能覚人

ミライ164

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〜第二章〜

能素

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 「本日の競技は終了だぜ!今日で、競技の半分が終了だぜ!でもまだまだこれからだぜ!楽しみにだぜ!」

 今日で、もう半分か。早いな。競技に参加していなくてもそう感じるのか。まぁ、今はそんな悠長にしてる場合じゃないんだけど。さて、能素減らしの犯人は一体誰なのか。しかも、能力ではなく道具を使っているという点が謎だ。そういう道具があると聞いたことはあるけど、実物は見たことがいない。もし、それを持っている者が混じっているとすればわかりやすいはずだ。一体誰が?

 それ以外に能素の供給を断ち切る方法は・・・。そういう系の能力を使うか、加護を使うかのの2択だ。俺の持っている無能の加護は、自分の体に1部に発動させてその部分が触れているものは能素を取り込めなくなる。そんな感じだ。でも、全身に使うと自分にも能素が入ってこなくなるから意味がなくなる。でも、こういう系の能力は触れてないとダメだ。でも道具なら、周りの能素を吸収するから競技場に仕掛けられてたのかもしれない。ちょっと聞いてみるか。

 「早苗。競技場は調べたか?」

 「ええ、調べてみたわ。あったそうよ。これがその実物。」

 やっぱりそうだったか。もしかすると、全能祭の運営の中に工作員がいる確率が高いな。少し調べてみるか。今日は、忙しくなりそうだ。

 「いたんですか!黒闇闇の奴が。」

 「はい。1名、いました。全能祭運営委員は、直前で構成されるからこういうこともあるっちゃある。」

 1名だけだけど、いたことには変わりない。まぁいいか。いやよくないだろ!!なんで俺は、1人で漫才してるんだ?最近なんか俺おかしくね?やっぱ疲れてんのかな?今日はもう休もうかな?まぁ、奴らの手口はわかったことだし今日はもういいか。でも、ちゃんと警戒しておかないと。いざという時、能力を本調子で出せなきゃ意味ないからな。

 そういえば、今の俺の能力ランクはどんくらいになったのかな?全能祭が終わったら、調べてみるか。ランクB中以上には、なってて欲しいけど・・・。

 もし、今回の敵が全部黒闇闇のボスの分身なのだとしたらこれは相当厄介だぞ。尋問もできなければ、心を読むこともできない。まさしく俺の天敵だな。この大会中は、こんな奴らが沢山出てくると思う・・と?分身って、いくつまでつくれるのかな?それを知った方が、戦況が有利になりそうだ。
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