能覚人

ミライ164

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〜第三章〜

休暇

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 思い知らされた。俺は、弱いと。 

 「俺って、役立たずだな。」

 今日は、休暇をもらっている。久しぶりに、羽目を外してゆっくりとできる。そんな1日だ。でもこういう日に限って、やっかいごとに巻き込まれるんだよな。

 その時、携帯が鳴り響いた。

 「もしもし。昴君、至急風制委員会議ビルにきて。今すぐよ!!」

 「はいはい、わかったよ。」

 ほらな?

 ~風制委員会議ビル~

 「今回貴方には、この任務について欲しいの。」

 『札律魔の7伝承』のうちの1つ。

 扉渡り・戸羅

 あるところに、1つの扉があった。少年は、その扉を開け中に入った。そこは、未知の世界。少年は、帰ろうと扉を開けたが元の世界には戻れなかった。

 調査内容は、扉が何処にあるのか。持ち運び可能か。2度開けた時に見える風景は違うか。この3つだ。俺が中に入る訳でもないから、俺はこの仕事を進んで受入れた。せっかくの休暇だけど、やっぱこうしていた方がなんだかんだ楽しいな。

 「分かったよ。いつ始めるんだ?」

 「今からよ。場所は、何箇所かに絞ってあるから。噂では、赤色の扉らしいの。絶対に、中に入っちゃ駄目よ!それじゃあ、気をつけて。」

 おいおい、どう考えてもやっぱおかしいな。進んで受け入れた俺も俺だけど、こんな危ない仕事を押し付けるなんて・・・。いや、だからか。俺は今まで、2つの魔の7伝承に遭遇している(1つは、遭遇したと言えるかわからないけど)。今回も、俺が解決しないといけないってことか。仕方ないな。やってやるさ。頼まれた仕事は、必ずこなす。それが俺のモットーだ!しかし、そう考えると『時空歪み・狛犬』も危なかったような気がするが・・・。そういうのは、気合でなんとかするもんだ!魔の7伝承だかなんだか知らないが、かかってこい。いつでも相手してやるよ。

 俺は、今地図に赤い丸がついた場所に来ている。

 「ここは、特になさそうだな。それにしても、誰がどうやったらこんな場所にあると思うか?今から行くとこが、全部これならマジでやばいかも知んない。」

 そうぶつぶつ言っていると。目の前に扉があった。赤い。噂どうりならば、これが『扉渡り・戸羅』だろう。とりあえず、まずは調査調査。
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