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白衣の僧侶 其ノ弐
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そして三日後の夜――丑三つ時。
桐野とさくらは辻斬りが出るという通りにいた。
二人は物陰に隠れることなく、道の真ん中に立っている。
「本当に辻斬りなんて現れるのかしら……」
「さあな。あの男が言っていただけだ。信憑性はない」
不安そうなさくらにそっけなく返す桐野。
それもそのはず、桐野はさくらに危ないから来るなと言っていたのだ。
けれどさくらはどうしてもついて行くと頑固だった。
それは彼女なりに桐野を慮ってのことだった。
嫌な仕事でも自分がいてあげれば少しは楽になるだろうという考えだった。
だが、さくらは気づいていなかった。
本当に辻斬りと相対する意味を――
やがて闇が深くなり始める。
雲の切れ間から月が覗く間隔が短くなる。
桐野は持っていた提灯を掲げる。先を見通せるほど明るくはない――
「……来たな。殺戮の執行者が」
その言葉どおり、前方から笠を被った浪人風の男が刀の柄に手をかけて桐野たちのほうへやってきた。すれ違いざま、自分たちを斬るつもりだと判断した桐野は制するように「……辻斬りだな」と声をかけた。
ぴたりと動きを止める浪人――否、辻斬り。
「――何故、分かった?」
意外にも甲高く若い声。おそらく十代半ばだろうと当たりをつけた桐野は「白衣の僧侶から依頼された万屋だ」と己の身分を明かした。
「名を桐野政明という」
「……私は小四郎だ」
「ふん。姓を名乗らないところを見ると武家ではないようだな」
「名乗らないのは家を捨てたからだ」
ぶつ切りのような会話が続く。
さくらははらはらしながら見ていた。
どうして辻斬りと普通に話せているのか、よく分からなかった。
「貴様はどうして、人を殺める?」
桐野が問うと辻斬りの小四郎は「これ以上害されたくないのだ」と答えた。
意味が分からないので桐野が黙っていると「私はこれまで、酷いことをされてきた」と話し出す。それは天気の話をするみたいに飾り気のない口調だった。
「私は武家の出だが、母は妾だった。産後の肥立ちが悪く、亡くなってしまった母の代わりに引き取られた。そこで義母とその子に疎外され、迫害されて生きてきた。来る日も来る日も孤独のまま過ごしてきた。しかしある日、私は力を手に入れたのだ――白衣の僧侶のおかげで!」
一人語りの内容に出てきた白衣の僧侶。
さくらは震えながら、桐野は平静を保ったまま、小四郎の話の続きを聞いた。
「あの人は言った。『害されるのを厭うのなら、逆に害しなさい』と。『あなたを害してきた者たちを害せば、今までのことは無かったことになる』と。そしてこの刀をくれたんだ」
小四郎は全身を痙攣させながら狂気の笑みを浮かべた。
「父と義母と子を、この手で殺したとき、私はようやく己の人生を始めることができた。そしてこの刀さえあれば何でもできる。そう思えるんだ!」
「愚か者め……それはまやかしだ……」
桐野は目の前の男を哀れに思った。
生まれが不幸なのは否定しない。道を外すきっかけは確かにあったと言えよう。
だがしかし、白衣の僧侶に唆されなければ外道になることをしなくて良かったはずだ。辻斬りなどに落ちたりはしなかったはずだ。
「貴様を害した者共を殺したのはまた理解る。しかし、何故関係のない市井の者まで斬ってしまったのだ?」
「……ふふふ。厭なことをされたのだから、他人を害してもいい。そうは思わないか?」
小四郎は笠を被った。そこには狂気を帯びた笑みを浮かべていた青年の姿があった。
その眼に睨まれてさくらは「ひっ!?」と悲鳴を上げた。
「今まで散々、厭なことをされてきたのだ! だから害したいのだ!」
「……それでは貴様を害してきた者共と同じではないか」
桐野の口から出たのは弾劾の言葉だった。
無論、責めるべきは小四郎ではなく、白衣の僧侶だと分かっていた。
それでも――責めずにいられない。
「貴様が斬ってしまったのは、貴様を害さなかった者も含まれているだろう」
「……それがどうした?」
「斬られた者やその家族、友は嘆き悲しむだろう……それは貴様が受けていた厭なことではないのか?」
その言葉に小四郎は顔を引きつらせた。
だが、邪気眼侍の桐野政明は――止まらない。
「貴様が害さなければ、彼らの厭なことは起こらなかった。そういう考えはできないのか?」
「黙れ……お前に何が分かる!」
「理解るさ。だから今、貴様を責めている。貴様は……最も害を与える存在だ」
桐野は辻斬りに落ちてしまった小四郎に引導を渡した。
「人を想い、そして慈しむことをせずに、あっさりと人を殺す。そういう考えしかできないから害されたのではないのか? ……罪深いのは貴様だ、小四郎!」
桐野の言葉を最後まで受け止めてしまった小四郎。
何かが切れてしまった――決定的に。
「うああああああああああああああ!」
不格好に刀を抜いて振り回すその様は、喧嘩に負けそうな子供が自棄になって腕を振り回すのに似ていた。桐野は後ろにいるさくらに「逃げろ!」と促す。
呆然としていたさくらだが、身の危険を感じて桐野と共に走り出す。
「逃がすものかああああ!」
夜に響く怨嗟に満ちた恐ろしい声にさくらは動転して――足がもつれて転んでしまう。
「――危ない、さくら!」
桐野の必死な声。
さくらの眼前に白く光る刃が迫る。
思わず目を閉じた。
ざしゅ、という音でもう一度目を開ける。
桐野がさくらを庇って左腕を斬られていた。
「……桐野! どうしてあなたが!?」
「――いいから逃げろ。奉行所へ行け」
どくどくと流れる血。
さくらの眼から大粒の涙が溢れる。
「殺す……殺してやる……!」
血走った眼が二人に向けられる。
もう駄目だとさくらは覚悟した――
「あーあ。終わらせなかったんですか。随分と優しくなりましたね、政明」
狂気を帯びていない、透き通るような優しい声。
だけど人を惑わすような声でもあった。
白衣の僧侶がいつの間にか振り下ろさんとした小四郎の腕を掴んでいた。
「仕方ありません。私が終わらせることにしましょう」
「よせ! やめるんだ!」
桐野の制止の声を無視して白衣の僧侶は小四郎を引きずっていく。
「放せ! 何をするか!」
「あなたを終わらせるのですよ」
曲がり角の奥まで小四郎を連れ込んだ白衣の僧侶。
桐野が後悔する間もなく激痛に呻く悲鳴が上がった。
そして静まり返る夜の闇。
「な、何が起きたの……?」
「……全ての終わりが告げられた」
桐野の悲しみがこもった声。
しばらくして白衣の僧侶が曲がり角から出てきた。
その表情は満面の笑みだった。
「良い連携でしたね。政明が動揺させて私がとどめを刺す。懐かしさまで出てきましたよ」
「そうか……まんまと我は利用されたのか……」
「違いますよ。立派な『共犯』です」
その言葉に桐野は顔を悲しみに引きつらせた。
さくらが「あの辻斬りは……?」と震えた声で問う。
「死にましたよ。ほら見てくればいいでしょう」
「そ、そんな……どうやって……」
「さくら、見るんじゃあない。そして知ろうとするな」
桐野は立ち上がって、白衣の僧侶に言う。
「二度と我に近づかないでくれ、この人殺し」
「用が無ければ会いに行きませんよ。それではさようなら――政明」
白衣の僧侶は夜道に溶けるように去っていき、そして闇の中に消えていった。
桐野は痛みに呻きながら座り込んだ。
「しっかりして! 斬られて――」
「……人を呼んできてくれ。医者と同心を」
さくらは「分かったわ!」と走り出す。
しばらくして立ち上がった桐野はゆっくりと歩き、角を曲がった。
そこには己の喉元に刀を刺した、辻斬りの小四郎の亡骸があった――
◆◇◆◇
「ありゃ旦那。左腕にも包帯を巻くようになっちまったんですかい?」
箱根より帰ってきた弥助が土産物の饅頭を桐野に差し出しながら不思議そうに問う。
さくらが何かを言おうとするのを桐野は遮った。
「ククク……今週は瘴気が濃いからな……」
「そ、そうですかい。また邪気眼がひどくなったんですね……」
のん気な弥助はそう解釈したらしい。彼は土産物を近所に配りに行った。
二人きりになったので、さくらは意を決して桐野に言う。
「ねえ、桐野。あなたはあの白衣の僧侶のこと、弥助に言わなくていいの?」
「……我が相棒には言わん。貴様も黙っていよ」
それっきり桐野は何も言わず、何も話さなかった。
さくらは寂しい思いと共に、あの白衣の僧侶と自分を関わらせないようにと、そんな態度を取っているのだと、なんとなく分かっていた。
「戻りやした。あ、そういえば。旅の途中で変な話を聞いたんです」
「ほう。どんな話だ?」
帰ってくるなり、弥助は桐野とさくらに話しだした。
「それがですね、血生臭い話ですが、とある武家の一家が――」
万屋から遠く離れた、それでいてそれがよく見える距離に、あの白衣の僧侶はいた。
道端で武士と何やら話をしている。
「件の側用人、いかがする?」
「まだ命令は出ていません。しばらく様子を見ましょう」
そしてふと、白衣の僧侶は万屋の方向を見る。
その表情はたおやかな笑みだった。
「政明。いずれまた会いましょう……私の同類よ」
桐野とさくらは辻斬りが出るという通りにいた。
二人は物陰に隠れることなく、道の真ん中に立っている。
「本当に辻斬りなんて現れるのかしら……」
「さあな。あの男が言っていただけだ。信憑性はない」
不安そうなさくらにそっけなく返す桐野。
それもそのはず、桐野はさくらに危ないから来るなと言っていたのだ。
けれどさくらはどうしてもついて行くと頑固だった。
それは彼女なりに桐野を慮ってのことだった。
嫌な仕事でも自分がいてあげれば少しは楽になるだろうという考えだった。
だが、さくらは気づいていなかった。
本当に辻斬りと相対する意味を――
やがて闇が深くなり始める。
雲の切れ間から月が覗く間隔が短くなる。
桐野は持っていた提灯を掲げる。先を見通せるほど明るくはない――
「……来たな。殺戮の執行者が」
その言葉どおり、前方から笠を被った浪人風の男が刀の柄に手をかけて桐野たちのほうへやってきた。すれ違いざま、自分たちを斬るつもりだと判断した桐野は制するように「……辻斬りだな」と声をかけた。
ぴたりと動きを止める浪人――否、辻斬り。
「――何故、分かった?」
意外にも甲高く若い声。おそらく十代半ばだろうと当たりをつけた桐野は「白衣の僧侶から依頼された万屋だ」と己の身分を明かした。
「名を桐野政明という」
「……私は小四郎だ」
「ふん。姓を名乗らないところを見ると武家ではないようだな」
「名乗らないのは家を捨てたからだ」
ぶつ切りのような会話が続く。
さくらははらはらしながら見ていた。
どうして辻斬りと普通に話せているのか、よく分からなかった。
「貴様はどうして、人を殺める?」
桐野が問うと辻斬りの小四郎は「これ以上害されたくないのだ」と答えた。
意味が分からないので桐野が黙っていると「私はこれまで、酷いことをされてきた」と話し出す。それは天気の話をするみたいに飾り気のない口調だった。
「私は武家の出だが、母は妾だった。産後の肥立ちが悪く、亡くなってしまった母の代わりに引き取られた。そこで義母とその子に疎外され、迫害されて生きてきた。来る日も来る日も孤独のまま過ごしてきた。しかしある日、私は力を手に入れたのだ――白衣の僧侶のおかげで!」
一人語りの内容に出てきた白衣の僧侶。
さくらは震えながら、桐野は平静を保ったまま、小四郎の話の続きを聞いた。
「あの人は言った。『害されるのを厭うのなら、逆に害しなさい』と。『あなたを害してきた者たちを害せば、今までのことは無かったことになる』と。そしてこの刀をくれたんだ」
小四郎は全身を痙攣させながら狂気の笑みを浮かべた。
「父と義母と子を、この手で殺したとき、私はようやく己の人生を始めることができた。そしてこの刀さえあれば何でもできる。そう思えるんだ!」
「愚か者め……それはまやかしだ……」
桐野は目の前の男を哀れに思った。
生まれが不幸なのは否定しない。道を外すきっかけは確かにあったと言えよう。
だがしかし、白衣の僧侶に唆されなければ外道になることをしなくて良かったはずだ。辻斬りなどに落ちたりはしなかったはずだ。
「貴様を害した者共を殺したのはまた理解る。しかし、何故関係のない市井の者まで斬ってしまったのだ?」
「……ふふふ。厭なことをされたのだから、他人を害してもいい。そうは思わないか?」
小四郎は笠を被った。そこには狂気を帯びた笑みを浮かべていた青年の姿があった。
その眼に睨まれてさくらは「ひっ!?」と悲鳴を上げた。
「今まで散々、厭なことをされてきたのだ! だから害したいのだ!」
「……それでは貴様を害してきた者共と同じではないか」
桐野の口から出たのは弾劾の言葉だった。
無論、責めるべきは小四郎ではなく、白衣の僧侶だと分かっていた。
それでも――責めずにいられない。
「貴様が斬ってしまったのは、貴様を害さなかった者も含まれているだろう」
「……それがどうした?」
「斬られた者やその家族、友は嘆き悲しむだろう……それは貴様が受けていた厭なことではないのか?」
その言葉に小四郎は顔を引きつらせた。
だが、邪気眼侍の桐野政明は――止まらない。
「貴様が害さなければ、彼らの厭なことは起こらなかった。そういう考えはできないのか?」
「黙れ……お前に何が分かる!」
「理解るさ。だから今、貴様を責めている。貴様は……最も害を与える存在だ」
桐野は辻斬りに落ちてしまった小四郎に引導を渡した。
「人を想い、そして慈しむことをせずに、あっさりと人を殺す。そういう考えしかできないから害されたのではないのか? ……罪深いのは貴様だ、小四郎!」
桐野の言葉を最後まで受け止めてしまった小四郎。
何かが切れてしまった――決定的に。
「うああああああああああああああ!」
不格好に刀を抜いて振り回すその様は、喧嘩に負けそうな子供が自棄になって腕を振り回すのに似ていた。桐野は後ろにいるさくらに「逃げろ!」と促す。
呆然としていたさくらだが、身の危険を感じて桐野と共に走り出す。
「逃がすものかああああ!」
夜に響く怨嗟に満ちた恐ろしい声にさくらは動転して――足がもつれて転んでしまう。
「――危ない、さくら!」
桐野の必死な声。
さくらの眼前に白く光る刃が迫る。
思わず目を閉じた。
ざしゅ、という音でもう一度目を開ける。
桐野がさくらを庇って左腕を斬られていた。
「……桐野! どうしてあなたが!?」
「――いいから逃げろ。奉行所へ行け」
どくどくと流れる血。
さくらの眼から大粒の涙が溢れる。
「殺す……殺してやる……!」
血走った眼が二人に向けられる。
もう駄目だとさくらは覚悟した――
「あーあ。終わらせなかったんですか。随分と優しくなりましたね、政明」
狂気を帯びていない、透き通るような優しい声。
だけど人を惑わすような声でもあった。
白衣の僧侶がいつの間にか振り下ろさんとした小四郎の腕を掴んでいた。
「仕方ありません。私が終わらせることにしましょう」
「よせ! やめるんだ!」
桐野の制止の声を無視して白衣の僧侶は小四郎を引きずっていく。
「放せ! 何をするか!」
「あなたを終わらせるのですよ」
曲がり角の奥まで小四郎を連れ込んだ白衣の僧侶。
桐野が後悔する間もなく激痛に呻く悲鳴が上がった。
そして静まり返る夜の闇。
「な、何が起きたの……?」
「……全ての終わりが告げられた」
桐野の悲しみがこもった声。
しばらくして白衣の僧侶が曲がり角から出てきた。
その表情は満面の笑みだった。
「良い連携でしたね。政明が動揺させて私がとどめを刺す。懐かしさまで出てきましたよ」
「そうか……まんまと我は利用されたのか……」
「違いますよ。立派な『共犯』です」
その言葉に桐野は顔を悲しみに引きつらせた。
さくらが「あの辻斬りは……?」と震えた声で問う。
「死にましたよ。ほら見てくればいいでしょう」
「そ、そんな……どうやって……」
「さくら、見るんじゃあない。そして知ろうとするな」
桐野は立ち上がって、白衣の僧侶に言う。
「二度と我に近づかないでくれ、この人殺し」
「用が無ければ会いに行きませんよ。それではさようなら――政明」
白衣の僧侶は夜道に溶けるように去っていき、そして闇の中に消えていった。
桐野は痛みに呻きながら座り込んだ。
「しっかりして! 斬られて――」
「……人を呼んできてくれ。医者と同心を」
さくらは「分かったわ!」と走り出す。
しばらくして立ち上がった桐野はゆっくりと歩き、角を曲がった。
そこには己の喉元に刀を刺した、辻斬りの小四郎の亡骸があった――
◆◇◆◇
「ありゃ旦那。左腕にも包帯を巻くようになっちまったんですかい?」
箱根より帰ってきた弥助が土産物の饅頭を桐野に差し出しながら不思議そうに問う。
さくらが何かを言おうとするのを桐野は遮った。
「ククク……今週は瘴気が濃いからな……」
「そ、そうですかい。また邪気眼がひどくなったんですね……」
のん気な弥助はそう解釈したらしい。彼は土産物を近所に配りに行った。
二人きりになったので、さくらは意を決して桐野に言う。
「ねえ、桐野。あなたはあの白衣の僧侶のこと、弥助に言わなくていいの?」
「……我が相棒には言わん。貴様も黙っていよ」
それっきり桐野は何も言わず、何も話さなかった。
さくらは寂しい思いと共に、あの白衣の僧侶と自分を関わらせないようにと、そんな態度を取っているのだと、なんとなく分かっていた。
「戻りやした。あ、そういえば。旅の途中で変な話を聞いたんです」
「ほう。どんな話だ?」
帰ってくるなり、弥助は桐野とさくらに話しだした。
「それがですね、血生臭い話ですが、とある武家の一家が――」
万屋から遠く離れた、それでいてそれがよく見える距離に、あの白衣の僧侶はいた。
道端で武士と何やら話をしている。
「件の側用人、いかがする?」
「まだ命令は出ていません。しばらく様子を見ましょう」
そしてふと、白衣の僧侶は万屋の方向を見る。
その表情はたおやかな笑みだった。
「政明。いずれまた会いましょう……私の同類よ」
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