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35話
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どうしましょう・・・結構な時間この姿ですわ。
ここから普通の体勢にはどう戻ったら良いのかしら?涼しいはずのテラスに居るのに顔がどんどん熱くなるわ・・・洋酒って強いお酒だったのかしら?
「お嬢様、大丈夫ですか?」
リュドの声にゆっくり目を開け手を離し姿勢を正す。自然に出来ているかしら?変じゃ無いわよね?
「大丈夫よ。手にお化粧がついてしまわなかった?」
「大丈夫ですよ」
リュドが手袋をはめ直す。リュドって指が長くて綺麗な手をしているのね。いつも手袋をしているから気が付かなかったわ。
「私お酒に弱いのかしら?」
「洋酒のケーキのせいかと。気に入られたのか小さいからと結構召し上がっていましたので」
「そうだったのね。でも確かに美味しかったわ。コーヒーにも合いそうだし」
「お邸でならいくらでも召し上がって下さい」
「ふふ、そうするわ」
「そろそろ、会場に戻られますか?」
「そうね。涼しくて気持ちいいけれど冷やしたらサラに怒られそうだわ」
立ち上がり歩き出そうとして、ふらりと体が傾いた。
「お嬢様!」
リュドが抱きとめてくれて転ぶ事は無かったけれど・・・物凄くドキドキするわ。今日はこんな事ばかり。どうしたのかしら?そもそも何故転びそうになったの?
「思ったより酔いが回っていらっしゃいますね」
抱き締められたまま耳の近くで話されると背中がそわそわするわ・・・。でもリュドの腕の中は何故かとても落ち着くわ。
いえ・・・リュドに抱き締められているこの状態で落ち着くのは淑女として駄目よね。
というか私は酔っ払いなのね。今世で初めてお酒(ケーキだけど)を口にしたわ。前世は結構飲める方だったのに今世は弱いのかしら。気をつけなくちゃ。
「酔うのは初めてだけれど・・・私は歩けるのかしら?」
「支えていますから少し体を離しますよ」
リュドに腰を支えてもらいながら姿勢を正す。
「何とか大丈夫そうだわ」
「では、休憩室に向かいましょう。会場の外までは頑張って下さい」
「ええ」
リュドに手を取られ腰を支えてもらい会場を後にした。
その姿を目撃した者達により「将来の女傑候補アルトワ伯爵令嬢の婿候補がとうとう現れた」と密かに噂されるのだった。
*****
*その頃のクリスティナとアンドリュー*
幸せいっぱいでアンドリューとテラスに戻ってきたクリスティナは、リリアンヌがリュドの手に頬を寄せている姿にテラスの出入口に張り付き声にならない悲鳴を上げていた。
悲鳴のかわりにアンドリューの腕をバシバシ叩いた。
「クリスティナ嬢、少し落ち着いて」
「落ち着いてなど!あのリリが!リュドに!」
アンドリューはクリスティナが思っている様な事では無いのでは?と思っていた。リリアンヌは人の事には敏感だが自分の事は主に恋愛感情に関しては欠落している。素行調査で婿を篩にかけまくっているのは周知の事実だ。
それに挨拶に来た時より、テラスで話していた時の方が肌が上気していた。おそらく酒を飲んだか類似するものを食べたか・・・。
「リリアンヌ嬢はアルコールを?」
「あっ!洋酒のケーキを気に入っていっぱい食べていたわ・・・リリは酔っているの?」
「おそらく。リュドは専属だし少し気が緩んでいるのかな?」
言われてみるとそうかもしれないが・・・しかし恋愛小説大好き乙女思考のクリスティナは恋だと思いたかった。
「酔ったリリは可愛いですわぁ・・・まぁ!抱きしめましたわ!」
再びバシバシと叩かれながら、親友の逢瀬に見えなくもない状況に大興奮のクリスティナに苦笑いする。
あれは転びそうになったからだな。リリアンヌ嬢は酒に弱いのか?意外だな。
「あっ!こちらに来ますわ!アンドリュー様、隠れますわよ!」
クリスティナにぐいぐい押されカーテンの影に隠れる。警備に苦笑いをされながらも、さり気なく体の位置を変えて隠してくれる。
少し前にサミュエルが素行調査をしろと言われたとぼやいていたな。またクリスティナに何か言われて渋々動くサミュエルが目に浮かぶな。
*****
無事に会場を出るとサラが待っていた。休憩室のソファに座らされ冷えた果実水を渡される。
「お嬢様、大丈夫で御座いますか?」
「ええ。私お酒に強くないみたいね」
「何も無くて良う御座いました」
サラは当主夫妻の思惑でエスコートがリュドに決まった事に感謝した。
「晩餐などで少しずつ慣らしていきましょう」
「ええ。でも本当に洋酒のケーキは美味しかったのよ。絶対にコーヒーと合うわ」
「では、パティシエにお願いしましょうね。お嬢様、首におしぼりを当てますわね」
「冷たくて気持ちいいわ・・・そういえばリュドの手が冷たくておしぼり代わりにしてしまったわ。ずっと膝をつかせてしまったけれど大丈夫だったかしら?」
「リュドは頑丈なのでその程度問題ありません」
リリアンヌは自分の容姿をそこそこ整っていると思っているがとんでも無い!お人形の様に愛らしかった姿は時と共に幼さを残しながらも美しく体も女性らしく成長し、それが危うい色香を放っている。ほろ酔いで上気した肌と潤んだ瞳がまた・・・リュドが紳士で本当に良かったとサラは思った。
今回リュドがリリアンヌのエスコート役になったのは、後継としては物凄く優秀に育ったリリアンヌだが決定的に欠落している物があった。恋愛感情だ。
5歳で教育が始まるとまるで大人の様になり、10歳から婿に能力を求める愛娘に両親は安心しつつも悩んだ。年頃になってもそれは変わらず増えて厚くなる素行調査。下手に令息にエスコートをさせても恋愛感情のれの字も芽生えない所かエスコートまで採点しそうだ・・・。
そこでリュドだ。専属だからリリアンヌも心も開き信用がある。サミュエル達より年上で見目も良い。異性として意識しやすい・・・かもしれない。
思惑が上手くいったのかはわからないが、クリスティナからテラスでの話を聞いたアルトワ伯爵夫妻は喜びの祝杯を上げた。
ここから普通の体勢にはどう戻ったら良いのかしら?涼しいはずのテラスに居るのに顔がどんどん熱くなるわ・・・洋酒って強いお酒だったのかしら?
「お嬢様、大丈夫ですか?」
リュドの声にゆっくり目を開け手を離し姿勢を正す。自然に出来ているかしら?変じゃ無いわよね?
「大丈夫よ。手にお化粧がついてしまわなかった?」
「大丈夫ですよ」
リュドが手袋をはめ直す。リュドって指が長くて綺麗な手をしているのね。いつも手袋をしているから気が付かなかったわ。
「私お酒に弱いのかしら?」
「洋酒のケーキのせいかと。気に入られたのか小さいからと結構召し上がっていましたので」
「そうだったのね。でも確かに美味しかったわ。コーヒーにも合いそうだし」
「お邸でならいくらでも召し上がって下さい」
「ふふ、そうするわ」
「そろそろ、会場に戻られますか?」
「そうね。涼しくて気持ちいいけれど冷やしたらサラに怒られそうだわ」
立ち上がり歩き出そうとして、ふらりと体が傾いた。
「お嬢様!」
リュドが抱きとめてくれて転ぶ事は無かったけれど・・・物凄くドキドキするわ。今日はこんな事ばかり。どうしたのかしら?そもそも何故転びそうになったの?
「思ったより酔いが回っていらっしゃいますね」
抱き締められたまま耳の近くで話されると背中がそわそわするわ・・・。でもリュドの腕の中は何故かとても落ち着くわ。
いえ・・・リュドに抱き締められているこの状態で落ち着くのは淑女として駄目よね。
というか私は酔っ払いなのね。今世で初めてお酒(ケーキだけど)を口にしたわ。前世は結構飲める方だったのに今世は弱いのかしら。気をつけなくちゃ。
「酔うのは初めてだけれど・・・私は歩けるのかしら?」
「支えていますから少し体を離しますよ」
リュドに腰を支えてもらいながら姿勢を正す。
「何とか大丈夫そうだわ」
「では、休憩室に向かいましょう。会場の外までは頑張って下さい」
「ええ」
リュドに手を取られ腰を支えてもらい会場を後にした。
その姿を目撃した者達により「将来の女傑候補アルトワ伯爵令嬢の婿候補がとうとう現れた」と密かに噂されるのだった。
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*その頃のクリスティナとアンドリュー*
幸せいっぱいでアンドリューとテラスに戻ってきたクリスティナは、リリアンヌがリュドの手に頬を寄せている姿にテラスの出入口に張り付き声にならない悲鳴を上げていた。
悲鳴のかわりにアンドリューの腕をバシバシ叩いた。
「クリスティナ嬢、少し落ち着いて」
「落ち着いてなど!あのリリが!リュドに!」
アンドリューはクリスティナが思っている様な事では無いのでは?と思っていた。リリアンヌは人の事には敏感だが自分の事は主に恋愛感情に関しては欠落している。素行調査で婿を篩にかけまくっているのは周知の事実だ。
それに挨拶に来た時より、テラスで話していた時の方が肌が上気していた。おそらく酒を飲んだか類似するものを食べたか・・・。
「リリアンヌ嬢はアルコールを?」
「あっ!洋酒のケーキを気に入っていっぱい食べていたわ・・・リリは酔っているの?」
「おそらく。リュドは専属だし少し気が緩んでいるのかな?」
言われてみるとそうかもしれないが・・・しかし恋愛小説大好き乙女思考のクリスティナは恋だと思いたかった。
「酔ったリリは可愛いですわぁ・・・まぁ!抱きしめましたわ!」
再びバシバシと叩かれながら、親友の逢瀬に見えなくもない状況に大興奮のクリスティナに苦笑いする。
あれは転びそうになったからだな。リリアンヌ嬢は酒に弱いのか?意外だな。
「あっ!こちらに来ますわ!アンドリュー様、隠れますわよ!」
クリスティナにぐいぐい押されカーテンの影に隠れる。警備に苦笑いをされながらも、さり気なく体の位置を変えて隠してくれる。
少し前にサミュエルが素行調査をしろと言われたとぼやいていたな。またクリスティナに何か言われて渋々動くサミュエルが目に浮かぶな。
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無事に会場を出るとサラが待っていた。休憩室のソファに座らされ冷えた果実水を渡される。
「お嬢様、大丈夫で御座いますか?」
「ええ。私お酒に強くないみたいね」
「何も無くて良う御座いました」
サラは当主夫妻の思惑でエスコートがリュドに決まった事に感謝した。
「晩餐などで少しずつ慣らしていきましょう」
「ええ。でも本当に洋酒のケーキは美味しかったのよ。絶対にコーヒーと合うわ」
「では、パティシエにお願いしましょうね。お嬢様、首におしぼりを当てますわね」
「冷たくて気持ちいいわ・・・そういえばリュドの手が冷たくておしぼり代わりにしてしまったわ。ずっと膝をつかせてしまったけれど大丈夫だったかしら?」
「リュドは頑丈なのでその程度問題ありません」
リリアンヌは自分の容姿をそこそこ整っていると思っているがとんでも無い!お人形の様に愛らしかった姿は時と共に幼さを残しながらも美しく体も女性らしく成長し、それが危うい色香を放っている。ほろ酔いで上気した肌と潤んだ瞳がまた・・・リュドが紳士で本当に良かったとサラは思った。
今回リュドがリリアンヌのエスコート役になったのは、後継としては物凄く優秀に育ったリリアンヌだが決定的に欠落している物があった。恋愛感情だ。
5歳で教育が始まるとまるで大人の様になり、10歳から婿に能力を求める愛娘に両親は安心しつつも悩んだ。年頃になってもそれは変わらず増えて厚くなる素行調査。下手に令息にエスコートをさせても恋愛感情のれの字も芽生えない所かエスコートまで採点しそうだ・・・。
そこでリュドだ。専属だからリリアンヌも心も開き信用がある。サミュエル達より年上で見目も良い。異性として意識しやすい・・・かもしれない。
思惑が上手くいったのかはわからないが、クリスティナからテラスでの話を聞いたアルトワ伯爵夫妻は喜びの祝杯を上げた。
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