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甘い夜の夢から覚めたら・・・・・・が待っていました
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疲れ果てたエリオノールがランバートの腕を枕にして、すやすやと寝息を立てている。初めてだったのに、多少やりすぎたかもしれない。だが、この十年の長い月日を思えば仕方がなかった、とランバートは自分に言い聞かせる。
ランバートは彼女に上掛けをかけてやり、癖のないまっすぐな髪を優しく撫でた。
エリオノールが自分の腕の中にいる未来など、想像したこともなかった。夢に見たことなら幾度もあったが。
彼女に冷たくするたびに罪悪感を覚えた。彼女に冷たくされても仕方ないと思った。
離れていたほうがいいことは分かっていたが、バーナードの手に落ちそうな鈍感なエリオノールを見ていられなくて、ランバートはすべての計画を決意した。
エリオノールを自室に連れ込んだあの夜。メイドに清拭と夜着への着替えをすませてもらい、それでも起きる気配が全くなく、ランバートのベッドでエリオノールはすやすやと寝息を立てていた。
夜着は脱がせずにめくって、幾度もその白い肌に口づけて赤い花を散らした。柔らかい肌に触れて理性を保っていたことを、自分で褒めてやりたい。
一通り口づけて、エリオノールの隣に横になったが、とてもじゃないが眠れず、彼女の寝顔を見ながら一晩明かした。
ランバートの思惑通りエリオノールが婚約を承諾し、このままでいれば彼女と結婚できる、とずるい考えがよぎったこともあった。が、それはあまりにも彼女の気持ちをないがしろにしているし、彼女のことが心配でランバートはすべての汚名を背負い、彼女から離れることを決意した。
それなのに。エリオノールはランバートの居場所をわざわざ探し当て、自らやってきた。ランバートの身勝手な理由でのふるまいを許してくれ、「好きだ」と言ってくれた。
「ん……」
まどろんだエリオノールが、ゆっくりと目を開く。その瞳に、ランバートが映ったとたん、警戒するような顔になる。まるで威嚇する小動物のようだ。一瞬ののちに、ふっと表情が緩む。昨夜和解したことを思い出したらしい。
「体の痛みはない?」
「全身痛いわ……。でも、前の痛みと違うのね。なんていうか下のほうが」
言いかけてエリオノールは、頬を染めて口をつぐんだ。不安そうに顔をくもらせる。
「これは、私の見た夢ではないわよね?」
「もし君が夢の中にいるのなら、オレが何度でも目覚めさせてあげる」
優しくエリオノールの唇をふさぐと、彼女はゆっくりと目を閉じた。
ランバートは彼女に上掛けをかけてやり、癖のないまっすぐな髪を優しく撫でた。
エリオノールが自分の腕の中にいる未来など、想像したこともなかった。夢に見たことなら幾度もあったが。
彼女に冷たくするたびに罪悪感を覚えた。彼女に冷たくされても仕方ないと思った。
離れていたほうがいいことは分かっていたが、バーナードの手に落ちそうな鈍感なエリオノールを見ていられなくて、ランバートはすべての計画を決意した。
エリオノールを自室に連れ込んだあの夜。メイドに清拭と夜着への着替えをすませてもらい、それでも起きる気配が全くなく、ランバートのベッドでエリオノールはすやすやと寝息を立てていた。
夜着は脱がせずにめくって、幾度もその白い肌に口づけて赤い花を散らした。柔らかい肌に触れて理性を保っていたことを、自分で褒めてやりたい。
一通り口づけて、エリオノールの隣に横になったが、とてもじゃないが眠れず、彼女の寝顔を見ながら一晩明かした。
ランバートの思惑通りエリオノールが婚約を承諾し、このままでいれば彼女と結婚できる、とずるい考えがよぎったこともあった。が、それはあまりにも彼女の気持ちをないがしろにしているし、彼女のことが心配でランバートはすべての汚名を背負い、彼女から離れることを決意した。
それなのに。エリオノールはランバートの居場所をわざわざ探し当て、自らやってきた。ランバートの身勝手な理由でのふるまいを許してくれ、「好きだ」と言ってくれた。
「ん……」
まどろんだエリオノールが、ゆっくりと目を開く。その瞳に、ランバートが映ったとたん、警戒するような顔になる。まるで威嚇する小動物のようだ。一瞬ののちに、ふっと表情が緩む。昨夜和解したことを思い出したらしい。
「体の痛みはない?」
「全身痛いわ……。でも、前の痛みと違うのね。なんていうか下のほうが」
言いかけてエリオノールは、頬を染めて口をつぐんだ。不安そうに顔をくもらせる。
「これは、私の見た夢ではないわよね?」
「もし君が夢の中にいるのなら、オレが何度でも目覚めさせてあげる」
優しくエリオノールの唇をふさぐと、彼女はゆっくりと目を閉じた。
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