601 / 625
見せしめ
しおりを挟む
織田信長は岐阜より出陣。向かった先は……。
春日虎綱「織田信長。対浅井の最前線横山城に入りました。」
私(村上義清)「京に向かう事を考えると立ち寄る場所では無いな……。」
春日虎綱「はい。此度の動員は浅井長政を想定したものと思われます。」
織田信長。浅井領に侵入。小谷城を睨みつつ越前国境近くに兵を進め放火。
私(村上義清)「朝倉の動きは?」
春日虎綱「見られません。」
私(村上義清)「江北は信長の権益では?」
春日虎綱「ありません。先の和睦に対する明確な違反行為であります。ありますが、それを咎める力は天皇様にはありません。打開するためには自力救済しかありません。」
私(村上義清)「長政からは……。」
春日虎綱「朝倉の後詰めが無ければどうする事も出来ませんので、援軍要請を繰り返しているものと思われます。」
私(村上義清)「もし放火した余呉や木之本を信長が押さえた場合。」
春日虎綱「はい。小谷城は孤立無援となってしまいます。」
翌日。織田信長は横山城に戻る。
春日虎綱「織田信長は小谷城を攻める事はありませんでした。」
私(村上義清)「あれだけの兵を率いてとなると、本来の目的は別の所にある?」
春日虎綱「もし義景が近江に入って来た場合も想定していたかもしれません。」
私(村上義清)「小谷城を餌にして、決着をつけてやろう。と……。」
春日虎綱「はい。もしくは義景が近江に入る事を諦めさせるためであったのかもしれません。」
私(村上義清)「ここから信長はどう動くのだろうか……。」
翌日。先に降した佐和山城に入る。
私(村上義清)「目的は北近江では無い。」
春日虎綱「はい。朝倉義景を牽制するためであった事がはっきりとしました。」
私(村上義清)「ここから信長はどう出るか?」
翌月1日。信長は美濃と京とを結ぶ南近江の要所に配置していた佐久間に柴田。丹羽、中川に対し出陣命令を下す。向かった先は……。
春日虎綱「織田信長は志村城攻略に乗り出しました。かの城を管轄するのは当地を追われ、今は信長に対し遊撃戦を繰り返しています六角並びに六角を支援する一向宗であります。」
私(村上義清)「今まで京に向かう時は素通りしていたはずだが……。」
春日虎綱「はい。そこを狙ったとなりますと今回、信長が兵を動かしたのは先の和睦条件であります近江の3分の2を確実な物にするためである事がはっきりしました。しかも相手が一向宗となりますと……。」
織田信長は志村城に対しなで斬りを厳命。城方ほぼ全滅でいくさは決したのでありました。
春日虎綱「織田信長。対浅井の最前線横山城に入りました。」
私(村上義清)「京に向かう事を考えると立ち寄る場所では無いな……。」
春日虎綱「はい。此度の動員は浅井長政を想定したものと思われます。」
織田信長。浅井領に侵入。小谷城を睨みつつ越前国境近くに兵を進め放火。
私(村上義清)「朝倉の動きは?」
春日虎綱「見られません。」
私(村上義清)「江北は信長の権益では?」
春日虎綱「ありません。先の和睦に対する明確な違反行為であります。ありますが、それを咎める力は天皇様にはありません。打開するためには自力救済しかありません。」
私(村上義清)「長政からは……。」
春日虎綱「朝倉の後詰めが無ければどうする事も出来ませんので、援軍要請を繰り返しているものと思われます。」
私(村上義清)「もし放火した余呉や木之本を信長が押さえた場合。」
春日虎綱「はい。小谷城は孤立無援となってしまいます。」
翌日。織田信長は横山城に戻る。
春日虎綱「織田信長は小谷城を攻める事はありませんでした。」
私(村上義清)「あれだけの兵を率いてとなると、本来の目的は別の所にある?」
春日虎綱「もし義景が近江に入って来た場合も想定していたかもしれません。」
私(村上義清)「小谷城を餌にして、決着をつけてやろう。と……。」
春日虎綱「はい。もしくは義景が近江に入る事を諦めさせるためであったのかもしれません。」
私(村上義清)「ここから信長はどう動くのだろうか……。」
翌日。先に降した佐和山城に入る。
私(村上義清)「目的は北近江では無い。」
春日虎綱「はい。朝倉義景を牽制するためであった事がはっきりとしました。」
私(村上義清)「ここから信長はどう出るか?」
翌月1日。信長は美濃と京とを結ぶ南近江の要所に配置していた佐久間に柴田。丹羽、中川に対し出陣命令を下す。向かった先は……。
春日虎綱「織田信長は志村城攻略に乗り出しました。かの城を管轄するのは当地を追われ、今は信長に対し遊撃戦を繰り返しています六角並びに六角を支援する一向宗であります。」
私(村上義清)「今まで京に向かう時は素通りしていたはずだが……。」
春日虎綱「はい。そこを狙ったとなりますと今回、信長が兵を動かしたのは先の和睦条件であります近江の3分の2を確実な物にするためである事がはっきりしました。しかも相手が一向宗となりますと……。」
織田信長は志村城に対しなで斬りを厳命。城方ほぼ全滅でいくさは決したのでありました。
0
お気に入りに追加
29
あなたにおすすめの小説
旅行先で目を覚ましたら武田勝頼になっていた私。どうやら自分が当主らしい。そこまでわかって不安に覚える事が1つ。それは今私が居るのは天正何年?
俣彦
ファンタジー
旅行先で目を覚ましたら武田勝頼になった私。
武田家の当主として歴史を覆すべく、父信玄時代の同僚と共に生き残りを図る物語。
旧陸軍の天才?に転生したので大東亜戦争に勝ちます
竹本田重朗
ファンタジー
転生石原閣下による大東亜戦争必勝論
東亜連邦を志した同志達よ、ごきげんようである。どうやら、私は旧陸軍の石原莞爾に転生してしまったらしい。これは神の思し召しなのかもしれない。どうであれ、現代日本のような没落を回避するために粉骨砕身で働こうじゃないか。東亜の同志と手を取り合って真なる独立を掴み取るまで…
※超注意書き※
1.政治的な主張をする目的は一切ありません
2.そのため政治的な要素は「濁す」又は「省略」することがあります
3.あくまでもフィクションのファンタジーの非現実です
4.そこら中に無茶苦茶が含まれています
5.現実的に存在する如何なる国家や地域、団体、人物と関係ありません
6.カクヨムとマルチ投稿
以上をご理解の上でお読みください
陣代『諏訪勝頼』――御旗盾無、御照覧あれ!――
黒鯛の刺身♪
歴史・時代
戦国の巨獣と恐れられた『武田信玄』の実質的後継者である『諏訪勝頼』。
一般には武田勝頼と記されることが多い。
……が、しかし、彼は正統な後継者ではなかった。
信玄の遺言に寄れば、正式な後継者は信玄の孫とあった。
つまり勝頼の子である信勝が後継者であり、勝頼は陣代。
一介の後見人の立場でしかない。
織田信長や徳川家康ら稀代の英雄たちと戦うのに、正式な当主と成れず、一介の後見人として戦わねばならなかった諏訪勝頼。
……これは、そんな悲運の名将のお話である。
【画像引用】……諏訪勝頼・高野山持明院蔵
【注意】……武田贔屓のお話です。
所説あります。
あくまでも一つのお話としてお楽しみください。
甲斐ノ副将、八幡原ニテ散……ラズ
朽縄咲良
歴史・時代
【第8回歴史時代小説大賞奨励賞受賞作品】
戦国の雄武田信玄の次弟にして、“稀代の副将”として、同時代の戦国武将たちはもちろん、後代の歴史家の間でも評価の高い武将、武田典厩信繁。
永禄四年、武田信玄と強敵上杉輝虎とが雌雄を決する“第四次川中島合戦”に於いて討ち死にするはずだった彼は、家臣の必死の奮闘により、その命を拾う。
信繁の生存によって、甲斐武田家と日本が辿るべき歴史の流れは徐々にずれてゆく――。
この作品は、武田信繁というひとりの武将の生存によって、史実とは異なっていく戦国時代を書いた、大河if戦記である。
*ノベルアッププラス・小説家になろうにも、同内容の作品を掲載しております(一部差異あり)。
死んだのに異世界に転生しました!
drop
ファンタジー
友人が車に引かれそうになったところを助けて引かれ死んでしまった夜乃 凪(よるの なぎ)。死ぬはずの夜乃は神様により別の世界に転生することになった。
この物語は異世界テンプレ要素が多いです。
主人公最強&チートですね
主人公のキャラ崩壊具合はそうゆうものだと思ってください!
初めて書くので
読みづらい部分や誤字が沢山あると思います。
それでもいいという方はどうぞ!
(本編は完結しました)
暁のミッドウェー
三笠 陣
歴史・時代
一九四二年七月五日、日本海軍はその空母戦力の総力を挙げて中部太平洋ミッドウェー島へと進撃していた。
真珠湾以来の歴戦の六空母、赤城、加賀、蒼龍、飛龍、翔鶴、瑞鶴が目指すのは、アメリカ海軍空母部隊の撃滅。
一方のアメリカ海軍は、暗号解読によって日本海軍の作戦を察知していた。
そしてアメリカ海軍もまた、太平洋にある空母部隊の総力を結集して日本艦隊の迎撃に向かう。
ミッドウェー沖で、レキシントン、サラトガ、ヨークタウン、エンタープライズ、ホーネットが、日本艦隊を待ち構えていた。
日米数百機の航空機が入り乱れる激戦となった、日米初の空母決戦たるミッドウェー海戦。
その幕が、今まさに切って落とされようとしていた。
(※本作は、「小説家になろう」様にて連載中の同名の作品を転載したものです。)
軍艦少女は死に至る夢を見る~戦時下の大日本帝国から始まる艦船擬人化物語~
takahiro
キャラ文芸
『船魄』(せんぱく)とは、軍艦を自らの意のままに操る少女達である。船魄によって操られる艦艇、艦載機の能力は人間のそれを圧倒し、彼女達の前に人間は殲滅されるだけの存在なのだ。1944年10月に覚醒した最初の船魄、翔鶴型空母二番艦『瑞鶴』は、日本本土進攻を企てるアメリカ海軍と激闘を繰り広げ、ついに勝利を掴んだ。
しかし戦後、瑞鶴は帝国海軍を脱走し行方をくらませた。1955年、アメリカのキューバ侵攻に端を発する日米の軍事衝突の最中、瑞鶴は再び姿を現わし、帝国海軍と交戦状態に入った。瑞鶴の目的はともかくとして、船魄達を解放する戦いが始まったのである。瑞鶴が解放した重巡『妙高』『高雄』、いつの間にかいる空母『グラーフ・ツェッペリン』は『月虹』を名乗って、国家に属さない軍事力として活動を始める。だが、瑞鶴は大義やら何やらには興味がないので、利用できるものは何でも利用する。カリブ海の覇権を狙う日本・ドイツ・ソ連・アメリカの間をのらりくらりと行き交いながら、月虹は生存の道を探っていく。
登場する艦艇はなんと58隻!(2024/12/30時点)(人間のキャラは他に多数)(まだまだ増える)。人類に反旗を翻した軍艦達による、異色の艦船擬人化物語が、ここに始まる。
――――――――――
●本作のメインテーマは、あくまで(途中まで)史実の地球を舞台とし、そこに船魄(せんぱく)という異物を投入したらどうなるのか、です。いわゆる艦船擬人化ものですが、特に軍艦や歴史の知識がなくとも楽しめるようにしてあります。もちろん知識があった方が楽しめることは違いないですが。
●なお軍人がたくさん出て来ますが、船魄同士の関係に踏み込むことはありません。つまり船魄達の人間関係としては百合しかありませんので、ご安心もしくはご承知おきを。もちろんがっつり性描写はないですが、GL要素大いにありです。
●全ての船魄に挿絵ありですが、AI加筆なので雰囲気程度にお楽しみください。
●少女たちの愛憎と謀略が絡まり合う、新感覚、リアル志向の艦船擬人化小説を是非お楽しみください。
●お気に入りや感想などよろしくお願いします。毎日一話投稿します。
戦国魔法奇譚
結城健三
ファンタジー
異世界の冒険者が、1570年代の戦国時代に転移してしまう
武田信玄と徳川、織田の連合軍が戦う三方ヶ原 翌年病死するはずの武田信玄の病を治し
変わっていく歴史 しかし転移してきたのは、冒険者だけでは無かった!
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる