能覚人

ミライ164

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〜第六章〜

矛盾

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 まぁいいか。それにしても、矛盾点が思い当たる。

 「何故俺はあの時、減無の呪いの無の部分だけを使えたんだ?それに、何故その効力が続いたのか。」

 「簡単な話じゃ、お主言霊は知っておるか?簡単に言えば、言ったことが現実に起こる。今回のケースはちと違うが、お主体力が減るなとか思っておったじゃろ?そのせいじゃ。」

 言霊・・・、能力という超常的な力がある世界では当たり前なのかもしれないが・・・。

 「分かった、ありがとうな。」

 「また何かあったら、来るんじゃぞ~。」

 ハァ~、それにしても呪いがかかっていなかったとは・・・我ながら、あの時は凄かったんだな~。あっ、そろそろ集合時間だ。早くしないと!

 あの夢に出てきた、声は誰のだろう?どこかで聞いたことがあったと思うんだけどな~。ぼちぼち、思い出すか。
_______________________________________
 
 「ボスは、大喜びだ。私がボスになる日は、近いだろう。」
_______________________________________

 明日から、学能祭か・・・やっぱり休めないな。まぁ、それが退屈しない理由だと思うが・・・。プラマイゼロって事で、オッケーにしようか。

 さて、1日目は土律次高校か。

 とりあえず、変わった点がないか聞き込みしてみるか。

 「すみません、風制委員なんですけど最近変わった点とかありませんか?」

 「敬語はいいわよ。私は、只木野萃香。萃香で、良いわよ。」

 「分かった、萃香。俺は昴。」

 只木野・・・、全能祭の時に空気を操っていた選手か。

 「そうね、あると言ったらあるわ。最近うちの学校で、札律次魔の7伝承が流行ってるのよ。確か、嘘真言・霊土きょこうしんごん スピリットだったかしら。」

 嘘真言・霊土か・・・

 「分かった、ありがとう。」

 「そうだ!最近発見された謎の石板の写真があるんだけど、何か分からないかな?私にはさっぱり、分かんない。」

 どうして写真を持っているのかは、置いておいてどんなものだ?

 


 「読める・・・。」

 何故だかわからないが、読める。神王の子の遺伝子か?

 「我が生きた印をここに残す。我が生きた時代、それは2つから始まった。1つは命を司り、もう1つは知能を司った。創造主ではなく、与えた者が信仰された。1つは10の呪いを作り、もう1つは10の人を力に目覚めさせ共に戦った。2つはともに消え、後世へと命を託した。」
 
 なんだこれ?どっかで聞いたことがあるような・・・。

 「それって、神王と悪魔の戦いの伝承じゃない?」

 「でもなんで・・・何か関係があるといいんだが、まぁいい。今日はありがとう。調べてみるね。」

 「分かったよ。報告、待ってるから。」

 やっぱり、何かありそうだ。
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