能覚人

ミライ164

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〜第四章〜

不敗

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 くっ、一体どうすれば・・・。待てよ?これなら、いけるかもしれない。

 「紅梅、小鴨、茜、藁、合図したタイミングで一斉攻撃を仕掛けてくれ!」

 「分かった!」

 「3・・・2・・・1・・・・いまだ!」

 「色色色彩 春 桜花乱舞!」

 「色色色彩 夏 赫赫烈日!」

 「色色色彩 秋 秋冷月鏡!」

 「色色色彩 冬 嵐雪白冬!」

 4人の攻撃が、スバル?を直撃した。

 「ちっ、」

 かすり傷は付いたが、再生の加護で瞬時にさせられてしまった。

 「今だ、行け!」

 「何!?」

 僕が作った幻影が、床に垂れていたスバル?の血を取り込んだ。

 「僕の幻影の、力は知っていたよね。」

 そこには、もう1人のスバル?の姿があった。

 「趣味の悪いことをしてくれる。でも、何分持つかな?試してやるよ!」

 激戦が、始まった。こちらからは、目で追うのも大変なほどだった。

 だが、いずれにせよ互角に渡り合えていた。

 20分後——————。

 「何でだ?何で消えないんだ?・・・、そうか!俺が、怪我を負うたびにそこから血を吸っていやがるのか。本当に、悪趣味だぜ。でもな?こっちにも秘策があるんだよ!」

 そう言って、スバル?は道具Blueを取り出して幻影に押し付けた。

 「能素を、具現化しているだけなら、その能素を吸い取って仕まえば意味はないからな。」

 気づかれたか。正直、これは時間の問題だと思った。もう少し、遅めに気づいてくれていれば。しかし、何を言っても仕方ない。残り30分。何とかしなければ・・・。

 「何だ?もう終わりか?だったら、こっちから行かせてもらうぜ!」

 そう言って、スバル?は小鴨の前に来て

 「じゃぁな。」

 と言って、拳を振るった。

 まずい、間に合うか?この距離は、きついぞ。何か、何かないのか?

 もう終わりだと思った時、スバルの拳が小鴨の額の寸前で、止まった。

 「なんだ?もう起きたのか。能素を、使いすぎちまったな。なぁ、昴。」

 昴!?そうか、能素量が一定を下回ったから、何とか制御できないか試しているのか。

 だったら、協力してやるよ。

 「みんな、攻撃の手を休めるな!連鎖を、止めるな!」

 さっきよりも、戦いやすかった。昴が、制御しているのか。昴を、気にしているのかは分からなかったが、ありがたいことだ。

 この隙は、絶対に見逃さない。絶対に、昴を取り戻す!絶対に。

 「はぁ!」

 !?

 風雷が、道具Redを投げた。それは、スバル?にあたり能素が一気に取り込まれた。

 「ふ~、これであいつも出てこないだろう。さて、第二ラウンドと行こうじゃないか!」

 状況は、最悪だった。早く、早く道具Blueを。そう願うことしか。出来なかった。
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