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翌日、久しぶりにスッキリと目が覚めた。
昨夜の事を思い出すと、もの凄く恥ずかしいわ・・・でも嬉しい。不思議な気持ちね。
朝の支度をしてもらっているけれど・・・今日は出かける予定は無かったはずなのにヘアメイクをされ、ミントグリーンの爽やかなワンピースを着せられる。
「今日は何か予定があったかしら?」
「リュドヴィック様から休日ですから、お出掛けのお誘いがありました。昨夜お約束なさったのでは?」
昨日の夜は、正直いつ寝たのか覚えていないわ・・・。口付けをしたのは覚えているけれど・・・。
ダイニングへ行くとリュドが待っていた。
「おはよう、リリ」
「おはよう、リュド」
朝の挨拶も何だか恥ずかしいわね・・・。でも、やっぱりリュドは普通なのよね。
「リリ、今日は王都でデートしよう」
「ふふ、嬉しいわ」
朝食を食べて馬車に乗り込む。
*****
馬車は転移塔の近くにある公園に着いた。
リュドの手を借り馬車を降り、日傘を差して辺りを見回すと結構人が多い。子供達の楽しそうな声が響く。
「この公園は最近色んな芸が見られるんだよ。リリは一座を気に入っていたからね」
「まぁ、昔は絵や楽器を演奏する方しか居なかったのに」
リュドに手を引かれゆっくりと見て回る。絵を描いている方、楽器を演奏する方、一座の様に魔法で芸を見せる方も居れば、前世のストリートパフォーマーの様な方も居る。
「思った以上に色んな人が居るね」
「ええ。魔法を使っていない方も居るのね」
時々足を止め芸に見入ってしまう。
「あら?ゲームもあるのね」
「やってみる?」
「出来るかしら・・・」
子供達が弓を引いて倒した番号で色々な景品が貰えるゲーム。子供でも引ける弓なら私にも引けるかしら・・・。
おじさんから弓を渡され。
「お嬢様、外れはありませんから楽しんでいって下さい」
「それは楽しみね」
矢をつがえ弓を引こうとするが・・・全然引けないわ・・・。子供でも引けていたのに私はどれだけ非力なの?
「リリ・・・俺が引くよ・・・くくっ」
子供達からの哀れみの視線が辛いわ・・・。
リュドが倒した番号は動物の耳カチューシャ。時々つけている子供達が居たけれど、このゲームの景品だったのね。
リュドが金色の猫耳っぽいものを手に取ると頭につけられる。
「リリ可愛い・・・」
リュドが凄く嬉しそうに笑うから、恥ずかしくて嫌とは言えないわ・・・。
「もう・・・公園の中だけよ?」
「うん。凄く可愛いよ」
その後も色々なゲームをしてヌイグルミやお菓子を取ったけれど・・・お菓子は食べる許可が出るかわからなかったから、近くに居た子供達にあげたわ。
猫耳はリュドが凄く気に入っていて馬車に戻っても外させてもらえなかったわ・・・。
レストランでランチをして、食後のお茶をのんびり楽しむ。
「公園は思ったより楽しかったね」
「リュドはとっても耳を気に入っていたわね」
「だって、リリが可愛くて」
「子供達しかつけていなかったから恥ずかしかったのよ」
そんなに気に入ったのかしら?マダムにお願いして猫の手とか作ってもらおうかしら?
「今日は急だったから、この後は邸に戻らないと行けないけど・・・またデートしようね」
「大変なのはわかっているから無理はしないでね?」
「大丈夫。リリと居ると元気になるから」
邸に帰りメルに猫耳の事を話すと、すぐにマダムを呼んでくれたの。マダムも何故か乗り気で、耳もふわふわの物で作り直す事になったわ。
*****
リュドが帰ってくる日。
ふわふわの金色の耳、ピンクの肉球のふわふわの金色のお手て、首輪代わりのチョーカーをつけている私がいるわ・・・。
「何故・・・これを作ってしまったのかしら・・・」
「お嬢様がリュドヴィック様が凄く喜んでいたと仰られて作られましたよね?」
サラの冷静さがより恥ずかしいわ・・・。今日は髪は結わずに緩く巻かれて、より耳と馴染んでいる。
「1度冷静になってからにすべきだったわ・・・」
「せっかく作ったんですから、1度くらいは使わないと勿体ないです!」
メルはすごく楽しそうよ。ゆる巻だけ!と強く勧められたわ・・・。
「これでエントランスに立つのは・・・恥ずかしいわね・・・」
「では、サロンで待ちましょう。丁度ティータイムになりますし」
サラならやめるか聞いてくれると思ったのに、やらないという選択肢は無いのね・・・。
サロンで待っているとリュドが帰って来た。
「リリ、ただい・・・ま・・・・・・」
「リュド、お帰りなさい」
物凄く見られているわ・・・恥ずかしい・・・。両手で顔を覆うともふもふだわ・・・。
そのまま抱き上げられソファに座るリュドの膝に座らされる。
「リリ、可愛い・・・耳も手もすっごいふわふわ・・・」
「リュドが気に入っていたから・・・マダムに作ってもらったの」
「リリ?猫だから「にゃあ」だよ?」
それは語尾につけるのかしら?
「その手だと食べられないね。何が良い?」
「焼き菓子にゃあ・・・」
恥ずかしいわ・・・。差し出された焼き菓子に口を開くと。
「可愛い・・・美味しい?」
「美味しいにゃあ・・・」
「はぁ~・・・すっごい癒される・・・可愛い・・・」
抱きしめられスリスリされる。リュドが癒されるのは良い事よ・・・でも私は羞恥心で死にそうよ・・・。
その後も自分でやった手前、引くに引けずリュドが満足するまで愛でられたわ・・・。途中から「にゃあ」しか喋るのを禁止されて全然会話が成り立たなかったわ・・・。
「毎回これで出迎えてね」
「にゃっ!(えっ!)」
「どうしたの?」
「にゃうにゃにゃあ・・・(恥ずかしい・・・)」
「してくれるって事かな?嬉しいよ」
「にゃにゃう!(違う!)」
リュドを叩くけれど、腕力無しともふもふお手てでは何のダメージも与えられないわ。しかも叩かれてリュドは何故か喜んでいたわ・・・。
「次に帰ってくる時も楽しみにしてるね」
嬉しそうに言われると嫌と言いにくいのよ・・・。私が始めたことだけれど・・・リュドと違って私には羞恥心があるのよ!
昨夜の事を思い出すと、もの凄く恥ずかしいわ・・・でも嬉しい。不思議な気持ちね。
朝の支度をしてもらっているけれど・・・今日は出かける予定は無かったはずなのにヘアメイクをされ、ミントグリーンの爽やかなワンピースを着せられる。
「今日は何か予定があったかしら?」
「リュドヴィック様から休日ですから、お出掛けのお誘いがありました。昨夜お約束なさったのでは?」
昨日の夜は、正直いつ寝たのか覚えていないわ・・・。口付けをしたのは覚えているけれど・・・。
ダイニングへ行くとリュドが待っていた。
「おはよう、リリ」
「おはよう、リュド」
朝の挨拶も何だか恥ずかしいわね・・・。でも、やっぱりリュドは普通なのよね。
「リリ、今日は王都でデートしよう」
「ふふ、嬉しいわ」
朝食を食べて馬車に乗り込む。
*****
馬車は転移塔の近くにある公園に着いた。
リュドの手を借り馬車を降り、日傘を差して辺りを見回すと結構人が多い。子供達の楽しそうな声が響く。
「この公園は最近色んな芸が見られるんだよ。リリは一座を気に入っていたからね」
「まぁ、昔は絵や楽器を演奏する方しか居なかったのに」
リュドに手を引かれゆっくりと見て回る。絵を描いている方、楽器を演奏する方、一座の様に魔法で芸を見せる方も居れば、前世のストリートパフォーマーの様な方も居る。
「思った以上に色んな人が居るね」
「ええ。魔法を使っていない方も居るのね」
時々足を止め芸に見入ってしまう。
「あら?ゲームもあるのね」
「やってみる?」
「出来るかしら・・・」
子供達が弓を引いて倒した番号で色々な景品が貰えるゲーム。子供でも引ける弓なら私にも引けるかしら・・・。
おじさんから弓を渡され。
「お嬢様、外れはありませんから楽しんでいって下さい」
「それは楽しみね」
矢をつがえ弓を引こうとするが・・・全然引けないわ・・・。子供でも引けていたのに私はどれだけ非力なの?
「リリ・・・俺が引くよ・・・くくっ」
子供達からの哀れみの視線が辛いわ・・・。
リュドが倒した番号は動物の耳カチューシャ。時々つけている子供達が居たけれど、このゲームの景品だったのね。
リュドが金色の猫耳っぽいものを手に取ると頭につけられる。
「リリ可愛い・・・」
リュドが凄く嬉しそうに笑うから、恥ずかしくて嫌とは言えないわ・・・。
「もう・・・公園の中だけよ?」
「うん。凄く可愛いよ」
その後も色々なゲームをしてヌイグルミやお菓子を取ったけれど・・・お菓子は食べる許可が出るかわからなかったから、近くに居た子供達にあげたわ。
猫耳はリュドが凄く気に入っていて馬車に戻っても外させてもらえなかったわ・・・。
レストランでランチをして、食後のお茶をのんびり楽しむ。
「公園は思ったより楽しかったね」
「リュドはとっても耳を気に入っていたわね」
「だって、リリが可愛くて」
「子供達しかつけていなかったから恥ずかしかったのよ」
そんなに気に入ったのかしら?マダムにお願いして猫の手とか作ってもらおうかしら?
「今日は急だったから、この後は邸に戻らないと行けないけど・・・またデートしようね」
「大変なのはわかっているから無理はしないでね?」
「大丈夫。リリと居ると元気になるから」
邸に帰りメルに猫耳の事を話すと、すぐにマダムを呼んでくれたの。マダムも何故か乗り気で、耳もふわふわの物で作り直す事になったわ。
*****
リュドが帰ってくる日。
ふわふわの金色の耳、ピンクの肉球のふわふわの金色のお手て、首輪代わりのチョーカーをつけている私がいるわ・・・。
「何故・・・これを作ってしまったのかしら・・・」
「お嬢様がリュドヴィック様が凄く喜んでいたと仰られて作られましたよね?」
サラの冷静さがより恥ずかしいわ・・・。今日は髪は結わずに緩く巻かれて、より耳と馴染んでいる。
「1度冷静になってからにすべきだったわ・・・」
「せっかく作ったんですから、1度くらいは使わないと勿体ないです!」
メルはすごく楽しそうよ。ゆる巻だけ!と強く勧められたわ・・・。
「これでエントランスに立つのは・・・恥ずかしいわね・・・」
「では、サロンで待ちましょう。丁度ティータイムになりますし」
サラならやめるか聞いてくれると思ったのに、やらないという選択肢は無いのね・・・。
サロンで待っているとリュドが帰って来た。
「リリ、ただい・・・ま・・・・・・」
「リュド、お帰りなさい」
物凄く見られているわ・・・恥ずかしい・・・。両手で顔を覆うともふもふだわ・・・。
そのまま抱き上げられソファに座るリュドの膝に座らされる。
「リリ、可愛い・・・耳も手もすっごいふわふわ・・・」
「リュドが気に入っていたから・・・マダムに作ってもらったの」
「リリ?猫だから「にゃあ」だよ?」
それは語尾につけるのかしら?
「その手だと食べられないね。何が良い?」
「焼き菓子にゃあ・・・」
恥ずかしいわ・・・。差し出された焼き菓子に口を開くと。
「可愛い・・・美味しい?」
「美味しいにゃあ・・・」
「はぁ~・・・すっごい癒される・・・可愛い・・・」
抱きしめられスリスリされる。リュドが癒されるのは良い事よ・・・でも私は羞恥心で死にそうよ・・・。
その後も自分でやった手前、引くに引けずリュドが満足するまで愛でられたわ・・・。途中から「にゃあ」しか喋るのを禁止されて全然会話が成り立たなかったわ・・・。
「毎回これで出迎えてね」
「にゃっ!(えっ!)」
「どうしたの?」
「にゃうにゃにゃあ・・・(恥ずかしい・・・)」
「してくれるって事かな?嬉しいよ」
「にゃにゃう!(違う!)」
リュドを叩くけれど、腕力無しともふもふお手てでは何のダメージも与えられないわ。しかも叩かれてリュドは何故か喜んでいたわ・・・。
「次に帰ってくる時も楽しみにしてるね」
嬉しそうに言われると嫌と言いにくいのよ・・・。私が始めたことだけれど・・・リュドと違って私には羞恥心があるのよ!
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