能覚人

ミライ164

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〜第六章〜

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 俺が戦場に行くと、小春が魅崋を足止めしていた。
 
 「もう大丈夫だ。」

 「遅いわよ。もうギリギリなんだから。」

 間に合った。あとは、魅崋を止めるだけ。

 「ほう、少しは強くなったようだが、私には届かない。」

 「魅崋、どうしたんだ?昔のお前じゃ、考えられないほどに変わってるぞ?」

 「昔など、どうでも良い。私は、失望したのだ。この島は、私から大切なものを奪った。だから、この星を破壊する。そのためには、何だってやる。だから、邪魔をさせるわけにはいかない。」

 大切なもの・・・一体なんだ?

 俺の推測からして、魅崋が変わったのは1週間前よりも後。その時にあった事件・・・楽園エデンが落ちた事件・・・待てよ?魅崋の姓は御上也・・・待てよ?あの時、助けに来てくれた人の名前は聞かなかったけど、どこかで見たことがあると思ったら、能力警察の『御上也 蒼翠みかみや そうすい』だった筈・・・そうか!年齢的に上だから、兄を失ったことが、相当ショックだったんだろう。

 でもそうなると、この目標を決めたのも同じ時期ということ。本当のボスは、他にいるのか?まぁ、当の本人に聞くか。

 「お前、兄がいたんだな。」

 「そうだ。だから、この島を破壊する。」

 「復讐は、何もうまないぞ?それに、お前の兄がいないとお前も死んでたのかもしれないんだぞ?」

 「いいや、兄さんは私を死なせることはない。だから、兄さんがいなくなるより島がなくなる方が、まだましだ。」

 こりゃ、まずいな。説得は、出来なさそうだ。そろそろ、即死を言われるかもな。

 そうなると、対抗策はなくなる。ここで、倒しておかないと。

 「どうやら、対話での解決は無理なようだ。」
 
 「もちろん、端からそのつもりはない。兄さんの仇、取らせてもらう!」
 
 さて、ここからが本番だ。

 俺は、早苗の能力を使い、外の空間との時間軸を少しずらした。

 「さぁ、戦の始まりだ!」

 手始めに・・・

 「色色色彩 春 桜花乱舞」

 桜の花びらは、魅崋に向かって一斉に飛び出した。

 「・・・止まれ。」

 たった一言。それだけで、全てが止まる。

 「これが、言霊の力か。凄まじいな。」

 「そうだ。これさえあれば、この島なんて跡形もなくせる。」

 だったら、

 「色色色彩 夏 赫赫烈日」

 個体では、なければ良い。

 「・・・消えろ。」

 ワァオ、これでもダメか。さて、次は

 「色色色彩 春 春雷轟轟」

 見えなければ、意味はない。

 「・・・現わせ。」

 その瞬間、音の斬撃が姿を現す。

 魅崋は、軽々とそれをかわした。

 どうしたもんか。言霊は、異様な力を持っているようだ。仕方ない。あれをするか。

 「

 
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