19 / 66
お泊り2
しおりを挟む
隣で樹が規則的に寝息を立てている。すっかり夢の中のようだ。
こそっと樹の顔を見ると、イケメンは寝ていてもイケメンだなと感心する。若干普段より幼い。
ダブルベッドとはいえ、普段当たり前だが一人で寝ている佑にとっては誰か隣に寝ているという状況は緊張する。自覚も今まで指摘されたことはないがいびきや寝言、寝相が心配だからだ。
なぜ一緒に寝るはめになったかというと、先に風呂を借りた後、小さ目の部屋着などを借り(下着は新品のものをもらった)、映画やゲームなど楽しみ日付が変わったので寝ることになったのだが、
「枕ないんでクッションでいいっすか。オレのでよければ貸しますけど」
通された寝室にはダブルベッドが一つ。
「枕はクッションでいいけど。ええと布団なければソファで寝ようかな」
佑には男同士で一つのベッドに入るコミュ力はない。女の子なら嬉しいが経験はない。
「人泊めるの初めてなので布団なくてすいません。でもダブルだしよくないですか?ソファくっそ寒いですよ?暖房つけっぱで寝たら乾燥すごいですよ」
なんだかんだと言いくるめられ、今に至る。
同衾デビューは後輩(男)かぁ、と思うとなんだか切ない。
樹はなんだかんだ言って彼女の一人や二人いたのだろうから、経験済みなのだろうけれど……。
「ん……」
どうやらいつの間にか眠っていたらしい。目が覚めると、隣に樹がいない。
リビングに行くと、ダイニングテーブルにカードキーと置手紙、おにぎりがあった。昨日残ったご飯で作ってくれたらしい。仕事の樹に作ってもらって申し訳ない。
「気持ちよさそうに寝ていたので起こしませんでした。昼頃帰宅します」
時計を見ると八時だ。休みの日の佑にしては早起きな方だが、樹はずいぶん早く出勤したらしい。
「いただきます」
手を合わせてから樹のおにぎりを食べる。
樹の作ってくれたおにぎりはツナマヨが入っていた。ツナマヨは慣れていない人が作るとべちゃべちゃしてしまうが、樹のツナマヨはそんなことはなく、普段していないだけで作り慣れていることがうかがえた。
「何しようかなー」
樹が仕事をしているのに、ダラダラ過ごすのも申し訳ない。
何気なく外を見るといい天気だ。
こんな日に洗濯したらさぞ気持ちがいいだろう。
「あ、そうだ」
こそっと樹の顔を見ると、イケメンは寝ていてもイケメンだなと感心する。若干普段より幼い。
ダブルベッドとはいえ、普段当たり前だが一人で寝ている佑にとっては誰か隣に寝ているという状況は緊張する。自覚も今まで指摘されたことはないがいびきや寝言、寝相が心配だからだ。
なぜ一緒に寝るはめになったかというと、先に風呂を借りた後、小さ目の部屋着などを借り(下着は新品のものをもらった)、映画やゲームなど楽しみ日付が変わったので寝ることになったのだが、
「枕ないんでクッションでいいっすか。オレのでよければ貸しますけど」
通された寝室にはダブルベッドが一つ。
「枕はクッションでいいけど。ええと布団なければソファで寝ようかな」
佑には男同士で一つのベッドに入るコミュ力はない。女の子なら嬉しいが経験はない。
「人泊めるの初めてなので布団なくてすいません。でもダブルだしよくないですか?ソファくっそ寒いですよ?暖房つけっぱで寝たら乾燥すごいですよ」
なんだかんだと言いくるめられ、今に至る。
同衾デビューは後輩(男)かぁ、と思うとなんだか切ない。
樹はなんだかんだ言って彼女の一人や二人いたのだろうから、経験済みなのだろうけれど……。
「ん……」
どうやらいつの間にか眠っていたらしい。目が覚めると、隣に樹がいない。
リビングに行くと、ダイニングテーブルにカードキーと置手紙、おにぎりがあった。昨日残ったご飯で作ってくれたらしい。仕事の樹に作ってもらって申し訳ない。
「気持ちよさそうに寝ていたので起こしませんでした。昼頃帰宅します」
時計を見ると八時だ。休みの日の佑にしては早起きな方だが、樹はずいぶん早く出勤したらしい。
「いただきます」
手を合わせてから樹のおにぎりを食べる。
樹の作ってくれたおにぎりはツナマヨが入っていた。ツナマヨは慣れていない人が作るとべちゃべちゃしてしまうが、樹のツナマヨはそんなことはなく、普段していないだけで作り慣れていることがうかがえた。
「何しようかなー」
樹が仕事をしているのに、ダラダラ過ごすのも申し訳ない。
何気なく外を見るといい天気だ。
こんな日に洗濯したらさぞ気持ちがいいだろう。
「あ、そうだ」
10
お気に入りに追加
479
あなたにおすすめの小説

男子寮のベットの軋む音
なる
BL
ある大学に男子寮が存在した。
そこでは、思春期の男達が住んでおり先輩と後輩からなる相部屋制度。
ある一室からは夜な夜なベットの軋む音が聞こえる。
女子禁制の禁断の場所。


久々に幼なじみの家に遊びに行ったら、寝ている間に…
しゅうじつ
BL
俺の隣の家に住んでいる有沢は幼なじみだ。
高校に入ってからは、学校で話したり遊んだりするくらいの仲だったが、今日数人の友達と彼の家に遊びに行くことになった。
数年ぶりの幼なじみの家を懐かしんでいる中、いつの間にか友人たちは帰っており、幼なじみと2人きりに。
そこで俺は彼の部屋であるものを見つけてしまい、部屋に来た有沢に咄嗟に寝たフリをするが…

塾の先生を舐めてはいけません(性的な意味で)
ベータヴィレッジ 現実沈殿村落
BL
個別指導塾で講師のアルバイトを始めたが、妙にスキンシップ多めで懐いてくる生徒がいた。
そしてやがてその生徒の行為はエスカレートし、ついに一線を超えてくる――。




ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる