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2 人ならざるモノ

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爽やかなコーヒーの香りが漂っている

鼻腔の奥に刺々しく匂いが残るコーヒーではなく、柔らかな香りが鼻腔を通りすぎていくコーヒーだ

ハワイのコーヒーだろうか?

コーヒーカップからは爽やかな香りが溢れていた

でも、せっかくのコーヒーを味わう者はいなかった

ブライドを捕らえた研究施設の中がざわめき立っていた

パネルに次々とデータが表示される

初代ブライドと2代目ブライドのデータを比較しやすいように、2人のデータが並べられている

「初代ブライドと2代目ブライドは、おそらく親子ですね」

初代ブライドのデータと照合することで、2代目ブライドのおよそのことが早期に予測できたようだ

「しかし、2人の年齢に整合性がないのはどうゆう事だ❓」

初代ブライドは亡くなるその日まで任務に参加していた記録がある

妊娠、出産の記録はない

「初代ブライドが18歳ってのは、まぁ納得できるが....

娘と思われる2代目ブライドが3歳ってのはどうゆう事だ⁉️」

外見は大人のようなブライド=アリスの年齢が3歳⁉️

「初代よりも2代目の方がずっと大人っぽいですけど....」

「大人っぽいと言うより、色っぽいと言うか⁉️」

「そうそう、色っぽい❣️」

「色っぽいよな💕」

研究者の意見は「色っぽい」でまとまったようだ

ゆらりと立ち上るコーヒーの香りは、もう収まってしまった

放置されたコーヒーが、まるで拗ねているようだ

高級と言われるハワイ産のコーヒーよりも、2人のブライドのデータの方が刺激的なのだろう

「だが遺伝子はめちゃくちゃだぞ」

「初代もそうだったろう❓
人間の遺伝子の他に、人ならざるモノの因子が少し混ざっていた」

初代ブライドは、作られた人なのか❓

「それだけじゃない
2代目は、人ならざるモノの因子の方が圧倒的に多いんだ❗️」

人ならざるモノとは、妖物か妖精か❓

「まさか、生まれた時から大人の身体をしているのか⁉️」

技術的には可能か❓

「そう仮定するならば、東の大陸のM機関の実験とも共通する.....」

研究者たちの表情が曇る

「シックス・デモンズか⁉️」

研究者たちは、明らかに恐怖を感じている

「あんな化け物とは....
ブライドちゃんは違うだろう❗️」

「違うと....思う」

2人のブライドのデータの隣に、もう一つのデータが追加された

SIX DEMONS....

.........そして

ブライドは寝かされていたベッドに腰を下ろしていた

ブライドの身体は拘束されることはなく、部屋の中で自由に行動できた

とは言え、ブライドの能力を持ってすれば、拘束も監禁も意味はない

冷蔵庫には、飲み物がたくさん入っている

ブライドの好きなジンジャーエールもあった

かなりの高待遇のようだが、ドアはロックされている

監視用のカメラも複数設置されている

一応、監禁されているようだ

「お母さんの遺体を持ち出したのは課長なの❓」

瓶のジンジャーエールに、ブライドはふっくらした唇を付けた

(そうだね
ここの映像記録では、課長と思うよ

ただし、ここの研究者たちには誰だか分かっていないと思う)

ブライドの脳内で映像を再生する

顔も声もわからないけど、この身のこなしは間違いなく課長だった

「だったらいいか❣️

ちゃんと埋葬してくれたでしょう」

いや、ナパームで焼いてる途中でC4で木っ端微塵になった💦

まぁ、知らなくていいか😅

「あのロボット...MOSOくんは何体いるの❓」

(稼働中が17体で、整備、修理中が6体、廃棄が1体だね)

廃棄されたMOSOは、ブライドと戦ったあの1体だろう

「じゃあ、その6体にお友達になってもらおうかな❣️」

ブライドの悪戯な笑みが止まらない

....イヒヒヒヒ💕
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