県昌景「実際に不用意であったか否かはわかりません。わかりませんが、信長から見てそのように感じた事は間違い無いかと。」
馬場信春「内容は?」
山県昌景「それはわかりません。ただその事について気になる事がありまして……。」
内藤昌豊「どのような?」
山県昌景「信長が声を荒げた相手であります。」
馬場信春「信長の家臣では無い?」
山県昌景「信長が声を荒げたのは酒井忠次の発言を聞いてであります。」
酒井忠次は徳川家康の家老で吉田城を拠点に東三河一帯を家康から任せている人物。
馬場信春「他家の。それも同盟相手である徳川の家老である酒井を信長が?」
山県昌景「はい。」
内藤昌豊「そこには家康も?」
山県昌景「勿論居ました。」
馬場信春「軍議には信長の家臣も?」
山県昌景「当然の如く。」
内藤昌豊「多くの将が居る面前で信長が酒井を罵った?」
山県昌景「大岡からの報告には記されています。」
馬場信春「何を発言したのかについては?」
山県昌景「そこまでの情報は入っていません。」
内藤昌豊「発言云々に関わらず他家の者。それも重臣中の重臣を。その主君が居る。自らの家臣も居る面前で罵倒するのは……。」
山県昌景「はい。徳川陣中は今。騒然となっているとの事であります。」
馬場信春「家康はどうしている?」
山県昌景「黙り込んでしまっているとの事であります。」
内藤昌豊「酒井は?」
山県昌景「陣中にその姿は見当たらないとの事であります。」
馬場信春「信長からこのいくさへの参戦から除かれたのか?」
山県昌景「そこまでの情報は入って来ていません。」
長坂釣閑斎「此度のいくさについて東三河に明るい酒井が某かの任務が与えられていた?」
山県昌景「可能性はあります。」
長坂釣閑斎「恐らく彼の任務は長篠城の防衛。城の防御を固め、我らの攻撃を退けるための備えを信長から託されていた。」
山県昌景「はい。」
長坂釣閑斎「ただそこに落ち度があった。それは兵糧庫である。我らの攻撃により兵糧庫並びに備蓄されていた兵糧は消失。信長が想定していた持久戦を遂行する事が困難な事態に陥ってしまった。これを打開するために酒井忠次が提案した内容が芳しいものでは無かった。故に信長が酒井を罵倒した?」
山県昌景「その可能性は大であります。」
0
お気に入りに追加
33
あなたにおすすめの小説
そんなにホイホイ転生させんじゃねえ!転生者達のチートスキルを奪う旅〜好き勝手する転生者に四苦八苦する私〜
Open
ファンタジー
就活浪人生に片足を突っ込みかけている大学生、本田望結のもとに怪しげなスカウトメールが届く。やけになっていた望結は指定された教会に行ってみると・・・
神様の世界でも異世界転生が流行っていて沢山問題が発生しているから解決するために異世界に行って転生者の体の一部を回収してこい?しかも給料も発生する?
月給30万円、昇給あり。衣食住、必要経費は全負担、残業代は別途支給。etc...etc...
新卒の私にとって魅力的な待遇に即決したけど・・・
とにかくやりたい放題の転生者。
何度も聞いた「俺なんかやっちゃいました?」
「俺は静かに暮らしたいのに・・・」
「まさか・・・手加減でもしているのか・・・?」
「これぐらい出来て普通じゃないのか・・・」
そんな転生者を担ぎ上げる異世界の住民達。
そして転生者に秒で惚れていく異世界の女性達によって形成されるハーレムの数々。
もういい加減にしてくれ!!!
小説家になろうでも掲載しております
貴族に生まれたのに誘拐され1歳で死にかけた
佐藤醤油
ファンタジー
貴族に生まれ、のんびりと赤ちゃん生活を満喫していたのに、気がついたら世界が変わっていた。
僕は、盗賊に誘拐され魔力を吸われながら生きる日々を過ごす。
魔力枯渇に陥ると死ぬ確率が高いにも関わらず年に1回は魔力枯渇になり死にかけている。
言葉が通じる様になって気がついたが、僕は他の人が持っていないステータスを見る力を持ち、さらに異世界と思われる世界の知識を覗ける力を持っている。
この力を使って、いつか脱出し母親の元へと戻ることを夢見て過ごす。
小さい体でチートな力は使えない中、どうにか生きる知恵を出し生活する。
------------------------------------------------------------------
お知らせ
「転生者はめぐりあう」 始めました。
------------------------------------------------------------------
注意
作者の暇つぶし、気分転換中の自己満足で公開する作品です。
感想は受け付けていません。
誤字脱字、文面等気になる方はお気に入りを削除で対応してください。
気がついたら異世界に転生していた。
みみっく
ファンタジー
社畜として会社に愛されこき使われ日々のストレスとムリが原因で深夜の休憩中に死んでしまい。
気がついたら異世界に転生していた。
普通に愛情を受けて育てられ、普通に育ち屋敷を抜け出して子供達が集まる広場へ遊びに行くと自分の異常な身体能力に気が付き始めた・・・
冒険がメインでは無く、冒険とほのぼのとした感じの日常と恋愛を書いていけたらと思って書いています。
戦闘もありますが少しだけです。
精霊王女になった僕はチートクラスに強い仲間と世界を旅します
カオリグサ
ファンタジー
病で幼いころから病室から出たことがなかった少年
生きるため懸命にあがいてきたものの、進行が恐ろしく速い癌によって体が蝕まれ
手術の甲斐もむなしく死んでしまった
そんな生を全うできなかった少年に女神が手を差し伸べた
女神は少年に幸せになってほしいと願う
そして目覚めると、少年は少女になっていた
今生は精霊王女として生きることとなった少女の
チートクラスに強い仲間と共に歩む旅物語
高天神攻略の祝宴でしこたま飲まされた武田勝頼。翌朝、事の顛末を聞いた勝頼が採った行動とは?
俣彦
ファンタジー
高天神城攻略の祝宴が開かれた翌朝。武田勝頼が採った行動により、これまで疎遠となっていた武田四天王との関係が修復。一致団結し向かった先は長篠城。
【完結】悪役令嬢に転生したけど、王太子妃にならない方が幸せじゃない?
みちこ
ファンタジー
12歳の時に前世の記憶を思い出し、自分が悪役令嬢なのに気が付いた主人公。
ずっと王太子に片思いしていて、将来は王太子妃になることしか頭になかった主人公だけど、前世の記憶を思い出したことで、王太子の何が良かったのか疑問に思うようになる
色々としがらみがある王太子妃になるより、このまま公爵家の娘として暮らす方が幸せだと気が付く
【完結】転生7年!ぼっち脱出して王宮ライフ満喫してたら王国の動乱に巻き込まれた少女戦記 〜愛でたいアイカは救国の姫になる
三矢さくら
ファンタジー
【完結しました】異世界からの召喚に応じて6歳児に転生したアイカは、護ってくれる結界に逆に閉じ込められた結果、山奥でサバイバル生活を始める。
こんなはずじゃなかった!
異世界の山奥で過ごすこと7年。ようやく結界が解けて、山を下りたアイカは王都ヴィアナで【天衣無縫の無頼姫】の異名をとる第3王女リティアと出会う。
珍しい物好きの王女に気に入られたアイカは、なんと侍女に取り立てられて王宮に!
やっと始まった異世界生活は、美男美女ぞろいの王宮生活!
右を見ても左を見ても「愛でたい」美人に美少女! 美男子に美少年ばかり!
アイカとリティア、まだまだ幼い侍女と王女が数奇な運命をたどる異世界王宮ファンタジー戦記。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる