3 / 5
①
しおりを挟む
校舎から死角になる裏庭にいつもみたいにタバコを吸おうとやってきたら、
「初日からサボりですか?」
木の下で寝ている風間風翔がいた。
「…………アンタ、誰?」
「私は、梶村亮輔。
化学教師です。」
「……説教でもするのか?」
「いいえ。
私はただ、タバコを吸いにきただけです。
風間くんはタバコ、平気ですか?」
「……あぁ、大丈夫だけど。」
「なら、良かったです。」
俺は座ってる風間風翔の隣に座り、タバコに火をつけた。
「なんで、オレの隣に座んだよっ!」
「話、しませんか?」
「別に、話すことなんかねぇよ。
どうせ、授業に出ろ。とか説教じみたことでも言うんだろ。」
「言いませんよ。
私だって、仕事を放り出してタバコを吸いに来てるんですから。」
「……アンタもサボり?」
「まぁ、そんな所です。」
「ふ~ん……。」
風間風翔はまた寝そべった。
「……寝るんですか?」
「あぁ、眠いから。 」
「……思ってたのと違いますね。」
「はっ?」
「他の先生方に『風間風翔は中学校で問題ばかりを起こしていた問題児。必要最低限関わらないように』と言われていたので。」
「……チッ、
ここでもオレは除け者扱いかよ……。」
(悲しそうな顔、するなよ…。)
俺は寝そべってる風間風翔の腕を掴み、起き上がらせた。
「ちょっ…!んっ、」
俺はメガネを外し、風間風翔に触れるだけのキスをした。
「なにすんだよっ!」
「俺、結構おめぇの事、気に入ってんだよ。」
俺は耳元で呟いた。
「!?
アンタ、二重人格かよ。」
「いや、素を隠してるだけさ。」
俺はメガネをかけた。
「それじゃ、風間くん。
何かあれば連絡くださいね?
私はアナタの味方ですから。
後、ここをサボり場所にしてる事は周りにはお互い内緒ですからね。」
俺は電話の番号を書いた紙を風間風翔に渡し、校舎の方に行った。
ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー
(……なんだよ、あの教師。
でも他の奴と違って優しい口付けだったな。)
オレは梶村に貰った紙をクシャッと制服のポケットに入れ、寝そべり、目をつぶった。
ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー
「初日からサボりですか?」
木の下で寝ている風間風翔がいた。
「…………アンタ、誰?」
「私は、梶村亮輔。
化学教師です。」
「……説教でもするのか?」
「いいえ。
私はただ、タバコを吸いにきただけです。
風間くんはタバコ、平気ですか?」
「……あぁ、大丈夫だけど。」
「なら、良かったです。」
俺は座ってる風間風翔の隣に座り、タバコに火をつけた。
「なんで、オレの隣に座んだよっ!」
「話、しませんか?」
「別に、話すことなんかねぇよ。
どうせ、授業に出ろ。とか説教じみたことでも言うんだろ。」
「言いませんよ。
私だって、仕事を放り出してタバコを吸いに来てるんですから。」
「……アンタもサボり?」
「まぁ、そんな所です。」
「ふ~ん……。」
風間風翔はまた寝そべった。
「……寝るんですか?」
「あぁ、眠いから。 」
「……思ってたのと違いますね。」
「はっ?」
「他の先生方に『風間風翔は中学校で問題ばかりを起こしていた問題児。必要最低限関わらないように』と言われていたので。」
「……チッ、
ここでもオレは除け者扱いかよ……。」
(悲しそうな顔、するなよ…。)
俺は寝そべってる風間風翔の腕を掴み、起き上がらせた。
「ちょっ…!んっ、」
俺はメガネを外し、風間風翔に触れるだけのキスをした。
「なにすんだよっ!」
「俺、結構おめぇの事、気に入ってんだよ。」
俺は耳元で呟いた。
「!?
アンタ、二重人格かよ。」
「いや、素を隠してるだけさ。」
俺はメガネをかけた。
「それじゃ、風間くん。
何かあれば連絡くださいね?
私はアナタの味方ですから。
後、ここをサボり場所にしてる事は周りにはお互い内緒ですからね。」
俺は電話の番号を書いた紙を風間風翔に渡し、校舎の方に行った。
ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー
(……なんだよ、あの教師。
でも他の奴と違って優しい口付けだったな。)
オレは梶村に貰った紙をクシャッと制服のポケットに入れ、寝そべり、目をつぶった。
ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー
0
お気に入りに追加
17
あなたにおすすめの小説
すきなひとの すきなひと と
迷空哀路
BL
僕は恐らく三上くんのことが好きなのだろう。
その三上くんには最近彼女ができた。
キラキラしている彼だけど、内に秘めているものは、そんなものばかりではないと思う。
僕はそんな彼の中身が見たくて、迷惑メールを送ってみた。
彼と彼と僕と彼女の間で絡まる三角()関係の物語
黄色い水仙を君に贈る
えんがわ
BL
──────────
「ねぇ、別れよっか……俺たち……。」
「ああ、そうだな」
「っ……ばいばい……」
俺は……ただっ……
「うわああああああああ!」
君に愛して欲しかっただけなのに……
人気アイドルグループのリーダーは、気苦労が絶えない
タタミ
BL
大人気5人組アイドルグループ・JETのリーダーである矢代頼は、気苦労が絶えない。
対メンバー、対事務所、対仕事の全てにおいて潤滑剤役を果たす日々を送る最中、矢代は人気2トップの御厨と立花が『仲が良い』では片付けられない距離感になっていることが気にかかり──
モテる兄貴を持つと……(三人称改訂版)
夏目碧央
BL
兄、海斗(かいと)と同じ高校に入学した城崎岳斗(きのさきやまと)は、兄がモテるがゆえに様々な苦難に遭う。だが、カッコよくて優しい兄を実は自慢に思っている。兄は弟が大好きで、少々過保護気味。
ある日、岳斗は両親の血液型と自分の血液型がおかしい事に気づく。海斗は「覚えてないのか?」と驚いた様子。岳斗は何を忘れているのか?一体どんな秘密が?
目が覚めたら囲まれてました
るんぱっぱ
BL
燈和(トウワ)は、いつも独りぼっちだった。
燈和の母は愛人で、すでに亡くなっている。愛人の子として虐げられてきた燈和は、ある日家から飛び出し街へ。でも、そこで不良とぶつかりボコボコにされてしまう。
そして、目が覚めると、3人の男が燈和を囲んでいて…話を聞くと、チカという男が燈和を拾ってくれたらしい。
チカに気に入られた燈和は3人と共に行動するようになる。
不思議な3人は、闇医者、若頭、ハッカー、と異色な人達で!
独りぼっちだった燈和が非日常な幸せを勝ち取る話。
【完結】運命さんこんにちは、さようなら
ハリネズミ
BL
Ωである神楽 咲(かぐら さき)は『運命』と出会ったが、知らない間に番になっていたのは別の人物、影山 燐(かげやま りん)だった。
とある誤解から思うように優しくできない燐と、番=家族だと考え、家族が欲しかったことから簡単に受け入れてしまったマイペースな咲とのちぐはぐでピュアなラブストーリー。
==========
完結しました。ありがとうございました。
守護霊は吸血鬼❤
凪子
BL
ごく普通の男子高校生・楠木聖(くすのき・ひじり)は、紅い月の夜に不思議な声に導かれ、祠(ほこら)の封印を解いてしまう。
目の前に現れた青年は、驚く聖にこう告げた。「自分は吸血鬼だ」――と。
冷酷な美貌の吸血鬼はヴァンと名乗り、二百年前の「血の契約」に基づき、いかなるときも好きなだけ聖の血を吸うことができると宣言した。
憑りつかれたままでは、殺されてしまう……!何とかして、この恐ろしい吸血鬼を祓ってしまわないと。
クラスメイトの笹倉由宇(ささくら・ゆう)、除霊師の月代遥(つきしろ・はるか)の協力を得て、聖はヴァンを追い払おうとするが……?
ツンデレ男子高校生と、ドS吸血鬼の物語。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる