能覚人

ミライ164

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〜第一章〜

強奪

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 ~6日目~

 今日は、風制委員会議ビルに来ていた。なんでも、江流水の居場所が分かったらしい。

 「江流水は、本拠地と仮拠点のどちらかにいると思われます。」

 「てことは、私と昴で分担して両方を攻めましょう。」

 確かにその方が効率がいい。本拠地は、早苗に任せて仮拠点を攻めようか。

 「俺は、仮拠点を攻める。お前は、本拠地を全員で攻めてくれ。」

 「昴は、1人でいいの?」

 「本拠地の方が、設備が整ってるし確かめたいこともあるからな。」

 「分かったわ。それじゃあ、今日の正午に攻め込むわよ。」

 「おー!」

 確かめたいこと。それは・・・。

 ~正午~
 
 着いた。ここか。本拠地よりは、あまり離れていなかったな。ていうか、こんなことに警察はなぜ手を出さないんだ?まあいい、いくぞ。

 誰もいない・・・。静かすぎる・・・。もしかして、こっちはフェイク?だとしても、進むしかないな。

 ん?こんなところに扉なんてあったか?でも、今は入るしかない。

 扉を開けると、そこには、1人の男が立っていた。

 「誰だ!」

 「やっとき~たかい。おそいじゃな~いの。」

 なんだ、その独特な口調。でもこいつは、絶対敵だ。攻撃される前に、叩きのめす。

 「だ~めだよ。そ~こからう~ごいたら。」

 「なっ!」

 こいつは、どんな能力持ってるのか?でも、『俊足の加護』

 「な~にをし~たんだい?」

 「それは、企業秘密ってやつだよ。」

 前と同じで、『天眼の加護』を使って急所を叩く。

 案外簡単に勝てたな。でも・・・、やっぱりデメリットがデカすぎるな。加護を使うと、体力の一部を持っていかれる。まぁ、能力より使いやすいからいいか。

 「なぜなんだ~い?かごはふつ~、ひと~りひと~つのはず~なのに。まあ~いいや。きみ~はいま、ぼお~くにあし~どめされて~るから。」

 「やっぱりか。どうせ今回の騒動、江流水が悪いと見せかけて・・・」

 「そお~れいじょういう~なよ!」

 思ったとうり、もともと江流水ボスがこんなことするはずない。江流水は、6大組織の中でも穏健派なはずだ。だから、今回の真の敵は・・・黒闇闇だ!!

 その時、地面が揺れ建物が倒壊した。能力を使ったが、かなりの怪我を負ってしまった。今再生の加護を使うと体力がなくなってしまう。少しずつ回復していくしかないのか。
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