245 / 256
四国攻め
しおりを挟む
徳川家との戦から一年後。
秀吉は四国の長宗我部家を攻めるらしい。
らしいと言うのは直接僕のところに報告が来たわけではなく、当主である秀晴のところに来たからだ。それを間接的に知った僕は何を思うまでも無く「そうか」とだけ言った。
知らせてくれた弥助は「ひではるでだいじょうぶなのか?」と不安のようだった。
「弥助も言うようになったな」
茶器の手入れをしながら笑うと「そんなつもりではない」と弥助は困ったように眉をひそめた。
「ひではるはいくさじょうずなのか?」
「僕より上手だよ。突出したところはないし、特筆すべきところもないけど、それでも一軍の大将としては務まるさ」
それに雪隆くんや島、忠勝も傍に居る。三人居れば下手な戦などしないだろう。
「それで、出陣はいつだい?」
「いつかご。もうじゅんびはおわったって」
「手早いね。流石だよ」
僕は赤茶碗の雨雲を手に取って眺めた。
「僕がどうこう言うのはおかしな話さ。既に隠居した身だからね。僕の時代は――いや、時間は終わりを告げようとしている」
弥助は「そんなかなしいこというな」と怒った。
いや、叱られたというほうが正しい。
この歳になって叱ってくれる人がいるのは嬉しいことだ。
「ごめん。それで、軍勢はどういう風に進軍するのか。それは知っているかい?」
弥助の話だと、総大将は秀長さんだ。軍勢はおよそ十万。備前国の宇喜多家と播磨国の黒田家は讃岐国、秀長さんと信吉くん――秀次と改名したらしい――阿波国を攻め、秀晴たち丹波国衆は伊予国から攻め入るようだ。
「伊予国? 毛利家はどうなっている? あそこは領土的に近いだろう?」
「くわしいはなしはしらないが、もうりけ、ないふんがおこっている」
ああ、そうだった。
今、毛利家は吉川家中心の山陰派と小早川家中心の山陽派に分かれて争っているらしい。
でも軍事的衝突はなく、膠着状態になっているのが現状だ。
山陰派は反羽柴家、山陽派は親羽柴家となっているから、位置的にも攻め入るときは攻撃されないと思う。
「秀吉は、毛利家をどうするつもりなんだろうか……」
大返しのときに頼廉と山中殿を殺された恨みはあるけど、私情で大名家の進退を決めてはならないと今は思っている。
秀吉はどう思っているんだろう?
少しだけ、気になった。
「弥助。悪いけど手紙を書くから、秀吉に届くように手配してくれ」
「わかった」
弥助が席を外す。
僕は茶器を片付けながら、秀吉の真意を考える。
昔だったら、考えるまでもなく、分かったものだけど。
秀晴が来たのは、手紙を書き終えた直後だった。
「おや。ご隠居。手紙ですか?」
秀晴は最近、僕のことを『ご隠居』と呼んでいた。秀晴だけではなく、他の者もそう呼ぶ。
「ああ。毛利家について、秀吉の考えを聞こうと思って」
「……四国のことは聞いていませんか?」
「弥助から聞いたよ。四国のことは心配していない」
秀晴は苦笑しながら「随分、余裕ですね」と言う。
「俺、初めての大将ですよ」
「僕だって大将になったのは大返しのときだ。何、不安になったら雪隆くんたちに助けてもらえればいい」
そう言うと秀晴は「ご隠居。何か助言いただけますか」と頭を下げた。
「不安なのかい? そうだな……見せかけだけでも兵の前では堂々と居ること、かな」
僕は秀吉を思い出しながらそう言った。
「堂々と居ること、ですか?」
「ああ。大将の不安は兵に伝達される。内心に不安があっても、表に出さないことが重要だ」
秀晴は「今、俺に一番必要なことですね」と言う。
「本当は、ご隠居に出陣してもらいたかったのですが」
「隠居に頼るなよ」
「重々分かっていますが……」
「僕は子を戦場に送り出すのに不安なんてない」
秀晴に向かって笑いかけた。
「必ず勝って帰ると信じている。不安などあろうはずがない」
秀晴は一瞬、何かを堪える顔をした。
「ありがとうございます。必ずや期待に応えます」
「頑張り過ぎないように頑張れ」
それから秀晴は「もう一つ相談があります」と僕に言う。
「なつのことなんですが、最近、体調が悪いのです」
「玄朔に診てもらったか?」
「ええ。すると『戦から帰ってきたらお伝えします』と言われました。それも不安なんです」
僕はちょっと考えて「食欲が無くなったり、吐き気もあるのか?」と訊ねた。
「はい。ご明察です」
「……ま、戦から帰ってきたら聞けばいい」
悪い病気ではなく、むしろ良き知らせだった。
少しは安心できたな。
さて。秀晴が出陣した翌日。
北近江国のお市さまから、こんな手紙が届いた。
分厚い巻物で、長い手紙だった。
『雲之介さん。お久しぶりです。あなたのご病気のこと、聞きました。そのとき、恥ずかしながら卒倒してしまいました。まさか、あなたさまがもう余命幾ばくないと。毎日悲しみに暮れていました。おそらく我が夫、長政が死んだかもしれないと同じくらい悲しかったです。でも……それ以上に悲しかったのは、私に会いに来てくれないことです。どうして私に会いに来てくれないのですか? どうして会おうとしてくれないのですか? どうして私を避けているのですか? どうして? どうして? どうして? どうしてどうしてどうしてどうして――』
途中で読むのが怖くなったので、最後のほうだけ読むことにした。
『きっと雲之介さんはご病気で丹波国から離れられないのでしょう。きっとそうに決まっています。そうでしょう? だからこの手紙が届く頃に会いに行きます。それでは。親愛と友愛と慈愛を込めて』
読み終えた瞬間、がらりと襖が開いた。
「お久しぶりです。雲之介さん」
そこに立っていたのは、紫の小袖を纏った、お市さまだった。
「お市さま……! ど、どうして、ここに!?」
「あら。手紙を読んでくださらなかったのですか?」
「い、いえ。今読み終えました……」
「ええ。見ていました。ずっと。読み飛ばすところまで、ずっと……」
美しいけどどこか恐ろしいものを感じる笑みだった。
お市さまは僕に近づいて、隣に座った。
ち、近い……
「お、お市さま? その、労咳が移るといけませんので……」
「私は構いませんよ」
「僕が構います……」
「……雲之介さん? どうして私に怯えているのですか?」
怯えているわけではないと首を横に振った。
「じゃあ、なんで腫れ物のように接するのですか?」
袖を口元に置き、顔を背けるお市さま。
なんとなく嘘泣きだと分かっていたが「泣かないでください……」と言う。
「ぼ、僕はお市さまに、やつれていく僕を見せたくなかったのです……」
「……まだやつれていないじゃないですか」
怒りを織り交ぜた声になった。
「その、ですね……僕、移動を禁じられていまして」
「だったら、どうして来てくださいと言って下さらなかったのですか?」
「…………」
僕は大きく息を吸って「僕だって、お市さまに会いたかった」と本音を言った。
お市さまは僕の顔を見た。
その仕草がとても美しくてどきりとした。
「僕の憧れだったお市さまに会いたかったです。でも……そんなこと言えなかった。女々しく思われるのが、嫌だった」
「…………」
「お市さまには弱いところを見せたくなかったのです」
お市さまはここで笑みを見せた。
僕が一番好きな表情だった。
「ふふ。雲之介さんはいつも格好良いですよ。今だってそうです」
「お市さま……」
「もう、我慢しなくていいんです。もう少し我が侭になっても、誰も言いません」
そう言って両手を広げるお市さま。
僕は知らず知らず、お市さまに近づいていた――
「さあ。もう楽になっても――」
「……何をしているんですか? 叔母さま」
その声に振り向くと、そこには僕の妻、はるが怖い顔で立っていた。
「あら。はる。久しぶりね」
「人の夫を誘惑しないでください」
「そんなことしていないわよ……もう少しだったのに」
「いくら叔母とはいえ、絶対に許さないですよ」
僕はそろりと逃げようと試みたが「後で話がある。お前さま」と強く釘を刺された。
三人でお話した後、お市さまはそのまま帰ってしまった。
その後、こってりと説教されて。
僕は自室でお市さまの手紙を読み返しながら考える。
こんな風に触れ合えるの、いつまでかな?
秀吉は四国の長宗我部家を攻めるらしい。
らしいと言うのは直接僕のところに報告が来たわけではなく、当主である秀晴のところに来たからだ。それを間接的に知った僕は何を思うまでも無く「そうか」とだけ言った。
知らせてくれた弥助は「ひではるでだいじょうぶなのか?」と不安のようだった。
「弥助も言うようになったな」
茶器の手入れをしながら笑うと「そんなつもりではない」と弥助は困ったように眉をひそめた。
「ひではるはいくさじょうずなのか?」
「僕より上手だよ。突出したところはないし、特筆すべきところもないけど、それでも一軍の大将としては務まるさ」
それに雪隆くんや島、忠勝も傍に居る。三人居れば下手な戦などしないだろう。
「それで、出陣はいつだい?」
「いつかご。もうじゅんびはおわったって」
「手早いね。流石だよ」
僕は赤茶碗の雨雲を手に取って眺めた。
「僕がどうこう言うのはおかしな話さ。既に隠居した身だからね。僕の時代は――いや、時間は終わりを告げようとしている」
弥助は「そんなかなしいこというな」と怒った。
いや、叱られたというほうが正しい。
この歳になって叱ってくれる人がいるのは嬉しいことだ。
「ごめん。それで、軍勢はどういう風に進軍するのか。それは知っているかい?」
弥助の話だと、総大将は秀長さんだ。軍勢はおよそ十万。備前国の宇喜多家と播磨国の黒田家は讃岐国、秀長さんと信吉くん――秀次と改名したらしい――阿波国を攻め、秀晴たち丹波国衆は伊予国から攻め入るようだ。
「伊予国? 毛利家はどうなっている? あそこは領土的に近いだろう?」
「くわしいはなしはしらないが、もうりけ、ないふんがおこっている」
ああ、そうだった。
今、毛利家は吉川家中心の山陰派と小早川家中心の山陽派に分かれて争っているらしい。
でも軍事的衝突はなく、膠着状態になっているのが現状だ。
山陰派は反羽柴家、山陽派は親羽柴家となっているから、位置的にも攻め入るときは攻撃されないと思う。
「秀吉は、毛利家をどうするつもりなんだろうか……」
大返しのときに頼廉と山中殿を殺された恨みはあるけど、私情で大名家の進退を決めてはならないと今は思っている。
秀吉はどう思っているんだろう?
少しだけ、気になった。
「弥助。悪いけど手紙を書くから、秀吉に届くように手配してくれ」
「わかった」
弥助が席を外す。
僕は茶器を片付けながら、秀吉の真意を考える。
昔だったら、考えるまでもなく、分かったものだけど。
秀晴が来たのは、手紙を書き終えた直後だった。
「おや。ご隠居。手紙ですか?」
秀晴は最近、僕のことを『ご隠居』と呼んでいた。秀晴だけではなく、他の者もそう呼ぶ。
「ああ。毛利家について、秀吉の考えを聞こうと思って」
「……四国のことは聞いていませんか?」
「弥助から聞いたよ。四国のことは心配していない」
秀晴は苦笑しながら「随分、余裕ですね」と言う。
「俺、初めての大将ですよ」
「僕だって大将になったのは大返しのときだ。何、不安になったら雪隆くんたちに助けてもらえればいい」
そう言うと秀晴は「ご隠居。何か助言いただけますか」と頭を下げた。
「不安なのかい? そうだな……見せかけだけでも兵の前では堂々と居ること、かな」
僕は秀吉を思い出しながらそう言った。
「堂々と居ること、ですか?」
「ああ。大将の不安は兵に伝達される。内心に不安があっても、表に出さないことが重要だ」
秀晴は「今、俺に一番必要なことですね」と言う。
「本当は、ご隠居に出陣してもらいたかったのですが」
「隠居に頼るなよ」
「重々分かっていますが……」
「僕は子を戦場に送り出すのに不安なんてない」
秀晴に向かって笑いかけた。
「必ず勝って帰ると信じている。不安などあろうはずがない」
秀晴は一瞬、何かを堪える顔をした。
「ありがとうございます。必ずや期待に応えます」
「頑張り過ぎないように頑張れ」
それから秀晴は「もう一つ相談があります」と僕に言う。
「なつのことなんですが、最近、体調が悪いのです」
「玄朔に診てもらったか?」
「ええ。すると『戦から帰ってきたらお伝えします』と言われました。それも不安なんです」
僕はちょっと考えて「食欲が無くなったり、吐き気もあるのか?」と訊ねた。
「はい。ご明察です」
「……ま、戦から帰ってきたら聞けばいい」
悪い病気ではなく、むしろ良き知らせだった。
少しは安心できたな。
さて。秀晴が出陣した翌日。
北近江国のお市さまから、こんな手紙が届いた。
分厚い巻物で、長い手紙だった。
『雲之介さん。お久しぶりです。あなたのご病気のこと、聞きました。そのとき、恥ずかしながら卒倒してしまいました。まさか、あなたさまがもう余命幾ばくないと。毎日悲しみに暮れていました。おそらく我が夫、長政が死んだかもしれないと同じくらい悲しかったです。でも……それ以上に悲しかったのは、私に会いに来てくれないことです。どうして私に会いに来てくれないのですか? どうして会おうとしてくれないのですか? どうして私を避けているのですか? どうして? どうして? どうして? どうしてどうしてどうしてどうして――』
途中で読むのが怖くなったので、最後のほうだけ読むことにした。
『きっと雲之介さんはご病気で丹波国から離れられないのでしょう。きっとそうに決まっています。そうでしょう? だからこの手紙が届く頃に会いに行きます。それでは。親愛と友愛と慈愛を込めて』
読み終えた瞬間、がらりと襖が開いた。
「お久しぶりです。雲之介さん」
そこに立っていたのは、紫の小袖を纏った、お市さまだった。
「お市さま……! ど、どうして、ここに!?」
「あら。手紙を読んでくださらなかったのですか?」
「い、いえ。今読み終えました……」
「ええ。見ていました。ずっと。読み飛ばすところまで、ずっと……」
美しいけどどこか恐ろしいものを感じる笑みだった。
お市さまは僕に近づいて、隣に座った。
ち、近い……
「お、お市さま? その、労咳が移るといけませんので……」
「私は構いませんよ」
「僕が構います……」
「……雲之介さん? どうして私に怯えているのですか?」
怯えているわけではないと首を横に振った。
「じゃあ、なんで腫れ物のように接するのですか?」
袖を口元に置き、顔を背けるお市さま。
なんとなく嘘泣きだと分かっていたが「泣かないでください……」と言う。
「ぼ、僕はお市さまに、やつれていく僕を見せたくなかったのです……」
「……まだやつれていないじゃないですか」
怒りを織り交ぜた声になった。
「その、ですね……僕、移動を禁じられていまして」
「だったら、どうして来てくださいと言って下さらなかったのですか?」
「…………」
僕は大きく息を吸って「僕だって、お市さまに会いたかった」と本音を言った。
お市さまは僕の顔を見た。
その仕草がとても美しくてどきりとした。
「僕の憧れだったお市さまに会いたかったです。でも……そんなこと言えなかった。女々しく思われるのが、嫌だった」
「…………」
「お市さまには弱いところを見せたくなかったのです」
お市さまはここで笑みを見せた。
僕が一番好きな表情だった。
「ふふ。雲之介さんはいつも格好良いですよ。今だってそうです」
「お市さま……」
「もう、我慢しなくていいんです。もう少し我が侭になっても、誰も言いません」
そう言って両手を広げるお市さま。
僕は知らず知らず、お市さまに近づいていた――
「さあ。もう楽になっても――」
「……何をしているんですか? 叔母さま」
その声に振り向くと、そこには僕の妻、はるが怖い顔で立っていた。
「あら。はる。久しぶりね」
「人の夫を誘惑しないでください」
「そんなことしていないわよ……もう少しだったのに」
「いくら叔母とはいえ、絶対に許さないですよ」
僕はそろりと逃げようと試みたが「後で話がある。お前さま」と強く釘を刺された。
三人でお話した後、お市さまはそのまま帰ってしまった。
その後、こってりと説教されて。
僕は自室でお市さまの手紙を読み返しながら考える。
こんな風に触れ合えるの、いつまでかな?
0
あなたにおすすめの小説
本能寺からの決死の脱出 ~尾張の大うつけ 織田信長 天下を統一す~
bekichi
歴史・時代
戦国時代の日本を背景に、織田信長の若き日の物語を語る。荒れ狂う風が尾張の大地を駆け巡る中、夜空の星々はこれから繰り広げられる壮絶な戦いの予兆のように輝いている。この混沌とした時代において、信長はまだ無名であったが、彼の野望はやがて天下を揺るがすことになる。信長は、父・信秀の治世に疑問を持ちながらも、独自の力を蓄え、異なる理想を追求し、反逆者とみなされることもあれば期待の星と讃えられることもあった。彼の目標は、乱世を統一し平和な時代を創ることにあった。物語は信長の足跡を追い、若き日の友情、父との確執、大名との駆け引きを描く。信長の人生は、斎藤道三、明智光秀、羽柴秀吉、徳川家康、伊達政宗といった時代の英傑たちとの交流とともに、一つの大きな物語を形成する。この物語は、信長の未知なる野望の軌跡を描くものである。
大東亜戦争を有利に
ゆみすけ
歴史・時代
日本は大東亜戦争に負けた、完敗であった。 そこから架空戦記なるものが増殖する。 しかしおもしろくない、つまらない。 であるから自分なりに無双日本軍を架空戦記に参戦させました。 主観満載のラノベ戦記ですから、ご感弁を
武田義信は謀略で天下取りを始めるようです ~信玄「今川攻めを命じたはずの義信が、勝手に徳川を攻めてるんだが???」~
田島はる
歴史・時代
桶狭間の戦いで今川義元が戦死すると、武田家は外交方針の転換を余儀なくされた。
今川との婚姻を破棄して駿河侵攻を主張する信玄に、義信は待ったをかけた。
義信「此度の侵攻、それがしにお任せください!」
領地を貰うとすぐさま侵攻を始める義信。しかし、信玄の思惑とは別に義信が攻めたのは徳川領、三河だった。
信玄「ちょっ、なにやってるの!?!?!?」
信玄の意に反して、突如始まった対徳川戦。義信は持ち前の奇策と野蛮さで織田・徳川の討伐に乗り出すのだった。
かくして、武田義信の敵討ちが幕を開けるのだった。
【架空戦記】狂気の空母「浅間丸」逆境戦記
糸冬
歴史・時代
開戦劈頭の真珠湾攻撃にて、日本海軍は第三次攻撃によって港湾施設と燃料タンクを破壊し、さらには米空母「エンタープライズ」を撃沈する上々の滑り出しを見せた。
それから半年が経った昭和十七年(一九四二年)六月。三菱長崎造船所第三ドックに、一隻のフネが傷ついた船体を横たえていた。
かつて、「太平洋の女王」と称された、海軍輸送船「浅間丸」である。
ドーリットル空襲によってディーゼル機関を損傷した「浅間丸」は、史実においては船体が旧式化したため凍結された計画を復活させ、特設航空母艦として蘇ろうとしていたのだった。
※過去作「炎立つ真珠湾」と世界観を共有した内容となります。
滝川家の人びと
卯花月影
歴史・時代
勝利のために走るのではない。
生きるために走る者は、
傷を負いながらも、歩みを止めない。
戦国という時代の只中で、
彼らは何を失い、
走り続けたのか。
滝川一益と、その郎党。
これは、勝者の物語ではない。
生き延びた者たちの記録である。
四代目 豊臣秀勝
克全
歴史・時代
アルファポリス第5回歴史時代小説大賞参加作です。
読者賞を狙っていますので、アルファポリスで投票とお気に入り登録してくださると助かります。
史実で三木城合戦前後で夭折した木下与一郎が生き延びた。
秀吉の最年長の甥であり、秀長の嫡男・与一郎が生き延びた豊臣家が辿る歴史はどう言うモノになるのか。
小牧長久手で秀吉は勝てるのか?
朝日姫は徳川家康の嫁ぐのか?
朝鮮征伐は行われるのか?
秀頼は生まれるのか。
秀次が後継者に指名され切腹させられるのか?
日本の運命を変えた天才少年-日本が世界一の帝国になる日-
ましゅまろ
歴史・時代
――もしも、日本の運命を変える“少年”が現れたなら。
1941年、戦争の影が世界を覆うなか、日本に突如として現れた一人の少年――蒼月レイ。
わずか13歳の彼は、天才的な頭脳で、戦争そのものを再設計し、歴史を変え、英米独ソをも巻き込みながら、日本を敗戦の未来から救い出す。
だがその歩みは、同時に多くの敵を生み、命を狙われることも――。
これは、一人の少年の手で、世界一の帝国へと昇りつめた日本の物語。
希望と混乱の20世紀を超え、未来に語り継がれる“蒼き伝説”が、いま始まる。
※アルファポリス限定投稿
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる