上 下
144 / 183
異世界編 3章

第137話 翌朝

しおりを挟む
 ―― 翌日

 「どうどう? 凄いでしょクリスさん!?」

 「本当ね、どんな汚れでも拭くだけで落ちるわ」

 「まだまだ、沢山あるのです」

 皆は朝食を食べ終わると女性達は掃除をしていた。
 貞宗邸はイフリートによる被害は無かったが、クリスにとって毎日の日課である。
 そこへ、お土産に持って返ってきたスーパー雑巾をマヨーラが自慢してるのだった。

 野郎どもといえば、リビングで食後のお茶である。
 お茶ではあるが、ほぼコーヒー近い飲み物だ。
 何を使って淹れたのか分からないので、コーヒーっぽいものとしか言いようが無い。

 「隊長さん、翻訳できたっスか?」

 「ああ、終わったぞ。専門用語は流石にどうしようもなかったがな」

 「あ、はい」

 早くくれと言わんばかりに手を出す為次。
 出発前に渡したタブレットで、超次元振動弾の詳細内容の翻訳である。

 「部屋にある、後でな」

 「んー」

 為次のお友達であるタブレットを早く返してほしかった。
 沢山あるゲーム機は自宅のコーポに置いたままなので、こちらの世界にはスマホとタブレットしか友達が居ない。

 「まあいいか…… にしても、ターナとスレイブが魔獣退治に参戦とはビックリだは」

 「ターナがどうしてもと言うからな……」

 「仕方ありませんわ、スレイブ。とても手におえる相手ではありませんでしたわ」

 「まあ、確かにサダムネも役に立ちそうもなかったしな」

 「なんだと…… 俺より弱いくせして、よくそんなことが言えたものだな」

 「ああ!? ならもう一回勝負するか?」

 「やめなさいスレイブ」

 「チッ」

 「それよりモノポールリングでのことを教えてもらえると助かりますわ」

 ターナとスレイブも一緒にお茶を飲んでいた。
 他にもニクミが居る。
 昨日は貞宗宅で泊まっていた。
 王宮魔導艇が大破したせいで、すぐにはサイクスに帰れなかったからだ。
 それにモノポールリングの話も聞きたかったのもある。
 だけども、皆は疲れていたし戦闘による消耗も激しかったので、翌日に話すことになった。
 なにより、スイが怒っていたので為次はお話どころではなかったのだ。
 「つばい様は重いのです! タメツグ様は全然スイを迎えに来ないのです!」などと言いながら為次に迫っていた。

 そんなこんなで早目の就寝となり、今朝は皆も起きるのが早かった。

 「んで、何から話すんだ? 全部話すのか?」

 正秀は言った。

 「なんだよ、話せないこともあるのか?」

 スレイブに言われて、チラリと為次を見る正秀。

 「どうなんだ? 為次」

 「うーん…… 多少の心配もあるよねぇ。ターナの目的と反する情報を得て、ナノマシンがどう作用するかだし。マインドジェネレーターの無い状態だとバグる可能性とかもあるかもだし……」

 「わたくしの目的……?」

 「とはいえニクはある程度の情報は持ってるんでしょ?」

 「タメツグちゃん…… そう ……ね」

 「何があった? 船長だろ、なんらかの機密情報みたいなんあるでしょ」

 「やっぱりそうなのね…… 私が船長…… あれに書いてあることは事実なのね」

 「ニクミ様? アレとはなんですの?」

 「昨日言ってた航海日誌あたりかな」

 「流石、タメツグちゃんね…… その通りよ」

 「何処まで書いてあった?」

 「おいタメツグ、ニクミ様に言葉遣いがもう少しなんとかならねぇのか?」

 「スレイブ…… ニクは王族なんかじゃないよ。言ったでしょ、船長だって。調査船のね」

 「なんだと!」

 「いいのよスレイブちゃん、タメツグちゃんの言う通りよ」

 「ニクミ様……?」

 「母星テラの出港から初めての転生までが綴ってあるわ」

 「ってことは、目新しい情報はバハムートを堕としてからの内容かなぁ。なんで救援も呼ばずにこの星に留まることなったのか…… ま、それもターナのワガママかもだけど」

 「山崎よ…… もう少し分かるように話せないのか?」

 「あーはい、そうっスね。つってもこれを見たほうがいいかも」

 と、ポケットからスマホを取り出す為次。

 「んーでも画面がちっちゃいから、やっぱタブレットを持って来てほしいかも」

 「しょうがねぇなぁ…… おーい! クリスっ」

 貞宗に呼ばれ掃除中のクリスがパタパタとやって来る。

 「何かしら?」

 「すまないが部屋からタブレットを持って来てくれないか? 山崎のやつだ」

 「……あなた、掃除の途中なんですよ。それくらい自分で取りに行って下さい」

 それを聞いたターナは少し笑いながら言う。

 「それくらいですの…… それでしたらわたくしが持って来ましょう。貞宗の為にね、ふふっ」

 「あら、ターナ様がそうおっしゃるなら仕方ありませんね。神官様のお手を煩わせる分けにはいきません。ズボラな夫の面倒を見るのも妻の勤めですから」

 「忙しいのではありませんの? お気になさらなくていいですわ」

 「大丈夫です、私が取ってきます」

 「なら初めから、そうおっしゃればよろしくて?」

 「夫婦の問題ですから、お気遣い無く」

 睨み合う両者。
 貞宗は心なしか挙動不審になっている。

 「お、お…… あー…… 山崎。コーヒー美味いだろ?」

 「え? 今それっスか」

 「隊長、大丈夫ですか? なんだか汗が凄いですが」

 「ぐ…… お、俺はトイレに行きたい気分だ。コーヒーは利尿作用があるからな。うん、そうだそうだ」

 そう言って貞宗は立ち上がるとトイレとは反対方向へと向う。
 どうやら自分の部屋の方へと行くみたいだ。

 「隊長さん、トイレそっちじゃないっスよ」

 「あ、ああ…… ついでにお前のタブレットを取りに行こうとな」

 「はぁ、反対方向がついでなんスね」

 「このっ……(それ以上は喋るんじゃねぇ山崎)」

 「…………」

 夫の様子を見たクリスは黙って掃除へと戻ってしまった。
 為次を睨む貞宗がだ、嫌らしいみを返されるだけだ。

 「にひぃ」

 「こいつは……」

 「チッ……」

 そんな様子をスレイブは複雑な気分で見ているだけであった……

 ……………
 ………
 …

 少し待つと貞宗はタブレットを片手に、すぐに戻って来た。
 どうやらトイレには行っていないらしい。

 「ほらよ」

 と、為次に渡した。

 「どもっス」

 早速、スマホと繋げてファイルをコピーし始める。
 無線による通信なので少々遅いが、皆はコーヒーっぽいのを飲みながら静かに待った。

 「できた」

 「何を見せる気なんだ?」

 正秀はタブレットを覗き込むように訊いた。

 「ターナの緊急通信だよ。流石に転送はできんかったから直撮りしといた」

 「わたくしの……… 緊急通信? ですの?」

 「そんなの撮ってたのか」

 「うん。他にもめぼしいのを幾つか」

 「へー」

 為次はコップをテーブルの真ん中辺りに動かして、タブレットを立て掛けた。
 それを見ようと正秀と為次以外の4人は画面が見える位置へと移動する。
 広いリビングで大人達が身を寄せ合う状況は滑稽だが、仕方がない。
 スマホよりは画面が大きいものの、個人で使う物だからやっぱり小さいのだ。

 貞宗が少年の姿なのがせめてもの救いだ。
 なんだか3人家族に変態が絡んでいるようにも見える。

 「じゃあ再生するよ」

 「ああ、いいぞ」

 返事をする貞宗だが、為次より先に再生ボタンをタップしてしまった。

 「あ、ちょ……」

 動画が流れる……

 「あら、これってわたくしですわ」

 「でも、なんだか雰囲気が違うわぁん」

 「おい、静かにしろ」

 貞宗に注意をされて、皆は食い入るように見始めるのであった……

 ……………
 ………
 …

 ターナの映像が終わったところで、為次は再生を止めた。
 当然、皆はモノポールリングで見たときと同じような疑問を持つ。
 アンカーやサーガなどの固有名詞が分からない。

 「なんだこれは……」

 「わたくしは何を焦っているのかしら?」

 「おいタメツグ、分かるよう説明しな。マサヒデでも構わねーけどよ」

 「んま、そりゃそーだよね。では順番に……」

 タブレットを弄り、撮ってきた写真を表示させながら説明を始める為次。
 惑星テラの周辺宙域に発生した宇宙魔獣の対策に、ここアクアへとやって来たこと。
 試作した魔獣の暴走により母船を失い、なんらかの理由で帰らずに、この島で留まっているところまで。
 ナノマシンに関すること以外は概ね話したのであった。
 もちろん、分からない固有名詞に関しても可能な限りは説明した。

 「と、まあ、そんなとこだね」

 「宇宙戦争とか、まるでSF映画みたいだな」

 「っスね」

 「帰らない理由ってのはなんだ? 母船が無くなって帰れないだけなのか?」

 貞宗は訊いた。

 「さあ、俺も知らないっス」

 「馬鹿野郎、そこまで調べてこい」

 「いや…… その必要はないっスよ」

 「はあ? どういうことだ?」

 「それは船長…… ダラス船長に聞いた方が早いよ。ね、ニク」

 と、為次はニクミに視線を移した。

 「…………」

 何かを考え込むように黙っている。
 皆も何も言わなかった。
 少し待つと、ようやくニクミは口を開く。

 「タメツグちゃんの言う通りよ…… ターナ。あなたのワガママね……」

 「!? ニクミ…… 様…… 何をおっしゃって……?」

 「ニクミよ、聞かせてくれるな?」

 「ええ…… サダムネちゃんには、もっと早く話しておくべきだったわね……」

 ニクミが話そうとした、その時であった。
 突然、車庫へ通じる扉がバーン! と開いた!

 「バーン!! なんだよ! 話はすべて盗み聞きさせてもらったんだよ!」

 「こ、こらシムリ。自分で盗み聞きなどと言うなと何度言えば…… はっ、皆、我が妹が申し訳ない」

 例の姉妹がやって来た。
 実際は結構前から来ていたが。

 「げっ、シムリ……」

 あからさまに嫌そうな顔をするスレイブ。
 昨日は散々纏わり付かれて、流石に鬱陶しかったらしい。
 そんなことはお構い無しに、ターナとスレイブの間に割って入りソファーに座った。

 「おまたせなんだよ、スレイブさん。淋しかったでしょ」

 「寂しくねーよ! 清々してたとこだ」

 「スレイブさんは恥ずかしがり屋さんなんだね」

 「ちげーよ!」

 「スレイブ氏…… 妹をよろしく頼むぞ」

 「何言ってんだよ! 知るかっ!」

 困惑するスレイブを他所に、シムリは腕を取って寄り添っていた。
 新しい彼氏に満足そうである。
 皆はあまり関わりたくないと、何も言わなかった。

 「スレイブちゃん、そろそろいいかしらぁ?」

 「ニクミ様…… も、もちろんです……」

 「シャルも座ったらどうだ?」

 「ああ、そうさせてもらおう」

 正秀に促されシャルもソファーへと腰掛ける。
 それから、ニクミはゆっくりと話始めるのであった。

 ダラス船長が書いた航海日誌の内容を……
しおりを挟む
感想 1

あなたにおすすめの小説

小さなことから〜露出〜えみ〜

サイコロ
恋愛
私の露出… 毎日更新していこうと思います よろしくおねがいします 感想等お待ちしております 取り入れて欲しい内容なども 書いてくださいね よりみなさんにお近く 考えやすく

―異質― 邂逅の編/日本国の〝隊〟、その異世界を巡る叙事詩――《第一部完結》

EPIC
SF
日本国の混成1個中隊、そして超常的存在。異世界へ―― とある別の歴史を歩んだ世界。 その世界の日本には、日本軍とも自衛隊とも似て非なる、〝日本国隊〟という名の有事組織が存在した。 第二次世界大戦以降も幾度もの戦いを潜り抜けて来た〝日本国隊〟は、異質な未知の世界を新たな戦いの場とする事になる―― 日本国陸隊の有事官、――〝制刻 自由(ぜいこく じゆう)〟。 歪で醜く禍々しい容姿と、常識外れの身体能力、そしてスタンスを持つ、隊員として非常に異質な存在である彼。 そんな隊員である制刻は、陸隊の行う大規模な演習に参加中であったが、その最中に取った一時的な休眠の途中で、不可解な空間へと導かれる。そして、そこで会った作業服と白衣姿の謎の人物からこう告げられた。 「異なる世界から我々の世界に、殴り込みを掛けようとしている奴らがいる。先手を打ちその世界に踏み込み、この企みを潰せ」――と。 そして再び目を覚ました時、制刻は――そして制刻の所属する普通科小隊を始めとする、各職種混成の約一個中隊は。剣と魔法が力の象徴とされ、モンスターが跋扈する未知の世界へと降り立っていた――。 制刻を始めとする異質な隊員等。 そして問題部隊、〝第54普通科連隊〟を始めとする各部隊。 元居た世界の常識が通用しないその異世界を、それを越える常識外れな存在が、掻き乱し始める。 〇案内と注意 1) このお話には、オリジナル及び架空設定を多数含みます。 2) 部隊規模(始めは中隊規模)での転移物となります。 3) チャプター3くらいまでは単一事件をいくつか描き、チャプター4くらいから単一事件を混ぜつつ、一つの大筋にだんだん乗っていく流れになっています。 4) 主人公を始めとする一部隊員キャラクターが、超常的な行動を取ります。ぶっ飛んでます。かなりなんでも有りです。 5) 小説家になろう、カクヨムにてすでに投稿済のものになりますが、そちらより一話当たり分量を多くして話数を減らす整理のし直しを行っています。

天日ノ艦隊 〜こちら大和型戦艦、異世界にて出陣ス!〜 

八風ゆず
ファンタジー
時は1950年。 第一次世界大戦にあった「もう一つの可能性」が実現した世界線。1950年4月7日、合同演習をする為航行中、大和型戦艦三隻が同時に左舷に転覆した。 大和型三隻は沈没した……、と思われた。 だが、目覚めた先には我々が居た世界とは違った。 大海原が広がり、見たことのない数多の国が支配者する世界だった。 祖国へ帰るため、大海原が広がる異世界を旅する大和型三隻と別世界の艦船達との異世界戦記。 ※異世界転移が何番煎じか分からないですが、書きたいのでかいています! 面白いと思ったらブックマーク、感想、評価お願いします!!※ ※戦艦など知らない人も楽しめるため、解説などを出し努力しております。是非是非「知識がなく、楽しんで読めるかな……」っと思ってる方も読んでみてください!※

クラスメイトの美少女と無人島に流された件

桜井正宗
青春
 修学旅行で離島へ向かう最中――悪天候に見舞われ、台風が直撃。船が沈没した。  高校二年の早坂 啓(はやさか てつ)は、気づくと砂浜で寝ていた。周囲を見渡すとクラスメイトで美少女の天音 愛(あまね まな)が隣に倒れていた。  どうやら、漂流して流されていたようだった。  帰ろうにも島は『無人島』。  しばらくは島で生きていくしかなくなった。天音と共に無人島サバイバルをしていくのだが……クラスの女子が次々に見つかり、やがてハーレムに。  男一人と女子十五人で……取り合いに発展!?

忘却の艦隊

KeyBow
SF
新設された超弩級砲艦を旗艦とし新造艦と老朽艦の入れ替え任務に就いていたが、駐留基地に入るには数が多く、月の1つにて物資と人員の入れ替えを行っていた。 大型輸送艦は工作艦を兼ねた。 総勢250艦の航宙艦は退役艦が110艦、入れ替え用が同数。 残り30艦は増強に伴い新規配備される艦だった。 輸送任務の最先任士官は大佐。 新造砲艦の設計にも関わり、旗艦の引き渡しのついでに他の艦の指揮も執り行っていた。 本来艦隊の指揮は少将以上だが、輸送任務の為、設計に関わった大佐が任命された。    他に星系防衛の指揮官として少将と、退役間近の大将とその副官や副長が視察の為便乗していた。 公安に近い監査だった。 しかし、この2名とその側近はこの艦隊及び駐留艦隊の指揮系統から外れている。 そんな人員の載せ替えが半分ほど行われた時に中緊急警報が鳴り、ライナン星系第3惑星より緊急の救援要請が入る。 機転を利かせ砲艦で敵の大半を仕留めるも、苦し紛れに敵は主系列星を人口ブラックホールにしてしまった。 完全にブラックホールに成長し、その重力から逃れられないようになるまで数分しか猶予が無かった。 意図しない戦闘の影響から士気はだだ下がり。そのブラックホールから逃れる為、禁止されている重力ジャンプを敢行する。 恒星から近い距離では禁止されているし、システム的にも不可だった。 なんとか制限内に解除し、重力ジャンプを敢行した。 しかし、禁止されているその理由通りの状況に陥った。 艦隊ごとセットした座標からズレ、恒星から数光年離れた所にジャンプし【ワープのような架空の移動方法】、再び重力ジャンプ可能な所まで移動するのに33年程掛かる。 そんな中忘れ去られた艦隊が33年の月日の後、本星へと帰還を目指す。 果たして彼らは帰還できるのか? 帰還出来たとして彼らに待ち受ける運命は?

Another World〜自衛隊 まだ見ぬ世界へ〜

華厳 秋
ファンタジー
───2025年1月1日  この日、日本国は大きな歴史の転換点を迎えた。  札幌、渋谷、博多の3箇所に突如として『異界への門』──アナザーゲート──が出現した。  渋谷に現れた『門』から、異界の軍勢が押し寄せ、無抵抗の民間人を虐殺。緊急出動した自衛隊が到着した頃には、敵軍の姿はもうなく、スクランブル交差点は無惨に殺された民間人の亡骸と血で赤く染まっていた。  この緊急事態に、日本政府は『門』内部を調査するべく自衛隊を『異界』──アナザーワールド──へと派遣する事となった。  一方地球では、日本の急激な軍備拡大や『異界』内部の資源を巡って、極東での緊張感は日に日に増して行く。  そして、自衛隊は国や国民の安全のため『門』内外問わず奮闘するのであった。 この作品は、小説家になろう様カクヨム様にも投稿しています。 この作品はフィクションです。 実在する国、団体、人物とは関係ありません。ご注意ください。

日本VS異世界国家! ー政府が、自衛隊が、奮闘する。

スライム小説家
SF
令和5年3月6日、日本国は唐突に異世界へ転移してしまった。 地球の常識がなにもかも通用しない魔法と戦争だらけの異世界で日本国は生き延びていけるのか!? 異世界国家サバイバル、ここに爆誕!

ユーヤのお気楽異世界転移

暇野無学
ファンタジー
 死因は神様の当て逃げです!  地震による事故で死亡したのだが、原因は神社の扁額が当たっての即死。問題の神様は気まずさから俺を輪廻の輪から外し、異世界の神に俺をゆだねた。異世界への移住を渋る俺に、神様特典付きで異世界へ招待されたが・・・ この神様が超適当な健忘症タイプときた。

処理中です...