能覚人

ミライ164

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〜第三章〜

発覚

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 時は、戻って現在・・・。

 「分かった!!戻る方法は、これだ!」

 俺は、黒霧と情報を共有した。

 黒霧のところで、分かったのはこの世界には唯一の貴族がいるらしい。俺の持っている情報には、必要不可欠だ。

 「確か、四季色 紅梅しきしょく こうばい四季色 小鴨しきしょく こがも四季色 茜しきしょく あかね、そして四季色 藁しきしょく わら。この、4人だ。彼女らは、色色色彩しきしきしょくさいと言う不思議な術が使えるらしい。後ろに、春夏秋冬のどれかをつけることで、関連した色の意味を具現化できるらしい。」

 これは、すごいな。明日、会いに行ってみるか・・・。あれ?これって、1日経ったら元に戻る。だめじゃん!!

 さて、どうしたもんか・・・。

 とりあえず、行ってみるか。ループを利用して、仲間に引き入れる方法を探ればいいか。

 ~四季色亭~
 
 「でっかいな~、四季色亭?食事屋なのか?」

 俺と黒霧は、中へ入った・・・が、誰もいない。

 「あの~、すみませ~ん。ここに、紅梅さん、小鴨さん、茜さん、藁さんは、いらっしゃいますか?」

 ・・・。

 無人だった。まるで、宇宙のような静かな空間だった。

 その時、裏手の方から木と木がぶつかるような音がした。

 裏手に回ってみると、4人の人影が見えた。彼女たちだ。

 「!?何者!」

 気配に気づいたように、黒髪の彼女が木刀の刃をこちらに向けた。

 「え~と、この中に紅梅さん、小鴨さん、茜さん、藁さんが、いらっしゃいますか?」

 「私たちがそうだけど?」

 俺は、説明が下手だから黒霧に任せた。

 黒霧は、俺たちがこの世界の人間じゃないことや今の目的などを話した。

 最初は、信じてもらうのは難しいと思ったが・・・。

 「良いわ。」

 「本当k」

 「でも2つ、条件があるわ。1つ目は、あなたたちが強いか試させなさい。2つ目は、協力する代わりにあなたたちがいた世界に連れて行きなさい。これでやっと・・・、いや何でもないわ。分かった?それじゃあ、試させてもらうわよ。」

 そう言い、木刀を持って向かってきた。そして

 「色色色彩しきしきしょくさい   しゅ   桜花乱舞おうからんぶ

 木刀が地面に突き刺さる。そこから、1本の枝が生えてきた。どんどんと、成長していき1本の大きな桜の木になった。

 「これでも、くらえ!!」

 木刀を、大きく振りかざす。

 その瞬間、の木になっていたびらがれ狂うかのようにい落ちていったが、全て空中で止まり凄い勢いでこちらに向かってきた。

 まずい!

 とっさに能力を使って回避したが、左手を負傷してしまった。かすっただけなのに・・・。

 「へ~、やるじゃん。」

 ていうか、口調めっちゃ変わってね?

 「出た、紅梅の悪い癖。戦いになると口が悪くなるのよね。」

 この世界で加護は使えるのか?ていうか、何であいつは能力をこんなに長く使えるんだ?そんなに魔獣を倒したのか?

 「おいおい、どうなってるんだその能力。能素が要らないのか?」

 「いいえ、紅梅の能力は確かに能素を必要とします。この世界では、空気中に能素はない。地中にあるのですよ。」

 「何言ってんだ?まぁいい、ハンデをなくすためだ。地面をぶっ叩けば能素が出てくるぞ。ま、そうはさせないが。」

 地面に能素が?てことは・・・、殴ると思わせて地面を叩く。なんだ?この感覚。体が軽くなったみたいだ。

 「へ~、面白いじゃん。1発入れてもいいぜ。この木を、折れたらお前の勝ちだ。」

 1発?それだけあれば十分だ!天眼の加護で、1番弱いところを正確に叩く。

 「なに!?」
 
 木はきえた。

 「よくあの枝が弱点って、分かったわね。」

 「いや、感ってやつかな。たまたまさ。」

 口調が戻ってる・・・。

 次は、黒霧の番だった。

 相手は、金髪の彼女。名前は、藁だったかな?

 「色色色彩しきしきしょくさい   とう   嵐雪白冬らんせつはくとう

 物凄い、嵐雪だった。でも、黒霧は槍術を使うことなく捌いていた。

 「合格よ。能力を使わないでよく捌けたわね。」

 「実は、僕能力者じゃないんです。今のは、日頃の特訓のおかげですよ。」

 2人とも、合格できたのだが・・・。ついに、来てしまった。運命の時間。

 「まずいな、この調子だと明日もこれで終わるぞ。」

 23:56 

 23:57

 23:58

 23:59

 そしてついに、

 24:00

 1日がたった。

 結果は、見えているものだった。

 「これは・・・。」
 

 
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