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第5章 曇り隠れ見えずとも
4.返れ、甦れ
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あらん限りの妖力を脚に集めてユクミは走り続けた。瞬く間に流れゆく夜の景色はすべての形や、色や、闇や、光さえも、ぐちゃぐちゃに混ぜ合わせ、ただ一つ残る濃い灰色がユクミを包んでいた。まるであの小さな異界のようでもあったが、ユクミはそんなことさえ考えつかないほど必死だった。
消えそうな司の気配を追い続けるユクミはやがて、濃い闇の奥へ道が霞みながら伸びている場所に到着した。異様なそこは普段ならきっと警戒して脚を止めただろうと思うほどの景色だったが、ユクミは逆に速度を上げて飛び込んだ。
司はこの奥にいる。だけど近づいているはずの気配がどんどん遠ざかっているのは、司の体からユクミの妖力が消えつつあるせいだ。
前にユクミが司の魂を体に戻せたのは、司が『死んだばかり』で魂と身体の繋がりがさほどに脆くなかったからに他ならない。
あれから時が経過している今、もしも司の身体から魂が去ってしまったら、今度こそ黄泉がえりは不可能だ。
(司にはまだやりたいことがあるはず。それに……)
歪なこの異界は猿の作り出した場所であり、本来なら隠邪の住む世界だという。ここで身体から離れた人の魂はいったいどこへ行き、何者になってしまうのだろうか。
間に合え、と念じながらひたすらに暗闇の中を進んだのは永劫にも感じられたが、本来ならごく短い間だったと思う。
そこでユクミはようやく望んだものを目にした。
小さな光。
風に揺らめいてた火が灰の色に転じようとする直前の、残り滓にも似た密やかな燈火。
「つかさぁ!」
逸る心が動かす脚は止まらない。宙を翔け、けれど通りすぎざまに指は間違いなく司の首筋に触れた。その刹那のときに残る妖力すべてを注ぎ込む。眩い光が世界を照らした。
受け身も取れないままユクミの体は道に落ち、勢いを殺せずに滑り、転がって、司から離れた場所で止まる。荒い息は走って来たためというよりも不安と恐怖によるものだ。
間に合ったのか、否か。
来た方向を見ることも出来ずにその場でただ肩を上下させていると、小さな声がした。
「ユクミ? ……本当に?」
ほう、と大きく息をすると同時に全身が弛緩する。ようやく地面の冷たさに気がついて、熱い体に心地よい、と思った。奇妙な臭いのある青黒いこの地面を好ましく思ったのは、今まで初めてかもしれなかった。
「お、おい、ユクミ」
立ち上がったらしい司が一、二歩駆け、動きを止める。靴裏で地面を擦る小さな音がするのは、進むか下がるか迷っているせいだろう。無理もない。ユクミは猿と一緒にあの場から去った。司が罠を疑うのはむしろ当たり前なのだ。
そのまま司が去ってしまってもユクミは「仕方がない」と諦めるつもりでいた。だけど司は、
「ユクミ!」
と言いながら駆け寄ってくる。声に疑いの響きは無かった。一筋の涙が頬を伝うのをユクミは感じた。
目の前に黒い靴が見えたので顔を上げると、司は膝をついてくれた。微かに笑う彼の顔からは警戒の色が感じられない。それが嬉しい。だけど何より、司が動いてくれていることが嬉しい。
「……間に合った」
呟いた声が届いたのだろう、司がくしゃりと顔を歪める。死人だからそれだけで終わっているが、人間ならきっと頬を涙が伝っていた。
それでユクミは気がついた。司は不安だったのだ。甘言に乗ったユクミが敵である猿と共に去ったことで消滅の危機にさらされたのだから、当然だろう。
「すまなかった、司」
ユクミが言うと、司はゆるゆると首を横に振った。
彼の眼差しが優しくて、優しいぶんだけ申し訳なくなる。
こんな勝手なことをしたというのに、司は怒っていない。きっと、ユクミを嫌ってすらいない。大いなる力を持つ妖なのだと騙したことも、本当は『半分が人間の半端な妖』なのだと言わなかったことだって、司は何とも思っていない。
自分の抱いていた劣等感や、少しばかりあった見栄を張りたい気持ちが恥ずかしくなってくる。
「すまなかった……」
もう一度ユクミが呟くと、司は下げていた眉を少し上げて、反対に口の端を少し下げた。
具体的なことは何も言っていないけれど、司はユクミの言いたいことを感じ取ったように思えた。
「嫌われたくなかったんだ。お前は、私を、強い妖だと思っていたから……」
口にして視線を地面に向けると、ああ、と呻いた司がガシガシと頭を掻く気配がした。
「やっぱり、俺の失言のせいか」
「違う! 司のせいじゃない!」
「いいや、俺が悪いんだよ。初めてユクミと話をしたときに、勝手な思い込みでユクミの生い立ちを作ったから」
「違う。訂正する勇気を持てなかった私のせいだ。正直に話せなかった私が悪い」
「ユクミのせいじゃないよ。問題があったのは俺だ」
「何度も言わせるな、司が悪いんじゃない。今回の問題は私の方にこそある」
言い募りながらユクミは「司はわからず屋で意地張りだ」と思う。ユクミのせいだと言ってしまえばいいのに、どうして頑なに自分のせいだと言い張るのだろう。
苛立ちを覚えながら視線をあげると、同じように他所から視線を移動させてきたらしい司と目が合った。二人は互いに見つめ、黙り、一緒に吹き出した。
闇に包まれたこの道の上に光が射すような気がする。まるで地中から泉が湧きだすように心の底から可笑しさがこみあげてきて、たまらずユクミは地面を転げて笑った。笑う声が二人ぶん聞こえるのは反響ではなく、近くで司も体をのけ反らせて笑っているからだ。互いの笑い声に包まれながらユクミは、少しずつ気持ちが軽くなっていくのに気がついた。そうして胸の内で「なんだ」と呟いた。
表面の部分は違うように見えるけれど、きっと根っこの部分でユクミと司は似ているのだ。
似ているから相手に変な気を使ってこじれてしまう。
「ごめん」
「俺も、ごめん」
ユクミはそこで、司が右手で刀印を結んでいることに気がついた。起き上がり、その手をそっと取る。
「これは必要ない。猿は世界の狭間に落とした。自力で戻ってくることはないはずだ」
司が信じてくれたらいいな、と思う。何しろユクミは一度は司を裏切った身なのだ。
できるだけ真っすぐに司を見つめていると、司は黒い瞳に生真面目な光を宿し、印を解いた。
「分かった。で……もしよかったら、ユクミが猿のところで見聞きしたことを教えてくれるか?」
「もちろんだ!」
上ずった声でユクミが答えると、司はほんのりと笑う。
「あとは、ユクミの生い立ちも聞きたい。今度こそ俺は口を挟まないから、ちゃんと、正しい話を。さ」
「……楽しい話ではないけど、それでもいいのなら」
「どんな話だっていいから、聞きたいよ」
言って司は表情を一変させ、厳しい表情を道の先に向けた。
「行こうか。脅威は猿だけじゃない」
立ち上がり、一歩進んだ司は、ユクミに背を向けてしゃがんだ。その姿を見ながらユクミは首をかしげる。
「……何をしてるんだ?」
「何って、ユクミを背負って行こうと思ってるんだよ。疲れて動けないんだろ?」
「え?」
確かにユクミはしばらく地面に転がっていたが、これは疲労と言うよりも安堵の方が強い。
走って来るのにも司を動かすためにも妖力を使ったので、さすがに今すぐの戦闘は心もとないが、普段通りに動くことくらいは造作もなかった。
「別に私は――」
だけど言いかけてユクミが黙ったのは、心のどこかがふんわりとあたたかくなったからだ。それは、母と父と一緒に過ごした楽しい日々を思い出したときのものによく似ている。
戸惑って動けずにいると、司が「ああ」と呟いて立ち上がろうとした。
「でも、着物が崩れるか」
だから司が独り言ちて立ち上がろうとしたとき、ユクミは素早く起き上がり、体当たりをするようにして黒い背にしがみついた。「おっと」と言って司が膝をつく。
「着物は後で直すからいい」
「分かった。じゃあ、しっかりつかまってろよ」
動き出した司の背に、ユクミは頬をつける。
司は死人だから体温がない。広い背はとても冷たかったけれど、それでもユクミの気持ちだけは、あの山で母の背にしがみついたのと同じ温もりで満たされていた。
消えそうな司の気配を追い続けるユクミはやがて、濃い闇の奥へ道が霞みながら伸びている場所に到着した。異様なそこは普段ならきっと警戒して脚を止めただろうと思うほどの景色だったが、ユクミは逆に速度を上げて飛び込んだ。
司はこの奥にいる。だけど近づいているはずの気配がどんどん遠ざかっているのは、司の体からユクミの妖力が消えつつあるせいだ。
前にユクミが司の魂を体に戻せたのは、司が『死んだばかり』で魂と身体の繋がりがさほどに脆くなかったからに他ならない。
あれから時が経過している今、もしも司の身体から魂が去ってしまったら、今度こそ黄泉がえりは不可能だ。
(司にはまだやりたいことがあるはず。それに……)
歪なこの異界は猿の作り出した場所であり、本来なら隠邪の住む世界だという。ここで身体から離れた人の魂はいったいどこへ行き、何者になってしまうのだろうか。
間に合え、と念じながらひたすらに暗闇の中を進んだのは永劫にも感じられたが、本来ならごく短い間だったと思う。
そこでユクミはようやく望んだものを目にした。
小さな光。
風に揺らめいてた火が灰の色に転じようとする直前の、残り滓にも似た密やかな燈火。
「つかさぁ!」
逸る心が動かす脚は止まらない。宙を翔け、けれど通りすぎざまに指は間違いなく司の首筋に触れた。その刹那のときに残る妖力すべてを注ぎ込む。眩い光が世界を照らした。
受け身も取れないままユクミの体は道に落ち、勢いを殺せずに滑り、転がって、司から離れた場所で止まる。荒い息は走って来たためというよりも不安と恐怖によるものだ。
間に合ったのか、否か。
来た方向を見ることも出来ずにその場でただ肩を上下させていると、小さな声がした。
「ユクミ? ……本当に?」
ほう、と大きく息をすると同時に全身が弛緩する。ようやく地面の冷たさに気がついて、熱い体に心地よい、と思った。奇妙な臭いのある青黒いこの地面を好ましく思ったのは、今まで初めてかもしれなかった。
「お、おい、ユクミ」
立ち上がったらしい司が一、二歩駆け、動きを止める。靴裏で地面を擦る小さな音がするのは、進むか下がるか迷っているせいだろう。無理もない。ユクミは猿と一緒にあの場から去った。司が罠を疑うのはむしろ当たり前なのだ。
そのまま司が去ってしまってもユクミは「仕方がない」と諦めるつもりでいた。だけど司は、
「ユクミ!」
と言いながら駆け寄ってくる。声に疑いの響きは無かった。一筋の涙が頬を伝うのをユクミは感じた。
目の前に黒い靴が見えたので顔を上げると、司は膝をついてくれた。微かに笑う彼の顔からは警戒の色が感じられない。それが嬉しい。だけど何より、司が動いてくれていることが嬉しい。
「……間に合った」
呟いた声が届いたのだろう、司がくしゃりと顔を歪める。死人だからそれだけで終わっているが、人間ならきっと頬を涙が伝っていた。
それでユクミは気がついた。司は不安だったのだ。甘言に乗ったユクミが敵である猿と共に去ったことで消滅の危機にさらされたのだから、当然だろう。
「すまなかった、司」
ユクミが言うと、司はゆるゆると首を横に振った。
彼の眼差しが優しくて、優しいぶんだけ申し訳なくなる。
こんな勝手なことをしたというのに、司は怒っていない。きっと、ユクミを嫌ってすらいない。大いなる力を持つ妖なのだと騙したことも、本当は『半分が人間の半端な妖』なのだと言わなかったことだって、司は何とも思っていない。
自分の抱いていた劣等感や、少しばかりあった見栄を張りたい気持ちが恥ずかしくなってくる。
「すまなかった……」
もう一度ユクミが呟くと、司は下げていた眉を少し上げて、反対に口の端を少し下げた。
具体的なことは何も言っていないけれど、司はユクミの言いたいことを感じ取ったように思えた。
「嫌われたくなかったんだ。お前は、私を、強い妖だと思っていたから……」
口にして視線を地面に向けると、ああ、と呻いた司がガシガシと頭を掻く気配がした。
「やっぱり、俺の失言のせいか」
「違う! 司のせいじゃない!」
「いいや、俺が悪いんだよ。初めてユクミと話をしたときに、勝手な思い込みでユクミの生い立ちを作ったから」
「違う。訂正する勇気を持てなかった私のせいだ。正直に話せなかった私が悪い」
「ユクミのせいじゃないよ。問題があったのは俺だ」
「何度も言わせるな、司が悪いんじゃない。今回の問題は私の方にこそある」
言い募りながらユクミは「司はわからず屋で意地張りだ」と思う。ユクミのせいだと言ってしまえばいいのに、どうして頑なに自分のせいだと言い張るのだろう。
苛立ちを覚えながら視線をあげると、同じように他所から視線を移動させてきたらしい司と目が合った。二人は互いに見つめ、黙り、一緒に吹き出した。
闇に包まれたこの道の上に光が射すような気がする。まるで地中から泉が湧きだすように心の底から可笑しさがこみあげてきて、たまらずユクミは地面を転げて笑った。笑う声が二人ぶん聞こえるのは反響ではなく、近くで司も体をのけ反らせて笑っているからだ。互いの笑い声に包まれながらユクミは、少しずつ気持ちが軽くなっていくのに気がついた。そうして胸の内で「なんだ」と呟いた。
表面の部分は違うように見えるけれど、きっと根っこの部分でユクミと司は似ているのだ。
似ているから相手に変な気を使ってこじれてしまう。
「ごめん」
「俺も、ごめん」
ユクミはそこで、司が右手で刀印を結んでいることに気がついた。起き上がり、その手をそっと取る。
「これは必要ない。猿は世界の狭間に落とした。自力で戻ってくることはないはずだ」
司が信じてくれたらいいな、と思う。何しろユクミは一度は司を裏切った身なのだ。
できるだけ真っすぐに司を見つめていると、司は黒い瞳に生真面目な光を宿し、印を解いた。
「分かった。で……もしよかったら、ユクミが猿のところで見聞きしたことを教えてくれるか?」
「もちろんだ!」
上ずった声でユクミが答えると、司はほんのりと笑う。
「あとは、ユクミの生い立ちも聞きたい。今度こそ俺は口を挟まないから、ちゃんと、正しい話を。さ」
「……楽しい話ではないけど、それでもいいのなら」
「どんな話だっていいから、聞きたいよ」
言って司は表情を一変させ、厳しい表情を道の先に向けた。
「行こうか。脅威は猿だけじゃない」
立ち上がり、一歩進んだ司は、ユクミに背を向けてしゃがんだ。その姿を見ながらユクミは首をかしげる。
「……何をしてるんだ?」
「何って、ユクミを背負って行こうと思ってるんだよ。疲れて動けないんだろ?」
「え?」
確かにユクミはしばらく地面に転がっていたが、これは疲労と言うよりも安堵の方が強い。
走って来るのにも司を動かすためにも妖力を使ったので、さすがに今すぐの戦闘は心もとないが、普段通りに動くことくらいは造作もなかった。
「別に私は――」
だけど言いかけてユクミが黙ったのは、心のどこかがふんわりとあたたかくなったからだ。それは、母と父と一緒に過ごした楽しい日々を思い出したときのものによく似ている。
戸惑って動けずにいると、司が「ああ」と呟いて立ち上がろうとした。
「でも、着物が崩れるか」
だから司が独り言ちて立ち上がろうとしたとき、ユクミは素早く起き上がり、体当たりをするようにして黒い背にしがみついた。「おっと」と言って司が膝をつく。
「着物は後で直すからいい」
「分かった。じゃあ、しっかりつかまってろよ」
動き出した司の背に、ユクミは頬をつける。
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