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番外編

夢(小春)

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 ゴールデンウィーク2日目。私は、念願の能力者になることができた。

 『元素操作』これが私の、能力らしい。まぁ、こうなることは前から分かってたんだけどね。

 子供の頃、ある実験で私に何かが宿ったことを感じた。そのあと、帝光輝という人に、真実を話された。始めは信じられなかったけど、能力まで当ててしまったら信じるしかない。

 まぁ、今日はもう疲れたしそろそろ寝ることにしようかな。

 私は、深い眠りについた。

 気がつくと、全く知らない場所に立っていた。そして何処からともなく、ある人の声が聞こえてきた。

 「能力者たちよ。気づいているものもおるかと思うが、ここは夢の世界だ。とわいっても僕の能力で作り上げた世界だから、みんなはこの世界から出られないよ。でもそれじゃあ面白くないから、チャンスをあげる。今から君たちには、感覚と能力を与えるからそれを使って目の前の試練に挑んでね。死にはしないけど、怪我は負うから気をつけて挑んでね。ああ、ここではみんなランクがC中になるから気をつけて~。それじゃあ。」

 「試練かぁ~。夢の中でも、特訓しないといけないのか~。でも、これは強くなれるチャンスだ。私の中にいるこの子の夢を叶えるために、私も強くならなくちゃ。多少の無茶には、目を瞑らないと。」

 私は、効率よく能力を訓練していった。

 イメージして、それぞれ同じくらいの元素を作り出す。

 次に、同時に2つ以上を作り出す。

 そして、2つの元素を組み合わせて違う形のものを作り出す。

 この3つを練習すれば、すぐに能力は「ランクB下」になった。

 「君には、素質があるようだ。だったらこのゴーレム、倒せるかな?」

 ゴーレムか。攻略の仕方は分かっているが、今の私には火力が足りない。

 でも、これならいける。

 水を作っている元素は水素と酸素。今即興でキットを作り、水を電気分解する。

 そして・・・、条件は揃った!

 「はああああぁぁぁぁぁ!」

 私は、500℃の火球をゴーレムに投げつけた。

 ゴーレムの周りには、酸素濃度が5%以上、水素濃度が4%以上が混じり合った物質を置いておいた。

 水素爆発だ。

 ゴーレムの心臓(コア)がむき出しになったのを、私は見逃さなかった。

 土を固めて作った槍を、心臓(コア)に投擲した。

 「すごい!まさか、こんなに速くゴーレムを倒してしまうなんてね。君なら、彼の良きパートナーになれそうだ。」

 私は、目覚めた。今日の出来事は、絶対役に立つ。私の目標にも一歩近づけたし、これはこれで良いだろう。

 ゴールデンウィーク4日目

 私は、風制委員の人に声をかけられていた。何かしたのかと思ったが、勧誘の誘いだった。私は、誰からの差し金か尋ねると、帝光輝という名が出てきた。

 これも道標だと思って、私は風制委員に入ることにした。
 
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