能覚人

ミライ164

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〜第七章〜

莉愛

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 これは、昴たちが江流水へ突入して、黒闇闇へと向かっている間の話。

 私は、昴さんが加護を手に入れたと言う神社に来ていた。

 目の前には、1人の男性が倒れていた。

 「大丈夫ですか!」

 私はすぐさま駆け寄り、生死を確かめた。

 生きてる・・・よかった。

 でも、いったい誰だろう?こんなところに、倒れているなんて。

 「あぁ、そうか。行けなかったのか、俺は。」

 「どこかへ、行きたかったのですか?」

 「いや、違う。これは多分、まだ何か、この世界に未練があることを教えてくれたのだろう。なぁ、お前たち。」

 「そうだな。」

 !?

 私は、後ろを振り向いた。そこには、5人の神がいた。

 情報は、昴からもらっている。

 「貴方達ですか?昴さんに、加護を与えたと言う人たちは。」

 「おっ、まぁそうだが。」

 「ならば、私にもっ!?」

 やばい、また発作だ。

 「ふむ、そう言うことか。だが、我々には其方に適した加護を与えることはできない。与えたとしても、体力消費が激しいため、負担が増えるだけだ。」

 「だったら・・・どうすれば・・・。」

 「そうだな・・・言霊とかならどうだ?詳細は知らないが、調べる価値はあるはずだ。」

 「そう・・・で・・・す・か・・・。」

 私は、ここから意識がない。

 目を覚ますと、私は風制委員会議ビルの保健室で横たわっていた。

 「大丈夫!莉愛。」

 「早苗さん。私は・・・。」

 思い出した、確か札律次神社に行って・・・それから、誰が連れてきてくれたんだろう。

 「昴さん達は!」

 「大丈夫、何故かはわからないけどみんな無事だから。」

 何故だか、わからない?

 まぁ、みんな無事ならよかった。

 言霊か・・・調べてみる価値は、ありそうだ。

 言霊、どこかで聞いたことがあるような気がしてならない。

 私は、この島に関することは全て調べ尽くした。

 大まかなことしか、分からない。誰かが、隠蔽しているのだろうか?

 ただ一つ分かったことは、魔の7伝承の一つであると、言うこと。

 でも、これしか情報がないなんて・・・なにか、何か手がかりがあれば・・・。

 こうして、情報収集の日々が始まった。

 そして、数週間が経った頃、ついにきた!

 ネットでみた、能力者殺人事件。これは、確実に言霊が関与している。

 無能力者で加護も持っておらず、呪いもかかってなかった。

 今しかない。みんなは、警備中だから迷惑をかけることはない。

 今は、人通りが少ない時間だけど大丈夫だろう。手に入れれば、この発作も治せっ!?

 まさか・・・こんなところで・・・あぁ・・・もう無理なのか・・・ごめんね・・・みんな・・・。

 この後、私は昴さんに助けられた。かっこよかった。私もいつか、あんな人になれるようになりたい。
 
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