先輩に可愛い彼女をNTRれたら、学園の美少女達の様子がおかしくなった件について

くまたに

文字の大きさ
24 / 29
予期せぬ事態

第24話 目的達成

しおりを挟む
「ねーねー由佳里ちゃん。橘碧斗くんが二股、三股ってしてるって話、知ってるー?」

 昼休みの教室。麗華はいやらしい笑みを浮かべて言う。
 今朝、颯斗が言った事は真実だと思っていない。
 ただただ面白そうだったから乗ってあげただけだ。

「碧斗くんはそんな事しないと思うけれどな~」

「でもみんなそう言ってるよ?」

「私は碧斗くんのことを何も知らない子達よりも、大好きな碧斗くんのことを信じたいかな~」

 由佳里は本気で碧斗に恋している。それはそれは麗華が、私もこんな風に誰かを好きになりたいな、と思うくらいだ。

「でももし、その橘碧斗くんが二股、三股ってしてたらどうするー?」

「ん~……」

 由佳里は顎に人差し指を当て、可愛らしく考える動作をする。

「それでも私が碧斗くんのことが大好きなことに変わりないから」

「そっか」

 麗華は内心、面白くないな、と思うが決して顔に出さない。由佳里は今や颯斗と並ぶほどに学校内での人気が高い。よって由佳里に嫌われてしまうと、由佳里ファンから総叩きにあうからだ。

「ところで麗華ちゃん。碧斗くんの話は誰から聞いたの?」

「颯斗だよー」

「なら颯斗くんは誰から聞いたのか聞いてくるよ~」

「うん、頑張れー」

 颯斗を売ってしまった方が面白そうと感じた麗華は、躊躇うことなく言ってしまう。

 ◆

「ねえねえ颯斗くん。ちょっと今いい~?」

「あ、ああ。いいぞ」

 いつもは颯斗からは話しかけるが、由佳里から話しかけることはあまりない。だからか颯斗は話しかけて貰えたことをとても嬉しく思う。

(もう碧斗の噂が広がったのか。──もしや、由佳里は俺のことが好きになったのか……?あはっ、あはは。あははははっ)

 脳内がお花畑となった颯斗は嬉しさのあまり、んふふ、といやらしい声を漏らしてしまう。

「実は聞きたいことがあって、颯斗くんに話しかけたの~」

「聞きたいこと?」

(キター!!これは絶対「好きな人いる?」ってやつだ。モテモテで困っちゃうな!)

 ナルシスト思考の颯斗は、今から由佳里の話すことを一言一句聞き逃さぬよう、しっかりと耳を澄ます。

「碧斗くんの悪い噂を麗華ちゃんに話したのは颯斗くんだよね~?」

「うん、いないよ」

「いない?」

「えっ!?」

 聞かれる前から言おうと決めていた言葉を放つが、どうやら話が噛み合わなかったようだ。

「ごめん、もう一度言ってくれない?」

「えっと、碧斗くんの悪い噂を麗華ちゃんに話したのは颯斗くんだよね~?」

「ち、違うぞ……」

 予想外の質問で、颯斗は理性を失いかける。

(麗華め……。どうして由佳里がそこまで知ってるんだ?アイツ、裏切りやがったのか……?)

「あれ、違うの~?麗華ちゃんは颯斗くんから聞いたって言ってたけれどな~。おかしいね~」

「それは多分麗華の嘘なんじゃないか?」

「う~ん、麗華ちゃんは嘘をつかなさそうだからな~」

 由佳里は、明らかに颯斗よりも麗華のことを信頼しているらしく、颯斗の嘘がバレるのも時間の問題なのかもしれない。

「白石さん。颯斗が朝、悪い顔して青柳さんに話しかけているところを見かけたよ」

 クラスカーストの高い男子生徒がいきなり会話に混じってきて、一言言うとすぐに去っていった。

「どういうことなの?」

「そ、それは麗華が嘘つくといいんだよって俺に言ってきたからなんだ。だから俺は悪くないっ……!」

 由佳里に嫌われたくない一心で、颯斗は麗華に罪を擦り付けるような言動をしてしまう。
 それを間近で聞いた由佳里は、頬をぷっくら膨らませている。

「颯斗くん。自分の罪を、他の人に擦り付けたらだめだよ。私そういう人だいっきらいだから」

 背筋が凍るような低音ボイスで、遠回しに嫌いと言われた颯斗は、教室の真ん中で人目を気にせず膝から崩れ落ちる。

「答えてくれてありがとね~」

 物凄く早いスピードで声色の変わった由佳里に、傍観者でいたクラスメイトは少し怯える。
 その後、颯斗はショックで保健室に運ばれた。

 平和が訪れた教室で、由佳里はこの悪い噂をなくして碧斗くんにすかれちゃお~。と一人意気込むのだった。
しおりを挟む
感想 0

あなたにおすすめの小説

どうしよう私、弟にお腹を大きくさせられちゃった!~弟大好きお姉ちゃんの秘密の悩み~

さいとう みさき
恋愛
「ま、まさか!?」 あたし三鷹優美(みたかゆうみ)高校一年生。 弟の晴仁(はると)が大好きな普通のお姉ちゃん。 弟とは凄く仲が良いの! それはそれはものすごく‥‥‥ 「あん、晴仁いきなりそんなのお口に入らないよぉ~♡」 そんな関係のあたしたち。 でもある日トイレであたしはアレが来そうなのになかなか来ないのも気にもせずスカートのファスナーを上げると‥‥‥ 「うそっ! お腹が出て来てる!?」 お姉ちゃんの秘密の悩みです。

大好きな幼なじみが超イケメンの彼女になったので諦めたって話

家紋武範
青春
大好きな幼なじみの奈都(なつ)。 高校に入ったら告白してラブラブカップルになる予定だったのに、超イケメンのサッカー部の柊斗(シュート)の彼女になっちまった。 全く勝ち目がないこの恋。 潔く諦めることにした。

隣に住んでいる後輩の『彼女』面がガチすぎて、オレの知ってるラブコメとはかなり違う気がする

夕姫
青春
【『白石夏帆』こいつには何を言っても無駄なようだ……】 主人公の神原秋人は、高校二年生。特別なことなど何もない、静かな一人暮らしを愛する少年だった。東京の私立高校に通い、誰とも深く関わらずただ平凡に過ごす日々。 そんな彼の日常は、ある春の日、突如現れた隣人によって塗り替えられる。後輩の白石夏帆。そしてとんでもないことを言い出したのだ。 「え?私たち、付き合ってますよね?」 なぜ?どうして?全く身に覚えのない主張に秋人は混乱し激しく否定する。だが、夏帆はまるで聞いていないかのように、秋人に猛烈に迫ってくる。何を言っても、どんな態度をとっても、その鋼のような意思は揺るがない。 「付き合っている」という謎の確信を持つ夏帆と、彼女に振り回されながらも憎めない(?)と思ってしまう秋人。これは、一人の後輩による一方的な「好き」が、平凡な先輩の日常を侵略する、予測不能な押しかけラブコメディ。

戦場帰りの俺が隠居しようとしたら、最強の美少女たちに囲まれて逃げ場がなくなった件

さん
ファンタジー
戦場で命を削り、帝国最強部隊を率いた男――ラル。 数々の激戦を生き抜き、任務を終えた彼は、 今は辺境の地に建てられた静かな屋敷で、 わずかな安寧を求めて暮らしている……はずだった。 彼のそばには、かつて命を懸けて彼を支えた、最強の少女たち。 それぞれの立場で戦い、支え、尽くしてきた――ただ、すべてはラルのために。 今では彼の屋敷に集い、仕え、そして溺愛している。   「ラルさまさえいれば、わたくしは他に何もいりませんわ!」 「ラル様…私だけを見ていてください。誰よりも、ずっとずっと……」 「ねぇラル君、その人の名前……まだ覚えてるの?」 「ラル、そんなに気にしなくていいよ!ミアがいるから大丈夫だよねっ!」   命がけの戦場より、ヒロインたちの“甘くて圧が強い愛情”のほうが数倍キケン!? 順番待ちの寝床争奪戦、過去の恋の追及、圧バトル修羅場―― ラルの平穏な日常は、最強で一途な彼女たちに包囲されて崩壊寸前。   これは―― 【過去の傷を背負い静かに生きようとする男】と 【彼を神のように慕う最強少女たち】が織りなす、 “甘くて逃げ場のない生活”の物語。   ――戦場よりも生き延びるのが難しいのは、愛されすぎる日常だった。 ※表紙のキャラはエリスのイメージ画です。

ヤンデレ美少女転校生と共に体育倉庫に閉じ込められ、大問題になりましたが『結婚しています!』で乗り切った嘘のような本当の話

桜井正宗
青春
 ――結婚しています!  それは二人だけの秘密。  高校二年の遙と遥は結婚した。  近年法律が変わり、高校生(十六歳)からでも結婚できるようになっていた。だから、問題はなかった。  キッカケは、体育倉庫に閉じ込められた事件から始まった。校長先生に問い詰められ、とっさに誤魔化した。二人は退学の危機を乗り越える為に本当に結婚することにした。  ワケありヤンデレ美少女転校生の『小桜 遥』と”新婚生活”を開始する――。 *結婚要素あり *ヤンデレ要素あり

プール終わり、自分のバッグにクラスメイトのパンツが入っていたらどうする?

九拾七
青春
プールの授業が午前中のときは水着を着こんでいく。 で、パンツを持っていくのを忘れる。 というのはよくある笑い話。

キャバ嬢(ハイスペック)との同棲が、僕の高校生活を色々と変えていく。

たかなしポン太
青春
   僕のアパートの前で、巨乳美人のお姉さんが倒れていた。  助けたそのお姉さんは一流大卒だが内定取り消しとなり、就職浪人中のキャバ嬢だった。  でもまさかそのお姉さんと、同棲することになるとは…。 「今日のパンツってどんなんだっけ? ああ、これか。」 「ちょっと、確認しなくていいですから!」 「これ、可愛いでしょ? 色違いでピンクもあるんだけどね。綿なんだけど生地がサラサラで、この上の部分のリボンが」 「もういいです! いいですから、パンツの説明は!」    天然高学歴キャバ嬢と、心優しいDT高校生。  異色の2人が繰り広げる、水色パンツから始まる日常系ラブコメディー! ※小説家になろうとカクヨムにも同時掲載中です。 ※本作品はフィクションであり、実在の人物や団体、製品とは一切関係ありません。

アルファポリスとカクヨムってどっちが稼げるの?

無責任
エッセイ・ノンフィクション
基本的にはアルファポリスとカクヨムで執筆活動をしています。 どっちが稼げるのだろう? いろんな方の想いがあるのかと・・・。 2021年4月からカクヨムで、2021年5月からアルファポリスで執筆を開始しました。 あくまで、僕の場合ですが、実データを元に・・・。

処理中です...