異世界に吹っ飛ばされたんで帰ろうとしたら触手怪人VSスライム怪人

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　為次はそれらを見せびらかすようにしてから、いくつかを差し出した。

　『これ』

　『ん？　なんだコレ？　くれるのか？』

　『うん』

　渡された物をスライム手に取ってみるが何か分からない。

　『どう使うんだ？』

　『ダンマスが死ぬとゲームオーバーなんだよね？』

　『ああ』

　『瓶に入ってるのがヒールポーションでカプセルの青線のがアンチマジックフィールド。赤線がパワーシールドでね……』

　為次はジェル助に使い方を説明してあげた。

　ヒールポーションはどんな怪我でも治る万能薬で、体の一部が欠損しても再生するほど強力な物だ。
　飲んでも掛けても効果があるので、とても使いやすい。

　次にカプセルの使い方は透明なカバーを取ってからボタンを押して近くに投げると、それぞれの効果を発揮してくれる。

　アンチマジックフィールドが半径数百メートルに魔法を抑制するエリアを展開する効果を持つ。
　但し、あくまでも魔法の効果を阻害するのであって、既に具現化された魔法をかき消すことは不可能である。
　例に上げるとファイヤーボールを使おうとした場合、魔法からファイヤーボールに変換不能な為に不発に終わるが、ファイヤーボールを撃った後にアンチマジックフィールドを展開しても消すことはできない。
　これはエリア外から撃たれた場合も同じであり、魔法を止めることは不可能となる。
　また、自己完結する魔法……　つまり身体強化などの魔法を無効化することもできない。

　そして、パワーシールドは宇宙戦車に使用しているシールドの簡易版であり、エネルギーが切れるまですべての攻撃を防いでくれる代物だ。
　銀河間戦争にも使用される戦闘用宇宙服であるアクティブアーマースーツ、通称A.A.S.のものと同等の性能を持つ為にハッキリ言ってオーバースペックである。
　ただし、簡易版故に……　と、言うよりは生命維持システムが主な目的なので使用者からの攻撃も不可能。
　つまり使用者は完全に隔離された状態になるので逃げる為にしか使い道がない。
　今回の物は数時間で効果が無くなるが、その間にトイレに行きたくなると大惨事間違い無しだ。

　『と。まあ、そんなとこかな』

　『へー、凄いな！　メガヒールクラスのポーションに完全無敵のシールドか！』

　『だね。これでこちら側が殺られる可能性はかなり低いハズ。後はトラップだなぁ……』

　『トラップ？　魔法少女に罠で対抗するのか？　でも、効果は薄いぞ』

　『いや……　引っ掛かればイケるかも』

　『本当に？』

　『どうかな。んま、どんなトラップがあるか詳しく見せてよ』

　『うん』

　拡大されたスクリーンにトラップの項目が表示された。

　『おお、結構あるね』

　『一応、説明書きはあるが分かり辛かったら説明するぞ』

　『よろ』

　色々とあるようなので順番に目を通すことにした。