能覚人

ミライ164

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〜第一章〜

勝負(早苗)

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 この状況は、まずいと思った。相手の能力が、液体化だからだ。私の能力は、人として認識しないと時間を止められない。どうしよう。

「何を考えているんだ?かかってこいよ。」

 分かっていることだが、挑発には乗らない。もしかしたら、何か隠しているかもしれないからだ。ん~、でもこんなこと考えていても勝つことはできない・・・!?

「へっ、首はもらっt・・・。」

 馬鹿で助かった。私の能力は効果範囲も決められている。あいつ~、許さないからね。今度あったらコテンパンにしてやるんだから。さて、こいつ・・・どうしよう?あれっ?何処行ったの?

「ふ~、危なかったぜ。まっ、これでお前は俺に勝てないと自覚したか?」

 何で!?待てよ、首を締められた時確か左手が無かったような・・・そうか!水を残しておけば、体を捨てて残った水から再生できるのか。だったら、

「やっとやる気になったか。さぁ、かかってこいよ。」

 私は、相手を殴りかかった。もちろん相手は、液体化した。かかった!

「おいおい、変わってないじゃねか~。」

 私を倒すために、液体化を解いた瞬間がチャンス!今だ!

「・・・」

 止まったか。でも、時間が経てば戻られる。だからだ、万が一のために持ってきた瓶に残りの水を入れた。その瞬間私は、外にいた。私は不要か。

「おや、久しぶりだな~。」

 !!?聞き覚えのある声。そう、私の能力を制限した。帝 光輝みかど こうき。元、風制委員長だった。なんでも、能力が暴走するものから能力を封印していってるらしい。くっ、思い出すだけでいらだたしい。

「どうした黙り込んで。さぁ、はじめよう。あの時の制限をどうするかの戦いをなぁ。」

 ・・・。無理だ。あいつの能力には、勝てない。だが、ここで引けば噂が流れ風制委員会が崩壊する。仕方ない・・・のか?どうしよう、勝ち目がない試合を受ける気はない。かと言って負けてしまうと、また制限されるかもしてない。あ~も~、決められない。勝利以外に、デメリットしかない。負けたら『触れた相手にしか発動できない』とか言われたら終わりだし・・・。仕方ないか。一か八にかけよう。天は、どちらに微笑むのか。

「いいさ。受けて立つよ。」

「やっとその気になったか。それじゃあ、スタートだ。」

 この戦いは今後に関わってくる。上手くいってくれ。
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