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番外編

開放と解放(早苗)

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 私は苦戦していた。帝光輝じゃ、強い。その実力が、委員長であるからではない。私の能力を封印するほどの力。

 「少しは、腕を上げたじゃないか。でも、まだなってない。封印したとはいえ、工夫したらもう少し上手く立ち回れるというのに。」

 「うるさい!お前のせいで、私がどれだけ苦労したのか、わかるのか!」

 「分かるさ。近くにいたからね。」

 うっ!?

 頭が痛い。記憶が曖昧とする。

 「さて、早苗の本気見てみたいんだよね。何処からでもかかってきな!」

 「うるさい!」

 私は、焦っているのかもしれない。無我夢中に殴り込んだ。

 「やっぱり、なってない。もっと考えないと。」

 何を・・・いや焦るな。考えろ、あいつの能力に少しでも対抗する手段。触れていないと使えないのであれば、触れられなければいい。間合いを考えて動けば、止めれる。

 問題はここからだ。遠距離攻撃の手段を私は、持ち合わせていない。でも、何か投擲できるものがあれば、ダメージを与えることはできる。

 このくらいの岩なら、ちょうどかな。

 私は、おもいっきり投げた。私が投擲した岩は、帝光輝の腹に当たって、砕け散った。

 「へぇ~、やるじゃん。いいね、今の早苗なら封印を少し解いてもいいかもしれない。」

 能力が解かれた!?でも、力が少し、戻った気がする。

 「どうして、お前を倒すことさえできなかったのに。」

 「簡単な話さ。我が生徒には、成長に対する褒美を与えるってね!」

 「・・・帝・・・先生・・・うっ!!」

 やはり、頭が痛くなる。

 そうだ、思い出した。

 私は何故、忘れていたのだろう。先生と過ごした、あの日々を、あの事件を、あの思い出を、全て思い出した。

 私は、ようやく全て理解できた。どうして、私の能力が封印されたのか。私を守るためだったんだね、先生。ありがとう。
__________________________________________

 ふっ、早苗にはいつか知ってもらう日が来ると思ってたから、それが今日だったってことで。これからどうなることやら。

 あいつが、いいな。
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