能覚人

ミライ164

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〜第二章〜

始まり

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 ~全能祭当日1日目~

 「さぁ、全能祭も開幕だー!お前ら盛り上がってけよ~!」

 「おー!」

 騒がしいな。全能祭は、そこまで盛り上がる行事なのか?あの実況者も、有名みたいだし。それはともかく、あいつらに顔を出してこないとな。

 「礼央。久しぶり。」

 「昴か、久しぶりだな。」

 五十川礼央(いそがわれお)。俺の元同級生だ。退学のことも伝えたし、事情も伝えた。彼は、俺のことに何も言わなかった。俺の事情を考えての行動だろう。ありがたい。札律次のみんなにも、説明はされているだろうし。俺は、その行動に感謝しておこう。さて、再会も終わったところだし警備に戻るか。

 「出場校の、紹介だ!まずは、
  昨年度の優勝校 伊律次高校
  惜しくも準優勝 札律次高校
  今年の期待   風律次高校
  火炎の使いて  炎律次高校
  山岳の強者   土律次高校
  隠密の信者   隠律次高校
  仲良し必見   仲律次高校
  応援主張者   声律次高校
  持久性万全   持律次高校
  そして最後   投律次高校
  これで、全部だ!」

 それぞれの高校には、有利な種目がある。投律次高校は、遠隔投球戦。持律次高校は、持久走。声律次高校は、応援合戦。仲律次高校は、棒倒し。隠津次高校は、騎馬戦。土律次高校は、障害物競走。炎律次高校は、リレー10000m。風律次高校は、100m走。札律次高校は、最速走。伊律次高校は、綱引き。そして、最後の種目は団体能戦だ。この11種目で競技を行う。

 「本日は、開会式と100m走だ!」

 その頃、大会場周辺では、

 「やはり、警備は手薄だな。」

 「そうだな、侵入するにはうってつけだな。」

 一方昴は、

 「ふ~、やっぱ大勢のところにいると疲れるな。ん?あれは・・・。」

 あいつらは、侵入者か?確かに、今は絶好のチャンスだが・・・。馬鹿だな。なぜだって?あとで、早苗に言いつけてやるからな。

 「お前ら、待て!」

 「クッソ、逃げるぞ!」

 脚力強化5、蹴りで気絶。完璧だな。こいつらは、早苗に引き渡して・・・と。でも、こいつらが所属している組織も調べておかないと。

 「この人たちは?」

 「侵入者ですよ。でも、何の組織に所属しているのかは分からなかったけど。警戒しといたほうがいいぞ。気を付けろよ。」

 「はいはい。わかったわよ。」

 やはり、この大会は何かあるな。いつも以上に気をつけておかないと。これだけじゃ終わらないかもしれないな。そうならないことを祈るしかないか。
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