能覚人

ミライ164

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〜第七章〜

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 私は、病院へと向かった。

 診察後、先生と話していた。

 「どうしたんだ、君の病気、完璧に治っているじゃないか。」

 !?

 「そんな、一体どうして・・・。」

 「まぁ何にせよ、治ったのはいいことだ。まぁ、一応これからも、たまにでいいから見せに来てくれ。」

 それにしても、誰が私を治したんだろう?少なくとも、昴君に助けられた後だということは分かる。

 もしかして・・・私はバックの中から1つの袋を取り出した。

 錠剤がない!?

 まさか、今日の朝気づいたら部屋にいたけど、その間に飲まされたのか?

 もしそうだとしたら、なぜ死んでいないんだろう・・・分からない。

 「お困りのようだね。」

 「貴方は、」

 「あぁ、名乗ってなかったね。俺の名前は八雲 狛斗やぐも はくと。昨日あったかも知れないけど、狛紀の兄だ。」

 この人が、狛紀さんの兄さん。ん?どこかで見たことがあるような・・・あ!

 「あの時の、」

 「あっ、覚えててくれたんだ。」
 
 でも、一体どうしたんだろう?

 「実はね、妹に言われたんだ。君を救ってほしいと。言霊について知りたいんだろう?」

 「まぁ、そうですが・・・。」

 確かに、なぜ私が死んでいないのか知りたい。

 「だったらさ、今から行かない?」

 「え?」

 「俺の能力を使って、過去へ行くのさ。さぁ、捕まって!」

 そう言った瞬間、地面が急に光出した。

 目を開けたとき、私は驚愕した。

 ~2008年~

 「ここは・・・、」

 「現代から、12年前の札律次島だ。ここで、言霊が研究されているらしい。」

 ここは、炎爛火の拠点?

 「さて、乗り込むとするか。」
  
 「ちょっと待って、正面からでいいの?」

 「あぁ、そのことね。大丈夫、いまここにいるのは僕たちだけ。まぁ、研究室には何人かいるけどダクトを通れば大丈夫。」

 そうなのだろうか・・・でも、ここがあ本当に過去なら乗り込む以外に選択肢はない。

 「分かった。」

 「それは良かった、それじゃぁ行くよ。」

 そして、私たちはダクトを伝って研究室の上まで来ていた。

 「いいのか、本当に?」

 「ええ、こうしないとこの子が無能力者になってしまう。」

 研究者の声が、聞こえて来る。

 「だが、これを使えば1時間で死んでしまうかも知れないんだぞ?」

 「この子が、社会から蔑まされるくらいなら、殺してあげる方がまだマシよ。」

 「そうか・・・、わかった。責任は、俺たち2人で取ろう。この実験がう上手く行くように、願うしかない。」

 実験?言霊のだろうか・・・でも、これは情報になりそうだ。

 「多分、この後に俺たちにとって重要なことがある。」
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