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第一章
27-5.
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「ニナは可愛いねぇ」
「シル、ニナがそんなに気に入った?」
「はい、とっても!」
「(年相応に喜んでるシルも可愛いしずっと見ていたいんだが、その相手が俺じゃないのがなぁ)」
「凄く大人しいし、」
「(俺だって大人しくシルの声だけを聞いてる)」
「お利口さんだし、」
「(俺のほうが利口だ)」
「金目が格好いいし、」
「(俺の目のほうが格好いい)」
「黒い毛もよく似合ってて、」
「(黒はシルだけで十分だ)」
「でもすっごく可愛くて、」
「(可愛くなれるよう努力しよう)」
「気のせいだけど私のこと好きみたいで嬉しいです」
「俺のほうがシルのことが好きだ」
「へっ……?」
「シルを一番に想っている。誰よりも幸せにする自信があるし、望むもの何でもあげれるけど?」
「えっと……その…。ニナは犬で…」
「さっきからニナを可愛がってるけど、俺は一度もシルから可愛がられたことないのにズルくない?」
「か、可愛がるなんてアレス様にはできませんよ…」
「何で?」
「なんっ…!? えっと…アレス様は国の英雄だし、大人ですし…?」
「俺はシルのなに?」
「………婚約者です」
「未来の?」
「ッ……だんなさまです…!」
「なら一番に俺を可愛がって愛してくれないと」
「その…私あまりそういうことは…」
「(あー今日一可愛い。真っ赤なシル可愛い)俺はシルのこと世界で一番好きだけどシルは?」
「私も同じ気持ちですよ…?」
「よかった。俺もシルが一番好きだよ。愛してる、早く結婚したい」
「いや、独り身の俺の前でそんなイチャイチャしな―――あああ邪魔だからってまた飛ばさないで下さいよ隊長! 解析できたとしても帰るの面倒なんスからッ!」
「シル、ニナがそんなに気に入った?」
「はい、とっても!」
「(年相応に喜んでるシルも可愛いしずっと見ていたいんだが、その相手が俺じゃないのがなぁ)」
「凄く大人しいし、」
「(俺だって大人しくシルの声だけを聞いてる)」
「お利口さんだし、」
「(俺のほうが利口だ)」
「金目が格好いいし、」
「(俺の目のほうが格好いい)」
「黒い毛もよく似合ってて、」
「(黒はシルだけで十分だ)」
「でもすっごく可愛くて、」
「(可愛くなれるよう努力しよう)」
「気のせいだけど私のこと好きみたいで嬉しいです」
「俺のほうがシルのことが好きだ」
「へっ……?」
「シルを一番に想っている。誰よりも幸せにする自信があるし、望むもの何でもあげれるけど?」
「えっと……その…。ニナは犬で…」
「さっきからニナを可愛がってるけど、俺は一度もシルから可愛がられたことないのにズルくない?」
「か、可愛がるなんてアレス様にはできませんよ…」
「何で?」
「なんっ…!? えっと…アレス様は国の英雄だし、大人ですし…?」
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「………婚約者です」
「未来の?」
「ッ……だんなさまです…!」
「なら一番に俺を可愛がって愛してくれないと」
「その…私あまりそういうことは…」
「(あー今日一可愛い。真っ赤なシル可愛い)俺はシルのこと世界で一番好きだけどシルは?」
「私も同じ気持ちですよ…?」
「よかった。俺もシルが一番好きだよ。愛してる、早く結婚したい」
「いや、独り身の俺の前でそんなイチャイチャしな―――あああ邪魔だからってまた飛ばさないで下さいよ隊長! 解析できたとしても帰るの面倒なんスからッ!」
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