181 / 203
第四章 伝説のはじまり
4 リーディアの引っ越しと新しい相棒
しおりを挟む
冬篭もりが迫る中、急遽決まったリーディアの引っ越しだったが、元々彼女の荷物がそれほど多くなかった事もあり何とか無事に完了する事ができた。これは翌春のネアンへの移動に備えて、セネイたちが前倒しで少しずつ準備をしていた事も大きかった。
それでもセネイが宣言した通りに、リーディアもトゥーレも容赦なく荷造りや荷解きに駆り出され、引っ越しが終わった頃には二人とも疲れ果ててぐったりとしていた。
リーディアの荷物が少なかった割りに引っ越しに十日も掛かった理由としては、もちろん彼女一人で移動できる訳はなく、彼女の側近や側勤めも同時に移動する事になるためだ。
加えて冬篭もりには薪や食料などの数カ月分の物資が必要であり、急に増える人数分をネアンで賄いきれる訳もなく、サザンから移動しなければならなかったからだ。
逆に言えば急遽前倒しで引っ越しが決まりながら、よくも十日で終わらせる事ができたといえた。
「まあいいでしょう。これで何とか冬は越せそうです」
備蓄倉庫に整然と並べられた薪や食料を確認していたセネイが、引っ越し終了を告げると二人は同時にテーブルに突っ伏すようにして大きく息を吐いた。
「疲れた・・・・」
「疲れました・・・・」
「お二人とも、お疲れなのは分かりますが皆がいる前ではしたないですよ」
セネイは眉根を寄せて苦言を零しながらも、二人の前にお茶を出して労った。
確実に二人以上に忙しかった筈のセネイだったが、彼女に疲労の色は見えない。それどころか今も他の側勤めたちにあれこれと片付けの指示を出している。
「はぁ、何でわたくしまで駆り出されたのでしょうか?」
その姿を横目に盛大に溜息を吐いているのはエステルだ。
「お前はどうせ暇だっただろう? 春の予行になったと思えばいいじゃないか」
二人と同じテーブルでお茶を啜っていたエステルは、兄の言葉にむうっと頬を膨らませて兄を睨んだ。
「確かに暇でしたけれど、何も理由も告げられずに『ちょっと手伝ってくれ』と言われてまさか十日間もお手伝いさせられるとは思いません!」
「いいじゃないか。そのお陰で今晩はユーリの所に泊まれるのだろう?」
兄から有無を言わせずに手伝わされたエステルは、文句を言いながらもリーディアと一緒に荷造りに荷解きにと手伝った。そのご褒美ではないが、今夜はネアンのユーリの下で一泊する事になっていたのだ。
「それとこれとは別です!」
ニヤリと笑みを浮かべながら冷やかすトゥーレに、顔を真っ赤にしてプイと横を向く。
「ごめんなさい、エステル様。ご自分のご用意もあったでしょうに」
「お義姉様、そんなつもりでは・・・・」
人使いの荒い兄に代わって申し訳なさそうな表情を浮かべるリーディアに謝罪されてしまい、エステルは両手を振って慌てて否定する。
彼女自身も年明け早々にユーリとの結婚に伴ってネアンへの引っ越しが予定されていた。
立場上、臣下の騎士への降嫁となるが、トルスター家は商人上がりの家系であり、サザン領主となった後も平民との婚姻を繰り返してきた歴史もある。そのためトゥーレのみならず、エステル自身もそれほど深刻には捉えておらず周りの反応も概ね同様だ。それだけカモフ領主家は領民に近い位置にいるのだった。
エステルの新居は領主官邸の近くに既に用意されていて、今はユーリが一人で居住している。
多くの使用人や側勤めに囲まれ、落ち着かない様子で『広すぎる・・・・』と零しているそうだ。
エステルは姉と慕うリーディアと同じタイミングでネアンに移れる事を楽しみにしていたが、その彼女が先に移ってしまったため少し拗ねていたのである。
そんな気持ちを知られるのが恥ずかしくて、エステルは誤魔化すようににっこりと笑って見せた。
「おめでとうございます、お義姉様。これでやっとお兄様と一つ屋根の下で暮らせますね」
「ちょっとその言い方は語弊があるぞ。同じ場所には住むがお前たちと違って結婚はまだ先だ!」
エステルの意味深な発言に対して、トゥーレは即座に否定する。
彼が言うようにトゥーレの住む公邸にはリーディアの部屋が用意されていた。しかしトゥーレにウンダル簒奪の意思がない事を示すために、リーディアとの関係は婚約者のまま今のところ変える予定はなかった。
そのため公邸では二階にあるトゥーレの私室に対し、リーディアの部屋は三階にあり、しかも対角線上で最も離れた場所に用意されていた。
二人の関係性を知る者からすれば、彼がウンダルの簒奪を画策しているなどと言う噂は笑い話にしかならない。
だが現在エリアスが治めるウンダルとは別にウンダル亡命政府が存在する以上、より多くの支持を集めて対エリアス戦略を有利に進めるためにも、私欲がないことをアピールしておく必要があったのだ。
そのトゥーレだがドーグラスを討ちネアンを奪還した後は、これまで復興を優先して領土的な野心は見せていなかった。唯一エン砦とその周辺を版図に加えた程度だ。
実際はサトルトを中心に着々と国力の増強を謀っていたが、その結果が見えるのはもう少し先の話となるだろう。
一方でそのトゥーレに敗れたストール家は没落の一途を辿っていた。
ジアンの予想通りラドスラフがクスターの弟を担ぎ上げ、クスターとの間で血で血を洗う後継者争いを繰り広げていた。
巨大な版図を誇った領地は分裂または旧勢力が独立の気配を見せ、複雑に利害が絡み合って領土は千々に乱れていた。今後誰かしらの手によって再び統一が成されたとしても、再び表舞台に立つ力は残されていないだろう。
それから数日が過ぎるとぐんと気温が下がり始め、谷を吹き抜けていく風が随分と強くなってきていた。
谷の出口に近いネアンの冬は、サザンのように何もかも根こそぎ引っこ抜いていくような暴風が吹き荒れる訳ではないが、それでも風が強くなってくると外出する人の姿がめっきりなくなっていた。このままあと十日もしない内に外に出る事ができなくなるだろう。
「流石に風が強くなってきたな」
「そうですね。フォレスでは余り経験したことのない風の強さと冷たさです」
トゥーレとリーディアは馬場に隣接したトゥーレ専用の厩舎へと足早に向かっていた。
外套を羽織り深くフードを被っていたが、風は容赦なく衣類の隙間から侵入してくる。風の冷たさに揃って首を竦めながら、二人は真新しい厩舎へと足早に駆け込んでいった。
「この仔ですね」
「ああ、ホシアカリの弟だ」
二人の目の前には芦毛の若駒がいた。
正確には左から鹿毛、芦毛、栗毛の三頭の仔馬だ。全て去年に産まれた若駒で、春になれば本格的な調教を開始する予定の馬だった。
仔馬たちはまだ少し幼さの残る顔立ちで『この人誰だろう?』と興味津々の瞳でリーディアを見つめていた。
ホシアカリとは以前トゥーレが贈った芦毛で、かつてのリーディアの愛馬だった馬の名だ。
灰色の馬体全体に星を散りばめたような明るい毛色をしていたため、そう名付けられた駿馬だった。
リーディアによく懐き、彼女の意思をよく理解して風のように戦場を駆け抜けたが、オモロウからの脱出時に彼女の兄であるヴィクトルによって射抜かれ残念ながら力尽きてしまった。
カモフに移ってからは長く目を患っていたため馬に乗る事自体控えていたが、回復したリーディアの快気を祝ってトゥーレが今回再び馬をプレゼントすることになったのだ。
トゥーレ自ら鞭を入れて駿馬へと育てたホシアカリとは違って、今度は自分で鍛えてみたいとのリーディアの希望もあって、来春から鞭を入れる予定の仔馬を見に来たのだった。
今回も数頭用意していたトゥーレだったが、リーディアの好みから芦毛を選ぶだろうと考えていた。どうやらそれは正解だったようで、彼女の目は目の前の芦毛に釘付けのままで他の仔馬には目もくれない。
三頭の仔馬が並ぶ中、真ん中の芦毛に真っ直ぐに近付いていったリーディアが顔を優しく撫でる。
それに仔馬が甘えるように甘噛みで応えた。
「トゥーレ様、わたくしこの仔にします」
結局彼女は最後まで他の仔馬には一瞥もくれず、芦毛の仔馬を選択したリーディアは笑顔を見せて振り返った。
「名前はどうする?」
苦笑を浮かべながら肩を竦めたトゥーレが尋ねる。
ホシアカリの時もその名に決まるまで散々悩み抜いた彼女だ。今回も同じように悩むだろうと考えていたトゥーレだったが、彼女は意外な事ににっこりと得意そうに笑顔を顔を浮かべた。
「もう決めてあります」
「え!? 本当に?」
自信満々の様子を見せるリーディアに、トゥーレが信じられない気持ちで思わず聞き返した。
「ふふふ、意外ですか? わたくしだって成長するのですよ」
以前は名前を決められずに散々悩んだ挙げ句、トゥーレの馬の名を参考にしてホシアカリと名付けた。その様子を思い返せば、今回リーディアが得意そうに胸を張っているのは意外だった。
「前はあんなに悩んでいたからね。流石に驚いたよ」
「確かにそんな事もありましたね。でも今回はこの仔を見た瞬間にパッと名前が浮かんできたんです」
そう言って慈愛の篭もった瞳で仔馬の顔を撫でる。
全体的に灰色に染まったその仔馬には、額にだけ明け方の空に輝く星のような模様があった。
「この仔の名前はミョウジョウです」
それでもセネイが宣言した通りに、リーディアもトゥーレも容赦なく荷造りや荷解きに駆り出され、引っ越しが終わった頃には二人とも疲れ果ててぐったりとしていた。
リーディアの荷物が少なかった割りに引っ越しに十日も掛かった理由としては、もちろん彼女一人で移動できる訳はなく、彼女の側近や側勤めも同時に移動する事になるためだ。
加えて冬篭もりには薪や食料などの数カ月分の物資が必要であり、急に増える人数分をネアンで賄いきれる訳もなく、サザンから移動しなければならなかったからだ。
逆に言えば急遽前倒しで引っ越しが決まりながら、よくも十日で終わらせる事ができたといえた。
「まあいいでしょう。これで何とか冬は越せそうです」
備蓄倉庫に整然と並べられた薪や食料を確認していたセネイが、引っ越し終了を告げると二人は同時にテーブルに突っ伏すようにして大きく息を吐いた。
「疲れた・・・・」
「疲れました・・・・」
「お二人とも、お疲れなのは分かりますが皆がいる前ではしたないですよ」
セネイは眉根を寄せて苦言を零しながらも、二人の前にお茶を出して労った。
確実に二人以上に忙しかった筈のセネイだったが、彼女に疲労の色は見えない。それどころか今も他の側勤めたちにあれこれと片付けの指示を出している。
「はぁ、何でわたくしまで駆り出されたのでしょうか?」
その姿を横目に盛大に溜息を吐いているのはエステルだ。
「お前はどうせ暇だっただろう? 春の予行になったと思えばいいじゃないか」
二人と同じテーブルでお茶を啜っていたエステルは、兄の言葉にむうっと頬を膨らませて兄を睨んだ。
「確かに暇でしたけれど、何も理由も告げられずに『ちょっと手伝ってくれ』と言われてまさか十日間もお手伝いさせられるとは思いません!」
「いいじゃないか。そのお陰で今晩はユーリの所に泊まれるのだろう?」
兄から有無を言わせずに手伝わされたエステルは、文句を言いながらもリーディアと一緒に荷造りに荷解きにと手伝った。そのご褒美ではないが、今夜はネアンのユーリの下で一泊する事になっていたのだ。
「それとこれとは別です!」
ニヤリと笑みを浮かべながら冷やかすトゥーレに、顔を真っ赤にしてプイと横を向く。
「ごめんなさい、エステル様。ご自分のご用意もあったでしょうに」
「お義姉様、そんなつもりでは・・・・」
人使いの荒い兄に代わって申し訳なさそうな表情を浮かべるリーディアに謝罪されてしまい、エステルは両手を振って慌てて否定する。
彼女自身も年明け早々にユーリとの結婚に伴ってネアンへの引っ越しが予定されていた。
立場上、臣下の騎士への降嫁となるが、トルスター家は商人上がりの家系であり、サザン領主となった後も平民との婚姻を繰り返してきた歴史もある。そのためトゥーレのみならず、エステル自身もそれほど深刻には捉えておらず周りの反応も概ね同様だ。それだけカモフ領主家は領民に近い位置にいるのだった。
エステルの新居は領主官邸の近くに既に用意されていて、今はユーリが一人で居住している。
多くの使用人や側勤めに囲まれ、落ち着かない様子で『広すぎる・・・・』と零しているそうだ。
エステルは姉と慕うリーディアと同じタイミングでネアンに移れる事を楽しみにしていたが、その彼女が先に移ってしまったため少し拗ねていたのである。
そんな気持ちを知られるのが恥ずかしくて、エステルは誤魔化すようににっこりと笑って見せた。
「おめでとうございます、お義姉様。これでやっとお兄様と一つ屋根の下で暮らせますね」
「ちょっとその言い方は語弊があるぞ。同じ場所には住むがお前たちと違って結婚はまだ先だ!」
エステルの意味深な発言に対して、トゥーレは即座に否定する。
彼が言うようにトゥーレの住む公邸にはリーディアの部屋が用意されていた。しかしトゥーレにウンダル簒奪の意思がない事を示すために、リーディアとの関係は婚約者のまま今のところ変える予定はなかった。
そのため公邸では二階にあるトゥーレの私室に対し、リーディアの部屋は三階にあり、しかも対角線上で最も離れた場所に用意されていた。
二人の関係性を知る者からすれば、彼がウンダルの簒奪を画策しているなどと言う噂は笑い話にしかならない。
だが現在エリアスが治めるウンダルとは別にウンダル亡命政府が存在する以上、より多くの支持を集めて対エリアス戦略を有利に進めるためにも、私欲がないことをアピールしておく必要があったのだ。
そのトゥーレだがドーグラスを討ちネアンを奪還した後は、これまで復興を優先して領土的な野心は見せていなかった。唯一エン砦とその周辺を版図に加えた程度だ。
実際はサトルトを中心に着々と国力の増強を謀っていたが、その結果が見えるのはもう少し先の話となるだろう。
一方でそのトゥーレに敗れたストール家は没落の一途を辿っていた。
ジアンの予想通りラドスラフがクスターの弟を担ぎ上げ、クスターとの間で血で血を洗う後継者争いを繰り広げていた。
巨大な版図を誇った領地は分裂または旧勢力が独立の気配を見せ、複雑に利害が絡み合って領土は千々に乱れていた。今後誰かしらの手によって再び統一が成されたとしても、再び表舞台に立つ力は残されていないだろう。
それから数日が過ぎるとぐんと気温が下がり始め、谷を吹き抜けていく風が随分と強くなってきていた。
谷の出口に近いネアンの冬は、サザンのように何もかも根こそぎ引っこ抜いていくような暴風が吹き荒れる訳ではないが、それでも風が強くなってくると外出する人の姿がめっきりなくなっていた。このままあと十日もしない内に外に出る事ができなくなるだろう。
「流石に風が強くなってきたな」
「そうですね。フォレスでは余り経験したことのない風の強さと冷たさです」
トゥーレとリーディアは馬場に隣接したトゥーレ専用の厩舎へと足早に向かっていた。
外套を羽織り深くフードを被っていたが、風は容赦なく衣類の隙間から侵入してくる。風の冷たさに揃って首を竦めながら、二人は真新しい厩舎へと足早に駆け込んでいった。
「この仔ですね」
「ああ、ホシアカリの弟だ」
二人の目の前には芦毛の若駒がいた。
正確には左から鹿毛、芦毛、栗毛の三頭の仔馬だ。全て去年に産まれた若駒で、春になれば本格的な調教を開始する予定の馬だった。
仔馬たちはまだ少し幼さの残る顔立ちで『この人誰だろう?』と興味津々の瞳でリーディアを見つめていた。
ホシアカリとは以前トゥーレが贈った芦毛で、かつてのリーディアの愛馬だった馬の名だ。
灰色の馬体全体に星を散りばめたような明るい毛色をしていたため、そう名付けられた駿馬だった。
リーディアによく懐き、彼女の意思をよく理解して風のように戦場を駆け抜けたが、オモロウからの脱出時に彼女の兄であるヴィクトルによって射抜かれ残念ながら力尽きてしまった。
カモフに移ってからは長く目を患っていたため馬に乗る事自体控えていたが、回復したリーディアの快気を祝ってトゥーレが今回再び馬をプレゼントすることになったのだ。
トゥーレ自ら鞭を入れて駿馬へと育てたホシアカリとは違って、今度は自分で鍛えてみたいとのリーディアの希望もあって、来春から鞭を入れる予定の仔馬を見に来たのだった。
今回も数頭用意していたトゥーレだったが、リーディアの好みから芦毛を選ぶだろうと考えていた。どうやらそれは正解だったようで、彼女の目は目の前の芦毛に釘付けのままで他の仔馬には目もくれない。
三頭の仔馬が並ぶ中、真ん中の芦毛に真っ直ぐに近付いていったリーディアが顔を優しく撫でる。
それに仔馬が甘えるように甘噛みで応えた。
「トゥーレ様、わたくしこの仔にします」
結局彼女は最後まで他の仔馬には一瞥もくれず、芦毛の仔馬を選択したリーディアは笑顔を見せて振り返った。
「名前はどうする?」
苦笑を浮かべながら肩を竦めたトゥーレが尋ねる。
ホシアカリの時もその名に決まるまで散々悩み抜いた彼女だ。今回も同じように悩むだろうと考えていたトゥーレだったが、彼女は意外な事ににっこりと得意そうに笑顔を顔を浮かべた。
「もう決めてあります」
「え!? 本当に?」
自信満々の様子を見せるリーディアに、トゥーレが信じられない気持ちで思わず聞き返した。
「ふふふ、意外ですか? わたくしだって成長するのですよ」
以前は名前を決められずに散々悩んだ挙げ句、トゥーレの馬の名を参考にしてホシアカリと名付けた。その様子を思い返せば、今回リーディアが得意そうに胸を張っているのは意外だった。
「前はあんなに悩んでいたからね。流石に驚いたよ」
「確かにそんな事もありましたね。でも今回はこの仔を見た瞬間にパッと名前が浮かんできたんです」
そう言って慈愛の篭もった瞳で仔馬の顔を撫でる。
全体的に灰色に染まったその仔馬には、額にだけ明け方の空に輝く星のような模様があった。
「この仔の名前はミョウジョウです」
10
お気に入りに追加
64
あなたにおすすめの小説
初夜に「君を愛するつもりはない」と夫から言われた妻のその後
澤谷弥(さわたに わたる)
ファンタジー
結婚式の日の夜。夫のイアンは妻のケイトに向かって「お前を愛するつもりはない」と言い放つ。
ケイトは知っていた。イアンには他に好きな女性がいるのだ。この結婚は家のため。そうわかっていたはずなのに――。
※短いお話です。
※恋愛要素が薄いのでファンタジーです。おまけ程度です。
僕の家族は母様と母様の子供の弟妹達と使い魔達だけだよ?
闇夜の現し人(ヤミヨノウツシビト)
ファンタジー
ー 母さんは、「絶世の美女」と呼ばれるほど美しく、国の中で最も権力の強い貴族と呼ばれる公爵様の寵姫だった。
しかし、それをよく思わない正妻やその親戚たちに毒を盛られてしまった。
幸い発熱だけですんだがお腹に子が出来てしまった以上ここにいては危険だと判断し、仲の良かった侍女数名に「ここを離れる」と言い残し公爵家を後にした。
お母さん大好きっ子な主人公は、毒を盛られるという失態をおかした父親や毒を盛った親戚たちを嫌悪するがお母さんが日々、「家族で暮らしたい」と話していたため、ある出来事をきっかけに一緒に暮らし始めた。
しかし、自分が家族だと認めた者がいれば初めて見た者は跪くと言われる程の華の顔(カンバセ)を綻ばせ笑うが、家族がいなければ心底どうでもいいというような表情をしていて、人形の方がまだ表情があると言われていた。
『無能で無価値の稚拙な愚父共が僕の家族を名乗る資格なんて無いんだよ?』
さぁ、ここに超絶チートを持つ自分が認めた家族以外の生き物全てを嫌う主人公の物語が始まる。
〈念の為〉
稚拙→ちせつ
愚父→ぐふ
⚠︎注意⚠︎
不定期更新です。作者の妄想をつぎ込んだ作品です。
愚かな父にサヨナラと《完結》
アーエル
ファンタジー
「フラン。お前の方が年上なのだから、妹のために我慢しなさい」
父の言葉は最後の一線を越えてしまった。
その言葉が、続く悲劇を招く結果となったけど・・・
悲劇の本当の始まりはもっと昔から。
言えることはただひとつ
私の幸せに貴方はいりません
✈他社にも同時公開
「クズスキルの偽者は必要無い!」と公爵家を追放されたので、かけがえのない仲間と共に最高の国を作ります
古河夜空
ファンタジー
「お前をルートベルク公爵家から追放する――」それはあまりにも突然の出来事だった。
一五歳の誕生日を明日に控えたレオンは、公爵家を追放されてしまう。魔を制する者“神託の御子”と期待されていた、ルートベルク公爵の息子レオンだったが、『継承』という役立たずのスキルしか得ることができず、神託の御子としての片鱗を示すことが出来なかったため追放されてしまう。
一人、逃げる様に王都を出て行くレオンだが、公爵家の汚点たる彼を亡き者にしようとする、ルートベルク公爵の魔の手が迫っていた。「絶対に生き延びてやる……ッ!」レオンは己の力を全て使い、知恵を絞り、公爵の魔の手から逃れんがために走る。生き延びるため、公爵達を見返すため、自分を信じてくれる者のため。
どれだけ窮地に立たされようとも、秘めた想いを曲げない少年の周りには、人、エルフ、ドワーフ、そして魔族、種族の垣根を越えたかけがえの無い仲間達が集い―― これは、追放された少年が最高の国を作りあげる物語。
※他サイト様でも掲載しております。
【完】あの、……どなたでしょうか?
桐生桜月姫
恋愛
「キャサリン・ルーラー
爵位を傘に取る卑しい女め、今この時を以て貴様との婚約を破棄する。」
見た目だけは、麗しの王太子殿下から出た言葉に、婚約破棄を突きつけられた美しい女性は………
「あの、……どなたのことでしょうか?」
まさかの意味不明発言!!
今ここに幕開ける、波瀾万丈の間違い婚約破棄ラブコメ!!
結末やいかに!!
*******************
執筆終了済みです。
貴族に生まれたのに誘拐され1歳で死にかけた
佐藤醤油
ファンタジー
貴族に生まれ、のんびりと赤ちゃん生活を満喫していたのに、気がついたら世界が変わっていた。
僕は、盗賊に誘拐され魔力を吸われながら生きる日々を過ごす。
魔力枯渇に陥ると死ぬ確率が高いにも関わらず年に1回は魔力枯渇になり死にかけている。
言葉が通じる様になって気がついたが、僕は他の人が持っていないステータスを見る力を持ち、さらに異世界と思われる世界の知識を覗ける力を持っている。
この力を使って、いつか脱出し母親の元へと戻ることを夢見て過ごす。
小さい体でチートな力は使えない中、どうにか生きる知恵を出し生活する。
------------------------------------------------------------------
お知らせ
「転生者はめぐりあう」 始めました。
------------------------------------------------------------------
注意
作者の暇つぶし、気分転換中の自己満足で公開する作品です。
感想は受け付けていません。
誤字脱字、文面等気になる方はお気に入りを削除で対応してください。
初夜に「俺がお前を抱く事は無い!」と叫んだら長年の婚約者だった新妻に「気持ち悪い」と言われた上に父にも予想外の事を言われた男とその浮気女の話
ラララキヲ
恋愛
長年の婚約者を欺いて平民女と浮気していた侯爵家長男。3年後の白い結婚での離婚を浮気女に約束して、新妻の寝室へと向かう。
初夜に「俺がお前を抱く事は無い!」と愛する夫から宣言された無様な女を嘲笑う為だけに。
しかし寝室に居た妻は……
希望通りの白い結婚と愛人との未来輝く生活の筈が……全てを周りに知られていた上に自分の父親である侯爵家当主から言われた言葉は──
一人の女性を蹴落として掴んだ彼らの未来は……──
<【ざまぁ編】【イリーナ編】【コザック第二の人生編(ザマァ有)】となりました>
◇テンプレ浮気クソ男女。
◇軽い触れ合い表現があるのでR15に
◇ふんわり世界観。ゆるふわ設定。
◇ご都合展開。矛盾は察して下さい…
◇なろうにも上げてます。
※HOTランキング入り(1位)!?[恋愛::3位]ありがとうございます!恐縮です!期待に添えればよいのですがッ!!(;><)
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる