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第一章/夢幻泡影─Like the dream bubble shadow and phantom─
第伍話:黒の水底、白い声
しおりを挟む石動さんと二、三やり取りを交わしてから、後は任せたと言い残して山本さんはどこかへと行ってしまった。
なんでもこの後予定があるとのことだけれど、死んだ今となっても彼が時間に追われているのだとしたら、なんとも救われない話だと思う。
私たちは死んでからでさえ、時間の檻からは逃れられないというのだから、これが悲劇でなくして何なのか。
そんな山本さんを置いて、私は石動さんに招かれるまま貯水槽の前に立った。蓄えられた水はただの水ではなく、霊体に対して強い干渉力をもつ霊水と呼ばれるものらしい。
それは長い時間をかけて磨き上げられ、気の遠くなるほどに練り上げられた祈りが霊験あらたかに巡る神具とも呼べるもので、その水に浸かっている間、私は生前とほぼ同じように物に触れることが出来る、らしい。
その霊水の性質を利用して考案された物質干渉訓練の内容は、五十センチ大の岩に自分の体を縛り付けた状態で入水し、拘束を霊体化によって解いて水面まで上がってくるというものだった。
「物に触れている感覚ってのは、生前その身に染みついた感覚だ。それを意識して認識するのは実は難しい。だからこの訓練は、物に触れられない状態、すなわち無感覚という状態を自覚することで、物理干渉のスイッチをお嬢さんの意識内に構築する事が目的だ。俺は生者だから何の苦もない作業だが、物に触れられない霊体にとっては死ぬほどキツイ内容だ。少々理不尽に思うかもしれないが我慢してくれ。なに死にはしないさ」
もうすでに死んでいるのだから──私に対し、石動さんはそう言ってのけ、複雑怪奇に岩と私を括りつけていた。
水槽の浅瀬に肩まで浸かっていたから、今は水の冷たさや、岩の重み、縛り付けられた縄の張り、私の体に触れる石動さんの肌の感覚がはっきりと感じ取れる。
それは本当に、まるで生き返ったかのように懐かしい感覚だったけれど、いっそこのままこの池の中に沈んで、実感にまみえた世界に居座り続けたいと思う私はなく、その無感動さがこの感覚が仮初のものであることを暗に物語っていた。
「ここから先は君が一人でやるんだ。その石を抱えて、池の底にまで沈む。いくら既に死者の身とはいえ正気を失う可能性があるから、やばいと感じた時は傍にあるロープを引っ張るんだ。いいね?」
「分かりました」
そんな危険な橋を渡らなければ、今の私はただ感覚する事さえ危うい。とはいうけれど、そもそも今の私が果たして正気の状態なのかという事に対して、私自身が確たる自信を持てないでいる。
はたして私は、生前の葛原玲奈としての人格をどれだけ演じていることが出来ているのだろう。人の人格を構成する上でその大部分を占める感情表現をなくしてしまった今、私の中にはそう言ったエモーショナルな部分を抜いた思考回路や論理的判断基準がわずかに残っているだけ。
それらを彩る表現のパレットは色褪せ、くすみ、微々たる明暗差だけをかろうじて保っているに過ぎない。
その灰色の濃淡の間を泳ぐ私の心境というのは、良くも悪くも常にニュートラルなままで、白と黒を結ぶ数値の中で雁字搦めになっている。
彩度を失った色は、どれだけ濃淡を動かしても決して他の色に変わることはない。
例えば誰かが病気や事故で死んでしまったとして、私はそれに対する反応として生々しい喜怒哀楽を表現することは出来ない。
生前の価値観からそれが悲しいことであるという事だと判断することは出来ても、実際に言動や表情に出すことは出来ないのだ。
そう、だから──そんな状態を「正気」と呼ぶに値するのかという事について、私は手放しでイエスとは言えない。故に、これから私が触れる「実感」に伴うであろう苦痛が私の許容値を超えてしまったとき、私はその危機を石動さんに正しく伝えることが出来るのか、まったく自信がなかった。
なんて、まあ──。
「やってみなきゃ、わからないよね」
どこか他人事のように私は嘯いて──今だからこそそんな風に言えるのかもしれないけれど、ともかく私は握らされたロープを引っ張って石動さんに合図を送った──瞬間、足元の床が抜けて、重石を抱えた私は抵抗の余地なく水底へと沈んでいった。
その時の下降感やまとわりつく水の感触は確かに実感できたけれども、そこに対する焦りや動揺というのはやはりなく、ただ単に、状況的にまずいという事だけを私は生前の記憶を頼りにうっすらと直感していただけだった。
この時は、まだ――それで済んでいた。
周囲を分厚いコンクリートに覆われ、明かりもか細い用水路の中だから、ほんの二、三メートルの深みに沈むだけで水の中は嘘みたいに暗くなった。
もし重石を抱えていない状態だったら、私は重力の方向を感知できず、瞬く間に上下と左右の間隔を失っていただろう。
幸いにして穴の構造はシンプルな縦穴だったけれど、この上入り組んだ道を伝って別の場所に浮上するなんて課題を出されてたら、私は早々に白旗を上げていたに違いない。
というより、そんな悠長なことを考える間もなく、状況はすでに始まっていた。
日数からしてみればほんの数日ぶりに取り戻した実感。やがて水底に沈み、緩やかに窒息していく私にのしかかる圧倒的なまでの現実の重み。
肌理のひとひらに触れる質感でさえ、今の私にとっては重圧だった。石動さんに縛られた縄の締め付けがこれでもかと私に迫り主張してくる。溺れそうか?苦しいか?と。
全身の細胞が酸素を求めて暴れまわるような、どうしようもないほどの脈動。それが焦燥にもがく苦痛であると理解するために悠長と言えるほどの時間を使った。
この感覚は生前でさえ味わったことはない。苦しい苦しいと命が軋み、魂が喘ぐ。たった数日、ほんの数日。その間に失い続けていた私の全存在が、狂おしいまでに思考を去来する。
あの瞬間。私が自らの命を搔き切るあの瞬間、火葬炉に焚べられていくあの瞬間でさえ見ることのできなかった光景が、目の前の苦痛から逃れようと目を閉じるたびにまぶたの裏でめくるめく。
そこで最初に私が思い出したのは、後悔という感覚。石動さんに合図を送る前、せめてポーズだけでもそれらしいことをしておくべきだったと、私はかすかにそう思っていた。
けれども、今となっては何もかもが遅きに失していて、直前の自信の行動に対する悔恨でさえ、目の前の現実の前には些末事でしかなかった。私の脳裏で明滅する思考は、18年という私のかけがえのない時間を冒涜した、私自身への後悔に他ならなかった。
「……厭」
ついこの間まで私の手の中にあった日々。
友人に囲まれ、友人を囲い、幾度となく笑い合ったあの日。
どこまでもありふれた、何でもないようなあの日。
人並みに生きて、人並みに泣き笑い、人並みに──恋をしていた。
度し難いほどに平凡で、それ故にどうしようもなくかけがえのない人生の全てが泡となり、決して戻ることのできない此岸の水面に向かっては消えていく。
それが何故だろう、どうしようもなく悲しかった。
「返して……返してッ……」
声にもならない言葉が私の胸から溢れ、思い出の泡に混じり合い、離れていく。
遠く、あまりにも遠く。二度と戻ることのない私の願い。
私の中に残っているのは、それら全てを失った悲しみ。
気がつけば目頭のあたりがカッと熱くなっていた。
不思議な事に、それが肉体を失って枯れたはずの泉から溢れる涙であるとすぐに分かった。
私は今、はっきりと、悲しみに暮れて泣いていた。
呼吸を失って窒息しながらも尚、溢れてやまない嗚咽が水の中へと溶けていく。
『捨ててしまいたいか……』
「……誰」
『お前の中に残った最後の心……捨てて、楽になりたいか』
私の内から呼びかけるその「声」が、執拗に私を駆り立てる。紛れもなく私自身に向けられている言葉なのに、「声」は私の事なんて見てはいないかのよう。
ただひたすら、私が何かを見出すのを待っている。それ以外はまるで取り付く島もなく、超然とそこにあった。
私の中に残った最後の心……。そんなものがあるのだとしたら、きっとそれは私を私たらしめる最後のイチジクの葉。それを剥がしてしまえば、私は安息と忘却を引き換えに、完全なる透明な存在としてあり続けるのだろうか。私にはそれがどんなものか分からなかった。
『選べ、レナ……抗うか、忘れるか』
「抗うか……忘れるか……」
もし、今。私が忘れることを選べば、こんな窒息の苦痛とも無縁でいられるのだろうか。
それはある意味では究極の平穏に等しいのかもしれない。それはきっととても穏やかで、恐ろしいほどに退屈な永遠なのだろう、でも……。
考えるまでもなかった。
だって私はすでに口にしていたのだから。
「返して」と、私が失ってしまったものを。なのにどう逆立ちすれば、これ以上何かを失うことを許容できようか。
たとえそれが苦痛を伴う悲しみであろうと、それが私の中に残された最後のひとひらなのだとすれば、私はそれを守り通さないといけない。それを捨てるということは、きっと私がこの世界に留まった最後の未練さえ放棄してしまうということ。
許せるはずがなかった。どれだけ感情を欠こうと、どれだけ感覚を欠こうと、その悲しみを清算するために私は死に損なったのだから。それを否定することは、今となっては私自身を否定する事に等しい。故に──
「私は、全然納得してないの。こんな理不尽、許せるわけないじゃない」
『然らば、如何とする……』
「この悲しみは誰にも渡さない。この悲しみは私だけのもの。誰にも穢させはしない。誰にも冒させやしないわ。私は涙を抱いて、この理不尽に抗う。それが……」
そう、それが。それこそが──
「私の存在証明」
その時、全身を巡っていた苦痛が嘘のように消えた。代わりに何かが、私の内から迸るように溢れ、それは一筋の光となって水底に沈む私の前に顕現した。
「はっ、成功だ、成功だぞお嬢ちゃん。君は繋ぎ止めたんだ。君は自らの意思で君の存在証明を世界に刻んだ。君は世界と契約したんだ」
水面の向こうから石動さんの嬉々とした叫び声が聞こえ、それから間も無くして光の中から現れたのは、私が自らの喉を掻き切ったカッターナイフだった。
「使え。それはもうただの工具でもなければ楔でもない。君がこの世に残した悲しみを宿した一振りの刃。君の存在理由であると同時に、君が自らの手で運命を切り開く光となった。さあ呼ぶがいい、君の内に抱きし悲しみの名を。運命に抗い、切り拓くんだ」
石動さんの話は、はたから聴けば甚だ突飛な話かも知れない。けれど今の私にはそれが意味することがはっきりと理解できた。
そう、これは契約。私が私としてあり続けるために、私から私を奪ったモノを討ち払うために振るう一振りの刃。
其は──
「雪霞」
私がこの身に宿した悲しみの名。それを口にした時、私にのしかかっていた水圧の重みが一瞬にして吹き上がった。神殿の貯水槽から吹き飛んだ水は私を置き去りに舞い上がり、やがて豪雨となって神殿内に降り注ぐ。その様をまるで予期していたかのように、石動さんが傘を差しながら満足げに見つめていた。
「おめでとう、葛原玲奈さん。君はもう無力な幽霊じゃない。君は自らの意思でこの世にとどまることを選んだ。その刀がその証明だ。そしてその刃を持つ者を我々は『死忌神』と呼ぶ」
──ようこそ、「霊司館」へ。
銀細工の施された煙管を揺らし、石動さんの口から吐き出された紫煙が暗闇に消えていく。
けれど、私はまだ──ここにいる。
「最初から、分かっていたんですか……」
私は石動さんに問うた。そう、私が石動さんが言うところの死忌神と呼ぶソレが、私という曖昧な死者を新たに定義づけるモノ足り得るかという事に。
しかし、石動さんは軽妙な表情を崩すことなくこう答えた。
「いいや、全然」
「…………」
「そう難しい顔をしなさんな。素質のあるなしが結果に直結するとは限らない。そう言っているのさ」
「素質……」
「君が亜死者だという事……それが死忌神になる第一条件だ。そしてこの神殿の貯水槽に満たされた霊水で生前の五感を引き出し、その反動で君の生前の感覚を疑似的に再現するんだが、その反動が起きるかどうかは、無意識の底にある君の意思が左右する」
「私の、意思……」
「降りてきただろう……『神意』が君に問いかけてきたはずだ」
「神意……」
「劉禅の奴が言ってたのさ。死忌神という言葉もあいつの造語。俺は生者だからそんなものに触れたことはないんだが、奴が言うにはそれは世界に本気で抗おうとするものに降りてきて、すべてを捨てて無色の魂に還るか、それともたった一つの心を残して現世にとどまるかを迫ってくる。解放か呪縛か……君は後者を選んだ。死という呪いに蝕まれてもなお、世界に牙を剥く事をね」
「牙を剥くとか、私は別にそんなつもりは」
「許せなかったんだろう……世界の理不尽が。その思いが君に刃を与えた、色を与えた。『雪霞』と言ったね。それが君の霊核であり武器だ。鞘のない白鞘とはまた、ずいぶんと抜き身な代物になったもんだが、まあ君らしくていいんじゃないかな。君、結構歯に衣着せぬ言い方をするしね」
いっぺんに色々な事を言われてよくわからなかったけれど、最後のだけは結構失礼な言い分だという事は分かった。ともあれ、私はいよいよこの死後の世界においてのっぴきならない何者かになったのだ。死を忌む神と書いて『死忌神』。なんだか言葉遊びが過ぎるようにも感じるけれど、先ほど自らの死に牙を剥いた私のような霊を指す言葉としては、なかなか洒落が効いた呼び名だと思う。
「それにしても、見事な霊力だね。その刀。素質の面においても一級品だ」
「分かるものなんですか……そういうの」
「分かるとも。これでも尼子原市一帯の修祓を任された霊司館の一員だからね。きちんと目は養っているさ」
「その、領事館というのは……」
大使館やら領事館やら、そういう類のものなのだろうか。まさかこんなオカルトめいたことに外交だのなんだのが入り込む余地があるとは思えないのだけれど、彼岸と此岸の橋渡し的な側面を持つという石動さんや山本さんの活動を鑑みるには、あながち見当はずれという事でもない気がする。
「玲奈ちゃんが思うようなそれではないよ。霊を司る館と書いて霊司館と読むんだ。まあ、やってることは担当地域の霊的スポットの浄化とか、悪い怨霊を狩ったりとか」
「ゴーストバスター……ですか……」
なんだろう、言い方が悪いのだろうか。自分で噛み砕くためにあえてゴーストバスターなんて言い換え方をしたけれど、横文字にすることで胡散臭さが一気に増したような気がした。話の流れからして、私が成った死忌神というのも霊司館の管轄だろうし、という事はその胡散臭い肩書を持つ人たちの末席に私自身も加わる……という事なのだろうか。
私の頭の中で再度、アイヴァン・ライトマンのみょうちきりんな世界観が去来したけれど、それ以上の想像を霊体故にすることが出来ないのは、あるいは幸いなことだったのかもしれなかった。
多分これは、生前も含めた私が決して足を踏み入れることのなかった領域の話。私の振るう刃が、私の知らない誰かの命を、その存在を左右することに他ならない。それがたとえ自衛のための手段だとしても、それがある何かを決定的に終わらせるという事実に変わりはないのだから。
そんな、真に命を天秤にかけるような事態に際して、コメディカルな邪推など不謹慎にもほどがあると、私は強く自分を戒めた。
そう、もう後には引けない。死忌神になるということは、きっとそういう事なのだ。
成り行き任せだったとはいえ、そうなることを望んだのは他ならぬ私自身。
その決意の形を今一度目に焼きつけようと、私は自身より生まれ出でた雪霞の刃──その真っ白に煌めく刃をじっと見つめた。
これだけ生々しく、鋭利で、どこまでも物質的な形をしているというのに、それを握る私の姿が刃に映ることは決してなかった。
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