9 / 17
「嘘とか誤魔化しとか。もう嫌なんだ」
しおりを挟む
雨が強くなっていた、あの日の病院。
泣きそうな詩織の顔が、頭から離れない。
誰かが悲しむ顔なんて、いくらでも見てきたのに。
見慣れているはずの日常が崩れていく――
あの人に言われて、僕は絵を描いた。
醜悪な欲望そのものだけど、あの人はよくできていると褒め称えた。
まるで芸術家だと無表情で言った。
僕にはそういう才能があるらしい。
昔と違って、まったく嬉しくなかった。
ようやく終わって学校に行けた。
詩織にはしばらく休むとラインで伝えていた。
既読は着いていたけど、返事は無かった。
教室に入ると、クラスメイトが僕と鮫田のことを訊いてくる。
簡単に鮫田が六日市高校の生徒に大怪我をさせられたこと、そして僕は別件で休んでいたことを説明する。みんなは一応納得したけど、どこか腑に落ちない感じだった。
「あの、内藤くん。毎日、一年生の子が来ていたよ」
クラスの女子が言いにくそうに詩織のことを僕に伝えた。
「おかしいな……しばらく来ないって言っておいたのに」
「おせっかいなことを言うけど、あの子……いないって言うと悲しそうな顔をしてた。今にも死んじゃうかもしれないような」
大げさな言い方だけど、なんとなく想像できそうで、僕はすんなりと飲み込めた。
それから昼休みになって、詩織がやってきた。
僕の姿を見ると、嬉しそうな顔を一瞬だけして、それから徐々に怒りへと変化させた。
まるで嵐の夜みたいだなと僕は思った。
詩織はつかつかと僕に近づいて、手を大きく振り上げて――止まった。
殴られる覚悟をしていたので、拍子抜けした気分だった。
「なんだ、殴らないのか?」
「……もういいです。内藤先輩なんて知りません」
周りのクラスメイトがハラハラしながら僕たちを見つめていた。
会話をやめて、様子を窺っている。
詩織は俯いて、手に持った二人分のお弁当箱を震わせて、彼女自身、どういう気持ちなのか分からないまま、黙って立っていた。
椅子から立ち上がって「ご飯、食べようか」と詩織を促した。
「……私、怒っているんですよ。分かっていて言っているんですか?」
「そうだね……でも僕は、文月さんと一緒にご飯が食べたい」
詩織が弾かれたように僕を見る。
背丈は向こうのほうが大きいから自然と見上げる形になる。
「文月さんと一緒にいると、落ち着くんだ――駄目かな?」
我ながらずるいと思う。
詩織は急激に赤面して、何も言えなくなった。
クラスメイトが息を飲んで見守っている。
「ちょっと場所を変えようか」
「――っ!? 内藤先輩!?」
僕は詩織の手を取って教室から出ようとする。
詩織のほうが強いはずなのに、抵抗しなかった。
「どこへ行くんですか?」
「二人きりになれるところ」
「……二人きりになって、どうするんですか?」
「さあ。何も考えていないよ」
そう言いつつ初めて詩織の手を握ったなと考える。
柔らかくて暖かい。
優しい女の子の手だ。
◆◇◆◇
二人きりになれる場所は高校の屋上だった。
階段の隅に隠してある鍵を使って、外へ出る。
緑色のフェンスに囲まれている、広い空間。
梅雨明けで空は雲一つない快晴だった。
「屋上って、勝手に出入りしちゃいけないんじゃ――」
「うん。だから内緒だよ」
戸惑う詩織に僕は悪戯っぽく指を唇に当てた。
はあ、と詩織はため息をつく。
「鍵もどうしたんですか?」
「ちょっと拝借して合鍵作った」
「……内藤先輩って悪人ですね」
「ようやく分かった? 遅かったね」
僕は眼鏡を外して、日光を反射させて汚れを見た。
ハンカチで拭きつつ「ご飯食べようよ」と詩織を促した。
「……あげたくないです」
「そうか。残念だ。楽しみだったのに」
「内藤先輩、いつもより素直ですね。なんか本音で話しているみたい」
「嘘とか誤魔化しとか。もう嫌なんだ」
僕は屋上に寝転んで大の字になった。
制服が汚れるけど、気にしない。
「うーん、良い気持ちだ」
「そんな態度を取られると、何かあったんですかって訊きたくなります」
「訊けばいいよ。答えるかどうか分からないけど」
「訊くのが怖いです……いいえ、内藤先輩のことを知るのが、ちょっと怖いです」
詩織の顔が見えない。
僕は「どうして?」と問う。
「……あの後、金城先輩から聞きました。内藤先輩のこと」
「ああそう」
「酷いことをたくさん言っていました。そして内藤先輩が酷いことをたくさんしてきたことを」
「否定しないよ」
「知るのが怖いのは、内藤先輩のことを嫌いになりたくないからです」
僕は上体を起こして「金城が何を言ったのかは分からないけど」と伸びをした。
「あいつが言ったことの十倍、酷いことをしてきたよ」
「…………」
「そして休んでいた二日の間にもしてきた」
中学時代は人を陥れて、人を傷つけて、人を騙してきた。
二度と戻せない現実や直せないつながりを生み出した。
それらを後悔していないと言えば、嘘になる。
「別に嫌いになってもいい。僕はそれだけのことをした。今更人に好かれようだなんて思わないよ」
すると詩織はしゃがんで僕と目を合わせた。
その圧力に目を逸らせられない。
「内藤先輩はずるいです。だったらどうして、私に優しくしたんですか?」
「…………」
「好かれたくないのなら、神楽と真田のことなんか、ほっとけばいい。私のことなんか、無視すれば良かったんだ。それなのに……私の夢を認めてくれた」
おかしな話だ。
自分の夢を持たない僕が、詩織の夢を応援したのだから。
「あのときの言葉は、嘘だったんですか?」
「いいや。違う……嘘じゃない」
「絶対そうだと思いました。だから、私の心がときめいたんです」
昔の罪から逃れられないのに。
今も罪を犯し続けているのに。
どうして僕は……
「内藤先輩は優しくて頭が良くて。ちょっぴり厳しいけど、思いやる心を持っている人です。短時間だけど、それがよく分かりました」
「それは思い込みだよ。僕のことを知らないからだ」
「さっきも言いましたが、知るのは怖いです。それでも、私は――」
詩織は今にも泣きそうだった。
よく泣く子だなと思う。
言葉を紡ごうとしている――僕はそっと彼女の左頬に右手を添えた。
「ごめん。それ以上言わないでもいい」
「せ、先輩は、私が言おうとしていること、分かるんですね」
僕は右手を詩織の頭に移動させた。
さらさらで肌触りがいい黒髪。
最大限の丁寧さをもって撫でる。
「言われる資格なんてない」
僕は頭から手を放してゆっくりと立ち上がった。
それから詩織に背を向ける。
ゆっくりとフェンスに近づく。
詩織は何も言わない。
後ろを向いているから、分からない。
何を葛藤しているのか、何を懊悩しているのか。
僕は彼女じゃないから、分からない――
「わ、私は! 内藤先輩が好きです!」
ほとんど反射的に、詩織のほうを向いた。
彼女は泣きじゃくりながら、大粒の涙を拭って、僕のほうを見ようとする。
「先輩が、何をしたのか、分からないです。でも、私は、もっと先輩のことを――知りたい!」
「……知ったらもっと苦しむことになる。嫌いになってしまうよ」
「それでも、私は……!」
必死に僕を離さないとする詩織。
僕はそこで気づいてしまった。
彼女より少し大人なのに……
「言っておくことがある」
詩織に嘘はつけない。
「鮫田を怪我させた六日市高校の不良は、全員退学になったよ」
詩織は最初、僕が何を言ったのか分からなかったけど、徐々に理解して唇を真一文字にした。
「分かっているけど、それは僕がやったことだ。いや、頼んだことと言ったほうが正確だね」
詩織の反応を見る余裕は無かった。
僕はもう限界だった。
「僕はそういうことができる。いや、やっても罪悪感を持たないと言うべきかな」
詩織は黙ってお弁当箱を持って、屋上の出口を通って学校に戻る。
恐れを抱いたのか、それとも嫌悪を感じたのか。
それは定かではない。
「……結局、お昼ご飯食べそびれたな」
頭の中では別のことを考えていたけど。
そう言わないと自分が惨めになる気がした。
いや、惨めそのものだった。
泣きそうな詩織の顔が、頭から離れない。
誰かが悲しむ顔なんて、いくらでも見てきたのに。
見慣れているはずの日常が崩れていく――
あの人に言われて、僕は絵を描いた。
醜悪な欲望そのものだけど、あの人はよくできていると褒め称えた。
まるで芸術家だと無表情で言った。
僕にはそういう才能があるらしい。
昔と違って、まったく嬉しくなかった。
ようやく終わって学校に行けた。
詩織にはしばらく休むとラインで伝えていた。
既読は着いていたけど、返事は無かった。
教室に入ると、クラスメイトが僕と鮫田のことを訊いてくる。
簡単に鮫田が六日市高校の生徒に大怪我をさせられたこと、そして僕は別件で休んでいたことを説明する。みんなは一応納得したけど、どこか腑に落ちない感じだった。
「あの、内藤くん。毎日、一年生の子が来ていたよ」
クラスの女子が言いにくそうに詩織のことを僕に伝えた。
「おかしいな……しばらく来ないって言っておいたのに」
「おせっかいなことを言うけど、あの子……いないって言うと悲しそうな顔をしてた。今にも死んじゃうかもしれないような」
大げさな言い方だけど、なんとなく想像できそうで、僕はすんなりと飲み込めた。
それから昼休みになって、詩織がやってきた。
僕の姿を見ると、嬉しそうな顔を一瞬だけして、それから徐々に怒りへと変化させた。
まるで嵐の夜みたいだなと僕は思った。
詩織はつかつかと僕に近づいて、手を大きく振り上げて――止まった。
殴られる覚悟をしていたので、拍子抜けした気分だった。
「なんだ、殴らないのか?」
「……もういいです。内藤先輩なんて知りません」
周りのクラスメイトがハラハラしながら僕たちを見つめていた。
会話をやめて、様子を窺っている。
詩織は俯いて、手に持った二人分のお弁当箱を震わせて、彼女自身、どういう気持ちなのか分からないまま、黙って立っていた。
椅子から立ち上がって「ご飯、食べようか」と詩織を促した。
「……私、怒っているんですよ。分かっていて言っているんですか?」
「そうだね……でも僕は、文月さんと一緒にご飯が食べたい」
詩織が弾かれたように僕を見る。
背丈は向こうのほうが大きいから自然と見上げる形になる。
「文月さんと一緒にいると、落ち着くんだ――駄目かな?」
我ながらずるいと思う。
詩織は急激に赤面して、何も言えなくなった。
クラスメイトが息を飲んで見守っている。
「ちょっと場所を変えようか」
「――っ!? 内藤先輩!?」
僕は詩織の手を取って教室から出ようとする。
詩織のほうが強いはずなのに、抵抗しなかった。
「どこへ行くんですか?」
「二人きりになれるところ」
「……二人きりになって、どうするんですか?」
「さあ。何も考えていないよ」
そう言いつつ初めて詩織の手を握ったなと考える。
柔らかくて暖かい。
優しい女の子の手だ。
◆◇◆◇
二人きりになれる場所は高校の屋上だった。
階段の隅に隠してある鍵を使って、外へ出る。
緑色のフェンスに囲まれている、広い空間。
梅雨明けで空は雲一つない快晴だった。
「屋上って、勝手に出入りしちゃいけないんじゃ――」
「うん。だから内緒だよ」
戸惑う詩織に僕は悪戯っぽく指を唇に当てた。
はあ、と詩織はため息をつく。
「鍵もどうしたんですか?」
「ちょっと拝借して合鍵作った」
「……内藤先輩って悪人ですね」
「ようやく分かった? 遅かったね」
僕は眼鏡を外して、日光を反射させて汚れを見た。
ハンカチで拭きつつ「ご飯食べようよ」と詩織を促した。
「……あげたくないです」
「そうか。残念だ。楽しみだったのに」
「内藤先輩、いつもより素直ですね。なんか本音で話しているみたい」
「嘘とか誤魔化しとか。もう嫌なんだ」
僕は屋上に寝転んで大の字になった。
制服が汚れるけど、気にしない。
「うーん、良い気持ちだ」
「そんな態度を取られると、何かあったんですかって訊きたくなります」
「訊けばいいよ。答えるかどうか分からないけど」
「訊くのが怖いです……いいえ、内藤先輩のことを知るのが、ちょっと怖いです」
詩織の顔が見えない。
僕は「どうして?」と問う。
「……あの後、金城先輩から聞きました。内藤先輩のこと」
「ああそう」
「酷いことをたくさん言っていました。そして内藤先輩が酷いことをたくさんしてきたことを」
「否定しないよ」
「知るのが怖いのは、内藤先輩のことを嫌いになりたくないからです」
僕は上体を起こして「金城が何を言ったのかは分からないけど」と伸びをした。
「あいつが言ったことの十倍、酷いことをしてきたよ」
「…………」
「そして休んでいた二日の間にもしてきた」
中学時代は人を陥れて、人を傷つけて、人を騙してきた。
二度と戻せない現実や直せないつながりを生み出した。
それらを後悔していないと言えば、嘘になる。
「別に嫌いになってもいい。僕はそれだけのことをした。今更人に好かれようだなんて思わないよ」
すると詩織はしゃがんで僕と目を合わせた。
その圧力に目を逸らせられない。
「内藤先輩はずるいです。だったらどうして、私に優しくしたんですか?」
「…………」
「好かれたくないのなら、神楽と真田のことなんか、ほっとけばいい。私のことなんか、無視すれば良かったんだ。それなのに……私の夢を認めてくれた」
おかしな話だ。
自分の夢を持たない僕が、詩織の夢を応援したのだから。
「あのときの言葉は、嘘だったんですか?」
「いいや。違う……嘘じゃない」
「絶対そうだと思いました。だから、私の心がときめいたんです」
昔の罪から逃れられないのに。
今も罪を犯し続けているのに。
どうして僕は……
「内藤先輩は優しくて頭が良くて。ちょっぴり厳しいけど、思いやる心を持っている人です。短時間だけど、それがよく分かりました」
「それは思い込みだよ。僕のことを知らないからだ」
「さっきも言いましたが、知るのは怖いです。それでも、私は――」
詩織は今にも泣きそうだった。
よく泣く子だなと思う。
言葉を紡ごうとしている――僕はそっと彼女の左頬に右手を添えた。
「ごめん。それ以上言わないでもいい」
「せ、先輩は、私が言おうとしていること、分かるんですね」
僕は右手を詩織の頭に移動させた。
さらさらで肌触りがいい黒髪。
最大限の丁寧さをもって撫でる。
「言われる資格なんてない」
僕は頭から手を放してゆっくりと立ち上がった。
それから詩織に背を向ける。
ゆっくりとフェンスに近づく。
詩織は何も言わない。
後ろを向いているから、分からない。
何を葛藤しているのか、何を懊悩しているのか。
僕は彼女じゃないから、分からない――
「わ、私は! 内藤先輩が好きです!」
ほとんど反射的に、詩織のほうを向いた。
彼女は泣きじゃくりながら、大粒の涙を拭って、僕のほうを見ようとする。
「先輩が、何をしたのか、分からないです。でも、私は、もっと先輩のことを――知りたい!」
「……知ったらもっと苦しむことになる。嫌いになってしまうよ」
「それでも、私は……!」
必死に僕を離さないとする詩織。
僕はそこで気づいてしまった。
彼女より少し大人なのに……
「言っておくことがある」
詩織に嘘はつけない。
「鮫田を怪我させた六日市高校の不良は、全員退学になったよ」
詩織は最初、僕が何を言ったのか分からなかったけど、徐々に理解して唇を真一文字にした。
「分かっているけど、それは僕がやったことだ。いや、頼んだことと言ったほうが正確だね」
詩織の反応を見る余裕は無かった。
僕はもう限界だった。
「僕はそういうことができる。いや、やっても罪悪感を持たないと言うべきかな」
詩織は黙ってお弁当箱を持って、屋上の出口を通って学校に戻る。
恐れを抱いたのか、それとも嫌悪を感じたのか。
それは定かではない。
「……結局、お昼ご飯食べそびれたな」
頭の中では別のことを考えていたけど。
そう言わないと自分が惨めになる気がした。
いや、惨めそのものだった。
0
お気に入りに追加
2
あなたにおすすめの小説
女子高生は卒業間近の先輩に告白する。全裸で。
矢木羽研
恋愛
図書委員の女子高生(小柄ちっぱい眼鏡)が、卒業間近の先輩男子に告白します。全裸で。
女の子が裸になるだけの話。それ以上の行為はありません。
取って付けたようなバレンタインネタあり。
カクヨムでも同内容で公開しています。
高校球児、公爵令嬢になる。
つづれ しういち
恋愛
目が覚めたら、おデブでブサイクな公爵令嬢だった──。
いや、嘘だろ? 俺は甲子園を目指しているふつうの高校球児だったのに!
でもこの醜い令嬢の身分と財産を目当てに言い寄ってくる男爵の男やら、変ないじりをしてくる妹が気にいらないので、俺はこのさい、好き勝手にさせていただきます!
ってか俺の甲子園かえせー!
と思っていたら、運動して痩せてきた俺にイケメンが寄ってくるんですけど?
いや待って。俺、そっちの趣味だけはねえから! 助けてえ!
※R15は保険です。
※基本、ハッピーエンドを目指します。
※ボーイズラブっぽい表現が各所にあります。
※基本、なんでも許せる方向け。
※基本的にアホなコメディだと思ってください。でも愛はある、きっとある!
※小説家になろう、カクヨムにても同時更新。
乱交的フラストレーション〜美少年の先輩はドMでした♡〜
花野りら
恋愛
上巻は、美少年サカ(高2)の夏休みから始まります。
プールで水着ギャルが、始めは嫌がるものの、最後はノリノリで犯されるシーンは必読♡
下巻からは、美少女ゆうこ(高1)の話です。
ゆうこは先輩(サカ)とピュアな恋愛をしていました。
しかし、イケメン、フクさんの登場でじわじわと快楽に溺れ、いつしかメス堕ちしてしまいます。
ピュア系JKの本性は、実はどMの淫乱で、友達交えて4Pするシーンは大興奮♡
ラストのエピローグは、強面フクさん(二十歳の社会人)の話です。
ハッピーエンドなので心の奥にそっとしまいたくなります。
爽やかな夏から、しっとりした秋に移りゆくようなラブストーリー♡
ぜひ期待してお読みくださいませ!
読んだら感想をよろしくお願いしますね〜お待ちしてます!
〖完結〗その子は私の子ではありません。どうぞ、平民の愛人とお幸せに。
藍川みいな
恋愛
愛する人と結婚した…はずだった……
結婚式を終えて帰る途中、見知らぬ男達に襲われた。
ジュラン様を庇い、顔に傷痕が残ってしまった私を、彼は醜いと言い放った。それだけではなく、彼の子を身篭った愛人を連れて来て、彼女が産む子を私達の子として育てると言い出した。
愛していた彼の本性を知った私は、復讐する決意をする。決してあなたの思い通りになんてさせない。
*設定ゆるゆるの、架空の世界のお話です。
*全16話で完結になります。
*番外編、追加しました。
【完結】愛も信頼も壊れて消えた
miniko
恋愛
「悪女だって噂はどうやら本当だったようね」
王女殿下は私の婚約者の腕にベッタリと絡み付き、嘲笑を浮かべながら私を貶めた。
無表情で吊り目がちな私は、子供の頃から他人に誤解される事が多かった。
だからと言って、悪女呼ばわりされる筋合いなどないのだが・・・。
婚約者は私を庇う事も、王女殿下を振り払うこともせず、困った様な顔をしている。
私は彼の事が好きだった。
優しい人だと思っていた。
だけど───。
彼の態度を見ている内に、私の心の奥で何か大切な物が音を立てて壊れた気がした。
※感想欄はネタバレ配慮しておりません。ご注意下さい。
極上の一夜で懐妊したらエリートパイロットの溺愛新婚生活がはじまりました
白妙スイ@書籍&電子書籍発刊!
恋愛
早瀬 果歩はごく普通のOL。
あるとき、元カレに酷く振られて、1人でハワイへ傷心旅行をすることに。
そこで逢見 翔というパイロットと知り合った。
翔は果歩に素敵な時間をくれて、やがて2人は一夜を過ごす。
しかし翌朝、翔は果歩の前から消えてしまって……。
**********
●早瀬 果歩(はやせ かほ)
25歳、OL
元カレに酷く振られた傷心旅行先のハワイで、翔と運命的に出会う。
●逢見 翔(おうみ しょう)
28歳、パイロット
世界を飛び回るエリートパイロット。
ハワイへのフライト後、果歩と出会い、一夜を過ごすがその後、消えてしまう。
翌朝いなくなってしまったことには、なにか理由があるようで……?
●航(わたる)
1歳半
果歩と翔の息子。飛行機が好き。
※表記年齢は初登場です
**********
webコンテンツ大賞【恋愛小説大賞】にエントリー中です!
完結しました!
腹黒上司が実は激甘だった件について。
あさの紅茶
恋愛
私の上司、坪内さん。
彼はヤバいです。
サラサラヘアに甘いマスクで笑った顔はまさに王子様。
まわりからキャーキャー言われてるけど、仕事中の彼は腹黒悪魔だよ。
本当に厳しいんだから。
ことごとく女子を振って泣かせてきたくせに、ここにきて何故か私のことを好きだと言う。
マジで?
意味不明なんだけど。
めっちゃ意地悪なのに、かいま見える優しさにいつしか胸がぎゅっとなってしまうようになった。
素直に甘えたいとさえ思った。
だけど、私はその想いに応えられないよ。
どうしたらいいかわからない…。
**********
この作品は、他のサイトにも掲載しています。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる