193 / 203
第四章 伝説のはじまり
16 ボス争奪戦(模擬試合)
しおりを挟む
「さて、残すは決勝戦だけとなりましたが、その前にたっての参戦希望がありましたので模擬試合を行います。
アレシュ・コウデラ卿、ベルナルト・ヤヌー卿の両者は前へ!」
デモルバの呼び出しに緊張した表情の二人が中央に進み出た。
二人がイザークと共にウンダル亡命政府軍の中心メンバーだと知る者は多いが、実際に彼らの実力を正確に把握している者は少ない。そのため彼らへの視線の多くは、興味津々といったものが大半を占めていた。
「急なお願いにも関わらず対戦を組み込んでいただきありがとう存じます」
「儂からも礼を申し上げます」
リーディアに続いて、今やウンダル軍の司令官の立場となっているイザークが恭しくトゥーレに頭を下げる。
「二人の実力は殆ど知られていないからな。ここで実力を知らしめておくのもいいだろう」
若くして将来を嘱望されていたアレシュと、ウンダルの名門ヤヌー家出身であるベルナルト。
彼らは本来であればリーディアの護衛などではなく、一隊を率いていてもおかしくはなかった。
現にアレシュには、早くからコウチやヴィクトルからの側近への誘いもあった程高く実力を評価されていた程だ。またベルナルトの方も粗野な言動から誤解されがちだが、名門出身らしく知識や教養は豊富であり、武力でもアレシュと互角に渡り合える実力を有している。
しかしフォレスの戦いで敗れた彼らには敗残兵としての評価が付きまとい。また食客扱いとなっているカモフでは、なかなか汚名を雪ぐ機会が訪れない。
そのため二人の実力を知らない者が多く、どうしても実力を低く見られていたのである。
「そうですな。これであの二人も正当な評価で見られるじゃろう」
「それならば貴様が相手すればよかったのではないか?」
「儂などただのお守りです。それに今更こんな老いぼれの戦いなど誰も見たくはないでしょう?」
回りくどい事をせずとも、実力が知られているイザークが相手した方が分かりやすいのではとトゥーレがすすめるが、イザークは謙遜して取り合わない。だがそう言うイザークだったが、実際は衰えたどころか若い頃以上の力を発揮して、二人を圧倒する程の力を見せつけていた。
そのためベルナルトからは『爺様は化け物かよ!』と戦かれるくらいだったのだ。
「姫様の願いだとはいえ、見世物みたいで居心地が悪いですね」
「丁度いい機会だ。派手にやろうぜ!」
中央で向かい合った二人は、不快感を示したアレシュに対し、ベルナルトは口角を上げて不敵に笑う。
「速攻で終わらせますよ!」
「やってみな。返り討ちにしてやるよ!」
そう言って二人が木剣を構えると途端に雰囲気が変わり、周囲を威圧する程の殺気が迸った。
二人は右足を引いた同じ脇構えで対峙していた。
「ひっ!」
エステルですら幻視できる程の殺気を周りに放ちながらも二人は動かない。
いや、よく見れば少しずつ間合いが近付いていた。
ジリジリと二人の距離が詰まっていけばいく程、自然と周りの緊張感も増していく。
やがて、手を伸ばせば触れられるくらいの間合いで睨み合っていた二人がほぼ同時に動いた。
「うらぁ!」
短い気合いの声と共にベルナルトが剣を切り上げる。
それを読んでいたのかアレシュは素早くバックステップで空を切らせると、一気に踏み込んで袈裟に剣を振り下ろした。
――ガギッ
素早く引き戻した剣で受けたベルナルトがそのまま横薙ぎに剣を振るい、今度はアレシュが防御する。
目まぐるしく攻守が入れ替わる激しい戦いに、見物人たちも息をする事を忘れたように見入っていた。
――はぁはぁはぁ・・・・
二人は最初の立ち位置付近で息を整えていた。
これまで数十合と打ち合う中で、お互い有効打は一本として入れられていなかった。
「やるじゃねぇか。でもそろそろ限界じゃねぇのか?」
「それはそちらでしょう? 顎が上がってますよ」
正眼で構えたベルナルトが口角を上げて挑発すれば、同じく正眼で構えたアレシュも対抗するように挑発する。
「はん、言うようになったじゃねぇか!」
「それはもう、イザーク様に毎日鍛えられていますからね!」
そして再び繰り返される攻防。
「そこだぁ!」
「負けるな!」
「いけぇ!」
「すごい・・・・」
何時終わるとも知れない熱戦に自然と周りから声援が沸き起こっていた。
普段こういった戦いとは無縁であるエステルでさえも、二人の戦いに当てられたように魅入られていた。
永遠に続くかと思われた二人の勝負だったが、終わりは唐突に訪れる。
――バギッ!
無数の打ち合いに耐えていた両者の木剣だったが、遂に打ち合った瞬間両者の剣が根元から折れてしまったのだ。
だが、興奮した二人はそれでは止まらなかった。
木剣を放り投げると、力比べをするかのように鼻息荒く組み合ったのだ。
――ムフームフー・・・・
力比べも両者互角だった。
お互いに顔を真っ赤に染めながら、相手に屈しまいと力を込めていた。
「二人とも終わりだ! 離れろ!」
終わりの見えない力比べを続ける二人の間に、慌てて飛び込んだデモルバが強引に二人を引き離し、漸く二人は動きを止めるのだった。
「フーフーフー、命拾いしたな?」
「ハァハァハァ、そちらこそ」
「いい加減にしろ! 周りを見るんだ!」
引き離されつつも興奮が収まらずに睨み合いを続ける二人に、呆れたようなデモルバが声をかけて現実に引き戻そうとする。それでもすぐには離れる事ができずに睨み合いを続けていたが、チラリと視線だけで周りを確認した二人はその光景に唖然となる。
――ワァー!
決着が着かなかったにもかかわらず、大歓声が二人に降り注いでいたのだ。
「やるじゃないか!」
「二人ともいい勝負だったぞ!」
「凄い戦いを見た!」
歓声全てが彼ら二人を称える声だ。
これまで二人はウンダルから逃れてきた謎の騎士という評価だった。また、リーディアの護衛騎士を務めていた事から実力はそれほどでもなく、その立場だけで重要な地位を得たと考える者が多かった。
だがこの模擬試合を経て、結果的にそれまで謎だった二人の実力が確かな事が周知されたのだ。戦場で背中を預ける事ができる仲間としてようやく認められたのだった。
「お二人とも凄かったです!」
「ふふ、ありがとう存じますエステル様。それにトゥーレ様も。模擬試合とはいえわたくしの騎士たちをお披露目する機会をいただいて感謝いたします」
手放しで褒め称えるエステルに、リーディアも心なしか得意げだ。
今回の模擬試合は彼女からの提案だった。
カントでの戦いに参戦したアレシュやベルナルトだったが、その際は指揮をイザークが執っており、二人はその副官として従軍していた。そのためカントでの戦果や賞賛はイザークが受けていて、彼がどれだけ否定しようともそれは変わらなかった。
そのイザークからも二人の地位向上を願われていたリーディアは、今回の争奪戦に二人が参戦できるようトゥーレに請うたのだった。
「結果を残したのはあの二人だよ。俺は場を提供しただけだ」
トゥーレはぶっきらぼうにそう言うと、照れ臭そうに頭を搔いた。
実際の所、トゥーレもリーディアも機会は提供したものの、結果までは正直予想できなかった。これは不遇な地位であっても二人が腐らずに努力を続けてきた事がもたらした結果だろう。
「何にせよ、これで儂らも動きやすくなりますな」
考え得る最良の結果に、イザークも満足そうに髭を扱くのだった。
アレシュ・コウデラ卿、ベルナルト・ヤヌー卿の両者は前へ!」
デモルバの呼び出しに緊張した表情の二人が中央に進み出た。
二人がイザークと共にウンダル亡命政府軍の中心メンバーだと知る者は多いが、実際に彼らの実力を正確に把握している者は少ない。そのため彼らへの視線の多くは、興味津々といったものが大半を占めていた。
「急なお願いにも関わらず対戦を組み込んでいただきありがとう存じます」
「儂からも礼を申し上げます」
リーディアに続いて、今やウンダル軍の司令官の立場となっているイザークが恭しくトゥーレに頭を下げる。
「二人の実力は殆ど知られていないからな。ここで実力を知らしめておくのもいいだろう」
若くして将来を嘱望されていたアレシュと、ウンダルの名門ヤヌー家出身であるベルナルト。
彼らは本来であればリーディアの護衛などではなく、一隊を率いていてもおかしくはなかった。
現にアレシュには、早くからコウチやヴィクトルからの側近への誘いもあった程高く実力を評価されていた程だ。またベルナルトの方も粗野な言動から誤解されがちだが、名門出身らしく知識や教養は豊富であり、武力でもアレシュと互角に渡り合える実力を有している。
しかしフォレスの戦いで敗れた彼らには敗残兵としての評価が付きまとい。また食客扱いとなっているカモフでは、なかなか汚名を雪ぐ機会が訪れない。
そのため二人の実力を知らない者が多く、どうしても実力を低く見られていたのである。
「そうですな。これであの二人も正当な評価で見られるじゃろう」
「それならば貴様が相手すればよかったのではないか?」
「儂などただのお守りです。それに今更こんな老いぼれの戦いなど誰も見たくはないでしょう?」
回りくどい事をせずとも、実力が知られているイザークが相手した方が分かりやすいのではとトゥーレがすすめるが、イザークは謙遜して取り合わない。だがそう言うイザークだったが、実際は衰えたどころか若い頃以上の力を発揮して、二人を圧倒する程の力を見せつけていた。
そのためベルナルトからは『爺様は化け物かよ!』と戦かれるくらいだったのだ。
「姫様の願いだとはいえ、見世物みたいで居心地が悪いですね」
「丁度いい機会だ。派手にやろうぜ!」
中央で向かい合った二人は、不快感を示したアレシュに対し、ベルナルトは口角を上げて不敵に笑う。
「速攻で終わらせますよ!」
「やってみな。返り討ちにしてやるよ!」
そう言って二人が木剣を構えると途端に雰囲気が変わり、周囲を威圧する程の殺気が迸った。
二人は右足を引いた同じ脇構えで対峙していた。
「ひっ!」
エステルですら幻視できる程の殺気を周りに放ちながらも二人は動かない。
いや、よく見れば少しずつ間合いが近付いていた。
ジリジリと二人の距離が詰まっていけばいく程、自然と周りの緊張感も増していく。
やがて、手を伸ばせば触れられるくらいの間合いで睨み合っていた二人がほぼ同時に動いた。
「うらぁ!」
短い気合いの声と共にベルナルトが剣を切り上げる。
それを読んでいたのかアレシュは素早くバックステップで空を切らせると、一気に踏み込んで袈裟に剣を振り下ろした。
――ガギッ
素早く引き戻した剣で受けたベルナルトがそのまま横薙ぎに剣を振るい、今度はアレシュが防御する。
目まぐるしく攻守が入れ替わる激しい戦いに、見物人たちも息をする事を忘れたように見入っていた。
――はぁはぁはぁ・・・・
二人は最初の立ち位置付近で息を整えていた。
これまで数十合と打ち合う中で、お互い有効打は一本として入れられていなかった。
「やるじゃねぇか。でもそろそろ限界じゃねぇのか?」
「それはそちらでしょう? 顎が上がってますよ」
正眼で構えたベルナルトが口角を上げて挑発すれば、同じく正眼で構えたアレシュも対抗するように挑発する。
「はん、言うようになったじゃねぇか!」
「それはもう、イザーク様に毎日鍛えられていますからね!」
そして再び繰り返される攻防。
「そこだぁ!」
「負けるな!」
「いけぇ!」
「すごい・・・・」
何時終わるとも知れない熱戦に自然と周りから声援が沸き起こっていた。
普段こういった戦いとは無縁であるエステルでさえも、二人の戦いに当てられたように魅入られていた。
永遠に続くかと思われた二人の勝負だったが、終わりは唐突に訪れる。
――バギッ!
無数の打ち合いに耐えていた両者の木剣だったが、遂に打ち合った瞬間両者の剣が根元から折れてしまったのだ。
だが、興奮した二人はそれでは止まらなかった。
木剣を放り投げると、力比べをするかのように鼻息荒く組み合ったのだ。
――ムフームフー・・・・
力比べも両者互角だった。
お互いに顔を真っ赤に染めながら、相手に屈しまいと力を込めていた。
「二人とも終わりだ! 離れろ!」
終わりの見えない力比べを続ける二人の間に、慌てて飛び込んだデモルバが強引に二人を引き離し、漸く二人は動きを止めるのだった。
「フーフーフー、命拾いしたな?」
「ハァハァハァ、そちらこそ」
「いい加減にしろ! 周りを見るんだ!」
引き離されつつも興奮が収まらずに睨み合いを続ける二人に、呆れたようなデモルバが声をかけて現実に引き戻そうとする。それでもすぐには離れる事ができずに睨み合いを続けていたが、チラリと視線だけで周りを確認した二人はその光景に唖然となる。
――ワァー!
決着が着かなかったにもかかわらず、大歓声が二人に降り注いでいたのだ。
「やるじゃないか!」
「二人ともいい勝負だったぞ!」
「凄い戦いを見た!」
歓声全てが彼ら二人を称える声だ。
これまで二人はウンダルから逃れてきた謎の騎士という評価だった。また、リーディアの護衛騎士を務めていた事から実力はそれほどでもなく、その立場だけで重要な地位を得たと考える者が多かった。
だがこの模擬試合を経て、結果的にそれまで謎だった二人の実力が確かな事が周知されたのだ。戦場で背中を預ける事ができる仲間としてようやく認められたのだった。
「お二人とも凄かったです!」
「ふふ、ありがとう存じますエステル様。それにトゥーレ様も。模擬試合とはいえわたくしの騎士たちをお披露目する機会をいただいて感謝いたします」
手放しで褒め称えるエステルに、リーディアも心なしか得意げだ。
今回の模擬試合は彼女からの提案だった。
カントでの戦いに参戦したアレシュやベルナルトだったが、その際は指揮をイザークが執っており、二人はその副官として従軍していた。そのためカントでの戦果や賞賛はイザークが受けていて、彼がどれだけ否定しようともそれは変わらなかった。
そのイザークからも二人の地位向上を願われていたリーディアは、今回の争奪戦に二人が参戦できるようトゥーレに請うたのだった。
「結果を残したのはあの二人だよ。俺は場を提供しただけだ」
トゥーレはぶっきらぼうにそう言うと、照れ臭そうに頭を搔いた。
実際の所、トゥーレもリーディアも機会は提供したものの、結果までは正直予想できなかった。これは不遇な地位であっても二人が腐らずに努力を続けてきた事がもたらした結果だろう。
「何にせよ、これで儂らも動きやすくなりますな」
考え得る最良の結果に、イザークも満足そうに髭を扱くのだった。
0
お気に入りに追加
64
あなたにおすすめの小説
僕の家族は母様と母様の子供の弟妹達と使い魔達だけだよ?
闇夜の現し人(ヤミヨノウツシビト)
ファンタジー
ー 母さんは、「絶世の美女」と呼ばれるほど美しく、国の中で最も権力の強い貴族と呼ばれる公爵様の寵姫だった。
しかし、それをよく思わない正妻やその親戚たちに毒を盛られてしまった。
幸い発熱だけですんだがお腹に子が出来てしまった以上ここにいては危険だと判断し、仲の良かった侍女数名に「ここを離れる」と言い残し公爵家を後にした。
お母さん大好きっ子な主人公は、毒を盛られるという失態をおかした父親や毒を盛った親戚たちを嫌悪するがお母さんが日々、「家族で暮らしたい」と話していたため、ある出来事をきっかけに一緒に暮らし始めた。
しかし、自分が家族だと認めた者がいれば初めて見た者は跪くと言われる程の華の顔(カンバセ)を綻ばせ笑うが、家族がいなければ心底どうでもいいというような表情をしていて、人形の方がまだ表情があると言われていた。
『無能で無価値の稚拙な愚父共が僕の家族を名乗る資格なんて無いんだよ?』
さぁ、ここに超絶チートを持つ自分が認めた家族以外の生き物全てを嫌う主人公の物語が始まる。
〈念の為〉
稚拙→ちせつ
愚父→ぐふ
⚠︎注意⚠︎
不定期更新です。作者の妄想をつぎ込んだ作品です。
主人公の恋敵として夫に処刑される王妃として転生した私は夫になる男との結婚を阻止します
白雪の雫
ファンタジー
突然ですが質問です。
あなたは【真実の愛】を信じますか?
そう聞かれたら私は『いいえ!』『No!』と答える。
だって・・・そうでしょ?
ジュリアーノ王太子の(名目上の)父親である若かりし頃の陛下曰く「私と彼女は真実の愛で結ばれている」という何が何だか訳の分からない理屈で、婚約者だった大臣の姫ではなく平民の女を妃にしたのよ!?
それだけではない。
何と平民から王妃になった女は庭師と不倫して不義の子を儲け、その不義の子ことジュリアーノは陛下が側室にも成れない身分の低い女が産んだ息子のユーリアを後宮に入れて妃のように扱っているのよーーーっ!!!
私とジュリアーノの結婚は王太子の後見になって欲しいと陛下から土下座をされてまで請われたもの。
それなのに・・・ジュリアーノは私を後宮の片隅に追いやりユーリアと毎晩「アッー!」をしている。
しかも!
ジュリアーノはユーリアと「アッー!」をするにしてもベルフィーネという存在が邪魔という理由だけで、正式な王太子妃である私を車裂きの刑にしやがるのよ!!!
マジかーーーっ!!!
前世は腐女子であるが会社では働く女性向けの商品開発に携わっていた私は【夢色の恋人達】というBLゲームの、悪役と位置づけられている王太子妃のベルフィーネに転生していたのよーーーっ!!!
思い付きで書いたので、ガバガバ設定+矛盾がある+ご都合主義。
世界観、建築物や衣装等は古代ギリシャ・ローマ神話、古代バビロニアをベースにしたファンタジー、ベルフィーネの一人称は『私』と書いて『わたくし』です。
愚かな父にサヨナラと《完結》
アーエル
ファンタジー
「フラン。お前の方が年上なのだから、妹のために我慢しなさい」
父の言葉は最後の一線を越えてしまった。
その言葉が、続く悲劇を招く結果となったけど・・・
悲劇の本当の始まりはもっと昔から。
言えることはただひとつ
私の幸せに貴方はいりません
✈他社にも同時公開
「クズスキルの偽者は必要無い!」と公爵家を追放されたので、かけがえのない仲間と共に最高の国を作ります
古河夜空
ファンタジー
「お前をルートベルク公爵家から追放する――」それはあまりにも突然の出来事だった。
一五歳の誕生日を明日に控えたレオンは、公爵家を追放されてしまう。魔を制する者“神託の御子”と期待されていた、ルートベルク公爵の息子レオンだったが、『継承』という役立たずのスキルしか得ることができず、神託の御子としての片鱗を示すことが出来なかったため追放されてしまう。
一人、逃げる様に王都を出て行くレオンだが、公爵家の汚点たる彼を亡き者にしようとする、ルートベルク公爵の魔の手が迫っていた。「絶対に生き延びてやる……ッ!」レオンは己の力を全て使い、知恵を絞り、公爵の魔の手から逃れんがために走る。生き延びるため、公爵達を見返すため、自分を信じてくれる者のため。
どれだけ窮地に立たされようとも、秘めた想いを曲げない少年の周りには、人、エルフ、ドワーフ、そして魔族、種族の垣根を越えたかけがえの無い仲間達が集い―― これは、追放された少年が最高の国を作りあげる物語。
※他サイト様でも掲載しております。
貴族に生まれたのに誘拐され1歳で死にかけた
佐藤醤油
ファンタジー
貴族に生まれ、のんびりと赤ちゃん生活を満喫していたのに、気がついたら世界が変わっていた。
僕は、盗賊に誘拐され魔力を吸われながら生きる日々を過ごす。
魔力枯渇に陥ると死ぬ確率が高いにも関わらず年に1回は魔力枯渇になり死にかけている。
言葉が通じる様になって気がついたが、僕は他の人が持っていないステータスを見る力を持ち、さらに異世界と思われる世界の知識を覗ける力を持っている。
この力を使って、いつか脱出し母親の元へと戻ることを夢見て過ごす。
小さい体でチートな力は使えない中、どうにか生きる知恵を出し生活する。
------------------------------------------------------------------
お知らせ
「転生者はめぐりあう」 始めました。
------------------------------------------------------------------
注意
作者の暇つぶし、気分転換中の自己満足で公開する作品です。
感想は受け付けていません。
誤字脱字、文面等気になる方はお気に入りを削除で対応してください。
【完】あの、……どなたでしょうか?
桐生桜月姫
恋愛
「キャサリン・ルーラー
爵位を傘に取る卑しい女め、今この時を以て貴様との婚約を破棄する。」
見た目だけは、麗しの王太子殿下から出た言葉に、婚約破棄を突きつけられた美しい女性は………
「あの、……どなたのことでしょうか?」
まさかの意味不明発言!!
今ここに幕開ける、波瀾万丈の間違い婚約破棄ラブコメ!!
結末やいかに!!
*******************
執筆終了済みです。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる