能覚人

ミライ164

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〜第四章〜

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 デカイ・・・。一つの分からないことがあるだけで、イメージは完全に崩れてしまう。一体どうすれば・・・。

 まず、イメージなしでやってみることにした。

 「うっそ!!?」

 体が思うように動かない。能力が、上手く扱えない。

 イメージが、どれほど大切なものか思い知らされた。

 負のイメージ。これだけは、してはいけない。勝のイメージ。これを、最優先にする。

 でも、そんな簡単なことじゃない。実力差を見せつけられれば、負のイメージが強くなる。また、勝のイメージをしてもすぐ負のイメージが、それを超えてしまう。

 結果的に、負ける。でも、自信過剰の人の方がこういうのは得意だった。まぁ、俺はそうではないんだが・・・。

 だが、戦ってわかった。勝てる!

 結果は、お察しのとうり。もちろん、勝ちましたっと。レベル100まで、もう少しなのに。

 ここで詰まったか。レベル99。

 なんだありゃ。能力か?知らないものだと、戸惑ってしまう。そうしたら、イメージがあやふやになってしまう。負の連鎖ってやつか。どうしたもんか・・・。ていうか、普通に考えて今まで能力を使う前に倒していたからな~。

 だが、ありがたい。解析は、得意にしておかないと。

 なるほど、光線系の能力か。だったら、

 レーザーの道筋をイメージして、それを避けながら進む。そして、倒す!!

 よし!99クリア。ついに100だ。

 長かった。現実の時間でいえば、30分。こちらでは、1週間。こんなにちがったのか・・・!

 まぁ、あっちの世界では何日も過ごしたのに、こっちでは1日もたっていなかったわけだし・・・。そう考えると、少ないや。全然。焦ることなんてなかったな。

 そう思い、俺はレベル100に挑んでいた。もう何日も過ぎた。1ヶ月。現実時間、2時間。一体いくら続ければいいんだ?

 こいつは、集大成だった。能力も使う。防御もする。攻撃力が高い。しかも、一度戦うごとに解析学習ラーニングをしている。勝てないわけだ。一度使った手は、もう使えない。1000回以上挑んで、もう手段が残り少なくなってしまった。まずいな。このままじゃ、絶対に勝てなくなる。

 いや、勝てる。勝てるさ、俺なら。負の連鎖を断ち切って、勝利をもぎ取ってやる。

 そう思った時の、イメージ力は凄かった。まるで敵の動きが止まって見えるくらいに、動体視力が良くなっていた。

 これなら・・・勝てる!!

 慢心ほど、危険なものはないというが、これに限っては慢心ほど、有意義なものはない。そういう、ものだった。
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