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第3章(後)
21.北の城
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翌朝、早めに起きたローゼは準備を整え、フロランに言われた通り城へ向かった。
シャルトス家の城はイリオスの北部、小高い丘の上にある。
北方神殿の横にある道を上ったところに門が見えたので、下馬してフロランにもらった指輪を差し出したところ、門番はローゼに向かって丁寧に一礼をする。
「話はうかがっております。城前の庭園で案内が待っておりますので、どうぞ馬に乗ってお進みください」
礼を言ってローゼは再度セラータに騎乗する。左右を城壁に囲まれながら石造りの坂道を上りきると、そこには確かに瀟洒な庭園があった。丁寧に刈り込まれた植え込みや、咲き誇る美しい花が、まるで出迎えをしてくれているように思える。
そんな庭園の入口に、ひとりの女性騎士が馬に乗って待っていた。
坂を上っている間は誰にも追い抜かれていないので、門から城への連絡はまた別の手段があるのだろう。
「剣の精霊とともにお越しになった方でいらっしゃいますか」
「はい。ローゼと申します」
名乗ると、彼女は頭を下げた。
「主があちらでお待ちしております。ご案内いたしますので、どうぞ」
女性騎士に従って移動すると、白い石造りの立派な四阿があった。そこには女性騎士3人と、侍女2人の他に、空色のドレスを着て、フロランと同じような淡い金色の髪を結い上げた女性が座っている。
なんとなくフロランがいる気がしていたので、ローゼは意外に思う。しかし穏やかな笑みを浮かべるその顔は、フロランよりも、ローゼがよく知っている彼に似ているような気がした。
もしかして、と思いながらローゼが馬から降りると、女性は立ち上がって礼を取る。
「遠いところからようこそ。私はリュシー・シャルトス。エリオットとフロランの姉よ」
「はじめまして、ローゼ・ファラーです。……この子はセラータです」
「ありがとう、ローゼ。……そう、セラータというのね」
優美な声で挨拶をしたリュシーは、セラータへも視線を投げ、なぜか少し悲しそうな表情を浮かべた。
しかしそれも一瞬のこと、すぐにリュシーは穏やかな笑みを浮かべる。
「本当はフロランが来るはずだったのだけど、用事があったみたいで、私が代理を頼まれたの。でも詳しい話は聞きたいと言ってたから、後で聞かせてあげてね」
そう言ってリュシーは侍女たちに合図をする。控えていた侍女たちがあっという間にセラータの荷を下ろした。
さすがに荷くらい自分で持とうとするのだが、リュシーがそれをとめる。戸惑っているうちに、別の侍女がローゼにふわりとマントを着せかけ、帽子を渡してきた。
「さあ、城へ案内するわね。大丈夫よ。セラータもきちんとお預かりするから」
そう言って安心させるように笑うと、騎士のひとりにセラータの手綱を渡し、リュシーは先に立って歩き出した。
進んでみれば、庭園はまるで迷路のようになっている。
ローゼが珍しそうに眺めているのを見て、リュシーは嬉しそうに、こちらに面白いものがある、あちらの花は珍しいものを集めた、と説明を始める。
「私、この花が好きなの。ローゼはどの花が好き?」
リュシーが指し示す花壇には、小さな紫の花がたくさん咲いていた。
彼女には大輪の花の方が似合う気がしたので、可愛い花を愛でている姿はなんとなく微笑ましい。
その他にも動物を模した刈り込みや、珍しい花が咲く花壇を見せてもらっているうち、気が付くと玄関への案内ではなく、庭園の案内になっていた。
楽しそうなリュシーにつきあって歩くうち、視線を感じた気がしてローゼは城の方を振り返る。目を細めてみるが、どの窓も反射しているせいもあって、誰かがいたとしても良く分からない。
見るともなしに窓のいくつかを眺めていると、庭園を優しい風が吹き抜けた。
帽子を押さえようと手を伸ばしかけ、ふと途中で止めてそのまま握りしめる。
ローゼは北方にいる間、髪を隠すためにきっちりと結うだけでなく、布を巻きつけて、さらに帽子を目深にかぶっていた。
今まで室内以外では必ずその格好で、髪をさらしたのは最初の町と、イリオスの北方神殿くらいだ。先日草原でレオンと話した時にも布は取っていない。現に今も、布を巻いた髪には、先ほど渡された帽子をかぶっている。
しかしその時だけは、なぜかどちらも取ってみたくなった。
握った手を開いて帽子を取り、もう一度吹く風に合わせてふわりと布をほどく。
【ローゼ!?】
慌てたようなレオンの声が聞こえた。
風に舞わせた布は一度だけ空中にくるりと回し、急いで髪に巻き付ける。帽子もすぐにかぶったので、髪をさらしていた時間はわずかだ。
事実、鳥に気を取られていたリュシーは気づいていない。お供の女性騎士と侍女のうち、ローゼを見張っていた1名の騎士はさすがに気づいたようだが、少し眉をひそめただけで特に何も言わなかった。
【何をやってるんだ! 誰かに見られたらどうする!】
「ちょっと気が向いちゃって」
レオンの非難するような声に、ローゼはおどけたように答える。
「なにかあった?」
「あ、いえ……改めて見たら大きな城だなーと思いまして」
リュシーが尋ねてきたので、なんとなくもう一度城へ目線を向けながら、適当にごまかした。
「そうね」
うなずきながらリュシーも城へと目をやる。
「話によれば、元々は国だったころの建物らしいわ」
「それは、とても古いですね」
「ええ。もうどのくらい昔になるのかしらね。一応、改修は何度もしているそうなのだけれど」
言って彼女は手を上げる。
「あそこが私の部屋よ。そして……」
2階部分から3階部分へと手を上げる。
「……あそこが、エリオットの部屋」
その名を聞いてローゼの鼓動が跳ねる。
思わず目を凝らすが、雲間からの光に窓が反射して良く見えない。それでもカーテンで遮られていることだけは分かった。
「エリオットはね、基本的に部屋から出られないの」
「出られない……」
「必ず監視がいるわ。昼はもちろんだけど、夜もよ」
ということは、現在もあの部屋にいるのだろう。
彼のそば近くにいるのだという実感がわいて、思わず左手の銀鎖を握りしめる。
「……エリオットには、私もほとんど会えないの」
切なそうな声で言うリュシーを見れば、彼女は声同様の切なそうな微笑みを浮かべていた。
「戻ってきてから、2回……3回だったかしら。そのくらいしか会えていないの。フロランは、もう少し会っていると思うのだけれど」
「そうなんですか……」
「昔、まだ子どもだった頃、私とエリオットとは仲が良かったのよ……祖父からは連絡を取るなと言われていたのだけれど、エリオットが神官見習いになって以降も、内緒で手紙を送っていたくらい」
いたずらっぽく言ってローゼを見たリュシーは、しかしすぐに視線を落としてため息をつく。
「……だけどある日、エリオットから神官になれたという連絡が来て、以降は全く連絡が無くなってしまったの」
先ほどよりも強い風が吹き、ローゼは帽子を押さえる。リュシーはうつむいたまま、揺れる花を見ていた。
「神官になったらエリオットは領地へ戻ってきて、来るべき日まで静かに過ごすはずだった。けれどいつまで経っても戻ってこなかったので、不審に思った公爵家が調べを入れてみると、そもそも大神殿の記録にそんな人物はいなかったの……」
ローゼは黙ってリュシーの言葉を聞いていた。
「私はずっと、エリオットは別の地で穏やかに暮らして欲しいと思っていた。……その気持ちは大精霊が消滅してからも変わらなかったのよ」
「……それは」
「公爵家の人間としては失格よね。でも本当にそう思っていたの。こんな家のことなど捨ておけばいい、どこかで幸せに過ごしているのなら戻ってこないでって」
リュシーの低く小さな言葉が風に溶ける。
ローゼはなんと言ったら良いのか分からず口を開けない。
そんなローゼに気付いたのか、リュシーはにっこりと笑みを浮かべた。
「ごめんなさいね、部屋へ行きましょうか」
その顔には、今まで彩っていた暗い影は見えない。
ローゼはうなずき、もう一度彼の部屋だという場所を見上げた。
シャルトス家の城はイリオスの北部、小高い丘の上にある。
北方神殿の横にある道を上ったところに門が見えたので、下馬してフロランにもらった指輪を差し出したところ、門番はローゼに向かって丁寧に一礼をする。
「話はうかがっております。城前の庭園で案内が待っておりますので、どうぞ馬に乗ってお進みください」
礼を言ってローゼは再度セラータに騎乗する。左右を城壁に囲まれながら石造りの坂道を上りきると、そこには確かに瀟洒な庭園があった。丁寧に刈り込まれた植え込みや、咲き誇る美しい花が、まるで出迎えをしてくれているように思える。
そんな庭園の入口に、ひとりの女性騎士が馬に乗って待っていた。
坂を上っている間は誰にも追い抜かれていないので、門から城への連絡はまた別の手段があるのだろう。
「剣の精霊とともにお越しになった方でいらっしゃいますか」
「はい。ローゼと申します」
名乗ると、彼女は頭を下げた。
「主があちらでお待ちしております。ご案内いたしますので、どうぞ」
女性騎士に従って移動すると、白い石造りの立派な四阿があった。そこには女性騎士3人と、侍女2人の他に、空色のドレスを着て、フロランと同じような淡い金色の髪を結い上げた女性が座っている。
なんとなくフロランがいる気がしていたので、ローゼは意外に思う。しかし穏やかな笑みを浮かべるその顔は、フロランよりも、ローゼがよく知っている彼に似ているような気がした。
もしかして、と思いながらローゼが馬から降りると、女性は立ち上がって礼を取る。
「遠いところからようこそ。私はリュシー・シャルトス。エリオットとフロランの姉よ」
「はじめまして、ローゼ・ファラーです。……この子はセラータです」
「ありがとう、ローゼ。……そう、セラータというのね」
優美な声で挨拶をしたリュシーは、セラータへも視線を投げ、なぜか少し悲しそうな表情を浮かべた。
しかしそれも一瞬のこと、すぐにリュシーは穏やかな笑みを浮かべる。
「本当はフロランが来るはずだったのだけど、用事があったみたいで、私が代理を頼まれたの。でも詳しい話は聞きたいと言ってたから、後で聞かせてあげてね」
そう言ってリュシーは侍女たちに合図をする。控えていた侍女たちがあっという間にセラータの荷を下ろした。
さすがに荷くらい自分で持とうとするのだが、リュシーがそれをとめる。戸惑っているうちに、別の侍女がローゼにふわりとマントを着せかけ、帽子を渡してきた。
「さあ、城へ案内するわね。大丈夫よ。セラータもきちんとお預かりするから」
そう言って安心させるように笑うと、騎士のひとりにセラータの手綱を渡し、リュシーは先に立って歩き出した。
進んでみれば、庭園はまるで迷路のようになっている。
ローゼが珍しそうに眺めているのを見て、リュシーは嬉しそうに、こちらに面白いものがある、あちらの花は珍しいものを集めた、と説明を始める。
「私、この花が好きなの。ローゼはどの花が好き?」
リュシーが指し示す花壇には、小さな紫の花がたくさん咲いていた。
彼女には大輪の花の方が似合う気がしたので、可愛い花を愛でている姿はなんとなく微笑ましい。
その他にも動物を模した刈り込みや、珍しい花が咲く花壇を見せてもらっているうち、気が付くと玄関への案内ではなく、庭園の案内になっていた。
楽しそうなリュシーにつきあって歩くうち、視線を感じた気がしてローゼは城の方を振り返る。目を細めてみるが、どの窓も反射しているせいもあって、誰かがいたとしても良く分からない。
見るともなしに窓のいくつかを眺めていると、庭園を優しい風が吹き抜けた。
帽子を押さえようと手を伸ばしかけ、ふと途中で止めてそのまま握りしめる。
ローゼは北方にいる間、髪を隠すためにきっちりと結うだけでなく、布を巻きつけて、さらに帽子を目深にかぶっていた。
今まで室内以外では必ずその格好で、髪をさらしたのは最初の町と、イリオスの北方神殿くらいだ。先日草原でレオンと話した時にも布は取っていない。現に今も、布を巻いた髪には、先ほど渡された帽子をかぶっている。
しかしその時だけは、なぜかどちらも取ってみたくなった。
握った手を開いて帽子を取り、もう一度吹く風に合わせてふわりと布をほどく。
【ローゼ!?】
慌てたようなレオンの声が聞こえた。
風に舞わせた布は一度だけ空中にくるりと回し、急いで髪に巻き付ける。帽子もすぐにかぶったので、髪をさらしていた時間はわずかだ。
事実、鳥に気を取られていたリュシーは気づいていない。お供の女性騎士と侍女のうち、ローゼを見張っていた1名の騎士はさすがに気づいたようだが、少し眉をひそめただけで特に何も言わなかった。
【何をやってるんだ! 誰かに見られたらどうする!】
「ちょっと気が向いちゃって」
レオンの非難するような声に、ローゼはおどけたように答える。
「なにかあった?」
「あ、いえ……改めて見たら大きな城だなーと思いまして」
リュシーが尋ねてきたので、なんとなくもう一度城へ目線を向けながら、適当にごまかした。
「そうね」
うなずきながらリュシーも城へと目をやる。
「話によれば、元々は国だったころの建物らしいわ」
「それは、とても古いですね」
「ええ。もうどのくらい昔になるのかしらね。一応、改修は何度もしているそうなのだけれど」
言って彼女は手を上げる。
「あそこが私の部屋よ。そして……」
2階部分から3階部分へと手を上げる。
「……あそこが、エリオットの部屋」
その名を聞いてローゼの鼓動が跳ねる。
思わず目を凝らすが、雲間からの光に窓が反射して良く見えない。それでもカーテンで遮られていることだけは分かった。
「エリオットはね、基本的に部屋から出られないの」
「出られない……」
「必ず監視がいるわ。昼はもちろんだけど、夜もよ」
ということは、現在もあの部屋にいるのだろう。
彼のそば近くにいるのだという実感がわいて、思わず左手の銀鎖を握りしめる。
「……エリオットには、私もほとんど会えないの」
切なそうな声で言うリュシーを見れば、彼女は声同様の切なそうな微笑みを浮かべていた。
「戻ってきてから、2回……3回だったかしら。そのくらいしか会えていないの。フロランは、もう少し会っていると思うのだけれど」
「そうなんですか……」
「昔、まだ子どもだった頃、私とエリオットとは仲が良かったのよ……祖父からは連絡を取るなと言われていたのだけれど、エリオットが神官見習いになって以降も、内緒で手紙を送っていたくらい」
いたずらっぽく言ってローゼを見たリュシーは、しかしすぐに視線を落としてため息をつく。
「……だけどある日、エリオットから神官になれたという連絡が来て、以降は全く連絡が無くなってしまったの」
先ほどよりも強い風が吹き、ローゼは帽子を押さえる。リュシーはうつむいたまま、揺れる花を見ていた。
「神官になったらエリオットは領地へ戻ってきて、来るべき日まで静かに過ごすはずだった。けれどいつまで経っても戻ってこなかったので、不審に思った公爵家が調べを入れてみると、そもそも大神殿の記録にそんな人物はいなかったの……」
ローゼは黙ってリュシーの言葉を聞いていた。
「私はずっと、エリオットは別の地で穏やかに暮らして欲しいと思っていた。……その気持ちは大精霊が消滅してからも変わらなかったのよ」
「……それは」
「公爵家の人間としては失格よね。でも本当にそう思っていたの。こんな家のことなど捨ておけばいい、どこかで幸せに過ごしているのなら戻ってこないでって」
リュシーの低く小さな言葉が風に溶ける。
ローゼはなんと言ったら良いのか分からず口を開けない。
そんなローゼに気付いたのか、リュシーはにっこりと笑みを浮かべた。
「ごめんなさいね、部屋へ行きましょうか」
その顔には、今まで彩っていた暗い影は見えない。
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