能覚人

ミライ164

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〜第二章〜

最悪

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 今日は、とても大変だった。結局、棒倒しの棒の中にしか道具は仕込まれてなかった。でもこれで、もう何もできまい。会場も調べた。競技道具も調べた。明日のリレーは、バトンだけ使うし、遠隔投球戦はボールだけ使う。これさえ測っていれば、対処は簡単。明日は何も怒らないといいのだが・・・。もう今日は寝るか。

~5日目~

 「さぁ、今日も張り切って行こうぜ!今日の競技は、リレーと遠隔投球戦だぜ!」

 始まった。さぁ、どう来る?どうきても、こっちは全部対策済みだ。

 結局、黒闇闇が仕掛けてくることはなかった。昨日は、あんなことをしておいて一体なんのつもりだ?分からない。奴らが何を考えているのか、まっっったく分からない。まぁ、今日は何ものくてよかった。警戒しすぎたか。少し疲れてしまった。ちょっと休むか。全能祭もいよいよ、明日が最終日。残す競技は、騎馬戦と団体戦。例年通りに進むなら、隠律次高校が騎馬戦を勝ち、団体戦は同率で戦い合うことになる。そうなった場合、毎年伊律次高校が勝ってしまう。今年はどうなるか、楽しみだな。

 「頼む!明日の団体戦、出てくれないか。」

 「ちょっと待て、なんで俺に?てか、俺はもう札律次高校は退学してるし。控えの選手だっているだろ?」

 「それなんだが、控えの選手がいなくて・・・。でも大丈夫。退学して1年以内ならまだ、札律次高校にいるってことになってるから。」

 「控えの選手がいない!?そんでもって俺にか・・・。分かった。その変わり絶対勝つからな。」

 「おう!」

 どうしよう。どうしよう。流れでつい、分かったなんて言っちゃたけど。俺にできるのかそんなこと。とりあえず早苗に連絡してっと。さて、どうしたものか。とりあえず、ルールの確認はしておかないと。

 ルール

[1]相手を骨折以上の状態にした場合その選手は失格とする

[2]最後まで残っていた選手のチームの勝利とする

[3]不正行為が発覚した場合その選手は失格とする

 この3つが主なルールだ。骨折以上にしてはならない。つまり、本気はダメってことか。いいぜ。加護をフル活用して、失った体力は能力でカバーする。完璧な作戦だ。最後の競技は特別で、優勝とは別に最後まで残っていた選手にある贈り物がある。それは、石碑に名を刻まれることだ。石碑に名を刻まれることで、能素が供給されやすくなる。能力の性能はアップするってことだ。俺の読みでは、奴らはこれを狙ってる。だとしたら、明日の競技は絶対に奴らが出てくるはずだ。なんとしても阻止せねば。

 
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